ゆゆ さん プロフィール

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ゆゆさん: いちご牛乳の王冠。
ハンドル名ゆゆ さん
ブログタイトルいちご牛乳の王冠。
ブログURLhttp://ameblo.jp/w-3ms/
サイト紹介文やさしくちいさなやわらかいひと雫
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供12回 / 365日(平均0.2回/週) - 参加 2012/12/05 18:03

ゆゆ さんのブログ記事

  • 過去の記事 …
  • 6月の水玉模様
  • ご機嫌を損ねているのは、閉じたままのわたしの傘だ。カラフルな水玉模様をまだ見ていない。 青空を仰いで、雨の匂いをかいだ。たしかに、近くまできているのだけど。紫陽花の柔らかな花の色はどこか遠慮がちで瑞々しい青葉は退屈そうに、葉の先にちらちらと日差しを揺らした。6月だというのに、いまだ雨待ちだなんて。だからといって、雨が好きというわけじゃなくて、たとえば青空に一点の曇りを見出すように、おでこに落ちるそ [続きを読む]
  • 雲に沈んでいた天空のポピー畑
  • 深く霧が立ちこめて、重ための一軍が足元に流れる。丘の向こうにあるはずの青空も、道路を渡る牛たちやポピー畑もすっかり雲の中だ。 圧倒的多数の赤色の中で、少数派の白とピンクが蝶のようにそよぐ。どちらが引き立て役かなんて、野暮過ぎる疑問だ。 今にも開きそうな蕾を息を止めて見つめる。飽和状態に達した霧が、わたしの前髪にからみついた。ああ。これじゃ傘が必要だ。もちろん、ポピーの蕾にそっと傘を差し出すために。 [続きを読む]
  • しまなみ海道の小さな島と瀬戸田の柑橘の甘酸っぱさ
  • 総じて塩味というのはどうしてあんなにも塩っぱいんだろうと、伯方の塩は敬遠した。それに比べて、尾道の桃の可愛らしさといったら。 徳島、香川、そして愛媛の今治からしまなみ海道へと、瀬戸内を巡る旅は生口島でひと休み。ジェラード専門店のドルチェ本店のテラスからは、瀬戸内の穏やかな海が目の前に広がっている。 ときどき、小さな白波が立つ。それがウミネコに見えたのは、高速船に反射した光のせいか、もしくはさっき通 [続きを読む]
  • オレンジ色のグラデーションの端っこの中心で
  • 階段の手すりにうっすらと降り積もる。見上げると、たわわな枝の先がぼんやりとオレンジ色をしていた。ああ。あれは絶対に見てはいけないものだ。 こんなに離れているのによく見えるのは、「あくまでイメージです」と曖昧にしていたいのに、まるでパブロフの犬のように反応して、大きなくしゃみがどうやら誘われてしまっている。 手すりに触れた指先が、じわじわと世界の中心になりつつある。くすぐられている鼻をつんと上に向け [続きを読む]
  • 重たい色のコートとごっそりと砂が入った靴
  • 踏み出した足が砂に取られて埋もれてしまう。身体をぐらぐらとさせながら、不揃いな形と間隔でわたしの足跡を砂浜につけていく。 長く伸びた髪は海風の吹く方向を探しだして、真っ白なおでこを日に当てた。んーー!気持ちいーい。ごっそりと砂が入った靴の中がさっきから気になっているのに、 そんな言葉が口をついた。 いつになく靴が窮屈で、いつのまにか重たい色のコートも似合わなくなって、今日は全てが不揃いなはずなのに、 [続きを読む]
  • もうすぐ春だけど、とはいえ春だから
  • 強いて言うなら、少し派手過ぎるんじゃない?そんなわたしのダメ出しが聞こえたかのように、仄かな梅の香りが鼻をくすぐった。明日には春がやってくることを知っていて、それでいて知らないふりをしてしまう訳は、曖昧で暖かい春にはいつも待たされてしまうからだ。絡まるように伸びた枝が、青い空に張り巡る。ひっそりと梅が隠れていたのも、きっとそのせいだ。たぶん、わたしだけじゃない。枯れ色をした下草の頑なな繊維につま先 [続きを読む]
  • 深い青色は、冬の海よりも深く青く
  • 水平線の上を流れる雲の前を、ゆっくりと自転車が走った。そのとき時間が止まって見えたのは、ちかちかと点滅する信号のせいなのかもしれない。 もうすぐ、海だよ!と言って、眩しさに手をかざした。生まれてはじめて海を見つけたみたいに、誰よりも先にはしゃいでしまうのは、きっとわたしの住んでいる街には海がないからだ。 今年はじめての海はT字路の交差点の突き当りの先にある。背伸びをして、その色を見る。忘れているこ [続きを読む]
  • 小さな声を春風にのせて
  • すずしろの端っこをちょっと噛みながら、この苦さが優しいんだよね?と。今年はまだはじまったばかりなのに、訳知り顔をして、七草の日には七草粥を大きなスプーンで掬いたい。 いつもより控えめに。でも心から。穏やかな1年でありますように。2017年もどうかよろしくお願いいたします。 ゆゆ。 [続きを読む]
  • かつて、ひとりのカープ女の子がいた
  • 大きめなキャップを被っているのは、まだ子供で頭が小さいからだ。かつて、ひとりのカープ女の子がいた。とはいえ、カープファンではなく、ただ兄のキャップが羨ましく、それに女の子だったから、カープの赤いキャップがお気に入りだった。金色の刺繍で飾られた古いアルバムを開くと、若かりし頃の母がいた。結婚式の白無垢の姿からはじまって、細い腕に抱かれた小さな兄やわたし、ああ。この青い車でどこへでも出かけたんだった [続きを読む]
  • ふかふかの羽毛とあったか駱駝色の脚
  • バルコニーの手すりを歩くスズメと、窓越しに目が合う。昨日えさをあげたばかりじゃない?海から吹いてくる強い風に、傾げた首の隙間から、ふかふかの羽毛がちらりと見えた。 こんなに晴れているのに、外は冬の空気が充満している。だけど、わたしの脚はズボンをまくるとあったか駱駝色だ。寒い寒いとばかり言っていたら、父がももひきを貸してくれた。ちらりと見え隠れするあたたかさは、寒かった記憶とさりげない優しさから作ら [続きを読む]
  • 木槿の花からのアルペジオ
  • 木槿の柔らかな薄紅色の花に肩が触れた。ああ。ごめんなさい。スロープが付いた石段をなるべく右に寄って歩く。太陽が照りつける左と、右との温度差は大きい。スクーターがすぐ横を走った。わたしが時間をかけて上っている石段を、ガソリンの匂いを残して、最初からいなかったかのように走り去ってしまう。その速さが今日は羨ましい。ずきずきと頭は痛いし、どきどきと心臓は打つ。台風一過の青い空は最上段の先へと続いて、まるで [続きを読む]
  • 兄と歩く月夜の帰り道
  • 薄い雲の間から月が覗いて、道路の真ん中に2人の影が伸びる。手持ち無沙汰なのは帰り道にコンビニがないからだ。斜め後ろ3歩下がった角度から、兄を見るのは何年ぶりだろう。変わったことといえば、ええと。ビールを飲み過ぎておなかが膨れている。道路のでこぼこに溜まった水たまりを跳ねる。ときどきおしゃべりをしながら、大きな背中に隠れたり現れたり。いくつになってもずっと変わらないことといえば、わたしが妹であること [続きを読む]
  • まだ少し長い春の終わりに
  • 海風に混じるのは懐かしい春の匂い。若葉が黄緑色をしていた。風で煽られた蝦夷山桜の花びらが、水溜りに張りついた。わたしが生まれ育った街は、まだ春の終わりだった。この気温じゃ最低でもコートは必要だ。風に吹かれるたびに、がたがたと震えあがる。「スープが冷めない距離だといいのにね」離れて暮らすわたしを心配して、昔から母はいつもそう言った。北へ向かう飛行機が季節を巻き戻した。90分のフライトはスープジャーを [続きを読む]
  • バランスよく、でもときには偏食で
  • 体調を崩す人は体調を崩すようなことを、いつもしていることが多いんですよ。硬水は少しでいいんです。友人にそう言われてから、少し気を付けている。毎年夏になるとぐったりしてしまうのは、コントレックスをごくごくと飲んでいたのが、原因のひとつだった。たかが水だけど、されど水だ。でも、きんきんに冷えた一杯といったら。もしかして、気に入ってるから好きだからと、毎日せっせとやっていることが、不調の原因になっている [続きを読む]
  • くしゃみまであと少し
  • 生まれたばかりなのに、こんなに苦くて、成長したらどうなるんだろうかと、エンダイブのベビーリーフをフォークで突いた。それにしてもくしゃみがでそうで、でなくて、それでいて花粉が鼻をくすぐるから、ときどき曖昧な表情をしたまま、時間が少しだけ止まる。サラダ皿の上でプチトマトがドレッシングで滑る。フォークで追いかけてもなかなか掬えない。もたもたしているのは、好き嫌いじゃなくて、くしゃみのタイミングを見計らっ [続きを読む]
  • シャーベットが降り積もる日
  • まっさらな雪を長靴で踏むと、ぱしゃん!と跳ねた。ああ。しゃばしゃばだ。初雪というよりもシャーベットに近いかもしれない。大雪が降ると電車が動かなくなる。そうすると休みになって、いつもは混んでいるお店で平日ランチができる。ただし、歩いて行ける場所に限るから、さあ、歩いた歩いた。見慣れた街に積もる雪の白さが眩しくて目を細める。「それでね…」と話す息ももちろん白い。道路の真ん中にできた轍に、しゃばしゃばの [続きを読む]
  • 慎ましく小さな声でおめでとう
  • 小松菜とよくのびーるお餅のお雑煮は、お正月から質素であれと、代々受け継がれるつつましい一椀だ。とはいえ、重箱に並んだ黄金色の栗きんとんや、ゆるく巻いた伊達巻の伊達っぽさに、ときどき箸を取られてしまうけれど。新しくやってきた1年におめでとう。あけましておめでとうございます。ゆっくりとですが、2016年もどうぞよろしくです。ゆゆ。 [続きを読む]
  • オレンジ色の蜻蛉玉から覗いた今日
  • ほうきのしなやかな穂先で、家中の隅という隅を、さっさっさっと撫でる。掃除機では取りきれない塵が部屋の真ん中に集まった。おそらくこの中には、セーターから逃げ出したアルパカの毛も紛れているはずだ。小さな山がくしゃみを誘う。向かいのマンションの壁に映るオレンジ色を見て、もう夕方だと知る。ああ。今年も終わってゆくんだな。だけど、積み重ねた日々の愛おしさは、まだまだひとつにはまとめられない。春に熱海で買った [続きを読む]
  • 忘れた歌詞の続きは鼻歌にのせて
  • 不確かで、ところどころ綻びてはいても、2階へ続く階段の絨毯の模様や、大きなやかんから注がれるほうじ茶の香ばしさは、今でも鮮明に覚えている。ずっと忘れていたことを思い出したのは、「いつくしみ深き」を偶然に聴いたとき。ああ。そうだ、幼稚園で歌った。いーつくしみふかき、友なる…。メロディーは覚えているのに、歌詞はそこまで。見えそうで見えないキャンドルの灯りを、すりガラス越しに見ているような懐かしさ。クリ [続きを読む]
  • 捕まえた葉っぱをちょいとかざして
  • 赤色が少し混じった緑色の葉が、くるくると落ちてきた。翻弄されながらも帽子で捕まえる。一年ぶりとはいえ、なかなかの腕前。なーんだ、ハズレか。昨年の冬なら間違いなくそう言っていたのに、完璧な色と形じゃなくても愛らしい。まだ11月だからと、余裕なふりをするのは少しも変わらないけど。ネイビーのムートンブーツをぱかぱかいわせながら、雨上がりの落ち葉の上を歩いた。さっき捕まえた葉を陽にかざすと穴の開いたところ [続きを読む]
  • かぜが過ぎ去った日
  • 咳をすると脳の中の扁桃体も揺れて、ちょうどいいくらいにぼーっとする。ええと。難しいことを考えるには酸素が足りない。かれこれ1ヶ月も風邪を引いていた。2度も拗らせてしまう。大雨の日に靴を濡らして出かけたせいだったとしても、少なくともわたしには気合いが足りない。風邪が治った日というのを、今日は知った。咳がぴたりと止んで、やっといつもの声が戻ってくる。あー。あー。声のテスト中。さてと。週末は、おなかいっ [続きを読む]
  • 広島のお好み焼きとバナナ味の棒アイス
  • 甘く見ていたのはお好み焼きのソースじゃなくて、専用の小さなヘラだった。箸を使うなんてまだまだらしい。「暑いから汗だくになっちゃうよ。いいの?」暖簾をくぐるとおばちゃんが聞いてくれる。この店が美味しいと聞いたから、ここじゃないと。広島のお好み焼きは、できあがるまで30分ほどかかる。カウンターの丸椅子に座って、首を振る扇風機がこちらがわを向くのを待つ。子供の頃ならひとり占めしてしまうところだ。鉄板にの [続きを読む]
  • うさぎ島のうさぎ達と瀬戸内の穏やかな海
  • にんじんにしようか、それともキャベツにしようか、うさぎへのお土産に悩んでしまう。ああ。いきものがかりをしておくべきだった。夏休みは広島県にある大久野島に行ってきた。周囲4.3キロの小さな島で、野生のうさぎが700羽以上も住んでいることから、うさぎ島とも呼ばれているそうだ。「いえいえ、怪しいものじゃあございません」キャベツを名刺代わりに、ご挨拶に伺う。柔らかい葉っぱをまず先に食べるうさぎや、瑞々しい [続きを読む]
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