樹 さん プロフィール

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樹さん: たゆたえども沈まず-有機化学あれこれ-
ハンドル名樹 さん
ブログタイトルたゆたえども沈まず-有機化学あれこれ-
ブログURLhttp://orgchemical.seesaa.net/
サイト紹介文日本のどこかで有機化学やってるひと。有機化学のことをつぶやいたり、天然物化学の話をしたりする予定。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供14回 / 365日(平均0.3回/週) - 参加 2013/04/11 18:50

樹 さんのブログ記事

  • 撤回された天然竜血分子が全合成で確かめられた話
  • 論文の取り下げについては某ありまぁす細胞の件でずいぶんと世間にも知られるようになりましたが、著者が訴える説の根幹が致命的に揺らぐ場合、↑のようなデータねつ造だけでなく、データの誤解釈や過大評価、再現性皆無、実はまったく違う因子もしくはコンタミが原因だったといった場合でも、retraction(撤回)という形で論文そのものが「なかったこと」になります。ただし「なかったこと」と言っても全く歴史上から消されるわけで [続きを読む]
  • お酒センサーの話
  • 今年はジンがブームらしいっすよ?京都の季の美をはじめとして最近はジャパニーズ・ジンいっぱい出てるし、サ〇トリーもジン前面に売り出すらしいっすよヾ(*´∀`*)ノどうもウィスキーがブームで枯渇した上に、売れるようなレベルにまで熟成させるのに時間がかかりすぎるというのも一因にあるらしいですが、もともとジン好きだから無問題ヾ(*´∀`*)ノ個人的なお勧めジャパニーズ・ジンは、ロックまたはストレートで楽しむならバレ [続きを読む]
  • Ugi多成分連結反応でポリマーを合成する話
  • 有機合成の反応をやってると大体1反応につき1成分しかくっつけてなかったり(同じやつを何か所にもつけることはあるけど)するので、いろんなものを一発でくっつけて合成できると大変効率的でかつカッコいいのです。そういった反応は多成分連結反応(multicomponent (coupling) reaction)と呼ばれ、クエンチしないone-potでの反応(不飽和ケトンに対する1,4-付加→生じたエノラートを使ってアルドール反応)もこの範疇に含まれます。個 [続きを読む]
  • エバポの話
  • 新年度ですねえ。ピッカピカの一年生としてはラボ研究に心躍るですよすいません嘘つきました〇年生の老害です。というわけで老害は老害らしく、研究室で汎用されるエバポの使い方について。 [続きを読む]
  • 提出構造と分子量が違ってた天然物の話
  • 異論が多すぎて怒られる気がしますが、天然物化学は昔から大まかに物取りと合成の2つがあります(ケミカルバイオロジーとかは今回の話と関係ないのでスルー)。天然資源から抗がん活性とか抗菌活性といった生物活性を指標にしたりして有用な成分を見出し、精製・単離し、新しい天然有機化合物を見つけてくるのがいわゆる物取り研究者の役割。ごくわずかにしか取れないような成分を様々な合成手法を駆使してその分子構造を決定してい [続きを読む]
  • 論文原稿や研究発表の最近の傾向の話
  • 論文は基本的にpeer reviewというシステムがとられていて、誰かに審査されてその判断をもとにエディターが修正指示や掲載の可否を判断します。なので出した論文がそのまま通ることは事実上ありません。この論文審査はエディターが大勢の研究者の中から利益相反のない、且つその分野に詳しそうな人を査読者として選定します。指名された側も自分が出した時に査読をしてもらっているわけだからそうそう無下に断ることもなく引き受け [続きを読む]
  • 冬コミ(コミックマーケット, C91)に行ってきた
  • 明けましておめでとうございます、今年も宜しくお願い致します。さて毎年やっていた「〜に行ってきた」シリーズ、過去「元素のふしぎ展」(2012)に始まり「深海展」(2013)、「毒毒毒毒毒毒毒毒毒展(もうどく展)」(2014)、「単位展」(2015)と毎年続けてきましたが、なんと2016年はどこにも行っていません。なんてこったい!いや単に書くような展示会とかなかっただけなんですけどね。そんな中、ぎりぎり「2016年版〜に行ってきたシリ [続きを読む]
  • 高校生が高価な薬分子を格安で作った、という話
  • とあるニュースが先月末あたりから海外を中心に話題となりました。「大炎上男」が「1錠9万円」に吊り上げたHIV薬、オーストラリアの高校生が約230円で作り出すことに成功(engadget日本版)米の「最も憎まれた男」の鼻を明かした? 豪の高校生たち (BBC Japan)Australian students recreate Martin Shkreli price-hike drug in school lab (The Guardian)Students make $75.. [続きを読む]
  • 最近のアミド縮合法の話
  • 有機合成のための反応は数あれど、最も基本的かつ古典的な合成反応のひとつはカルボン酸とアルコール・アミンからのエステル・アミド合成・脱水縮合反応と言えるかと思います。単純かつ古典的な反応ですが、身の回りにはペプチドやらなんやらとエステル、アミド分子がゴロゴロ転がっているため、創薬分子をはじめその合成の需要は極めて高いのは今も変わりません。カルボン酸とアルコールもしくはアミンを混ぜるだけでもエステルや [続きを読む]
  • 第一回国際ナノカーレース2016
  • ノーベル化学賞が先日発表になりましたね。対象は分子ナノマシンでSauvage, Stoddart, Ferringaの三氏が受賞、順当な人がとった印象です。カテナン、分子エレベーターにナノサイズの実際に動く分子自動車などなど、最小のマシンと言えばマシン、おもちゃといえばおもちゃな感じ。Announcement of the Nobel Prize in Chemistry 2016と、そんななかその化学賞受賞者Sauvage教授の地元国フランスで、本ノーベル化学賞対象の研究で.. [続きを読む]
  • 2016年ACS社説から〜元素分析・基礎化学の死・筋トレ〜
  • 気が早いですが2016年ももうすぐ終わりですね、進捗どうですか?(ブーメラン今年もいろいろな革新的な論文が出たりでなかったりしましたね。個人的には全合成ではRyanodolの15工程全合成(Science 2016, 353, 912)Pallambins C, D 11工程全合成(JACS 2016, 138, 7536)タミフル60分合成(OL 2016 18, 3426)構造有機だと安定ゲルマニウムビニリデン(Nat. Chem. 2016, ASAP)2個入りポリイン.. [続きを読む]
  • 論文中に書かれた愚痴っぽい話
  • 科学論文というとやっぱり研究に関する難しい話ばっかり書いてる印象ですが、そこは人間同士ですので相手に何か言いたいことというものも出てきます。もちろん相手を侮辱するようなことは書けませんし、そうでなくても「紙面の都合もあるしいらんこと書くな」とはeditorによく言われることで、関係ある話ですら削られるくらいです。が、そんななかでも愚痴にも似たアピールのようなことが書かれていることもあったりするので、そん [続きを読む]
  • ボーイング787の窓とクロミック材料の話
  • 飛行機で寝るのは余裕だけど、タダで映画(しかも今映画館でやってるやつとかやる前のやつとか)見れちゃうのでもったいないおばけと化して映画とか番組見まくっちゃうので結果寝不足になる人ですこんばんは。最近じゃあけいおん!とかラブライブもあるんだからすごい。あ、ズートピアめっちゃよかったですブルーレイ予約しちゃった(∩´∀`)∩で最近乗った飛行機がたまたま最新のボーイング787-8ドリームライナーだったんですよ。 [続きを読む]
  • モレキュラーシーブスの乾燥法で収率が変わった話
  • これまでにいろいろとモレキュラーシーブスの知られざる(?)機能と性質について書いてきており、ちょっとしたモレシブログと化しております。1)モレキュラーシーブスは塩基か酸性か2)モレキュラーシーブスは脱水剤か貯水剤か3)TBAFにモレシな話モレキュラーシーブスは合成化学者にはご存知の通り脱水乾燥剤として利用されているので、溶媒の脱水に用いたり系内で生じる有機低分子を吸着させたりといった使われ方をされていることが [続きを読む]
  • 出版社ごとのオープンアクセス化費用をまとめてみた(有機合成化学向け)
  • 日ごろ読んでいる論文誌の購読料が高騰しまくって、一般人どころか大学ですら購読をあきらめざるを得ない状況になってきたことはこれまでにも書いてきました。・論文誌が高すぎて・論文誌が高くなりすぎて・タダで読めるけど・・・−オープンジャーナルのあやしい世界そんな出版社に対するボイコットに近い状況に加え、(゚Д゚)<公的な金を使った成果を、一般が見られない形で還元するのはいかがなものかというお上の要求もあって、 [続きを読む]
  • 大根が青くなる話
  • 大根って日本だとすさまじく一般的な野菜ですが、アメリカ行くと全く見なくなります。英語の授業だと「大根は英語でhorseradish」って教わったような気がしますが、horseradishはセイヨウワサビなので完全に別物です。嘘教えられたのか(´・ω・`)Radishは赤カブだし。なので大根は英語でもDaikonだったり。Whole Foods Marketに行ったときに大根に"daikon"って書いてあったのには笑ったし、料理専門チャンネルのFood Networkでも"da [続きを読む]
  • MS WORDショートカットや特殊アルファベットの入力法まとめ
  • これまでに有機化学(?)向けの特殊記号の出し方や、Powerpointでのプレゼンで使えるショートカットなどを紹介してきました。実験も重要ですが最終的には文章や発表へと移さないといけないのでこういったショートカットや、いったいどうやって出すんだかわからないような記号類を知っておくと大変便利です。そのためか、分野関係なくアクセスが多くなって本ブログで圧倒的にアクセスが多くなっています。・Powerpointのショートカッ [続きを読む]
  • ゲルマニウムin有機合成の話
  • 科研費落ちた日本氏ね(そういうブログじゃないから)さて、前回の話で、ゲルマニウムが覚醒してしまったようなのでこんなタイトルの話をまとめることにしました(そうなの?ゲルマニウムは14族の典型元素で、周期表的にはケイ素(Si)の下、スズ(Sn)の上で炭素(C)と同系列の元素です。日本ではどうにも胡散臭い健康用品として使われる印象が圧倒的に強いゲルマニウムですが、すぐに交換反応を起こしてしまうスズよりも炭素との結合(特 [続きを読む]
  • 同時多発同じ研究の話
  • "どんなに画期的なアイデアでも、同じアイデアを持っている人が100人いても不思議ではない。こんなことを思いついたのは自分だけだと、全員が思い込んでいるにすぎない。"という格言(この先に続きがあってそれだと意味変わっちゃうんだけど)があるらしいですが、どんなにいいアイデアを持っていても、それでいい成果が出ていたとしても、自分だけがそれをやっている保証は全くありません。そしてそれを世に出そうと思ったとき、 [続きを読む]
  • CV(履歴書)に査読歴を書く話
  • あ、今回のはポスドク以上の人向けな感じです。もう最近は研究室ごとホームページを持ってるのが当たり前の時代ですので、ホームページを見ればその研究室のやってることや最近出した論文なんかも簡単にチェックできます。仕事がわからないようなサイトだったりそもそもホームページがなかったりするともう学生もやってきませんし、全然更新されてないとまた「ここやる気ないな?」とか思われるし・・・(;´'-'`)それと同時にサイ [続きを読む]