芳野達司 さん プロフィール

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芳野達司さん: 究極の娯楽「古典音楽の毒と薬」
ハンドル名芳野達司 さん
ブログタイトル究極の娯楽「古典音楽の毒と薬」
ブログURLhttp://beethoven.blog.shinobi.jp/
サイト紹介文本と音楽について格調低く語る
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供172回 / 365日(平均3.3回/週) - 参加 2014/01/04 16:11

芳野達司 さんのブログ記事

  • レヴァイン、バッハ、"ブランデンブルク協奏曲5番"
  • レヴァイン指揮ラヴィニア音楽祭のメンバーによる演奏で、バッハのブランデンブルグ協奏曲5番を聴きました(1977年7月、シカゴ、メディナ・テンプルでの録音)。レヴァインが指揮とチェンバロを担当、オケはモダン楽器によるものです。ラヴィニア音楽祭はシカゴにおいて催されており、当時の音楽監督はレヴァインでした。オーケストラの実体はシカゴ交響楽団です。このオケによるブランデンブルグ協奏曲の録音は他に見当たらず(あ [続きを読む]
  • ケラー弦楽四重奏団、バルトーク"4番"
  • ケラー弦楽四重奏団の演奏で、バルトークの弦楽四重奏曲4番を聴きました(1993,94年、スイスでの録音)。    この作品は、特殊奏法が前作である3番以上に多用されているため、技巧上においては弦楽四重奏曲中屈指の難曲であるとの見かたがあります。そうした観点で聴くとたしかに、けっしてやさしくないと感じますが、音楽の流れはいたって自然であるので、技巧のみが突出している印象はありません。 1楽章はアレグロ。切っ先 [続きを読む]
  • カラス、セラフィン、"トゥーランドット"
  • マリア・カラスのソプラノ、セラフィン指揮ミラノ・スカラ座、他の演奏で、プッチーニの「トゥーランドット」を聴きました(1957年7月、ミラノ、スカラ座での録音)。  トゥーランドットは、ソプラノ・ドラマティコ最大の難役のひとつであって、ニルソンやボルク、マルトンのようなパワー系の歌手による録音が知られています。実際、彼女らの歌を聴くと、のけぞります。ときどき、リッチャレッリなどのリリコが歌うことがありま [続きを読む]
  • ズスケ弦楽四重奏団、ベートーヴェン、"12番"
  • ズスケ弦楽四重奏団の演奏で、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲12番を聴きました(1978年11月、ドレスデン、ルカ教会での録音)。  冒頭の和音を聴いてまず「ああ、ズスケの音だなぁ」と感じます。柔らかくて、コクがあって、響きが精緻。柔和さと奥行きの深さ、そして緻密さが渾然一体となっています。その印象は、曲の最後まで揺らぐことはありません。  1楽章はマエストーソの序奏からアレグロ。丁寧に、かつ大胆に弾かれてい [続きを読む]
  • ベルマン、リスト、"巡礼の年「スイス」"
  • ラザール・ベルマンのピアノで、リストの「巡礼の年、第1年『スイス』」を聴きました(1977年5月、ミュンヘン、ヘラクレス・ザールでの録音)。 「巡礼の年」はリストが20歳代から60歳代にかけて断続的に書かれた作品です。よって、彼の創作人生の大半をここに垣間見ることができるといってもいいかもしれません。そのうちの「第1年、スイス」は若いころに作曲されており、それぞれの曲には、いくつかの詩から引用した標題がつけ [続きを読む]
  • 新宿区民オペラ、チャイコフスキー、"エフゲニー・オネーギン"
  • 新宿区民オペラのチャイコフスキー「エフゲニー・オネーギン」を観ました(2017年9月10日、東京、新宿文化センター大ホールにて)。ロシア語による上演です。このオペラ、まず歌詞が素晴らしい。もちろん、日本語訳で知りました。近代ロシア文学の嚆矢であったところのプーシキンが紡ぎあげた美しい言葉に、深い感銘を受けないではいられません。それが、このオペラを観ることの楽しみのひとつ。そして音楽。チャイコフスキーが30 [続きを読む]
  • ハンガリー弦楽四重奏団、ベートーヴェン、"12番"
  • ハンガリー弦楽四重奏団の演奏で、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲12番を聴きました(1953年9月、パリでの録音)。ハンガリー弦楽四重奏団のベートーヴェンを、最初からほぼ順番に聴いています。初期もよかったけれど、中期、そしてこの後期に差し掛かり、ますますよくなっているように感じます。初期の作品が劣っているわけではありません。古典の造形を美しく保った瑞々しい曲は、けっして後期のものにひけをとらない魅力がある。 [続きを読む]
  • アンドリュー・デイヴィス、"エフゲニー・オネーギン"
  • アンドリュー・デイヴィス指揮ロンドン・フィル他の演奏で、チャイコフスキーの「エフゲニー・オネーギン」を視聴しました(1994年7月、グラインドボーン・オペラでの収録)。この作品について吉田秀和はこう言っています。「彼一流の甘い悲しみをふんだんにもった感傷味のまさった音楽だが、有名な<タチアーナの手紙>のアリア以下、よくかけている」。上から目線も甚だしいですが、彼なりの賛辞と解釈しましょう。実際、手紙の [続きを読む]
  • 豊島区民オペラ、ビゼー、"カルメン"
  • 豊島区民オペラのビゼー「カルメン」を観ました(2017年9月2日、東京、南大塚ホールにて)。日本語による上演です。原語によるニュアンスの味にはかけるものの、字幕なしでほぼ理解できるところはやはり便利であり、捨てがたい魅力があると思います。小柄で丸顔のカルメンはなかなか妖艶であり、ふてぶてしく、イメージに沿った役作りをしてくれました。声も低音部から中音域はよかったし、2幕以降は高音も安定していました。立ち [続きを読む]
  • グラフマン、ミュンシュ、ブラームス、"1番"
  • グラフマンのピアノ、ミュンシュ指揮ボストン交響楽団の演奏で、ブラームスのピアノ協奏曲1番を聴きました(1958年4月、ボストン、シンフォニー・ホールでの録音)。ゲイリー・グラフマンは1928年にニューヨークで生まれたアメリカ人ピアニスト。ホロヴィッツとゼルキンに師事をした経歴があります。この対照的とも言える大ピアニストの下で研さんを積んでいたところが面白い。レコードは、オーマンディやセルと共演したものが有名 [続きを読む]
  • グード、ベートーヴェン、"31番"
  • リチャード・グードのピアノで、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ31番を再び聴きました(1986年8月、1988年7月、ニューヨーク、RCAスタジオでの録音)。記録によれば、ベートーヴェンがこのソナタを完成したのは、1821年の12月25日。彼は、このソナタを誰にも献呈しませんでした。ウィルヘルム・ケンプは、「このソナタで私たちは、もっとも個人的な告白に出会う。だからベートーヴェンがこの曲を誰にも献呈せずに手許に置きたく思 [続きを読む]
  • マゼール、ベルリン・ドイツ・オペラ、"カルメン"
  • マゼール指揮ベルリン・ドイツ・オペラ他の演奏で、ビゼーの「カルメン」を再び聴きました(1970年、ベルリンでの録音)。前奏曲からキレのある響きに引き込まれます。後年に録音したフランス国立管弦楽団とのものより、マゼールのケレン味がはっきり出ているように感じます。それをもっとも感じるのは、始まってじきに登場する少年合唱。「タッタッタタララー、タララッタララッタッター」と、なんとワンパクで元気なことでしょう [続きを読む]
  • 薮田瑞穂、上本訓久、河野真有美、"ヴェリズモ祭り"
  • ムジカ・チェレステの木曜コンサートに行きました(2017年8月24日、渋谷、チェレステ・スタジオ松濤にて)。薮田瑞穂(ソプラノ)上本訓久(テノール)河野真有美(ピアノ)佐藤智恵(ソプラノ)チェレステ・スタジオは収容人数40名ほどのサロンホール。音響はややデッドなものの、客席が演奏者と近いため、息遣いを直接感じられるような生々しい響きを体感することができます。この日も、そうでした。とくに印象に残る演奏は以下 [続きを読む]
  • ハンガリー弦楽四重奏団、ベートーヴェン、"大フーガ"
  • ハンガリー弦楽四重奏団の演奏で、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲「大フーガ」を聴きました(1953年9月、パリでの録音)。「大フーガ」はもともと13番の終楽章であったわけですが、周囲の声にベートーヴェンが応え、新たな曲を終楽章に差し替えた経緯があります。よって、「大フーガ」を13番のなかのどこに配置するのかは演奏者によって解釈が異なります。やはり「大フーガ」を6楽章とし、そのあとに差し替え版を入れるケース、もし [続きを読む]
  • ズスケ弦楽四重奏団、ベートーヴェン、"大フーガ"
  • ズスケ弦楽四重奏団の演奏で、ベートーヴェンの「大フーガ」を聴きました(1979年5-6月、ドレスデン、ルカ教会での録音)。この曲で印象に残っているのは、切っ先が鋭く激しいジュリアード四重奏団の新盤と、まろやかな風合いで包み込まれるようにスケールの大きなゲヴァントハウス四重奏団の演奏。ズスケは、その中間をいくような演奏だと言えるかもしれません。各パートはとても雄弁であるゆえ、音楽は立体的に聴こえます。まる [続きを読む]
  • ズスケ弦楽四重奏団、ベートーヴェン、13番
  • ズスケ弦楽四重奏団の演奏で、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲13番を聴きました(1979年5-6月、ドレスデン、ルカ教会での録音)。「大フーガ」は別途聴きます。13番は、比較的最近になって好きになった曲です。それまでは、14番と15番に強く惹かれていましたが、13番もかなりいい。とくに、差し替えられた最終楽章の魅力には抗しがたく、これはもしかしたら、ベートーヴェンの人生の総決算とも言うべき音楽なのではないか、とも考え [続きを読む]
  • ビシュコフ、メンデルスゾーン、"スコットランド"
  • ビシュコフ指揮ロンドン・フィルの演奏で、メンデルスゾーンの交響曲3番「スコットランド」を再び聴きました(1986年12月、ロンドン、トゥーティングでの録音)。ロンドン・フィルは、初めて聴いた海外のオーケストラ。1980年にショルティの指揮で、「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲が鳴ったときの、ホール全体を包み込むような馥郁たる香りは、一生忘れることができないでしょう。若きビシュコフがリードをしたこの [続きを読む]
  • エレーデ、プッチーニ、"トゥーランドット"
  • インゲ・ボルクのタイトルロール、エレーデ指揮ローマ聖チェチリア音楽院、他の演奏で、プッチーニの「トゥ−ランドット」を聴きました(1955年7月 ローマ、聖チェチーリア音楽院での録音)。この曲は冒頭からソロと合唱とオケが剛速球の投げ合いをします。そんなヤマが、全曲を通して少なくない。だから、演奏する側は体力勝負でしょう。このようなセッション録音はまだしも、ライヴは大変だと推察。それはさておき、歌手ではまず [続きを読む]
  • ハンガリー弦楽四重奏団、ベートーヴェン、"ハープ"
  • ハンガリー弦楽四重奏団の演奏で、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲10番「ハープ」を聴きました(1953年10月、パリでの録音)。ハンガリーSQによる全集を、ズスケSQ、アルバン・ベルクSQのものと、ほぼ並行して聴き進めています。アルバン・ベルクSQは途中まで聴いたけれど、ちょっと合わない。世評高い演奏であるものの、音程にズレがあるのか、聴いていると頭が痛くなってくる。馴染まないのです。それに比べると、ズスケやハンガリ [続きを読む]
  • カラヤン、ベルリン・フィル、チャイコフスキー"悲愴"
  • カラヤン指揮ベルリン・フィルの演奏で、チャイコフスキーの交響曲6番「悲愴」を聴きました(1976年5月、ベルリン・フィルハーモニーでの録音)。最初に「悲愴」を聴いたのは、小学6年のとき。カラヤン指揮フィルハーモニア管弦楽団の演奏です。当時、秋葉原にあった石丸電機でレコードを買いました。当初の目的は、ベートーヴェンの「田園」だったのです。物色していくうちに、「田園」の他に「悲愴」と「新世界より」がカップリ [続きを読む]
  • カッチェン、ベートーヴェン、"皇帝"
  • ジュリアス・カッチェンのピアノ、ピエロ・ガンバ指揮ロンドン交響楽団の演奏で、ベートーヴェンのピアノ協奏曲5番「皇帝」を聴きました(1963年12月の録音)。これは推進力の強い演奏。ピアノもオケも溌剌としています。まず、冒頭のカデンツァが素晴らしい。音が粒だっているに加え、冬の星空のように煌めいています。適度な重みを保ちつつ、躍動感に溢れている。その後もカッチェンは好調、いくぶん速めのテンポでもって、ぐい [続きを読む]