水円 岳 さん プロフィール

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水円 岳さん: いまじなりぃ*ふぁーむ
ハンドル名水円 岳 さん
ブログタイトルいまじなりぃ*ふぁーむ
ブログURLhttp://ameblo.jp/mizumaru-gaku/
サイト紹介文物書きブログです。エッセイ、詩、短歌、俳句、ショートショート、小説、ギャグ。渾然一体。(^m^)
自由文ショートストーリーの『えとわ(絵と話)』を中心に、ノンジャンルでいろいろ書いています。中・短編小説も公開してありますので、ご一読いただければ幸いです。(^^)
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供446回 / 365日(平均8.6回/週) - 参加 2013/05/06 12:51

水円 岳 さんのブログ記事

  • ばたー
  • 《ショートショート 923》『バター』「ねえ、バターってどうやって作るの?」アイカからいきなり予想外の質問を投げつけられて、思わず声が裏返った。「はあ!?」そこが牧場とかなら話は分かるけど、僕らがいるのは紛れもなく小汚い居酒屋だ。そしてアイカは、今配膳されたばかりのジャガバタをじっと見つめている。それがおいしいとかまずいとか、そういう話になるなら分かるけど、なんでいきなりバターの作り方に話が飛ぶんだ [続きを読む]
  • いちかける
  • 1×5=50.005×1000=5ものすごーく濃ゆい人が五人いると、ああ五人分パワーがあるんだなとすぐに分かる。でも。ものすごーく小さな善意が千人分あっても、それは五人分という結果でしか評価されないかもしれない。挙手による選挙で、すぐ手を挙げられなかった君の票で結果が決まるとしたら。君も候補者も嫌でも互いを意識する。でも。百万票差で勝っても負けても、候補者が票の向こうにある有権者の顔一つ一つを思い [続きを読む]
  • はいけいしょく
  • 《ショートショート 922》『背景色』「どうにも悩ましいところだなあ」「どうしたんですか、チーフ?」机の上に並べられた二葉の写真。その前でずっとうなっていたチーフが、諦めたように顔を上げた。「こらあ、撮り直さんとだめか」「きっちり撮り切るチーフにしては珍しいですね」机の堤防をぐるりと回り込んで、チーフと同じ目線で二葉の写真を見比べた。「あ、キョウチクトウかあ。白花。涼しげですね」「そう。その涼しげな [続きを読む]
  • ふんすいにとびこめ!
  •  こう暑いんじゃ、噴水にでもどぼーんと飛び込まないとやってられません。(アップルミント)とぽん……。「なんやなんや、辛気臭いなあ。もっと景気良くとびこまんかあい!」(カシワバアジサイ)だっばああああああああん!!「あほかあっ! やり過ぎや! 噴水の水なくなってもうたやろがっ!」(^^;;  夏日来て手水に映る空の青The Summer Place by Fountains Of Wayne [続きを読む]
  • かべのはな
  • 《ショートショート 921》『壁の花』「ふうう……」大学が、長い夏休みに突入した。みんなは、バイト、旅行、サークルの合宿、帰省と、その長い夏休みを無駄なく使い尽くすんだろう。でもわたしと実可子は、大学近くのスタバでぐったり脱力していた。まるで腐りかけのバナナみたいに。「ねえ、サエ」「うん?」「なあんかさあ、あたしたちって、壁の花だよねー」店の壁によっかかってた実可子が、変なことを言い出す。「どゆこと [続きを読む]
  • ぼうにんげんのつぶやき
  • (発芽したイヌマキの種子)顔がしわだらけになるのはいやだけど脳みそにしわがなくなるのはもっといやいつまでも芽が出ないのはいやだけどいつまでも芽を摘まれ続けるのはもっといやそこに立ってなさいって言われるのはいやだけど役に立ちなさいって言われるのはもっといや骨が折れるのはいやだけど心が折れるのはもっといや目立ってしまうのはいやだけど目立ちようがないのはもっといやオトナになりなさいと言われるのはいやだけ [続きを読む]
  • ぱずる
  • 《ショートショート 920》『パズル』「くそっ!」俺は手にしていたピースをいくつか、テーブルの上に放り投げた。さすがにピースの数が四桁に乗ると手強いわ。こんなことなら、見栄を張らずにもっと分かりやすい図柄のやつにしておけばよかった。「カズ、どした?」そう言いながら、バイトから帰ってきたルームメイトのトシが、俺の肩越しに穴だらけのボードを覗き込む。その途端に、鼻腔に油の臭いがねじ込まれてうんざりする。 [続きを読む]
  • すたれる
  • 言葉ってのは使ってなんぼのものですから、使われなくなるとあっという間に廃れます。例えば。老いも若きも、トイレに行ってきますと言われれば、それを理解出来ない人はいないでしょう。それが会話の中に出てきても、文章の中に出てきてもね。でも。口語としての使用頻度が下がった用語は、文章の中では意味がちゃんと拾えても、会話に使うととんちんかんになることがあるんです。先ほどのトイレの例で言えば、便所という用語。今 [続きを読む]
  • すぱーくる
  • 《ショートショート 919》『スパークル』「へえー、シトリンかあ。地味ねえ」「きらきらするのを見たいだけだから、これでいいわ」「それなら、キュービックジルコニアにしたらいいじゃん。値段安いし、よく光るよー」「色がないのはイヤなの」「ふうん……」「色も、寒色系とあんまり濃いのはいや。だから、ルビー、サファイヤ、エメラルドはアウト」「じゃあ、安石でいいってことなのね」「そ。輝きの感触がわたしに合えば、そ [続きを読む]
  • うじょう
  • 《ショートショート 918》『雨情』 (雨情 7)残念ながら、天気だけは人の言うことを聞いてくれない。あいにくの雨になってしまったが、それもいつの日にか思い出に変わってしまうんだろう。「雨降りお月さん、雲のかげ……か」「どうしたの?」堅苦しい留袖から解放されて普段のラフな服に戻り、やれやれという顔をしていた家内が、ふっと振り返った。「いや、結局結婚式が雨にたたられっちまったなあと思ってさ」「それはし [続きを読む]
  • からーおぶほーぷ
  • 希望の色は何色?たぎる赤? 解放の青? 陽光の黄? 生命の緑?ううん希望に色はないのだって色があったらそれが希望だって分かっちゃうみんな寄ってたかって探し出して持って行ってしまうから(ガーベラ)希望に色はないの希望の色はあなたが着けてあなたの色であなたにしか意味がないようにしっかりと色付けて(ガーベラ)  熱帯夜母子眠りゐる箱の底Seventeen by Lake Street Dive今、わたしがもっとも気に入ってる人た [続きを読む]
  • まじゅつしぞでぃあすりぶれうすのこととい しし2
  • シーズン1 第七話 獅子(2)テオは、当日のうちにあっさりと竜鱗を持ち帰った。それに予め呪(じゅ)をかけておく。「ゾディどの。出立(しゅったつ)は?」「すぐに出る。ビクセンどのに謁見し、受諾証を直接渡してすぐにボルムじゃ」「心得ました」陸路で行けば一ヶ月はかかるところも、空を行けばほんの一日じゃ。私とテオを運んでくれた鷹(ホーク)を屋敷に返し、守衛所を通らず真っ直ぐ王の部屋に移動した。テオの甲冑が [続きを読む]
  • まじゅつしぞでぃあすりぶれうすのこととい しし1
  • シーズン1 第七話 獅子(1)盛夏。元気なのは、日がな一日照りつける灼熱の太陽だけで、屋敷の面々は私も含めてほとんど蒸し焼き状態だった。「今年は……これまでになく暑いのう」「蒸発してなくなりそうですぅ」初夏の段階ですでにへたばっていたソノーは、朝から晩までぐだぐだ。それでも暑さに対処する方法を見出したことで、なんとか難局をしのいでいた。対処法。それは水浴びじゃ。屋敷裏を流れる川は、水源が山ではなく [続きを読む]
  • たいようとぶらっくほーる
  • 「太陽はね。全てをあまねく照らして暖める、おおらかな熱源なの」(マーガレット)「でも燃え尽きたら、全てを吸い込むブラックホールになるんだろ?」(ヤグルマギク)与えた分だけ虚ろになる。虚ろになったところは、何かで埋めなければならない。だから。与えることにもそれを受け入れることにも、慎重になった方がいい。与えてくれる者がたとえ太陽であっても。それはいずれブラックホールになるのだから。  太陽も肝斑雀斑 [続きを読む]
  • あめじすと
  • 《ショートショート 917》『アメジスト』 (雨情 6)「あなた。何を見てらっしゃるの?」「ああ……雨さ」光の届かない暗黒の海底で、俺は降るはずのない雨を見上げていた。           −=*=−水を操る。それは、どの海竜にも与えられている能力だ。ただし、能力を濫用すれば仇をなしたものに恨まれ、最悪討ち果たされる。それを知りながらも、俺は激情を制御することがどうしても出来なかった。俺がずっと辺境 [続きを読む]
  • めだちすぎ
  • (チェリーセージ)「真っ赤なエプロン?」「そう。これだけ目立てば、幸福もわたし目がけて降りて来てくれるやろー思て」「ふうん。効果はどない?」「ぽん引きの兄ちゃんに、あんた目立ちすぎて商売の邪魔や、あっち行けー言われた」「だあほ! どこで幸福待っとんねん!」(^^;;(ダイアンサス)「太陽のように明るい子って、ええ感じやろ」「でも、太陽なら赤やなくて黄色ちゃうん?」「黄色なんか、当たり前すぎて目立てへん [続きを読む]
  • あめのつづり
  • 《ショートショート 916》『雨の綴り』 (雨情 5)「雨の綴り? あーる、えー、あい、えぬ」「そのまんまじゃん。なんもおもしろくないー」「ほっとけ。おもしろい試験なんかどこにもないだろ」「ぶー!」期末試験が近いから、一緒に勉強しようだって?そう言って俺の部屋に来たこいつが勉強している姿なんざ、一回も見たことないんだが。それを知りつつ部屋に上げちまう俺も俺か。「どしゃぶりだって、雨なんだし」「シャワ [続きを読む]
  • ももによう
  • 桃に酔う赤ければひどく酔っていて白ければ素面だと思われる頬が桃色であればほろ酔いと解されるのだろうだが私は酒に酔っているのではない桃に酔っているのだ(フレンチラベンダー)桃に酔う産毛の生えた肌もそれを剥き去った後の真実も紛れもなく桃であり私はその美しさと芳香に酔いしれる食らえば醒める夢と知りながらそれでも私は桃に酔う(ヒルザキツキミソウ)  当たられて我が身のごとく桃傷むPink by Aerosmith腹を壊 [続きを読む]
  • うい
  • 《ショートショート 915》『雨衣』 (雨情 4)朝からずっと篠突く雨。うんざりする。とても外に出る気なんかしないんだけど、姉は降りしきる雨をかき分けるようにして、どっかに出かけていった。わたしに輪をかけた室内おこもり派なのに珍しいなあ。きっと、友達か誰かと待ち合わせでもしてたんだろう。彼氏? ないない。姉は度外れたマイペースだもん。イケメンの前でも、付き合いに使う時間があったら部屋でごろ寝してた方 [続きを読む]
  • にたく
  • (ゼフィランサス)Q1.めでたいですか。めでたくないですか。A1.そもそもめがないです。Q2.リア充ですか。非リア充ですか。A2.リア王は好きですが、リア獣ってのはなんすか?Q3.ノーマルですか。アブノーマルですか。A3.まんまるです。前はさんかくでした。Q4.草食ですか。肉食ですか。A4.悪食です。時々絶食してバリウムを食います。Q5.右翼ですか。左翼ですか。A5.無翼です。無欲ではないですけど [続きを読む]
  • そばえ
  • 《ショートショート 914》『日照雨』 (雨情 3)他の人がみんなしんどいって嘆いている中で、自分一人が幸せいっぱいだよってはしゃぐのは気がひける。だけど、その後ろめたさが幸福の足を引っ張ることはないんだよね。だって、それが幸せだっていう意味だもん。黒いものも、臭いものも、汚いものも、何もかも。全てが幸福っていう灯火の燃料になって、自分を赤々と輝かせるんだ。でも……もしそれが逆だったら。全ての人が幸 [続きを読む]
  • さがるとさげる
  • (アカシデの果穂) いつの間にか下がっている。 俺の成績はここ数日で大きく下がってしまい、下がったのはおまえのヘマのせいだと相棒を責めたら、評価まで下がってしまった。 確かにあいつの不断の努力には頭が下がるが、あいつは状況を見て下がるということを知らない。偉いさんにぶら下がり、お下がりを喜んで食らっていれば、嬉しい偉いさんの目尻は下がるわな。 あいつの営業成績が下がってくれれば俺の溜飲も下がるんだ [続きを読む]
  • はれのちあめ
  • 《ショートショート 913》『晴れのち雨』 (雨情 2)「やっぱり、俺の勘より天気予報の方が当たってたか」家を出た時には雲一つない快晴だったから、手のひらを返したような天気の崩れようと、根拠のない自分の思い込みには苦笑するしかない。もっとも、俺がいかに無鉄砲でも万が一のことはさすがに考える。今日の撮影行は高原散策路の駐車場から近いところだけにしておこうと思っていたから、十数分走れば車には戻れる。道に [続きを読む]
  • かおり
  • 「人生を香らせることが必要だと思っていないかい?」「そんなこと、考えたこともありませんよ」「でも、人生を自他に誇れるものにしたいという願望はあるだろ?」「うーん。それはそうかもしれませんけど……」「それが、香らせるってことだよ」(キソケイ)「香ってちゃいけないんですか?」「かまわんよ。ただし」「ええ」「それは、かたどれない。香りってのには印象に決まった方向がないんだよ。こんな風だといいなという、漠 [続きを読む]