soramimi さん プロフィール

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soramimiさん: 空耳soramimi
ハンドル名soramimi さん
ブログタイトル空耳soramimi
ブログURLhttp://blog.goo.ne.jp/m3353
サイト紹介文あの日どんな日 日記風時間旅行で misako
自由文読書の感想(主にミステリ)
本格的なミステリが好きなのですが、最近評判の良かったものを読んでいます。一覧法も作っています。

写真(花や風景)
花のマクロ写真や、風景・旅の想い出など。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供82回 / 365日(平均1.6回/週) - 参加 2012/10/21 10:27

soramimi さんのブログ記事

  • 「裁判の非情と人情」 原田國男 岩波新書
  • 第65回日本エッセイスト・クラブ賞受賞命の不思議についてよく考える。最近読んだ“ヒューマン なぜヒトは人間になれたのか”それはヒトの歴史とともに心の歴史が大きな比重を締めた内容だった(なかなか感想文が書けないけれど)先日偶然この本を見つけて読んでみた。裁判を傍聴したこともないし直接かかわったこともないが、推理小説では最後は法廷シーンで解決することも多い。それなりになんとなく雰囲気がわかるようになって [続きを読む]
  • 「イワン・イリッチの死」 トルストイ 米川正夫訳 岩波書店
  • トルストイ56歳の作品だ、しばらく休筆した後でもう死を見つめたのか。彼は壮絶なイリイチの死を内側から見ている。気力のあった頃に大作の後で読んだのだが、その頃はあまり記憶に残らなかったが、再読してみた。まず、イリイチの死が知らされ、裁判所の同僚の噂話から始まる。彼らの関心は空いた椅子に座る人物についてだった。イワン・イリイチはまだ45歳の判事だった。イリイチがどんなに俗人であったか、トルストイは容赦なく [続きを読む]
  • 「越境」 コーマック・マッカーシー 黒原敏行訳 早川書房
  • 図書館にこの単行本があった。狼の表紙を探したが文庫になっていてこの書影とは違ってしまっていた。やっと見つけて、何度も見直しながら感想を書くことにした。まずは少年と狼の物語に胸がつぶれそうなくらい感動した。国境三部作の二冊目にあたる。主人公ビリー・パーハムは16歳でニューメキシコのアニマス山の麓に両親と弟とともに住んでいた。羚羊を襲う狼をつかまえる罠を仕掛けているが何度も逃げられていた。ついに前足を罠 [続きを読む]
  • 「QJKJQ」 佐藤究 講談社
  • 第62回江戸川乱歩賞受賞作(平成28年)読了後に改めて帯の惹句をしみじみと眺める。作家の方々(選考委員)の書いた帯のなんという煽り方だろう。応援体制があからさまで、ほほえましいともいえる。選評の言葉も興味深い。今回は辻村深月さんに同意した。湊さんもそうだが、女性委員の評が面白かった冒頭から、長女が家族の惨殺死体を発見する。衝撃的でグロテスクな幕開けで、乱歩賞らしい趣向かと読み進んだ。これが「家族全体 [続きを読む]
  • こびとが打ち上げた小さなボール」 チョ・セヒ 斎藤真理子訳
  •    1970年代の韓国に住んでいた最下層の、家族の極貧生活について書かれていた。 作者は、表立って発表すること、社会批判ととられること危惧して、短編にして少しずつ発表したそうだ。 「こびと」一家をメインにした連作小説。三人子供が話してになって登場し、富裕層に生まれた子供たちが語るところもある。 劣悪な環境で、肩を寄せあって建つ密集した住宅は、ソウル市の再開発計画で、取り壊されていった。 代替住宅のた [続きを読む]
  • 「アンダーカレント」 豊田徹也 講談社(アフタヌーンCODX)
  •  表紙が美しい。こうして横たわっていられるのは、すでにあらわれた出来事を超えて、激しさなどない世界に住み始めているのだろう。 生活をこなしていくには、時間の起伏を渡っていかないといけない。 夫が突然いなくなっても、急にあらわれて消える男も、一時の流れにしかならない。 何もしないわけではない。夫はなぜどこに消えたのだろう、と思いながら生きている。 謎が解けてみれば、わがままであっても自分勝手であっても、 [続きを読む]
  • 「野生のゴリラと再会する」 山極寿一 くもん出版
  • ヒト科は、哺乳類サル目(霊長類)の分類群のひとつ。ヒト亜科(ヒト属、チンパンジー属、ゴリラ属を含む) 旧来はヒトの種を分類するための分類項であったが、ヒトを中心とする古生物学の進展と、DNA解析の進展の結果、ヒトと類人猿、特にゴリラ属・チンパンジー属の遺伝距離は小さいことが分かり、両者もヒト科に分類される意見が主流を占めることとなった。ただし、遺伝子と表現型の関係は未だ明確ではなく、遺伝距離を即、分類 [続きを読む]
  • 「陰りゆく夏」 赤井三尋 講談社文庫
  • 大手の東西新聞に抜群の成績で入社が内定したのは、誘拐犯の娘だった。週刊誌にスクープされ人事局が揺れる。社長は「矍鑠」という字をが書けた優秀な成績にこだわる。面接でも感じがよかった。ただ……この内定した娘(比呂子)が非常にユニークで、不幸の影もなく、すくすくと育っている多少天然ボケのある性格も愛嬌で。優秀な成績にも拘わらず人柄もいい。幹部たちは何とかして入社さ育ててみたい。葉山にいる社主から調査命令 [続きを読む]
  • 「大和路・信濃路」 堀辰雄
  • 堀辰雄全集を読んだのは中学生の頃で、私にもあった多感な時代にw、美しい風景描写ともの悲しい物語やエッセイを読んで一時頭から離れなくなった。クラブの休みにチームで出かけるなら広いお寺が都合がよく。時々お弁当をもって、遠足のような気分で一日鬼ごっこやキャッチボールをしていた。早春の観心寺は梅や乙女椿が咲きだしていた。唐招提寺の横には田んぼが広がり、薬師寺の横の線路はススキが銀色に光っていた。その頃は今 [続きを読む]
  • 2017.3.30 今年の<つくし>
  • お天気がいいので散歩に出た。少し寒いが花の春は足元に来ていた。つくしを一握り摘んで、さやえんどうとバター炒めにした。ソメイヨシノのつぼみが膨らんできた。庭のスノードロップ山茱萸ノカンゾウの芽が柔らかいつくしを見つけた。近所にはもうないのかと思っていた。袴をとってバター炒めにする。今日もいい散歩ができた。 [続きを読む]
  • 「キリンヤガ」 マイク・レズニック 内田昌之訳 早川書房
  • アフリカ・ケニアは欧米の進んだ文化文明が浸透し、ビルと工業の町に変えていた。2123年当時、欧米文化はアフリカも席巻し工業化で空気汚染はひどく青空が見えなくなっていた。サバンナでのびのびと生きる動物やかつての暮らしはもう見られない。それを残すためには、同じ思いでいるキクユ族を連れてユートピア小惑星にキリンヤガという名をつけ、そこに移住するほかはないと考えたコリバという一人の老人の話である。 彼はヨーロ [続きを読む]
  • 「さぶ」 山本周五郎 新潮文庫
  • 小雨が靄のようにけぶる夕方、両国橋を西から東へ、さぶが泣きながら渡っていた。双子縞の着物に、小倉の細い角帯、色の褪せた黒の前掛けをしめ、頭から濡れていた。雨と涙でぐしょぐしょになった顔を、ときどき手の甲でこするため、眼のまわりや頬が黒く斑になっている。ずんぐりとした軀つきに、顔もまるく、頭が尖っていた。――― 彼が橋を渡りきったとき、うしろから栄二が追って来た。こっちは痩せたすばしっこそうな軀つき [続きを読む]
  • 「死の泉」 皆川博子 早川書房
  • 第二次大戦下のドイツでは、オーバーザルツベルグに高官の山荘があり麓に「レーベンスボルン」という名の母子保護施設があった、あたりにはこのような施設が数多く作られていた。まだドイツの士気が高揚し、未来に向かって多くの子供を育てて国力の増進を図っていた時代。同じように妊婦も保護という名のもとに集められてきた。施設の所長クラウス・ヴェッセルマンはSSの上級将校で「レーベンスボルン」の責任者だった。ドイツは人 [続きを読む]
  • 「世阿弥殺人事件」 皆川博子 徳間書店
  • かつて世阿弥が佐渡に流された、最初はその跡を辿ってみようという計画だった。その上研究者たちは、文献を比べてみた結果、「金島書」は世阿弥が著したものかという疑いがあって、疑問の箇所を再調査しようということも含まれていた。ツアーには中世芸能の研究者の教授、助教授夫妻、研究所助手(講師)、能画家の女性、面打師の男、能画家の兄は能装束師だが都合により不参加、ビデオ撮影を頼まれた若者、同級生の姉、総勢7人が [続きを読む]
  • 「赫眼」 三津田信三 光文社
  • ホラーはどうしてもよみたいとは思わないが、嫌いでもない。三津田さんの刀城言耶シリーズは、本格ミステリの背後に風習や土俗的な匂いを絡ませてとても面白い出来になっている。興味もあって、検索した中から「赫眼」を読んでみた。短編8編が入っていたが、短いためか、軽い怪談噺のような印象だった。表題の「赫眼」転校生の女の子は色白で美しさで群を抜いていた。左目の虹彩の色が濃く妖しい魅力があった。僕はそれを少し奇異 [続きを読む]
  • 今年の花が咲き始めた<蝋梅>
  • 新年早々から蝋梅と日本水仙が咲く。今年も花の季節が始まったなと思う。公園ではもう紅梅のピンクが遠目にカスミのように見える。万作が咲き、藪椿の花が地面を染めていると、また一年、季節ごとの花を見ることができる幸せを思う。いつもご訪問ありがとうございます。   ↓↓↓応援 をお願い致します/(*^^*)ポッ人気ブログランキングへ [続きを読む]
  • 「蝶」 皆川博子 文春文庫
  • 今年の読み始めはこれだったがレビューが遅くなった。 皆川さんの世界は、新年の休日で、昼夜なく過ぎていった三が日の祝いの日に似ている。どこか非現実で、非日常的な新年という日に似ている。あわあわとした中に生きている実感が、幻想的につかず離れずそこにあるというような、短編集だった。それぞれの話の中には象徴的な俳句や詩が挿入されている。 「風の色さえ」     風の色さえ陽気です    ときは楽しい五月です [続きを読む]
  • 「悪女は自殺しない」 ネレ・ノイハウス 酒寄進一訳 創元推理文庫
  • 「深い疵」の評判がいいので読んでみたいと思ったが、一作目のこの本から読むのがいいだろうと思った。作者が自費出版して人気が出たそうだ。ただ、2,4作が先に翻訳出版されていてこの作本が後回しになったそうでどうかなとは思ったが、シリーズならストーリー的には一作目からが順序だろうと思った、売れる作品が先に出たというのは、ちょっとこの作品の評価について不安があった。探偵役は、城を持つ貴族の出身で主席警部のオ [続きを読む]
  • 「海に住む少女」 シュベルヴィエル 永田千奈訳 光文社古典新訳文庫
  • シュベルヴィエルはウルグァイで生まれたが、1歳前に両親が相次いでなくなり、フランスの祖母に預けられる。その後ウルグアイにいた伯父夫婦にわが子のように育てられるが、また養父母と一緒にフランスに帰る。 何度もフランスとウルグァイを行き来して、彼の人となりは二つの国と帰る場所を持つことになった。それを知ってみると解説にあるように、作品にいつもにじみ出てくる裏の顔に気づく。 美しい幻想的な風景の中に深い孤独 [続きを読む]
  • 「つむじ風食堂と僕」 吉田篤弘 ちくまプリマー新書
  • 新年明けましておめでとうございます。今年もエンタメ、文芸書その他もろもろとり混ぜて、楽しみながら読んでいこうと思います。下手な写真も続けますので、よろしくお願い致します。皆様にとっても穏やかで、希望が叶うよい年でありますよう。****新しい年にふさわしい本でした。人々の暖かさと一緒に12歳になる主人公のリツ君が、私にもあった昔を思い出させてくれました。 市電に乗れるようになったリツ君は、二駅先にあ [続きを読む]