アリスの鏡 さん プロフィール

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アリスの鏡さん: アリスの鏡 恋愛小説ブログ
ハンドル名アリスの鏡 さん
ブログタイトルアリスの鏡 恋愛小説ブログ
ブログURLhttp://ameblo.jp/alicenokagami/
サイト紹介文恋愛小説家 アリスの鏡のブログ。恋愛小説を連載中。
自由文『シンデレラ・スキャンダル』
金髪、タトゥー、ピアスに髭。
その男との出会いはスキャンダルの始まり。

『社内恋愛First Season』
上司と同期揺れ動く恋

『社内恋愛Second Season』
策略の時・・・
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供227回 / 340日(平均4.7回/週) - 参加 2013/03/12 12:41

アリスの鏡 さんのブログ記事

  • ステップ9 混沌の交差点8『 恋愛小説 社内恋愛 First Season 』
  •     わたしは寛人の隣に座る南ゃんの傍に歩み寄り、そのまま床に座ると、彼女に話しかけた。 「南ちゃんも今日は早く来たの?」 話しかけたわたしに、彼女の瞳が向けられる。 その眼差しは思わず息を呑むほどに強くて、自分の心臓が再び大きな音で鳴り出すのを感じた。 南ちゃんが一瞬視線を外して、その口元に微笑みを浮かべる。 「私は夕方くらいかな。その前は寛人とね、水族館に行ってきたのよ」 再びわたしに向けられた [続きを読む]
  • ステップ9 混沌の交差点7『 恋愛小説 社内恋愛 First Season 』
  •     寛人の家の最寄駅を降りて、彼の家に向かう。 この3カ月、毎日、毎週一緒にいた。 寛人の家へ続くその道は通い慣れた道となっていたのに、今日はいつもと違う道のようだ。通りから寛人の部屋が見える。 外は暗いのに、寛人の部屋は明かりが付いていない。 嫌な考えばかりが浮かんで、暗い部屋で2人きりでいる寛人と南ちゃんに嫉妬をせずにはいられなかった。 家の門の前に着いたものの、そのままいつものように入ること [続きを読む]
  • ステップ9 混沌の交差点6『 恋愛小説 社内恋愛 First Season 』
  •     ******寛人との約束がなくなって沈んでいた気持ちは、池袋のデパートに入るとすぐに吹き飛んだ。 色とりどりのコスメがわたしを出迎えてくれる。 フロアにあるほとんどのショップを覗き、結局お気に入りのお店に入る。ピンク色を基調としたキラキラした店内。 リップもマニキュアも、鏡もその全てがわたしの心をときめかせてくれる。 そして、そのかわいいパッケージのコスメを見ていると、寛人からメールが送られてきた [続きを読む]
  • ステップ9 混沌の交差点5『 恋愛小説 社内恋愛 First Season 』
  •     土曜日の朝。 起きてから、わたしは出掛ける準備をしながら寛人からの連絡を待っていた。 朝のうちにメールを1度だけ送ってみるものの、お昼を過ぎても連絡はなかった。まさか寝てるのではないだろうか。 寛人ならあり得る。 昼の1時過ぎになり、電話をかけてみると、数回のコール音後、寛人の声が聞こえてきた。 「はい」 「あ、寛人?」 「ああ」 寝起きの声じゃない。 私の予想に反して、普通の声がわたしの耳に届く [続きを読む]
  • ステップ9 混沌の交差点4『 恋愛小説 社内恋愛 First Season 』
  •     「着てろ」 「……寛人」 「寒いんだろ」 「でも、寛人は寒くない?」寛人は着ていた黒いパーカーをわたしに掛けて、今度は寛人が半そでになる。 「俺は大丈夫だから」 「あ、ありがと……」 袖を通すとやっぱり大きくて、さっきまで寛人が着ていたからか少し温かい。 「寛人」 「ん?」 「あったかい。ありがとう」 穏やかに細められた目がわたしに向けられる。 何日ぶりだろう。 寛人の顔をちゃんと見たのは。一緒に [続きを読む]
  • ステップ9 混沌の交差点3『 恋愛小説 社内恋愛 First Season 』
  •     ****わたしたちは再び池袋の本部に出勤していた。 昨日から始まった後処理作業で2日ぶりに顔を合わせた香取さんは、以前と変わらずに微笑んでくれた。いつも以上に優しく接してくれる。 わたしが気にしないように。 わたしが苦しまないように。 そんなに優しくされると、胸が痛くなる。 香取さんの笑顔を見ていられなくて、どうしてもそのままにできなくて、一言でも謝りたくて帰り際、オフィスから出て廊下を歩く彼のシ [続きを読む]
  • ステップ9 混沌の交差点2『 恋愛小説 社内恋愛 First Season 』
  •     家に着き、陽子に電話をかけると、第一声が響く。 「おちた?」 「え?」 「香取さんに堕ちたでしょ?」 「……あの瞬間は」 「なにしたの?」 「それ聞くの!?」 「それがメインでしょ!」 「……キスしちゃったの。香取さんと……」 「あああ! やっぱり! とうとうきたね」 「でも、やっぱり良くなかった。後悔してる。寛人のことが好きなのは変わらないし、やっぱり寛人と一緒にいたい。まぁ、こんなことしておい [続きを読む]
  • ステップ9 混沌の交差点1『 恋愛小説 社内恋愛 First Season 』
  •     香取さんは、何も言わない。 日曜日の池袋は人が多くて、寝不足のわたしは、人にぶつかりそうになりながら歩いていた。 それを見た香取さんは笑って、わたしの手をその大きな手で包み込んでくれた。 香取さんの手に引かれながら歩く池袋の街は、いつもの騒々しさが消えて、とても落ち着いた街に見える。 彼は、わたしを駅まで送り届けて笑顔で見送ってくれる。 数歩進んで改札に入り、振り返る。 多くの人がわたしと香取 [続きを読む]
  • ステップ8 二人の男、大人の男6『 恋愛小説 社内恋愛 First Season 』
  •     寛人のことを信じたいのに、寛人のことが好きなのに、現実を突き付けられると揺らいでしまう。 「なんで……っ」 もう寛人はわたしのことなんて想っていないのかもしれない。 もう以前のようには戻れないのかもしれない。 あの2人は惹かれ合っているかもしれない。 押し込めようとしても、消えてくれない不安が一気に溢れ出す。寛人の気持ちが見えない。「……俺、ゆりちゃんを泣かして最低だよね。こんなこと言って、 [続きを読む]
  • ステップ8 二人の男、大人の男5『 恋愛小説 社内恋愛 First Season 』
  •     突然現れた香取さんは、そのままわたしの腕とバッグを掴んで、ラウンジの出口に向かって歩き出した。 「あっ……待って! あの」わたしの言葉なんて聞こえていないかのように、止まる素振りすら見せない。 「あ! 香取さん!」 「あ〜どうしよう、陽ちゃん……」 陽子とゆきちゃんの声が後ろから聞こえてくる。 賑わいを見せるラウンジでは、わたしたちを気にする人など誰一人としていない。 香取さんはわたしの腕を [続きを読む]
  • ステップ8 二人の男、大人の男4『 恋愛小説 社内恋愛 First Season 』
  •     寛人の言葉が、何度も何度も頭の中で響く。香取さんを振り切り、元いたラウンジに戻ったわたしは、打ち上げで賑わいを見せる室内を呆然と見つめた。 なんだか妙にリアルだ。 さっきの出来事が作り物じゃないかと錯覚してしまうほど。わたしの足音を聞いて、陽子とゆきちゃんが振り返る。「ゆり、遅かったね。お帰り……」 わたしを見て、陽子の言葉が止まった。 2人の顔を見ると少しだけ震えがおさまる。 「陽子…… [続きを読む]
  • ステップ8 二人の男、大人の男3『 恋愛小説 社内恋愛 First Season 』
  •     「……あぁ。大丈夫だから、心配すんな」 わたしがトイレに行って、また席に戻ろうと廊下を歩いていると、エレベーターホールの方から話し声が聞こえてきた。 少しぶっきらぼうなこの話し方は寛人だ。 「……大丈夫だよ」 寛人にも声をかけようと、廊下を進みながらホールに近づいていく。 近付く程、寛人の声がはっきりと聞こえてくるのに、相手の声が聞えない。 どうやら電話をしているようだ。この角を曲がればエレベ [続きを読む]
  • ステップ8 二人の男、大人の男2 『 恋愛小説 社内恋愛 First Season 』
  •     「それにしても、当日いきなりの関東リーダー大変だったね」 「うん。でも本当にみんながたくさんサポートしてくれたから。それに香取さんがずっとついててくれたから……全国の状況を逐一確認して指示をだしながら、ずっと。本当に凄い人だなと思った」 「だから、見つめちゃってたの?」 「はい?」 思わず聞き返すと、陽子に覗きこまれる。 「さっき、香取さんの挨拶が終わった時。ゆりと香取さん、前に立ってたからか [続きを読む]
  • ステップ8 二人の男、大人の男1『 恋愛小説 社内恋愛 First Season 』
  •     3カ月近い時間をかけて準備してきたプロジェクトは、先程本番を終えた。 後片付けや様々な処理が残るものの、胸の中には達成感。1人1人に飲み物が配られ、軽食が用意される。 クライアントや、うちの会社の役員も参加し、打ち上げが行われていた。 わたしは香取さんと共に挨拶をして回る。 その役員の中の一人、営業で本部長も兼任する白鳥役員が香取さんに話しかけてきた。 「今年の新卒は素晴らしいね。仲が良くて [続きを読む]
  • ステップ7 プロジェクト本番9『 恋愛小説 社内恋愛 First Season 』
  •     各県の現状を把握するため、すぐにリーダーに集合をかける。 新卒メンバーで集まり、それぞれの現状を報告してもらう。 どうやら、栃木担当の陽子のところは余力がありそうだ。「陽子、できれば両隣の茨城、群馬のサポートにはいってもらいたいの。大丈夫?」 「了解。問題ないよ」 「ありがとう。皆、わたしが今から関東のリーダーサポートに入るけど、わたしだから出来ないものは出来ないのでよろしく! 連携して、 [続きを読む]
  • ステップ7 プロジェクト本番7『 恋愛小説 社内恋愛 First Season 』
  •     目覚ましのアラームに驚いて飛び起きる。 時刻は3時半。 真っ暗な部屋の中を見渡すけど、香取さんはもういなかった。手には、まだ香取さんの温もりが残っている気がする。 彼に撫でられていた頭を自分の手で触ってみると、彼の大きな手の感触を思い出す。 睡眠はたぶん1時間半くらいだろうか。香取さんの睡眠時間まで削ってしまった。 少し反省しながら起き上がり、そのままシャワーを浴び、身支度を整えてロビーに向 [続きを読む]
  • ステップ7 プロジェクト本番6『 恋愛小説 社内恋愛 First Season 』
  •     彼の広い胸に頭を預ければ、涙が次々に溢れ出す。 わたしはその温かさにすがるようにして泣きじゃくってしまった。その間ずっと、香取さんは頭を撫でてくれる。 彼の優しさと、その温もりに、わたしは次第に落ち着きを取り戻していった。「っく……っ……」 「……」 「……っ……」 泣きすぎて頭がぼうっとする。 子供のように泣き疲れたわたしは、香取さんの胸にすっかり頭を預けていた。 彼の心臓の音が聞こえてきて [続きを読む]
  • ステップ7 プロジェクト本番5『 恋愛小説 社内恋愛 First Season 』
  •     泣くなと必死に自分に言い聞かせる。 香取さんに当たるなんて、八つ当たりもいいところだ。「すみません。あの、何でもないんです。大丈夫ですから」 「……ゆりちゃん」 「クライアントからの変更依頼でしたよね!」 震える手を動かして、手帳を開く。 手が思うように動いてくれない。 紙がくしゃくしゃと音を立てる。 「ゆりちゃん」 「明日の朝イチかぁ」 震えが止まらない。 声が思うように出てくれない。 こんな [続きを読む]