こ茶子 さん プロフィール

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こ茶子さん: 君を愛するために〜花より男子二次小説
ハンドル名こ茶子 さん
ブログタイトル君を愛するために〜花より男子二次小説
ブログURLhttp://toloveyou.blog.fc2.com/
サイト紹介文花より男子の二次小説です。司×つくしメイン。他、類、あきら、総二郎のCPもあり^^!
自由文2017/08/01 で4周年になります^^
今年も一日8回更新の『こ茶子DAY』をお楽しみくださいm_ _m
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供153回 / 365日(平均2.9回/週) - 参加 2013/10/27 03:04

こ茶子 さんのブログ記事

  • 愛してる、そばにいて0683
  •  『久しぶり』 類からの電話は、いつかのように気軽い挨拶から始まった。 いつでも、たとえ何年もの間ほとんど音信不通であろうと、互いに言葉を交わし合えば、あっという間にその年月を飛び越え、簡単に以前の交友のままに付き合える親友。 それがあきらであり、総二郎であり、類だった。 けれど、類からの挨拶に、とっさに言葉を発することができなかった司の無言が怪訝だったのだろう。 『……司?』 「あ、ああ、わりぃ [続きを読む]
  • 愛してる、そばにいて0682
  •  「ほ〜、ほ〜、これなんて私にぴったりじゃない?」 無数に並べ立てられた頭部だけのマネキンに被せられた帽子の一つを手に取り、それを頭に被って、鏡で一通りのチェックを済ませ、滋が背後に控えている男性陣へと尋ねかけた。 が、当の夫は秘書との打ち合わせに余念がなく、カケラとも滋に注意を向けようとはしない。 義理の息子の方は、それなりにでも自身の役割を許容しているのか、一応はあからさまに無視することなく滋 [続きを読む]
  • 愛してる、そばにいて0681
  •  戒のライナー少年への暴行は、不問に付された。 というよりは、そもそも戒の行った暴行自体が存在しないものとなったのだ…その暴行を受けた本人によって。 「……無茶するよ」 「目玉をくり抜いてやったとでも言うならともかく、骨と骨の間の肉にボールペンを突き刺してやっただけだ。運悪く神経にでも触ってなきゃ、すぐに完治するさ」 「はぁ」 ため息をついた少年のそれが、唯一戒への抗議だったか。 見た目は白人その [続きを読む]
  • 愛してる、そばにいて0680
  •  「よ、戒!」 「戒っ」 久方ぶりに学校へ現れた戒を、通りすがる生徒たちの誰もが注目し声をかける。 英徳の学生たちとは異なり、やはりここはアメリカ、誰もが気後れするよりも、できるだけ戒に自分をアピールし、彼におもねることで得る役得を最大限引き出そうと、親しさに関係なく付きまとう。 それでも彼の行く手を妨げたりするほどの愚か者はいない。  中にはあきらかに彼の姿を見て顔色を変え、こそこそと身を隠そう [続きを読む]
  • 愛してる、そばにいて0679
  •  目を潤ませ、甘えるように彼の胸に頭をもたれさせた、彼女の可愛い顔ばかりが記憶に残っている。 たぶん、彼女は最初、司のウソに戸惑うばかりで、彼を愛することができていなかった。 どんなに司が『お前は俺を好きだったんだ』、『俺と婚約していたんだ』と説き伏せても、心の奥底では信じていなかったのではないだろうか。 彼女の両親がその司の欺瞞を後押ししても、いつも真実を探し求め、彼女はけっして記憶を取り戻すこ [続きを読む]
  • 愛してる、そばにいて0678
  •  当たらずとも遠からず、さすがに鋭いというべきか。 どう説明したものかとつくしが言葉に詰まっているうちに、千恵子も彼女の表情から読み取ったのだろう。 「やっぱりね」 そうじゃないとは言えない。 かといって肯定することもできずに、つくしは曖昧にただ首を振る。 「そうじゃないのよ」 「だって考えてみれば、あたしたちでさえこれだけのものをいただいたのよ?道明寺さんとの離婚当時、あんたはあたしたちには詳し [続きを読む]
  • 愛してる、そばにいて0677
  •  実際、疑われても仕方がないところではある。 もちろん、類との関係を進めたのは隼斗との結婚生活に終止符を打ち、離婚届を出してからのことだが、それでも見る人によっては、千恵子のように穿つ人間がいてもおかしくはないことだ。 「どんなにご大層な理由があったって、そういう経緯でくっついて、上手くっていうのはごく少数の人だけなんだからね。ましてや、花沢さんっていったら、あの大企業の御曹司でしょ?」 玉の輿目 [続きを読む]
  • 愛してる、そばにいて0676
  •  「ふふふふ」 「…なに?」 気が付けば含み笑って自分を見ている千恵子を、つくしは憮然と睨んだ。 潮垂れて不幸そうな母を見るよりは、もちろんずっといい。 だが、それはそれとして、つくしは彼女の上機嫌があまり嬉しくなかった。 自分との再会が嬉しい、たぶんそれもあるのだろうが、母の機嫌の良さがいったい何に由来するものか、鈍い自覚のあるつくしにも容易に察せられたからだ。 …この人は。 「そんな顔しないで [続きを読む]
  • 愛してる、そばにいて0675
  •  「はぁ〜、ホント、素敵な人ねぇ」 まるで10才も若返ったような、母親というよりは夢見る乙女といったように両手を頬にあて、続きの隣室で晴男とババ抜きに興じている類を盗み見ては、うっとりとしている千恵子を、つくしは苦笑して見やる。 …二人でババ抜きとか、本当に面白いわけ? 「あんたの前の旦那のことはよく知らないけど、道明寺さんといい、世の中にあんな人が本当にいるものなのね」 隼斗のことはともかくとして [続きを読む]
  • 愛してる、そばにいて0674
  •  「まあ、英徳で」 司の親友だということは、すでに雑誌等で知っていたのだろうから、千恵子にしてみればいまさらな情報だったに違いない。 それでも、あらためてチラリとつくしを振り返った目の驚きは本物だった。 おそらく噂の当の本人である類が現れた時にですら、半信半疑であったではなかろうか。 電話での訪問を告げた時以上の驚きと感動を持って、つくしを迎えた千恵子と晴男だったが、類の顔を見た二人の顔は、まさに [続きを読む]
  • 愛してる、そばにいて0673
  •  「司は、あなたのお母様を愛していたわ。…そして、あなたのお母様も」 「……っ」 戒がハッと楓を仰ぎ見る。 「そう、答えて欲しいのかしら、あなたは?」 「…なにを」 「どうして、知りたいことがあるのならわたくしではなく、司に聞かないのです?あなたの父親に。わたくしに聞くよりも、ずっと多くのことをあなたに答えることができるだろう人間に聞かずして、わたくしに聞いてどうするのです?」 その通りだ。 自分 [続きを読む]
  • 愛してる、そばにいて0672
  •  「ふっ」 零した笑いは失笑だったはずだったのに、己でも意図せぬままに、引き攣った笑いになってしまったのはどうしてだったのか。 「……なにを言っているんだか。そんなことを言われて、俺に何を言って欲しいんです?わかりました。あなたたちの気持ちは良く理解できましたから、だから、気にしないでください、とでも?……俺が言うわけがない」 「そうね」 無理をした歪な顔は、下手に笑い顔を装っていることで、よけい [続きを読む]
  • 愛してる、そばにいて0671
  •  それはどういう意味なのか。 楓は何を言っているのか。 尋ねることは簡単なことだったけれど、すでにヒントは出されていて、ただでさえ回りくどい人間である楓にストレートに尋ねたところで、そのまま答えをくれることはありそうもない。 この目の前にいる初老の女は、戒に付けられている年配の家庭教師の一人によく似ている。 偏屈で権高い彼は戒の能力に対して疑いを持っていたから、常に戒を試し、戒の能力を測っていた。 [続きを読む]
  • 愛してる、そばにいて0670
  •  道明寺家の威光が隅々にまで行き渡り、警視総監にまでその影響力がある日本ではまた事情も異なったことだろう。 しかし、アメリカではそうもいかない。 道明寺財閥は数ある権力者一族の一つに過ぎないのだ。 そして、その『学校』という型枠を打ち破るほどには、戒は優秀ではあっても『天才』と呼ばれる人々とは違ったから。 「学校へ通いなさい。たとえあなたにとっては必要のない授業であっても、大学側が見るのはそうした [続きを読む]
  • 愛してる、そばにいて0669
  •  薄っすらと唇の端に佩かれた笑みに、相変わらず温かみはなかったけれど、不思議に祖母が今浮かべている笑みは、社交辞令の冷たい笑みなどではなく、彼の言動に愉快さを感じてのもののように思えた。 「生意気ね」 「…ええ」 あっさりと肯定した戒の返答を、楓は意外にもお気に召したらしい。 膝の上に置いてあった本をパタンと閉じて、じっくりと会話をするつもりになったようで、楓は姿勢を正して戒へと向き直った。 「あ [続きを読む]
  • 愛してる、そばにいて0668
  •  「どうするの?」 冷たい温度のない声は、どうやら滋ではなく戒へと問いかけているようで、珍しく自分を見ている…父親によく似た初老の女の顔を戒はジッと仰ぎ見る。 けれど、その鉄面皮な顔にわずかに浮かんだ表情に、分刻みのスケジュールを普通として生きてきた人間の苛立ちを感じて肩を竦めた。 「俺を招待してくださるんですか?」 「ええ、そうだと言っているつもりよ。この後、あなたに特に予定がなくて、わたくしに [続きを読む]
  • 愛してる、そばにいて0667
  •  「人酔いしちゃった?」 「そういうわけでもないけど」 首輪のようなネクタイを緩め、襟元を寛げて戒が小さく息を吐き出す。 「ごめん」 ソファに座る戒へと、滋がオレンジジュースのグラスを差し出すのを受け取り、頭を下げる。 戒の謝罪に対し滋も特に慰める感じではなかったが、それでも小さく苦笑して頭を横に振っていた。 これでもし、さらに滋に気を使われてしまっていたら、さらに彼のプライドが軋んだことだろう。 [続きを読む]
  • 愛してる、そばにいて0666
  •  『で?そっちの方はどうなの?』 「俺?」 『そう、あんたよ、戒』 最近ではジーナも彼のことを聞いてくれるようになっていた。 おそらく学校のことや家のこと、彼女の中ではたくさんの戒の今を聞いてみたいのだろう。 しかし、 「別に、特に変わったことは何もないよ」 『いっつもそればっかなんだからっ。…学校には行ってるの?』 「この間の模擬、450点とれたよ」 ジーナの質問の答えをわざと遠まわしに答える。  [続きを読む]
  • 愛してる、そばにいて0665
  •  「誕生日パーティ?」 「そう。さすがに結婚式や50周年記念の時みたいに、数日間に渡る大規模のものは執り行わないけど、今年は復活させるの」 すでに一ヶ月を切っている。 準備等に関わることのない戒が知らされないのはそれほどおかしなことではないが、それでも司のただ一人の息子として、父親の誕生パーティに出席するのは当然のことのはずだ。 そうであれば、父親から直接伝えられるべきだと思うのは間違いか。 …別に [続きを読む]
  • 愛してる、そばにいて0664
  •  「な…に言って」 さすがの滋も打てば響くようにとは返答し難かったらしく、虚を突かれたように目を見開き絶句していた。 しかし、そんな波紋を投げかけた当の戒の方は、滋の驚愕や葛藤にはそれ以上踏み込もうとはせずに、淡々と何事もなかったかのような顔で食事へと戻っている。 「別にいいけど。俺には関係ないことだし」 「……戒君」 「あんたの思惑がどうであれ、元々俺の方から頼んだことだ。…結果的に俺にとっては [続きを読む]
  • 愛してる、そばにいて0663
  •  話に割り入った澄んだ声音の主へと、司と滋が振り返った。 司と目があったことに一瞬たじろいだようではあったが、すぐに素知らぬ顔で戒はその視線をフイッと反らせて、滋へと向き直る。 「ありゃ、珍しいね。おはよう、戒君」 「……はよ」 滋との会話の合間に、いつの間にか戒も朝食の席に現れていたらしい。 いつもは司と滋を避けて、彼らが屋敷にいる時には、めったに食堂に顔を出すことのない息子の久しぶりの姿に、司 [続きを読む]
  • 愛してる、そばにいて0662
  •  しかし、振り下ろした手をけっして開くことができずに、司はブルブルと震える手を眼前に掲げ、そっと手のひらを開いた。 その手のひらの中の…かつて彼とつくしの愛の証として存在したその指輪を眺め、司はくくっと顔を泣き笑いに歪めて嗤う。 「まったく……女々しいったらありゃしねぇぜっ」 誰が信じるだろう。 天下の道明寺司が、たった一人の女に、連綿と未練を募らせ、その女を奪うことも壊すことすらできずに、ただ指 [続きを読む]
  • 愛してる、そばにいて0661
  •  ザア―――――ッ、キュッ。 シャワーのコックをひねり、髪をかきあげ落ちてくる水滴を払って、司は頭上の棚からバスタオルのセットを取り上げ浴室を出た。 バスローブを羽織って、ミニバーからビールを取り出す。 そのビールの缶を片手にソファへと腰を下ろして、プルトップを開け、チビリチビリとビールを口に含みながら、コーヒーテーブルに投げ出したままだったスマートフォンを手に取った。 そして、浴室にいたわずかな [続きを読む]
  • 愛してる、そばにいて0660
  •  ビクッと体が揺れて、とっさに足の間に力を入れてしまったのは、けっして類の手を拒んだつもりではなかった。 …たぶん。 自信なげな自分の心の声から耳を塞ぐ。 けれど、顔を覗き込んでくる類の視線の気配に、そんな自身の一瞬の戸惑いを悟られないようにギュッと目を瞑って、つくしは小さく呼気を逃し、懸命に体の力を抜く努力をする。 幸いそう堅固な努力をするまでもなく、単なる条件反射だったのか、体の強張りは意外な [続きを読む]