いかるの歌 さん プロフィール

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いかるの歌さん: 源氏物語 ・ おもしろ読み
ハンドル名いかるの歌 さん
ブログタイトル源氏物語 ・ おもしろ読み
ブログURLhttp://ikaru-uta.blog.jp/
サイト紹介文ドストエフスキーの全著作に匹敵する(?)古典一巻を 口語訳で読み,かつ解く,自称労大作ブログ 一日一話
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供354回 / 365日(平均6.8回/週) - 参加 2014/01/08 11:50

いかるの歌 さんのブログ記事

  • 第七段 匂宮、二条院に帰邸後、病に臥す
  • 【現代語訳】 このような時の帰りは、やはり二条院においでになる。とても気分が悪くおなりになって、食事などもまったく召し上がらず、日が経つにつれて青くお痩せになって、ご様子も変わるので、帝におかせられてもどちらの方も、お嘆きになるので、ますます大騒ぎになって、お手紙さえこまごまと書くことがおできになれない。 あちらでも、あのしっかり者の乳母は、その娘が子供を産む所に行っていたのが、帰って来たので、気 [続きを読む]
  • 第六段 匂宮、京へ帰り立つ
  • 【現代語訳】 御物忌は二日と嘘を伝えていらっしゃったので、ゆっくりできるのにまかせて、お互いに一途に愛しいとお気持ちが深くおなりになる。右近は、いろいろと例によって言い紛らして、お召物などを差し上げた。今日は、乱れた髪を少し梳かせて、濃い紫の袿に紅梅の織物などを、色合いもよく着替えていらっしゃった。侍従も、見苦しい褶を着ていたが、美しいのに着替えたので、その裳をお取りになって、女君にお着せになって [続きを読む]
  • 第五段 匂宮、浮舟と一日を過ごす
  • 【現代語訳】 誰も入って来ないので、気を許して語り合って一日中お過ごしになる。「あの方がいらっしゃったときに、このようにお会いになっているのだろう」と、想像なさって、ひどく恨み言をおっしゃる。二の宮をとても大切に扱って、北の方としていらっしゃるご様子などもお話しになる。あのお耳にお止めになった一言は、おっしゃらないのは憎いことであるよ。 時方が、御手水や果物などを、取り次いで差し上げるのを御覧にな [続きを読む]
  • 第四段 匂宮、浮舟に心奪われる
  • 【現代語訳】 日が差し出て軒の氷柱が光り合っていて、宮のご容貌もいちだんと立派に見える気がする。宮も、人目を忍ぶやっかいな道中で、身軽なお召物である。女も、上着を脱がせておしまいになっていたので、ほっそりとした姿つきがたいそう魅力的である。身づくろいすることもなくうちとけている様子を、「とても恥ずかしく、眩しいほどに美しい方に向かい合っていることだわ」と思うが、隠れる所もない。 柔らかな感じの白い [続きを読む]
  • 第三段 宮と浮舟、橘の小島の和歌を詠み交す
  • 【現代語訳】 夜のうちにお帰りになるのも、かえって来なかったほうがましなくらいなので、こちらの人目もとても憚られて、時方に手配をさせなさって、川向こうの人の家に連れておいでになろうと予定していたので、先立って遣わしておいたのが、夜の更けるころに参上した。「万事遺漏なく仕度してございます」と申し上げさせる。「これは、どうなさるお積もりか」と、右近も急なことに気がそぞろなので、寝惚けて起きた気持ちも身 [続きを読む]
  • 第二段 匂宮、雪の山道の宇治へ行く
  • 【現代語訳】 あの方のご様子にもますます大変だとお思いになったので、あきれるほどの算段をしてお出かけになった。京では「友待つ(後から降る雪を待ち顔に消え残っている)」というほどの雪が、山深く入って行くにつれて、だんだんと深く積もって道を埋めていた。いつもより難儀な、人影も稀な細道を分け入っておいでになるときは、お供の人も泣き出したいほど恐ろしく、厄介なことが起こる場合まで心配する。案内役の大内記は [続きを読む]
  • 第一段 二月十日、宮中の詩会催される
  • 【現代語訳】 二月の十日ころに、内裏で作文の会を開催あそばすということで、この宮も大将も同じように参内なさる。季節に適った楽器の響きに、宮のお声は実に素晴らしく、「梅が枝」などをお謡いになる。何事も誰よりもこの上なく上手でいらっしゃるご様子で、つまらないことに熱中なさることだけが、罪深いことであった。 雪が急に降り乱れ、風などが烈しく吹いたので、御遊びの管絃は早く終わりになった。この宮の御宿直部屋 [続きを読む]
  • 第四段 薫と浮舟、それぞれの思い
  • 【現代語訳】「造らせている所は、だんだんと出来上がって来ました。先日見たところ、ここよりはやさしい感じの川があって、花も御覧になれましょう。三条宮邸も近い所です。毎日会わないでいる不安も自然と消えましょうから、この春のころに、差し支えなければお連れしよう」と思っておっしゃるのにつけても、「あの方がのんびりとした所を考えついたと昨日もおっしゃっていたが、このようなことをご存知なくて、そのようにお考え [続きを読む]
  • 第三段 二月上旬、薫、宇治へ行く
  • 【現代語訳】 月が替わった。このようにお焦りになるが、お出かけになることはとても無理である。「こうして物思いばかりしていたら、長生きもできないわが身だ」と、心細さが加わってお嘆きになる。 大将殿は、少しのんびりしたころ、いつものように人目を忍んでお出かけになった。寺で仏などを拝みなさる。御誦経をおさせになる僧にお布施を与えたりして、夕方に、こちらには人目を忍んでだが、この方はひどく身を簡略になさる [続きを読む]
  • 第二段 明石中宮からと薫の見舞い
  • 【現代語訳】 内裏から大宮のお手紙が来たのでお驚きになって、やはり釈然としないご様子で、あちらにお渡りになった。「昨日は心配しましたが、ご気分がお悪かったそうで、それが悪くないようなら参内なさい。久しく見えませんこと」などというように申し上げなさったので、大げさに心配していただくのもつらいけれど、ほんとうにご気分も正気でないようで、その日は参内なさらない。上達部などが、大勢参上なさったが、御簾の中 [続きを読む]
  • 第一段 匂宮、二条院に帰邸し、中君を責める
  • 【現代語訳】 二条の院にお着きになって、女君のたいそう面白くない隠しごとも不快なので、気楽な方の部屋でお寝みになったが、お眠りになれず、とても寂しくて物思いがまさるので、心弱く対の屋にお渡りになった。 何があったとも知らずに、とてもすっきりとした感じでいらっしゃる。「またとなく魅力的だと御覧になった人よりも、またこの人はやはり類稀な様子をしていらっしゃった」と御覧になる一方で、とてもよく似ているの [続きを読む]
  • 第九段 翌朝、匂宮、京へ帰る〜その2
  • 【現代語訳】 夜の明けきらぬうちにと、供人たちは咳払いをしてお促し申しあげる。妻戸まで一緒に連れてお出になって、外にお出になれない。「 世に知らずまどふべきかな先に立つ涙も道をかきくらしつつ(これまで覚えのないほどに踏み迷うことだろう、先に立つ涙も道をかきくらし見えなくするので)」 女も、限りなく悲しいと思った。「 涙をもほどなき袖にせきかねていかに別れをとどむべき身ぞ(涙さえも狭い袖で抑えかねま [続きを読む]
  • 第九段 翌朝、匂宮、京へ帰る〜その1
  • 【現代語訳】 夜になって、京へ遣わした大夫が帰参して、右近に会った。「后の宮からもご使者が参って、右の大殿もご不満を申されて、『誰にも知らせあそばさぬお忍び歩きは、まことに軽々しく、無礼な行為に遭うこともあるのに、総じて、帝などがお耳にあそばすことも、わが身にとってもまことにつらい』とひどくおっしゃっていました。東山に聖僧にお会いになりにと、皆には申しておきました」などと話して、「女というものは罪 [続きを読む]
  • 第八段 匂宮と浮舟、一日仲睦まじく過ごす
  • 【現代語訳】 いつもは時間のたつのも長く感じられ、霞んでいる山際を眺めながら物思いに耽っておられたのに、日の暮れて行くのが侘しいとばかり思い焦がれていらっしゃる方に惹かれ申して、まことにあっけなく暮れてしまった。誰に妨げられることのない長い春の日に、いくら見てもいて見飽きず、どこがと思われる欠点もなく、愛嬌があって、慕わしく魅力的である。その実は、あの対の御方には見劣りがするのである。大殿の姫君の [続きを読む]
  • 第七段 右近、浮舟の母の使者の迎えを断わる
  • 【現代語訳】 日が高くなったので格子などを上げて、右近は近くにお仕えしていた。母屋の簾はみな下ろして、「物忌」などと書かせて貼っておいた。母君もご自身でおいでになるかも知れないと思って、「夢見が悪かったので」と理由をつけるのであった。御手水などを差し上げる様子は、いつものようであるが、介添えを不満にお思いになって、「あなたが先にお洗いになったら」とおっしゃる。女君は、たいそう体裁よく奥ゆかしい人を [続きを読む]
  • 第六段 右近、匂宮と浮舟の密事を隠蔽す
  • 【現代語訳】 右近が出て来て、この声を出した人に、「これこれとおっしゃっていますが、やはりとても見苦しいなさりようです、と申し上げてください。驚くほど目にもあまるようなお振る舞いは、どんなにお思いになっても、あなた方お供の人びとのお考えでどうにでもなりましょう。どうしてこう考えもなくお連れ申し上げなさったのですか。無礼な行ないを致す山賊などが途中で現れましたら、どうなりましょう」と言う。内記は、「 [続きを読む]
  • 第五段 翌朝、匂宮、京へ帰らず居座る
  • 【現代語訳】 夜は、どんどん明けて行く。お供の人が来て咳払いをする。右近が聞いて参上した。お出になる気持ちもなく、飽き足りずいとしく思われるのに、再びいらっしゃることも難しいので、「京では捜し求めて大騒ぎしようとも、今日一日だけはこうしていたい。何事も『生ける日のため(生きている間だけ)』のことなのだ」。今すぐにお出になることは、本当に死んでしまいそうな気がなさるので、この右近を呼び寄せて、「まっ [続きを読む]
  • 第四段 匂宮、薫の声をまねて浮舟の寝所に忍び込む〜その2
  • 【現代語訳】「とりあえず、ここを開けなさい」とおっしゃるので、「変ですわ。思いがけない時刻でございますこと。夜はたいそう更けたようですのに」と言う。「よそへおでかけになるようだと、仲信が言ったので、驚いてすぐ出て来て、まことにひどい目に遭った。とりあえず開けなさい」とおっしゃる声は、たいそうよくお似せになって、忍び声なので、別人とは思いも寄らず、格子を開ける。「途中で、とてもひどく恐ろしいことがあ [続きを読む]
  • 第四段 匂宮、薫の声をまねて浮舟の寝所に忍び込む〜その1
  • 【現代語訳】「どの程度の親族であろうか。とてもよく似ている様子だな」と思い比べると、恥ずかしくなるほどの上品なところは、あの君はとてもこの上ない。こちらはただもうかわいらしくきめこまかな顔だちがとても魅力的である。普通程度で、不十分なところを見つけたような場合でさえも、あれほど会いたいとお思い続けてきた人を、その人だと見つけて、そのままお止めになるようなご性分でないので、その上すっかり御覧になった [続きを読む]
  • 第三段 匂宮、浮舟とその女房らを覗き見る〜その2
  • 【現代語訳】また他の女房は、「やはり、しばらくの間こうしてお待ち申し上げなさるのが、おだやかで格好がいいでしょう。京へなどとお迎え申されてから後、落ち着いて母君にもお会い申されませ。あの乳母殿がとてもせっかちに事を考えられて、急にこのような話を申し上げなさるのでしょうよ。いつの時代も、我慢してのんびりとしている人が、しまいには幸福になると申します」などと言うようである。右近は、「どうして、この乳母 [続きを読む]
  • 第三段 匂宮、浮舟とその女房らを覗き見る〜その1
  • 【現代語訳】 そっと上がって格子の隙間があるのを見つけて近寄りなさると、伊予簾がさらさらと鳴るのも気が引ける。新しくこぎれいに造ってあるが、やはり荒造りで隙間があったが、誰が来て覗こうかと気を許して穴も塞いでいない。几帳の帷子を横木にうち懸けて押しやっている。 灯りを明るく灯して、何か縫物をしている女房が三、四人座っている。かわいらしい童女が糸を縒っている。この子の顔は、初めにあの灯影で御覧になっ [続きを読む]
  • 第二段 宮、馬で宇治へ赴く
  • 【現代語訳】 お供に、昔もあちらの様子を知っている者二、三人と、この内記、その他には乳母子で蔵人から五位になった若い者で、親しい者ばかりをお選びになって、「大将は、今日明日はよもやいらっしゃるまい」などと、内記によく調べさせなさって、ご出立なさるにつけても、昔を思い出す。「不思議なまでに心を合わせて連れて行ってくれた人に対して、後ろめたいことをすることになるな」と、お思い出しになることもいろいろで [続きを読む]
  • 第一段 匂宮、宇治行きを大内記に相談
  • 【現代語訳】 ただそのことばかりを、この頃は思い込んでいらっしゃる。賭弓や内宴などを済ませてのんびりとした時に、司召などといって皆が夢中になっていることは何ともお思いにならないで、宇治へこっそりとお出かけになることばかりをご思案なさる。この大内記は、期待するところがあって、昼夜、何とかお気に入ってもらおうと思っているとき、いつもよりは親しく召し使って、「たいへん難しいことではあるが、私の言うことを [続きを読む]
  • 第七段 匂宮、薫の噂を聞き知り喜ぶ
  • 【現代語訳】「とても嬉しいことを聞いたことだ」とお思いになって、「はっきりと名前を言わなかったか。あちらに以前から住んでいた尼をお訪ねになると聞いていたが。」「尼は渡殿に住んでおりますそうです。この人は、今度建てられた所に、こぎれいな女房なども大勢使って、見苦しくない具合で住んでおります」と申し上げる。「おもしろい話だな。どのような考えがあって、どのような人を、そのように据えていらしゃるのだろうか [続きを読む]
  • 第六段 匂宮、大内記から薫と浮舟の関係を知る
  • 【現代語訳】 ご自分のお部屋にお帰りになって、「不思議なことだ。宇治に大将がお通いになることは、何年も続いていると聞いていた中でも、こっそりと夜お泊まりになる時もあると人が言ったのを、実にあまりな故人の思い出の土地だからとて、とんでもない所に旅寝なさることだと思ったのだが、あのような女を隠してお置きになっているからなのだろう」と合点なさることもあって、ご学問のことでお使いになる大内記で、あちらの邸 [続きを読む]