いかるの歌 さん プロフィール

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いかるの歌さん: 源氏物語 ・ おもしろ読み
ハンドル名いかるの歌 さん
ブログタイトル源氏物語 ・ おもしろ読み
ブログURLhttp://ikaru-uta.blog.jp/
サイト紹介文ドストエフスキーの全著作に匹敵する(?)古典一巻を 口語訳で読み,かつ解く,自称労大作ブログ 一日一話
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供353回 / 365日(平均6.8回/週) - 参加 2014/01/08 11:50

いかるの歌 さんのブログ記事

  • 第六段 匂宮、中の宮の前で琵琶を弾く〜その2
  • 【現代語訳】 菊の、まだすっかり色変りもしないで特に手入れをさせなさっているのはかえって遅れているのに、どういう一本であろうか、たいそう見所があって色変わりしているのを、特別に折らせなさって、「花の中にひとへに(この花の後は、もう花がないのだなあ)」と口ずさみなさって、「何某の親王がこの花を賞美した夕方です、昔、天人が飛翔して、琵琶の曲を教えたのは。何事も浅薄になった世の中は、嫌なことだ」と言って [続きを読む]
  • 第六段 匂宮、中の宮の前で琵琶を弾く〜その1
  • 【現代語訳】 枯れ枯れになった前栽の中に、尾花が、他の草とは違って手を差し出して招いているのが面白く見えて、まだ穂に出かかったのも、露を貫き止める玉の緒が頼りなさそうに靡いているのなども、普通のことであるが、夕方の風がやはり心に沁みる季節なのだった。「 穂にいでぬもの思ふらししのすすき招くたもとの露しげくして(外に現れない物思いをしているようだ、篠薄が招くように露がいっぱいで)」 着なれたお召し物 [続きを読む]
  • 第五段 薫、二条院の中の宮に宇治訪問の報告〜その2
  • 【現代語訳】中の宮に紅葉を差し上げなさると、夫宮がいらっしゃっているところだった。「南の宮邸から」と言って、何の気なしに持って参ったのを、女君は、「いつものようにうるさいことを言ってきたらどうしようか」と苦しくお思いになるが、どうして隠すことができようか。宮は、「美しい蔦ですね」と、穏やかならずおっしゃって、呼び寄せて御覧になる。お手紙には、「このごろはいかがお過ごしでしょうか。山里に参りまして、 [続きを読む]
  • 第五段 薫、二条院の中の宮に宇治訪問の報告〜その1
  • 【現代語訳】 夜が明けたのでお帰りになろうとして、昨夜、供人が後れて持って参った絹や綿といった物を阿闍梨に贈らせなさる。尼君にもお与えになる。法師たちや、尼君の下仕え連中の料として、布などという物までを、呼んでお与えになる。心細い生活であるが、このようなお見舞いが常々あるので、身分のわりにいかにも見苦しくなく、おだやかに勤行しているのであった。 木枯しが堪え難いまでに吹き抜けるので梢の葉も残らず散 [続きを読む]
  • 第四段 薫、浮舟の件を弁の尼に尋ねる
  • 【現代語訳】 そうして、何かのきっかけで、あの形代のことを言い出しなさった。「京に、近ごろおりますかどうかは存じません。それは人づてにお聞きした人の話のようです。故宮がまだこのような山里の暮らしもなさらず、故北の方がお亡くなりになって間もなかったころ、中将の君と言ってお仕えしていた上臈で気立てなども悪くはなかった人を、たいそう密かに、かりそめに情けをお交わしになったところ、知る人もございませんでし [続きを読む]
  • 第三段 薫、弁の尼と語る
  • 【現代語訳】「今回こそは見よう」とお思いになって、歩き回って御覧になると、仏像もすべてあのお寺に移してしまったので、尼君の勤行の道具だけがある。たいそう頼りなさそうに住んでいるのを、しみじみと、「どのようにして暮らしていくのだろう」と御覧になる。「この寝殿は造り変える必要がある。完成するまで、あちらの渡廊に住まいなさい。京の宮邸にお移しした方がよい物があったら、荘園の人を呼んで、しかるべくはからっ [続きを読む]
  • 第二段 薫、宇治の阿闍梨と面談す
  • 【現代語訳】 阿闍梨を呼んでいつものように故姫君の御命日のお経や仏像のことなどをお話しになる。「ところで、ここに時々参るにつけても、しかたのないことが悲しく思い出されるのがとてもつまらないことなので、この寝殿を壊して、あの山寺の傍らにお堂を建てようと思うが、同じことなら早く始めたい」とおっしゃって、お堂を幾塔、数々の渡廊や僧坊などと、必要なことを書き出したりおっしゃったりなさるので、「まことにご立 [続きを読む]
  • 第一段 九月二十日過ぎ、薫、宇治を訪れる
  • 【現代語訳】 宇治の宮邸を久しく訪問なさらないころは、ますます故人の面影が遠くなった気がして、何となく心細いので、九月二十日過ぎ頃にいらっしゃった。 ますます風が吹き払うばかりで、もの寂しく荒々しい水の音ばかりが宿守で、人影も特に見えない。見ると、まず何よりも胸が詰まってお、悲しいことこの上ない。弁の尼を呼び出すと、襖障子の口に青鈍の几帳をさし出して参った。「とても恐れ多いことですが、以前以上にと [続きを読む]
  • 第五段 薫、なお中の宮を恋慕す
  • 【現代語訳】「さりげないふうをしながら、このようにうるさい心を何とか言ってやめさせる方法もないものか、と思っていらっしゃる」と見るのはつらいけれど、やはり心が動かされる。「あってはならないこととは深く思っていらっしゃるものの、あからさまに体裁の悪い扱いはおできになれないのを、ご存知でいらっしゃるのだ」と思うと胸がどきどきして、夜もたいそう更けてゆくのを、御簾の内側では人目がたいそう具合が悪く思われ [続きを読む]
  • 第四段 中君、異母妹の浮舟を語る〜その2
  • 【現代語訳】似ているとおっしゃる縁者に耳がとまって、「それだけでは、同じことなら最後までお話しになってください」と、聞きたそうになさるが、やはり何といっても憚られて、詳しいことを申し上げることはおできにならない。「尋ねたいとお思いの気持ちがあるなら、どの辺りとは申し上げましょうが、詳しいことは分かりませんよ。また、あまり申しますと期待外れということもありましょうし」とおっしゃるので、「『世を海中に [続きを読む]
  • 第四段 中君、異母妹の浮舟を語る〜その1
  • 【現代語訳】「今まではこの世にいるとも知らなかった人で、今年の夏頃、遠い所から私を尋ねて来た者を、よそよそしくは思うことのできない人ですが、また急にそう何も親しくすることもあるまいと思っておりましたところ、最近来たその者は、不思議なまでに故人のご様子に似ていたので、しみじみと胸を打たれました。 亡き人の形見などと、そのようにおっしゃるようなのは、かえって何もかもあきれるくらい似ていないようだと、知 [続きを読む]
  • 第三段 薫、故大君に似た人形を望む
  • 【現代語訳】 外の方を眺めていると、だんだんと暗くなっていったので、虫の声だけがはっきりと聞こえて、築山の方は小暗く何の区別も見えないので、とても打ち沈んだ様子で寄りすがっていらっしゃるのも、厄介だとばかり御簾の内ではお思いになる。「限りだにある(いつまでも恋しさが消えないことだ)」などと、こっそりと口ずさんで、「困り果てております。『音無の里(恋しさに泣いても、声の漏れない里、でしょうか)』を尋 [続きを読む]
  • 第二段 薫、亡き大君追慕の情を訴える
  • 【現代語訳】 どのような事柄につけても、故君の御事をどこまでも思っていらっしゃる。「幼かったころから、世の中を捨てて一生を終わりたい気持ちばかりを持ち続けていましたが、そうなる定めだったのでしょうか、親密な関係ではないながら並々でない思いをおかけ申すようになった一事で、その本願だった仏道に入ろうという思いは、やはり背いてしまったのでしょうか。 慰め程度に、あちらこちらと行きかかずらって他の人の様子 [続きを読む]
  • 第一段 薫、二条院の中の宮を訪問〜その2
  • 【現代語訳】ずっと奥の方にいらっしゃるのがとてもつらくて、御簾の下から几帳を少し押し入れて、いつものように遠慮もなげにお近づきになるのがとても具合が悪いので、仕方がないとお思いになって、少将と言った女房を近くに呼び寄せて、「胸が痛い。暫く押さえていて」とおっしゃるのを聞いて、「胸は押さえたら、とても苦しくなるものです」と溜息をついて、居ずまいを直しなさる時も、本当に内心穏やかでない。「どうしてこの [続きを読む]
  • 第一段 薫、二条院の中の宮を訪問〜その1
  • 【現代語訳】 男君も、どうにもこらえかねて、例によってもの静かな夕方おいでになった。そのまま端にお褥を差し出させなさって、「とても苦しい時でして、お相手申し上げることができません」と、女房を介して申し上げさせなさったのを聞くと、ひどくつらくて涙が落ちてしまいそうなのを、人目を憚るので、無理に紛らわして、「お加減が悪くていらっしゃる時は、見知らぬ僧なども近くに参り寄るのに、医師などと同じように、御簾 [続きを読む]
  • 第六段 薫と中の宮の、それぞれの苦悩
  • 【現代語訳】「こうして、やはり、何とか安心できる後見人として終えよう」と思うとおりにはならず、心にかかって苦しいので、お手紙などを以前よりはこまやかに書いて、ややもすると胸に抑えておけない様子を見せながらお話し申し上げなさるのを、女君は、たいそうつらいことが身に添った身だとお嘆きになる。「まったく知らない人なら、何と常識はずれなと、突き放して放っておくのも簡単なことだが、昔から普通とは違った形っで [続きを読む]
  • 第五段 薫、中の宮をよく後見す
  • 【現代語訳】 誰が、何事をも後見申し上げる人があるだろうか。匂宮は並々でない愛情で「万事不自由がないように」とお考えおきになっているが、こまごまとした勝手向きの事までは、どうしてお考えが及ばれよう。この上もなく人に大切にされるだけであることに馴れていらっしゃるので、生活が思うにまかせず心細いことはどのようなものかともご存知ないのは、無理もないことである。 みやびに心を震わせ、花の露を賞美して世の中 [続きを読む]
  • 第四段 薫、中君に衣料を贈る
  • 【現代語訳】 中納言の君は、このように宮が籠もっておいでになるのを聞くにも、自分が情けなく思われるが、「しかたのないことだ。これは自分の心が馬鹿らしく悪いことだ。安心な後見人としてお世話し始めた方のことを、このように思ってよいことだろうか」と無理に反省して、「そうは言ってもお見捨てにはならないようだ」と、嬉しくもあり、「女房たちの様子などが、やさしい感じに着古した感じのようだ」と思いやりなさって、 [続きを読む]
  • 第三段 匂宮、中の宮の素晴しさを改めて認識
  • 【現代語訳】 翌日もゆっくりとお起きになって、御手水やお粥などもこちらの部屋に運ばせなさる。お部屋の調度類なども、あれほど輝くほどの高麗や唐土の錦綾を何枚も重ねているのを見た目には、世間普通の気がして、女房たちの姿も、糊気のとれたのが混じるなどして、たいそうひっそりとした感じに見回される。 女君は、柔らかな薄紫の袿に撫子の細長を襲着して、寛いでいらっしゃるご様子が、何事もたいそうきちんと整って仰々 [続きを読む]
  • 第二段 匂宮、帰邸して、薫の移り香に不審を抱く〜その2
  • 【現代語訳】2「それにしても、あきれるくらいに油断させておいて、入って来たことよ。亡くなった姉君と関係なく終わってしまったことなどお話になった気持ちは本当に立派であったことだと気を許すことは、やはりあってはならないのだった」などと、ますます心配りがされるにつけても、久しくお見えにならないことは、とても不安な気がなさるので、口に出して言わないが、今までよりは、少し傍におられるように振る舞っていらっし [続きを読む]
  • 第二段 匂宮、帰邸して、薫の移り香に不審を抱く〜その1
  • 【現代語訳】1 宮は、何日もご無沙汰しているのは、自分自身でさえ恨めしい気がなさって、急にお渡りになったのであった。「いやいや、心に隔てをおいているようには、決してお見せ申すまい。山里にと思い立つにつけても、頼りにしている人も、嫌な心がおありだったのだわ」とお思いになると、世の中がとても身の置き所なく思われて、「やはり嫌な身の上だったのだ」と、「ただ死なないでいる間は、成り行きにまかせて、おおらか [続きを読む]
  • 第一段 翌朝、薫、中の宮に手紙を書く
  • 【現代語訳】 昔よりは少し痩せて、上品でかわいらしかった様子などは、今離れている気もせずすぐ傍にいる感じがして、まったく他の事は考えられなくなっていた。「宇治にたいそう行きたくお思いであったようだが、そのように、行かせてあげようか」などと思うが、「どうして宮がお許しになろうか。そうかといってこっそりとお連れしたのでは、またたいへん不都合だろう。どのようにして、人目にも見苦しくなく、思い通りにゆくだ [続きを読む]
  • 第八段 薫、自制して退出する
  • 【現代語訳】 近くに伺候している女房が二人ほどいるが、何の関係のない男が入って来たのならば、これはどうしたことかと近寄り集まろうが、親しく話し合っていらっしゃる仲のようなので何か子細があるのだろうと思うと、側にいづらいので、知らぬふりをしてそっと離れて行ったのは、お気の毒なことだ。 男君は、昔を後悔する心の堪えがたさなどもとても静め難いようであるが、昔でさえめったにないほどのお心配りをなさったのだ [続きを読む]
  • 第七段 薫、中の宮に迫る
  • 【現代語訳】 女君は、「やはりそうだった、ああ嫌な」と思うが、何を言うことができようか、何も言わないで、ますます奥にお入りになるので、その後についてとても物馴れた態度で、半分は御簾の内に入って添い臥しなさった。「いえ、違うのです。人目に立たないならよいようにお考えになったことが嬉しく思えたのは、聞き違いかと、それを伺おうと思いまして。よそよそしくお思いになるべき間柄でもないのに、情けないご様子です [続きを読む]
  • 第六段 中の宮、薫に宇治への同行を願う
  • 【現代語訳】 女君は、宮の恨めしさなどは口に出して申し上げなさるべきことでもないので、ただ「世やは憂き(自分のせいでつらい思いをしているのだ)」などというように思わせて、言葉少なに紛らわしては、山里にほんのちょっとお連れくださいとのお思いで、たいそう熱心に申し上げなさる。「それだけは、私の一存ではお世話できないことです。やはり宮にただ素直にお話し申し上げなさって、あの方のご意向に従うのがよいことで [続きを読む]