hit4papa さん プロフィール

  •  
hit4papaさん: 暇つぶし雑記
ハンドル名hit4papa さん
ブログタイトル暇つぶし雑記
ブログURLhttp://hit4papa.blog.fc2.com/
サイト紹介文ミステリ/純文学/SF/ビジネス/ノンフィクション国内外問わずなんでも読みます。
自由文ほぼ読書記録。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供88回 / 365日(平均1.7回/週) - 参加 2012/12/16 00:34

hit4papa さんのブログ記事

  • 【本】恩田陸『三月は深き紅を淵を』-本好きには堪らない一冊
  • 幻の著書「三月は深き紅の淵を」をめぐる4つの物語。それぞれの作品に直接の関わりがあるわけではないが、読み進めるうちにその稀覯本の内容が浮かび上がってきて、ストーリーと微妙にリンクしていることが分かる。一晩だけしか貸すことが許されない本。誰が、何のために書き残し、どのように読み手に忘れえぬものを残していったのか。本作品は、入れ子の体裁をとっているが、作中作はきっちりと納まりきらないほど蠱惑的だ。著者 [続きを読む]
  • 【本】西澤保彦『彼女が死んだ夜』- 匠千暁シリーズ第一作
  • 四国の架空の地方都市を舞台に、大学生 匠千暁(タック)と仲間たちが様々な事件を解決していくというシリーズものの第一作。女性の死体の後始末を頼まれたタックらが、そこから端を発した連続殺人事件の解決に乗り出す。推理ゲームを繰り広げながら、真相に迫っていくのが本シリーズの特徴だろうか。軽妙なやり取りとは裏腹に、全てが明らかになるにつれドロドロとした人の汚い部分が浮き彫りになっていく。難易度の高い本格もの [続きを読む]
  • 【本】月村了衛『機龍警察』-シリーズ上々のすべり出し!
  • 警視庁特捜部の警察官たちの活躍を描く近未来警察小説。人型の戦闘兵器を駆る警官という設定はSFそのものだが、それ以外は今と変わらない時代背景になっている。ある事件をきっかけに新設された特捜部と従来型の警察組織との軋轢や、事件の捜査の過程などが、しっかり描かれていて警察ものとして読み応えがある。戦闘兵器に搭乗する3名のキャラクター設定が素晴らしいのだが、脇を固める面々も見逃せない。戦闘シーンは、まさにガ [続きを読む]
  • 【本】麻耶雄嵩『痾』-前作、前々作に比べると破壊力不足,
  • 『夏と冬の奏鳴曲』の続編だが、前作で未解決の謎はほっぽらかしのまま。なにせ主人公如月烏有がバナナで滑って転び事件の記憶を失くしているのだから。人を食ったような出だしで、夢現のまま放火を繰り返すようになった烏有と、何故かそこに他殺死体の残されるという新たな謎が開陳されていく。名探偵木更津悠也、そして銘探偵メルカトル鮎の競演が見られる本作品は、期待の割に事件の真相が破壊力不足ではある。前々作、前作がぶ [続きを読む]
  • 【本】西澤保彦『悪魔を憐れむ』-酒飲み仲良しグループ健在なり
  • 四国の架空の地方都市を舞台に、匠千暁(タック)と仲間たち、高瀬千帆(タカチ)、辺見祐輔(ボアン)、羽迫由起子(ウサコ)が様々な事件を解決していくというシリーズものの最新短編集。シリーズ第一作『彼女が死んだ夜』で大学のニ回生だったタックは、本作品集では卒業しフリーター生活をしている。タカチ、ボアン先輩、ウサコもそれぞれ自分の道を歩み始めているのだが、酒飲み仲良しグループは健在なり。全四作品ともに本格 [続きを読む]
  • 【本】窪美澄『晴天の迷いクジラ』-締めくくり方が残念
  • 人生に希望を見いだせなくなった人々の自己再生の物語(なのだろうか?)。会社を倒産させてしまった女性社長、その従業員で過労と失恋のためにうつ病を発症した青年、病的ともいえる厳格な母親との軋轢で引きこもりとなった女子高生、の三人が主役。前半は、三人の、それまでの人生がページを割いて縷々語られているわけだが、それぞれの苦悩が息苦しさを伴って胸に迫ってくる。ここまでが良いだけに、いやが上にも後半に期待が膨 [続きを読む]
  • 【本】藤野可織『爪と目』-確かに純文学ホラー
  • 不倫の末に妻の座を手に入れた女性が、継子の視点から縷々、語られていく。母親ではない<あなた>の日常が、<わたし>の幼い目から、赤裸々にされていくのだが、主体から見えない部分まで<わたし>の語りに表れてくるのは、違和感がつきまとう。長じた<わたし>が過去を振り返る中で、出来事を再構築したと考えるべきなのだろうか。純文学ホラーなる冠で注目された本作品。終始心の奥底が見えなかった<わたし>だけに、ラスト [続きを読む]
  • 【本】乙一『小生物語』-ファンにはうれしい一冊
  • ネットに公開された著者の日記を本としてまとめたものである。愛知、東京、神奈川と転居を区切とした三部構成となっており、趣味や交友関係、創作秘話(?)などが、日常生活をベースに虚々実々入り混じりながら語られている。(虚は妄想に域ではあるが)なるほど、こういう思考回路のひとが、ある時は黒かったりある時は白かったりと相反する物語を紡ぐのかと思うと、感慨深いものがある。大爆笑とまではいかないが、フフフと頬が [続きを読む]
  • 【本】磯崎 憲一郎『終の住処』-物語としてツマラナイ
  • 三十を過ぎて結婚した男女。結婚そのものが義務教育のごとく、なすべきことぐらいの意識しかない二人にとって、当然の帰結は仮面夫婦だ。子をなしながら、冷たい関係を続け、主人公の男性は女性遍歴を繰り返す。些細なきっかけで、「次に妻が彼と話したのは、それから十一年後だった」はお寒い限り。不幸な生活を予兆するような不思議な出来事等、ブンガクの香りがちりばめられているが、感動も学びもなく、心をえぐるような痛さも [続きを読む]
  • 【本】伊藤たかみ『誰かと暮らすということ』-素敵な作品集
  • 東京杉並区の下井草に暮らす、カップル、夫婦に焦点をあてた短編集。会社員の同期の男女が付き合いへと発展するお話が軸となっているが、それぞれの短編に登場する人々には直接の接点はない。何か大きなきっかげがなくとも、人というのは、誰かとつきあったり、いさかいをしたり、いたわり合ったりするもので、そんな心の動きがすんなりと読み手に伝わってくる。孤独は誰かといても感じるものだけれど、日々のちょっとした気づきで [続きを読む]
  • 【本】麗羅『桜子は帰ってきたか』-良質なミステリ
  • 週刊文春1983年 国内4位1945年 終戦。安東桜子は、亡き夫真琴を恩人と慕うクレとともに、満州からの脱出を図るべく、朝鮮へ向かっていた。途中、三人の女性を行動をともにした桜子とクレだったが、日本への船路を目前として離ればなれになってしまう。36年後、日本を訪れたクレは、桜子が帰国していないことを息子の真人から聞かされる。が、桜子と乗船した女性達のうち、ひとりだけは、日本に辿りついていたのだった ・・・サン [続きを読む]