荒地のひと さん プロフィール

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荒地のひとさん: わたしの感情の歴史
ハンドル名荒地のひと さん
ブログタイトルわたしの感情の歴史
ブログURLhttp://toseinin595.blog.fc2.com/
サイト紹介文心のページに刻まれた想いを綴ってゆきます
自由文下手とか上手いとかじゃなくて、詩を愛するひとたちのこころの声が聞きたくて、わたしの声を発信しています。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供12回 / 365日(平均0.2回/週) - 参加 2012/11/02 18:38

荒地のひと さんのブログ記事

  • 朝の自転車道にて
  • たんぽぽが穂になって道端にあふれている瀟洒な家のガレージに休んでいる車朝日に薄く照らされた並木旅は終わったのではなくて ただ休んでいるだけ休んでいる間に労働をするにわかに騒ぎ始める路上の風ゆれるたんぽぽの穂えぐられたアスファルトの跡にわかに開きはじめるドア労働も終わったのではなくてただ休んでいるだけなのかたんぽぽが穂になる前の黄色い花弁にあふれた平原を思いだす誰もいない公園のベンチにも日が差しはじ [続きを読む]
  • 帯広駅前の交差点にて
  • 赤信号が照らす彼の灰色の臓器音もなく伸びてゆく「停止線」ビルの死角に吸いこまれる風と車の痕跡交差点に立つ「制御盤」彼はなにを迷っているのかこの凍えるような街角の生きる気配もないビルの蔭で音もない雪とかたちのない白線と間違った世にまたがる高架橋に囲まれて彼が見てきたものすべては影をなくして草原の雪のしたに佇むビルのガラス窓のむこうに知らぬだれかが座っている [続きを読む]
  • 冬を待つ雪
  • うつむいた視線の雪まだ冬は下りてきていないそれからぼくは日高の峰へと歩いてゆく雪の草原が白樺の木のしたで空を映している雨は根雪のしたに降りつづける夏の日の高原から風が下りてくる死んだはずの男はまだ生きている夏服を着たままでそれからぼくは雪煙舞う農道を走っている生活が雪を追いかけている突然に生まれたぼくはいま日差しが明るい部屋に佇んでいるそして冬を待っている窓の外には春までとけない雪が道を覆っている [続きを読む]
  • ペダル
  • 回転する灰色の空があかるくなるまで昨日のかなしみの地平がみえるまで流転の星のなかくり返す音の雪原を回転しながらすすむ地中深くしずんだ火にむかってあるいは軒下の蜘蛛の巣にかくされた宇宙にむかって波打つ風をぬけて骨の関節をくぐって峠と空の境界にたどり着くまで顔がキャンバスに移されるまで闇の扉のまえで回転の夢を旅する錆色の廊下で [続きを読む]
  • わたしのポエジーの源泉
  • 実家から3冊の本が届いた吉岡実 特装版現代詩読本田村隆一 現代詩読本谷川俊太郎 世間知ラズ旅に本は持っていけないから、旅に出てからはずっと読めずにいたのだが、やはりどうしても読みたいので実家から送ってもらった宇和島にいたころからこの3冊はいつもわたしの傍らにあった数多くの詩集を読んできたが、何度も読み返すのはこの3冊だけ、わたしにはこの3冊だけで十分なのだ吉岡実の詩は、画集を見るような気持ちで読む彼ほ [続きを読む]
  • 赤信号のしずく
  • 赤信号のしずくが落ちるつややかに光って夜のはじめに落ちてきえるかなしみは過ぎゆくもの夜道にきえてゆくライトの軌跡のように闇にまぎれて夢の果てへとすすんでゆく真昼の音と日差しのなかに歩いているわたしの後ろ姿を見た交差点のむこうのビルの後ろに見える山の稜線雲がきえた水色のそら昨日のかなしみを思いだしている果てしのない夢を歩いている [続きを読む]
  • お正月帯広にて
  • 踏みかためられた粉雪のうえを三人の親子が手をつないで歩いてゆく見上げるビルの空から雪は落ちてこないここまで歩いてきたぼくははたして今のぼくだったろうか凍った道をあたり前のように車がゆきすぎる赤信号が華のようにかがやくふと夏の日本海をおもいだすどこまでもつづく海岸積みあがった砂の土手あのときのぼくはいまどこを走っているのだろう [続きを読む]
  • 日高山脈
  • 朝の現場へむかう車の窓から日高山脈の連なりが見える仲間の誰も見ていないわたしだけが見つめている雪に覆われた広大な畑の真んなかに 作業小屋の屋根が突きでている誰も見ていないわたしだけが見つめている現場に着いて忙しく立ちまわるわたしを誰も見ていないわたしだけが見つめている昼休みの車のなか わたしの冷めたコンビニの弁当を誰も見ていないわたしだけが見つめている遠い景色のようにわたしが見つめるもの以外はみん [続きを読む]
  • 日常
  • なにも考えていなくても時間は流れてゆく見つめている林の木々が陽をあびて光っている雑踏は時間を追いこしてゆくけどいまぼくはただそこにある時を見つめているいつも傍らにある日常はなにも語ってくれないけど目の前の木々はなにか呟いてくれそうな気がして見つめているぼくは時間のなかにいるから時間が知らせてくるものをただ覚えさせられるけど木々の緑やその奥に隠れた藪のなかには記憶すべきなにものもない垣根を越えて駆け [続きを読む]
  • 青空の帰途
  • 誰にも邪魔されたくない その誰とは自分かもしれない今まで生きてきて言葉を拾いすぎたからもうなにも語りたくないたとえば青い空の日は走っているだけで楽しいとそれ以上になにを語ることがあるのか「言葉なんかおぼえるんじゃなかった」とある詩人はいったが帰りたくないと呟いた詩人は言葉のために帰らざるをえなくなった青空はどこへ行くのかわたしを連れて言葉は部屋に残したまま車輪の音は消して [続きを読む]
  • ひと
  • 生活はいつもゆき止まるゆき止まったまま朝を迎える朝には陽が差して部屋が無限の明るさに満たされるそれでもまたゆき止まる完結しない物語のなかをひとはみな生きていて生きている限りひとは日の境界で終わらない夢を見つづける夜には星が無限の数ほど輝いて道は闇の奥にどこまでも伸びてゆくそれでもまたゆき止まるいつか見た地平海をわたる幻あたり前のように終わらない日に地球が回っている [続きを読む]
  • 帯広にて
  • たどり着いたことに意味はなくていつまで居るかなんてことは分からない失ったものは多いが 得たものはなにもないでも得ることに意味を感じなくなくなったから失うことにも意味を感じなくなった今日も歩道に雪が溜まっている雪のない道を歩く日はいつになるだろう雪が雪を待たないように悲しみのなかに人はいないだから歩いている雪が削られた道のうえを伸びたつららを溶けた水が伝ってまた凍る屋根に溜まった雪が落ちるころわたし [続きを読む]
  • 旅に出ます
  • 旅に出ますいまのわたしがかつてのわたしなのかどうかは知らないなぜ旅に出たいのかも知らないただ思い出す幼い日に見た小川のせせらぎ光る水面をいつまでもいつまでも見つめていたあの日流れる水の音眼差しのなかで永遠に流動する世界あの日のせせらぎと光がいつまでもわたしを見つめていてわたしはもうただ走るしか術がなくなったのだ [続きを読む]
  • 平面に残された影
  • 噴水の水音風にゆれる木々のざわめき走る車の音すべてが同時にわたしを囲んでいるふと群れから外れた一羽の鳩を見る彼は平面に残された一筋の影の役目を担っていつまでも彷徨っている [続きを読む]
  • 赤い葉
  • 赤い羽根の幻落ちた葉の軌跡白い花びらの目線色付いた道の頬歩く鳩の痕跡単一の世界を覗きこむ複眼 [続きを読む]
  • 田園
  • 田園の水面が山を映す水は澄んで微動だにせずそのビロードの面はつぎに空を映して世界がどんどん広く明るくなってゆくその世界のうちの道すがらに見る田んぼのなかの小さなお墓乾いた蛇の亡骸アスファルトの道に散らばる枝葉生活のなかに世界があり世界のなかに夢を見る木漏れ日が彩る道の奥にわたしがいる [続きを読む]
  • 暗闇に向こうに
  • 在りし日の思い出があの街灯に照らしだされて・・・もうすぐ僕はここを去るのだ音もない暗闇のなかに見えない未来があるその見えない暗闇の更に見えない道の向こうにわたしの今が在る今があの街灯の下に立ち止まって在りし日の暗闇を見つめているその暗闇のなかに今のわたしが居るもうすぐ僕はここを去るのだもうすぐ僕は誰かの顔を借りて誰かの服を着てそしてまた帰ってくるのだこんにちは と朝日に声をかけてさようならと月に呟 [続きを読む]
  • 詩から遠ざかったふりして
  •  四人の僧侶 固い胸当のとりでを出る 生涯収穫がないので 世界より一段高い所で 首をつり共に嗤う されば 四人の骨は冬の木の太さのまま 縄のきれる時代まで死んでいる吉岡実のこの「僧侶」のフレーズを時おりくちずさむ詩が書けないのではなくて詩が書けないふりをして日々の時間を歩いている忙しい と背中がくちずさむわたしの骨が冬の木の太さのまま寝転がってわたしの肉を嗤っているかつて書いた詩のフレーズはダリの [続きを読む]
  • 海に浮かぶ頭
  • 海に浮かぶ頭目線を水面に沿わせて進むでもなく 沈むでもなくただ浮いている時間の象徴として波の化身として肉体は沈んでいる遥か海の底いつまでも いつまでも沈んでいるそして今は・・・何も見えない何も見えない日の象徴として浮んでいる頭俯瞰している死の目線どこまでも どこまでも沈んでゆく [続きを読む]
  • メモリーまたは秋の午後の庭
  • Ⅰ場末の階段夕日とともに降りるⅡ行為が死んだ午後焼かれた一個の果実が畑に帰るとき庭に置かれた円卓の向こうを一台の自転車が走ってゆく病室のドアの隙間から見える屋根瓦の上で乾いた洗濯物誰かが戸を叩いたⅢ際限なく風はいつまでも葉をゆらし続ける閉まったドアの向こうに 開け放たれた窓がある回りながら果てる鳥のように時間が落ちてゆく [続きを読む]