水円 岳 さん プロフィール

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水円 岳さん: いまじなりぃ*ふぁーむ
ハンドル名水円 岳 さん
ブログタイトルいまじなりぃ*ふぁーむ
ブログURLhttp://ameblo.jp/mizumaru-gaku/
サイト紹介文物書きブログです。エッセイ、詩、短歌、俳句、ショートショート、小説、ギャグ。渾然一体。(^m^)
自由文ショートストーリーの『えとわ(絵と話)』を中心に、ノンジャンルでいろいろ書いています。中・短編小説も公開してありますので、ご一読いただければ幸いです。(^^)
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供430回 / 365日(平均8.2回/週) - 参加 2013/05/06 12:51

水円 岳 さんのブログ記事

  • まじゅつしぞでぃあすりぶれうすのこととい ようぐん1
  • シーズン1 第三話 羊群(1)「やっと寒さが緩んできましたね」目を細めたソノーが、窓の向こうを期待混じりに見やった。「そうじゃの。草萌えが進めば、シアの作る料理もこれからどんどん賑やかになってくるじゃろうて」「うふふ。楽しみです」「依頼の方はどうじゃ?」ぱらぱらとノオトをめくったソノーが、弱ったという表情で何度か首を横に振った。「まだ……」「諦めんのか。あの馬鹿者どもが」「困ったものですね」「依頼 [続きを読む]
  • へっぽこたんていなかむらみさおのてちょう よそうがい 8
  •  昔々4   第五話 予想外(8)「あれー? 左馬チーフ。こっちで商談ですかー? 遅くまでお疲れさんすー。クレフの件はどうなりましたー?」同僚を装って、正面から左馬さんに声をかけた。案の定、老人の顔に激しい狼狽の色が浮かんだ。「どしたんすか? なんか変ですよ? 左馬チーフ」左馬さんの後ろから、老人の小さな命令口調が聞こえた。「走って振り切れっ!」そうは行くか。俺は駆け出そうとした左馬さんの足元に、 [続きを読む]
  • へっぽこたんていなかむらみさおのてちょう よそうがい 7
  •  昔々4   第五話 予想外(7)俺はひたすら連中が動くのを待った。その間に、何人かの客がミストに入っていった。若い女性だけではなく、連中が全く興味を示しそうにない年配の女性客もいたが、どう見ても飛び込みの一般客だ。行動を見る限り、その中に客のふりをした一味の関係者が混じっている可能性は低いと思う。飛び込みの客は、比較的短時間で店を出た。そして店を出てくる時の表情を見る限り、ミストで過ごした時間で [続きを読む]
  • へっぽこたんていなかむらみさおのてちょう よそうがい 6
  •  昔々4   第五話 予想外(6)フレディの調査員さんの時以上にはらはらしながら見守っていたんだが……。五分、十分、十五分、二十分……待っても待っても出来そうにない。俺の当たって欲しくなかった予感は、当たってしまいそうだ。左馬さんには、入店から十五分以内に必ず店を出てくれと頼んである。確認するのは、薬にやられた時にマスター以外に誰が動くかだけでいい。トレーナーかセンサーを特定する材料だけゲット出来 [続きを読む]
  • へっぽこたんていなかむらみさおのてちょう よそうがい 5
  •  昔々4   第五話 予想外(3)腹をくくって、腕時計を確認する。「五時半。第一陣入店だな」念のために、ミストからダイレクトに見えそうな範囲から遠ざかる。万一にでも、外部からの監視の視線を連中に覚られるわけにはいかない。「あれだな」ぺちゃくちゃしゃべりながらミストのガラス戸を引いた二人組が、店内に入った。潜入した二人には、店内で通話やメールを含めて一切の通信を行わないように頼んである。飲み物サンプ [続きを読む]
  • へっぽこたんていなかむらみさおのてちょう よそうがい 4
  •  昔々4   第五話 予想外(4)俺は、意識をミストの監視に戻した。連中に怪しまれずに店内を観察出来るビューポイントを確保したくて、上階のあちこち探し回った。「だめだ。ほとんど見通しが利かん」店内がわずかに覗けるスペースがあると言っても、その範囲で確認出来ることは本当にわずかしかない。フレディや江畑さんも俺と同じ位置に立って、早々に諦めたんだろう。店内に入れなければ、店への人の出入りを監視するくら [続きを読む]
  • へっぽこたんていなかむらみさおのてちょう よそうがい 3
  •  昔々4   第五話 予想外(3)「プログラム……だよな」トラップにかかったた女に、トレーナーの代わりに暗示をかけられるツールを作ればいい。調教用に組み上げられたプログラムが必ずあるはず。そのプログラムで行うのは、トレーナーが受け持っている暗示の強化だけじゃない。暗示がかかっている女たちを遠隔操作したり、ミストでの出来事を記憶から消去するため暗示のオンオフをトリガーしたり……。暗示をかけるだけじゃ [続きを読む]
  • へっぽこたんていなかむらみさおのてちょう よそうがい 2
  •  昔々4   第五話 予想外(2)手帳を出して、事務所を出る前に調べた調査結果をもう一度見回す。喫茶店の経営者はミスト以外にもいくつかの飲食店を仕切っているが、自分自身は直接店に出張らない。繁盛しそうな場所を先に押さえ、店の切り盛りが出来るやつを雇って運営を任せている。雇われオーナーは、先行投資にかかる費用を経営者に持ってもらえる分、開店費用を少なく見積もれる。経営者は店の売り上げに関わらず賃貸料 [続きを読む]
  • へっぽこたんていなかむらみさおのてちょう よそうがい 1
  •  昔々4   第五話 予想外(1)フレディからの連絡を受けて、すぐに出撃した。JDAの調査員と囮の左馬さんへのアクション、それと店への人の出入りを確認するために、江畑さんとJDAそれぞれでもう人を張り付けているだろう。チームを組んだメリットはこういう時に発揮される。いろんな事象を観察する目を俺以外に増やせるからね。ただし、観察者の目が増えれば増えるほど、それは敵から気付かれやすくなる。敵に備えられ [続きを読む]
  • なごりゆき
  • 《ショートショート 884》『なごり雪』高校と大学の間に挟まっていた時間が、残り少なくなってきた。卒業式が終わってるから、わたしはもう高校生ではないんだろう。でも、まだ大学生というわけでもない。学生という看板をほんのひと時全部外されて、そのことに小さな焦りを感じているわたしがいる。出来ることなら、もう一度高校に戻りたい。叶うはずのない馬鹿げた考えが、薄墨の空からひっきりなしに舞い落ちるなごり雪ととも [続きを読む]
  • まじゅつしぞでぃあすりぶれうすのこととい ぎょがん2
  • シーズン1 第二話 魚眼(2)すたすたと歩いてきた小さな騎士は、私の前まで来るとさっと跪(ひざまず)いた。「ゾディどの。無事、セレスさまを先方に送り届けてまいりました」「大変ご苦労であった。道中、危険なことは起こらなかったかの?」「幸い天候にも恵まれ、主要道を昼間のみ辿りましたゆえ、心配していたようなことは何一つ」「何よりじゃ。あとは……向こうでの暮らし向きだけじゃな」跪いていたテオがすっくと立ち [続きを読む]
  • まじゅつしぞでぃあすりぶれうすのこととい ぎょがん1
  • シーズン1 第二話 魚眼(1)春は名のみ。荒れ狂う風の音だけが屋敷に容赦なく流れ込んでくる。これからひどく吹雪きそうじゃな。私は外套を二枚重ねてきっちり着込んでから、執務室にソノーを呼んだ。「ゾディさま、何か御用でしょうか?」「ああ、私はこれからちと出かける。昼過ぎにテオが戻ってくるゆえ、丁重に出迎えてくれ」「大事なお客様ですか?」ソノーが、小さな首をこくんと傾ける。「いや、この屋敷の同居人じゃよ [続きを読む]
  • まじゅつしぞでぃあすりぶれうすのこととい すいきん2
  • シーズン1 第一話 水琴(2)両手を腰に添え、改めて空を見上げる。「のう、ニブラどの」「はい」「この子の魂はすでに身体(からだ)を離れておる。朽ちてゆくだけの肉体を親に返したところで、それは彼らにとって塵芥と何ら変わらぬ。そのようにしか扱われぬ」「……」「お主の優しい心遣い。それが……もっと早くこの子か私に届いておればな」ニブラは、そっと顔を伏せた。力のない儚いニンフに出来ることは、ほんのわずか。 [続きを読む]
  • まじゅつしぞでぃあすりぶれうすのこととい すいきん1
  • シーズン1 第一話 水琴(1)使い魔のシアが、私の寝室に頭を突っ込んでいきなりでかい声を張り上げた。「ゾディ、朝メシだよーっ!」「うーむ……」甲高いコールが容赦なく脳天に杭打ちされ、私の蜜のような眠りは一瞬で木っ端微塵になった。あいつは甲斐甲斐しく働くいいやつなんじゃが、とにかく態度と言葉遣いが全くなっておらん。主人を呼び捨てにするとは何事か。まあ、私がそのようにしつらえた使い魔だから仕方ないか。 [続きを読む]
  • まじゅつしぞでぃあすりぶれうすのこととい よこく
  • 魔術師ゾディアス・リブレウスの言問い  予告さて。まだみさちゃんの連載の真っ最中なんですが。ちょっと毛色の変わった短編小説を、これからぽつぽつと公開して行こうと思います。題して、魔術師ゾディアス・リブレウスの言問い。勘のいい方は、あ、あれかとお気づきになると思いますが、えとわの882話『霜で飾る』の中に登場した魔術師ゾディアスを主人公としたファンタジーです。設定としては、がっつり鉄板。魔術師、使い [続きを読む]
  • へっぽこたんていなかむらみさおのてちょう はいりすく 4
  •  昔々4   第四話 ハイリスク(4)「ふう……まいったなあ」左馬さんは、俺が今まで出会ったどんなタイプの女性とも違う。思考パターンはどこまでも真っ直ぐ。すねたりひねたりという俺が抱えているような屈折感を全く感じない。恐ろしいくらいに直球だ。非常にエネルギッシュで、判断や行動にためらいがない。即断即決即実行。まるで男のようだ。いや、あそこまで実行力がごついのは、男でもそうそういないな。その行動力を [続きを読む]
  • へっぽこたんていなかむらみさおのてちょう はいりすく 3
  •  昔々4   第四話 ハイリスク(3)江畑さんがさっと姿を消して、会議室には俺とフレディが残った。「間に合うかな?」フレディが、眉間にぶっとい皺を寄せて呟いた。「間に合って欲しいけど、分からない」「ああ……」「連中が釣り堀を始めた一年前から今までの間に、光岡さん以上の仕込みを受けた女性がいるかどうか、なんだ。もし居たとしたら、すでに『出荷』されてる恐れがある」「それは……後からは分からないというこ [続きを読む]
  • へっぽこたんていなかむらみさおのてちょう はいりすく 2
  •  昔々4   第四話 ハイリスク(2)ゆっくり首を振って、俺の本音を吐き出す。「私は、アドリブや出たとこ勝負というのは大嫌いです。それは私だけでなく、慎重な調査を社是とするJDAも、証拠第一主義の警察もそうでしょう。100パーセントの勝算がない限り、絶対に動きたくない。それが本音です」「でも本件だけはそうは行かない。そんな時間的猶予がないんです。ですからこのメンバーの中で、私だけは全ての看板を下ろ [続きを読む]
  • へっぽこたんていなかむらみさおのてちょう はいりすく 1
  •  昔々4   第四話 ハイリスク(1)「みなさん。ここまで、ミストで行われているであろうことの全体像をしっかり把握していただけたでしょうか?」「はい!」「おう」全員の合意を得る。「それでは、これよりチームMによるミッションをスタートいたします。ミッションの目的は二つです」「一つは、光岡さんが自らの意志でミストから遠ざかるのではなく、光岡さんが行ったらもうミストがなかったという状況にすること。それと [続きを読む]
  • はるのしも
  • 《ショートショート 883》『春の霜』 (ふろすてぃ 3)「おばあちゃん。今朝はうんと冷え込んだから、もうちょっと暖かくなるまで家にいた方がいいよ?」ひ孫を抱いた孫の智美が、外に出ていたあたしを呼び止めた。「はっはっは。そうだね。すぐ戻るよ」八十をいくつか過ぎて、もう若い頃のようには動けない。それでも、あたしの幸福はある程度年を重ねてからじわじわと訪れた。今更だけど、あたしはそれが本当に良かったと… [続きを読む]
  • へっぽこたんていなかむらみさおのてちょう ちーむえむ 12
  •  昔々4   第三話 チームM(12)「老人っていうのは、どうしてだ?」フレディの突っ込み。「若い男や中年男性なら、介抱するアクションが他の客から見て不自然だからですよ」「おーけー」「精神科医ってのは、なぜだ?」今度は江畑さんから。「暗示をかけるっていうのは特殊技能ですよ。それを合法的にきちんと出来るのは、医師しかいないはずです」「素人の付け焼き刃じゃだめ……ってことか」「無理です。暗示が解けた途 [続きを読む]
  • へっぽこたんていなかむらみさおのてちょう ちーむえむ 11
  •  昔々4   第三話 チームM(11)「続けます」俺は話をしながら、メモを取る左馬さんの表情をずっと見ていた。光岡さんと違って、さっきの俺の脅しにも平然としている。わたしにそんなの利くわけないでしょ。そんな感じだ。怯えの影がまるっきりなく、これから商談に臨むファイターの顔だ。それを頼もしいと考えるのは、普通の人。俺はそこまで甘くない。厄介だな……。「そしてね。ここが肝心。よーく聞いてください」「は [続きを読む]
  • へっぽこたんていなかむらみさおのてちょう ちーむえむ 10
  •  昔々4   第三話 チームM(10)「ぐわあ」「うむむ」フレディと江畑さんが、へたってしまった。「厄介だあ」「だから、甘くないって言ったでしょ?」「確かになあ……」「私が女装して出来るならやりたいくらいですよ。でも、さすがにオカマじゃ無理でしょう?」フレディと江畑さんが苦笑した。俺ら男性陣のやり取りをじっと聞いていた左馬さんが、さっと手を上げた。「わたしがやるわ」えっ!? ぎょっとする。「ちょ、 [続きを読む]
  • へっぽこたんていなかむらみさおのてちょう ちーむえむ 9
  •  昔々4   第三話 チームM(9)俺が話し終わると同時に、会議室の中が重苦しい空気に包まれた。「ねえ、中村さん」左馬さんからきつい質問が出た。「はい?」「探偵っていう仕事は、そこをなんとかしてくれるんじゃないの?」思わず苦笑する。「私やフレディが、神様かスーパーマンならね」「どういうこと?」「警察でさえ、充分な証拠が確保出来て、確実に有罪に出来そうな見通しが立たない限り動けないんですよ。ましてや [続きを読む]
  • へっぽこたんていなかむらみさおのてちょう ちーむえむ 8
  •  昔々4   第三話 チームM(8)「一気に行けそうだな」フレディがほっとしたように言ったから、即座に否定する。「まさか。フレディ、そんなに甘かないよ」「え?」みんなをぐるっと見回す。「ねえ。私が今だだっと話して来たこと。そこに、もっとも重要な情報が欠落しているのが分かりますか?」「……」真っ先に正解を出したのは、意外にも左馬さんだった。「ねえ、中村さん。その連中って、具体的に誰?」ぱあん!俺が机 [続きを読む]