いかるの歌 さん プロフィール

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いかるの歌さん: 源氏物語 ・ おもしろ読み
ハンドル名いかるの歌 さん
ブログタイトル源氏物語 ・ おもしろ読み
ブログURLhttp://ikaru-uta.blog.jp/
サイト紹介文ドストエフスキーの全著作に匹敵する(?)古典一巻を 口語訳で読み,かつ解く,自称労大作ブログ 一日一話
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供355回 / 365日(平均6.8回/週) - 参加 2014/01/08 11:50

いかるの歌 さんのブログ記事

  • 第四段 薫、桜の花盛りに二条院を訪ね中の宮と語る
  • 【現代語訳】 花盛りのころ、二条院の桜を御覧になると、主人のいない山荘がまず思いやられなさるので、「心やすくや(見るものもいないままに散っているだろう)」などと、独り口ずさみ、思い余って、匂宮のお側に参上なさった。 こちらにばかりおいでになって、すっかり住みなれていらっしゃるので、「結構なことだ」と拝見するものの、例によってどうかと思われる心が混じるのは、妙なことであるよ。けれども、本当のお気持ち [続きを読む]
  • 第二段 中の宮、京の二条院に到着
  • 【現代語訳】 宵が少し過ぎてお着きになった。見たこともない様子で、光り輝くような殿造りで、『三つば四つばなる(三棟四棟と建ち並んでいる)』邸内にお車を引き入れて、宮は今か今かとお待ちになっていたので、お車の側にご自身お寄りになってお下ろし申し上げなさる。 お部屋飾りなどもこれ以上なく整えて、女房の部屋部屋までお心配りしていらっしゃったことがはっきりと窺えて、まことに理想的である。どの程度の待遇を受 [続きを読む]
  • 第一段 中の宮、京へ向けて宇治を出発
  • 【現代語訳】 すっかり掃除し何もかも始末して、お車を何台も寄せて、ご前駆の供人は四位五位がたいそう多かった。ご自身でもたいへんおいでになりたかったが、仰々しくなって、かえって不都合なことになるので、ただ内密に計らって、気がかりにお思いになる。 中納言殿からも、ご前駆の供人を数多く差し上げなさる。ひととおりのことは宮からの指示があったようだが、こまごまとした内々のお世話は、みなこの殿から、気のつかな [続きを読む]
  • 第九段 弁の尼、中の宮と語る
  • 【現代語訳】 お悲しみになってお話しになっていたご様子を話して、弁は、ますます気持ちの晴らしようがなく悲しみに暮れていた。女房たちは満足そうな様子で、衣類を縫い用意しながら、年老いた容貌も気にせず、身づくろいにうろうろしている中で、ますます質素な衣にして、「 人はみないそぎたつめる袖の浦にひとり藻塩を垂るるあまかな(人々は皆準備に忙しく繕い物をしているようですが、一人涙に暮れている私です)」と訴え [続きを読む]
  • 第八段 薫、弁の尼と対面
  • 【現代語訳】 弁は、「このようなお供にも、思いもかけず長生きがつらく思われますのに、人も不吉に見たり思ったりするにちがいないでしょうから、今は世に生きている者とも人に知られますまい」と言って出家をしていたのを、しいて召し出して、たいそう感慨深く御覧になる。いつものように、昔の思い出話などをおさせになって、「ここには、やはり時々参るだろうが、たいへん頼りなく心細いので、こうしてお残りならば、たいへん [続きを読む]
  • 第七段 中の宮と薫、紅梅を見ながら和歌を詠み交す
  • 【現代語訳】 御前に近い紅梅が、花も香も心惹かれる風情なので、鴬でさえ見過ごしがたそうに鳴いて飛び移るようなのだから、まして「春や昔の(大君のいらっしゃらない春は寂しいことだ)」と心を惑わしなさる同士のお話で、折からひとしお悲しみが深い。風がさっと吹いて入ってくると、花の香も客人のお匂いも、橘ではないが、昔が思い出されるよすがである。「所在なさを紛らすにも、世の憂さの慰めにも、心をとめて御覧なさっ [続きを読む]
  • 第六段 薫、中の宮が宇治を出立する前日に訪問〜その2
  • 【現代語訳】2 たいそうこちらが気恥ずかしくなるほど優美で、また今日一段と立派におなりになったことだと、目も驚くほどはなやかに美しく、ただもう、誰にも似ない心ばせなど、何とも素晴らしい方だとお見えになるのを、姫宮は、面影の離れない方の御事までお思い出し申し上げなさって、まことにしみじみと見申し上げなさる。「つきないお話なども、今日は言忌みしましょうか」などと言いさして、「お渡りになるはずの所の近く [続きを読む]
  • 第六段 薫、中の宮が宇治を出立する前日に訪問〜その1
  • 【現代語訳】1 ご自身は、お移りになることが明日という日のまだ早朝においでになった。いつものように客の席にお通りになるにつけても、今はだんだんもの馴れて、「自分こそ、誰よりも先に、このように思っていたのだ」などと、生前のご様子やおっしゃったお気持ちをお思い出しになって、「それでも、よそよそしく、思いの外になどとは、おあしらいなさらなかったが、自分のせいで妙に他人で終わることになってしまったことだ」 [続きを読む]
  • 第五段 中の宮、姉大君の服喪が明ける
  • 【現代語訳】 あちらでも器量の良い若い女房や童女などを雇って、女房たちは満足げに準備しているが、今はと、「(一生ここで過ごすつもりだった)伏見」ならぬ宇治を荒れさせてしてしまうのも、たいそう心細いので、お嘆きになることは尽きないが、だからといって、またあえて強情を張って、閉じ籠もっているのも立派とは思えず、「浅くない縁も絶え果ててしまいそうなお住まいなのに、どういうおつもりですか」とばかり、お恨み [続きを読む]
  • 第四段 匂宮、薫に中の宮を京に迎えることを言う
  • 【現代語訳】 空の様子もまた、いかにも悲しみを知っているかのように霞みわたっている。夜になって烈しく吹き出した風の様子はまだ冬のようでたいへん寒そうで、灯りも時々消えたりして、「闇はあやなき(梅の香を隠せない)」暗さだが、互いにそのままお話を途中でやめる気にもおなりにならず、尽きないお話を心ゆくまでお話しきれないままで、夜もたいそう更けてしまった。世にも稀な二人の仲のよさを、「さあ、そうはいっても [続きを読む]
  • 第三段 正月下旬、薫、匂宮を訪問
  • 【現代語訳】 内宴など何かと忙しい時期を過ごして、中納言の君が、「心におさめかねていることを、また他に誰に話せようか」と思いあぐねて、兵部卿宮の御方に参上なさった。 しんみりとした夕暮なので、宮は物思いに耽っておいでになって、端近くにいらっしゃった。箏のお琴を掻き鳴らしながら、いつものようにお気に入りの梅の香を楽しんでおいでになる、その下枝を手折って参上なさったのが、匂いがたいそう優雅で素晴らしい [続きを読む]
  • 第二段 中の宮の周辺
  • 【現代語訳】 まことに盛りではなやいでいらっしゃる方がいろいろなお悲しみに少し面痩せしていらっしゃるのが、とても上品で優美な感じがまさって、故人にも似ていらっしゃる。お揃いでいらっしゃったときは、それぞれ素晴らしく、全く似ていらっしゃるとも見えなかったが、ふと忘れては、その人かと思われるまで似ていらっしゃるのを、「中納言殿が亡骸だけでも残ってお目にかかれるものであったらと、朝夕にお慕い申し上げてい [続きを読む]
  • 第一段 宇治の新春、山の阿闍梨から山草が届く
  • 巻四十八 早蕨 薫君の中納言時代二十五歳春の物語第一章 中の宮の物語(一) 匂宮との結婚を前にした宇治での生活第一段 宇治の新春、山の阿闍梨から山草が届く 第二段 中の宮の周辺 第三段 正月下旬、薫、匂宮を訪問 第四段 匂宮、薫に中の宮を京に迎えることを言う 第五段 中の宮、姉大君の服喪が明ける 第六段 薫、中の宮が宇治を出立する前日に訪問 第七段 中の宮と薫、紅梅を見ながら和歌を詠み交す 第八段 薫、 [続きを読む]
  • 第七段 匂宮、薫、宇治から帰京〜その2
  • 【現代語訳】2 このように滞在が長くおなりになって人が多かった名残がなくなってしまうことを悲しむ女房たちは、大変なことのあった時の当面の悲しかった騷ぎよりも、ひっそりとして、ひどく悲しく思われる。「時々、折節に、風流な感じにお話し交わしなさった年月よりも、こうしてのんびりと過ごしていらっしゃったこの日頃のご様子が、やさしく情け深くて、風流事にも実際面にもよく行き届いたお人柄を、今はもう拝見できなく [続きを読む]
  • 第七段 匂宮、薫、宇治から帰京〜その1
  • 【現代語訳】1中納言が主人方に住みついて人びとを気軽に召し使い、まわりも大勢して食事を差し上げたりなさるのを、感慨深くもおもしろくも御覧になる。たいそうひどく痩せ青ざめて茫然と物思いしているので、気の毒にと御覧になって心をこめてお見舞い申し上げなさる。「生前のことなど言っても始まらないことだが、この宮だけには申し上げよう」と思うが、口に出すにつけても、まことに意気地がなく、愚かしく見られ申すのに気 [続きを読む]
  • 第六段 匂宮と中の宮、和歌を詠み交す
  • 【現代語訳】 夜の気配がますます恐ろしく感じられる風の音に、自分のせいで嘆き臥していらっしゃるのもさすがに気の毒で、例によって物を隔てて、お話し申し上げなさる。「千々の社」を引き合いにあげて、行く末永くのお約束申し上げなさるのも、「どうしてこんなに口馴れられたのだろう」と嫌な気がするが、離れていて薄情な時のつらさよりは胸にしみて、気持ちも和らいでしまいそうなご様子を、いつまでも一方的にも嫌ってばか [続きを読む]
  • 第五段 匂宮、雪の中、宇治へ弔問
  • 【現代語訳】「自分のせいでつまらない心配をおかけ申したようだ」と元に戻したく、すべての世の中が恨めしくて、念誦をますます心を込めてなさって、ほとんど眠ることもなく夜をお明かしになるところに、まだ夜明け前の雪の様子がたいそう寒そうな中を、人びとの声がたくさんして、馬の声が聞こえる。「誰がいったいこのような夜中に雪の中を来きたのだろうか」と、大徳たちも目を覚まして思っていると、宮が、狩のお召物でひどく [続きを読む]
  • 第四段 雪の降る日、薫、大君を思う
  • 【現代語訳】 雪があたりが暗くなるほどに降る日、一日中物思いに沈んで、世間の人が興ざめなものという十二月の月が翳りなく空にかかっているのを、簾を巻き上げて御覧になると、向かいの寺の鐘の音がして、枕をそばだてて、「今日も暮れぬ」と(悲しい気持ちで)、かすかな音を聞いて、「 おくれじと空ゆく月をしたふかなつひにすむべきこの世ならねば(後れまいと空を行く月が慕われる、いつまでも住むわけではないこの世なの [続きを読む]
  • 第三段 七日毎の法事と薫の悲嘆
  • 【現代語訳】 いつの間にか幾日も過ぎてゆく。七日毎の法要もそれぞれにたいそう尊くおさせになって、心をこめて供養なさるが、しきたりがあるのでお召し物の色の変わらないのを、あの御方を特に慕っていた女房たちがたいそう黒く着替えているのをちらっと御覧になるにつけても、「 くれないゐに落つる涙もかひなきは形見の色を染めぬなりけり(血の涙を流しても何にもならないことに、喪服を着ることができないのだった)」 普 [続きを読む]
  • 第二段 大君の火葬と薫の忌籠もり
  • 【現代語訳】 中納言の君は、そうはいってもまさかこんなことにはなるまい、夢かとお思いになって、大殿油を近くにかかげて拝見なさると、お隠しになっている顔も、まるで眠っていらっしゃるようにお変りになったところもなく、かわいらしい様子で臥せっていらっしゃるのを、「このまま虫の脱殻のようにでも見続けるのならば」と悲しみにくれておられる。 ご臨終の作法をする時にお髪をかきやると、さっと匂うのがまるで生前その [続きを読む]
  • 第一段 大君死す
  • 【現代語訳】「結局捨てて逝っておしまいになったら、この世に少しも生きている気がしない。寿命がもし決まっていて生き永らえたとしても、深い山に紛れ入ってしまうつもりです。ただ、とてもお気の毒に、お残りになる方の御事を心配いたします」と、答えていただこうと思って、あの方の御事におふれになると、顔を隠していらっしゃったお袖を少し離して、「このようにはかないご縁ではありました、お気持ちの分からないようにお思 [続きを読む]
  • 第九段 薫、大君に寄り添う
  • 【現代語訳】 ただこうしておいでになるのを皆が頼みにお思い申し上げていた。いつものように、近いところに座っていらっしゃると、御几帳などを風が烈しく吹くので、中の宮は奥のほうにお入りになる。むさくるしい感じの人びとも、恥ずかしがって隠れている時に、たいそう近くに寄って、「どんなお具合ですか。私のありたけを尽くしてご祈祷申し上げる効もなく、お声をさえ聞かなくなってしまったので、まことに情けない。後に残 [続きを読む]
  • 第八段 豊明の夜、薫と大君、京を思う
  • 【現代語訳】 ご自身でも治りたいと思って仏をお祈りなさればいいのだが、「やはり、このような機会に何とかして死んでしまいたい。この君がこうして傍にいて、何もかも見られてしまったので、今はもう他人で過すすべもない。そうかといって、このように並々ならず見える愛情だが、思ったほどでないと、自分も相手もそう見えたりするのはつらく情けないこと、もし寿命がしいて延びたなら、病気にかこつけて姿を変えてしまおう。そ [続きを読む]
  • 第七段 阿闍梨、八の宮の夢を語る〜その2
  • 【現代語訳】2 中の宮が大変に心配して奥のほうにある几帳の背後にお寄りになっているご気配をお聞きになって、さっと居ずまいをお正しになって、「不軽品の声はどのようにお聞きになったでしょうか。重々しい祈祷としては行わないのですが、尊いことでございました」と言って、「 霜さゆる汀の千鳥うちわびて鳴く音かなしきあさぼらけかな(霜が冷たく凍る汀の千鳥が堪えかねて寂しく鳴く声が悲しい、明け方ですね)」 話すよ [続きを読む]
  • 第七段 阿闍梨、八の宮の夢を語る〜その1
  • 【現代語訳】1 不断経の明け方に交替する声がたいそう尊いので、阿闍梨も徹夜で勤めていて居眠りをしていたのが、ふと目を覚まして陀羅尼を読む。老いしわがれた声だが、実にありがたそうで頼もしく聞こえる。「お加減、今夜はどのようでおいででしたか」などとお尋ね申し上げるついでに、故宮の事などを申し上げて、鼻を幾度もかんで、「どのような世界にいらっしゃるのでしょう。いくら何でも極楽に、と想像いたしておりました [続きを読む]