天竺堂 さん プロフィール

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天竺堂さん: 天竺堂の本棚
ハンドル名天竺堂 さん
ブログタイトル天竺堂の本棚
ブログURLhttp://tenjikudo.com/book/
サイト紹介文読書は娯楽の最高峰。楽しい読書体験をつづります♪
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供69回 / 365日(平均1.3回/週) - 参加 2014/01/30 14:48

天竺堂 さんのブログ記事

  • 読むと発狂してしまう古書 『女學生奇譚』
  •  読んだ者が発狂や失踪してるという古書『女學生奇譚』。 どこかの屋敷に監禁されてたらしい女学生の手記(古書の内容)と、その謎を主人公のフリーライターが追っていく様子が、交互に物語られ、緊張感をジワジワ盛り上げていきます。 この主人公、恐怖が感じられない特異体質で、しかも双子の弟は殺人狂で服役中という、やたらと“濃い”キャラ。 本書には、同様に“濃い”登場人物が多く、1冊で退場させるにはもったいない [続きを読む]
  • 小説家や詩人を“収蔵”する図書館 『書架の探偵』
  • ジーン・ウルフの奇想が炸裂してるSF。 小説家や詩人の複製人間たちが図書館に“蔵者”として収蔵され、ユーザーが面会したり借り出したりできる未来世界が舞台。 主人公はミステリ作家(故人)から複製された蔵者で、大富豪の邸宅で起きた殺人事件に、かつての“自分”の著書が絡んでることから、美しい富豪令嬢に借り出される。 蔵者たちに人権はなく、階層住宅みたいな図書館の“棚”で暮らし、貸し出しが少なければ焼却処 [続きを読む]
  • “ちょっと変わった過去”みたいな 『カルト村で生まれました。』
  •  原始共産主義っぽいカルト集団が運営する“村”での実体験を紹介した、ユニークなマンガ。 書名のとおり、作者はカルト村で出生、高校時代まで過ごしたそうな。 村内では“争いを生む”として個人所有や通貨が否定され、成人と子供は別々に起居し、農作業などに従事しながら自給自足で生活。そこでは“男らしく、女らしく、子供らしく”との価値観が支配、子供への体罰が日常的に行なわれてたらしい。 それでも、子供たちは暮 [続きを読む]
  • 何が浮き彫りになったのか 『妄信 相模原障害者殺傷事件』
  •  2016年7月に起きた相模原障害者殺傷事件での、朝日新聞取材班による報道などがまとめられた本。 この凶行が社会にどんな影響を及ぼしたのか、何が浮き彫りになったのか、いろんな方面に取材してあって興味深い。 福祉施設の厳しい労働環境。障害者を“無益”と断じる優生思想の風潮。事件現場の施設の大規模な建替計画と、郊外の大型入所施設を「時代錯誤」とする反対論。被告に措置入院歴があったことから、再発防止策として [続きを読む]
  • アメリカン・ゴッズ(上・下)
  • ニール・ゲイマンのファンタジー巨編。舞台は現代アメリカ。さまざまな民族・人種が集まるこの国には、移民たちが連れてきた世界各地の神々も存在する。ところが、信者が減少したり、科学や金融の価値が高まるにつれ、神々は力を失い、庶民に紛れて暮らすように。これに危機感を抱いた北欧出身の旧神が、全米の同類たちに檄を飛ばし、インターネットやクレジットカードなど新興の神族に戦いを挑む…という物語。「人間たちが心の拠 [続きを読む]
  • 「普通がいい」という病
  • 精神科医による“生き方指南”みたいな本。講話スタイルで書かれていて読みやすい。私たちは日常的に、「みんな仲良く」「怠惰はダメ」みたいな合理的思考や社会的規範でもって、自然に振る舞いたい“本当の自分”を制御しようとしており、ここに無理が生じると、精神障害を招いてしまうことも。こんな人間の特性を理解した上で、周りの常識や道徳を疑い、自ら考え・感じることによって“自分”を取り戻そうと訴えてる。心の問題を [続きを読む]
  • 自然に振る舞いたい“本当の自分” 『「普通がいい」という病』
  •  精神科医による“生き方指南”みたいな本。講話スタイルで書かれていて読みやすい。 私たちは日常的に、「みんな仲良く」「怠惰はダメ」みたいな合理的思考や社会的規範でもって、自然に振る舞いたい“本当の自分”を制御しようとしており、ここに無理が生じると、精神障害を招いてしまうことも。 こんな人間の特性を理解した上で、周りの常識や道徳を疑い、自ら考え・感じることによって“自分”を取り戻そうと訴えてる。 心 [続きを読む]
  • 囚人たちの読書会 『プリズン・ブック・クラブ』
  •  カナダの刑務所で行なわれてる囚人たちの読書会に、女性ジャーナリストがボランティアとして加わった、1年間の記録。 いくつか読みどころがあって面白い。 まず、囚人向けに選ばれ、囚人たちの多様なコメントが付いた、ユニークなブックガイドとして読める。また、著者は強盗に襲われた経験があり、囚人たちと接するうちにトラウマを克服していく、犯罪被害者の体験記としても読める。あと、読書を通して囚人たちが個々に内省 [続きを読む]
  • プリズン・ブック・クラブ
  • カナダの刑務所で行なわれてる囚人たちの読書会に、女性ジャーナリストがボランティアとして加わった、1年間の記録。いくつか読みどころがあって面白い。まず、囚人向けに選ばれ、囚人たちの多様なコメントが付いた、ユニークなブックガイドとして読める。また、著者は強盗に襲われた経験があり、囚人たちと接するうちにトラウマを克服していく、犯罪被害者の体験記としても読める。あと、読書を通して囚人たちが個々に内省を深め [続きを読む]
  • ウルヴァリン:オールドマン・ローガン
  • ウルヴァリンが主役のアメコミ。なんだけど、通常のマーベルコミックとは異なる世界が舞台。スーパーヒーローたちが敗れ去り、文明が崩壊しかかってるアメリカ。ヒーローだった過去を封印し、年老いた農夫としてひっそり暮らしてるウルヴァリン(ローガン)。そこにかつての仲間が現れ、危険な仕事を持ちかけてきて…という、まるで西部劇みたいな物語。大物ヴィランに分割支配されてるアメリカという“現在”の状況も興趣をそそる [続きを読む]
  • 和風ファンタジーの趣 『ヴォイド・シェイパ』
  •  森博嗣の時代劇(!?)。 伝説的剣豪に山奥で育てられた青年ゼンが、旅をしながら剣士として成長していく物語…らしい。著者独特の淡白な文体に加え、人名がカタカナ表記だったり、時代や地域を特定してないことから、“外国人が書いた和風ファンタジーの邦訳”みたいな趣。 それでも、さまざまな人々に出会い、剣を交える中、ゼンが「強さとは?」「生とは?」「死とは?」「剣の道とは?」などと迷い悩み、答を見出そうともが [続きを読む]
  • ヴォイド・シェイパ
  • 森博嗣の時代劇(!?)。伝説的剣豪に山奥で育てられた青年ゼンが、旅をしながら剣士として成長していく物語…らしい。著者独特の淡白な文体に加え、人名がカタカナ表記だったり、時代や地域を特定してないことから、“外国人が書いた和風ファンタジーの邦訳”みたいな趣。それでも、さまざまな人々に出会い、剣を交える中、ゼンが「強さとは?」「生とは?」「死とは?」「剣の道とは?」などと迷い悩み、答を見出そうともがく姿に [続きを読む]
  • 仕事の手帳
  • 最相葉月のエッセイ集。ノンフィクションライターとして、取材対象への姿勢や、インタビューという行為の奥深さ、著作を発表する者としての反省や矜持などが、謙虚と言うかストイックにつづられてる。ラジオで務めたインタビュー番組の書き起こしや、全国紙掲載の書評なども収録。言葉を扱う仕事について多面的に捉えてあり、面白く読ませます。水道橋博士を高く評価してるところに深く共感したり。文筆業を志望する人には有益かも [続きを読む]
  • 18歳から考える 国家と「私」の行方 〈東巻・西巻〉
  • 松岡正剛による歴史の本。2巻14講の講義スタイル。話し言葉で書かれてるので、比較的読みやすい。半面、詰め込まれてる知識が膨大で、何とも目まぐるしい。イギリスで流行したコーヒーハウスから雑誌や政党や保険会社や広告が生まれたとか、ナポレオンの登場によってヨーロッパ各国が“列強”として覇権を争うようになったとか、ダーウィンの進化論のせいで「社会だってより良くなるはず」と信じられるようになったとか、資本主義 [続きを読む]
  • 壮大な宇宙戦争に突入 『航空宇宙軍史・完全版』(三〜五)
  •  谷甲州による大河SFシリーズの総集編。残る3冊を一気読み。 太陽系内を舞台にした、工学系やミリタリー系の緻密な描写が光る、堅実で渋い未来戦史…みたいな前半2冊の印象が、大きくくつがえされてしまう。 収録作品の中では、航空宇宙軍とテロ組織のスリリングな謀略合戦『エリヌス−戒厳令』が“前半らしさ”を強く感じさせて面白かったんだけど、このシリーズ全体の舞台は、実は太陽系よりもずっと広大。 航空宇宙軍は [続きを読む]
  • 航空宇宙軍史・完全版 (三〜五)
  • 谷甲州による大河SFシリーズの総集編。残る3冊を一気読み。太陽系内を舞台にした、工学系やミリタリー系の緻密な描写が光る、堅実で渋い未来戦史…みたいな前半2冊の印象が、大きくくつがえされてしまう。収録作品の中では、航空宇宙軍とテロ組織のスリリングな謀略合戦『エリヌス−戒厳令』が“前半らしさ”を強く感じさせて面白かったんだけど、このシリーズ全体の舞台は、実は太陽系よりもずっと広大。航空宇宙軍は初期の外 [続きを読む]
  • 押し込めてるモノゴトに向き合う 『騎士団長殺し』第1・2部
  •  ツラい過去とかイヤな経験とか、そんなモノゴトを「無かったことにしたい」「忘れよう」と無理矢理ココロの奥に押し込めても、やがてジクジクと表面に染み出し、日常生活に悪影響を及ぼしたりするんだろうな。 自分のココロの奥底まで降りていって、押し込めてるモノゴトに向き合い、乗り越えるなり打ち壊すなり笑い飛ばすなり、現状から一歩前に進むためのきっかけを感得するなり、そんな機会が誰にでも一度くらいは訪れるのか [続きを読む]
  • 騎士団長殺し 第1・2部
  • ツラい過去とかイヤな経験とか、そんなモノゴトを「無かったことにしたい」「忘れよう」と無理矢理ココロの奥に押し込めても、やがてジクジクと表面に染み出し、日常生活に悪影響を及ぼしたりするんだろうな。自分のココロの奥底まで降りていって、押し込めてるモノゴトに向き合い、乗り越えるなり打ち壊すなり笑い飛ばすなり、現状から一歩前に進むためのきっかけを感得するなり、そんな機会が誰にでも一度くらいは訪れるのかもな [続きを読む]
  • 「エッセイ」の元祖 『モンテーニュ エセー抄』
  •  16世紀フランスの思想家による随想録。全3巻より11編を抜粋。 「エッセイ」の元祖に当たるらしい。個人の身辺雑記が出版され、広く読まれるなんてことは、本書以前にはなかったそうな。 書斎にこもる読書人でありながら、法官や市長も務めた著者。 さまざまな人生経験や、それらを通しての思索、古典からの引用、さらには“結石の理不尽な痛みについて自らを納得させるためにはどのように考えるべきか”なんて下世話っぽい記 [続きを読む]
  • モンテーニュ エセー抄
  • 16世紀フランスの思想家による随想録。全3巻より11編を抜粋。「エッセイ」の元祖に当たるらしい。個人の身辺雑記が出版され、広く読まれるなんてことは、本書以前にはなかったそうな。書斎にこもる読書人でありながら、法官や市長も務めた著者。さまざまな人生経験や、それらを通しての思索、古典からの引用、さらには“結石の理不尽な痛みについて自らを納得させるためにはどのように考えるべきか”なんて下世話っぽい記述などな [続きを読む]
  • アラベスク(1〜4巻)
  • 山岸凉子のバレエマンガ。初期の出世作とのこと。才能を秘めた主人公がいて、シゴキまくる鬼コーチがいる、“スポ根”の王道的な物語(スポーツじゃないけど)。ただ、『ガラスの仮面』『巨人の星』『エースをねらえ!』などと異なるのは、主人公に特定のライバルがいないこと。その分、バレエという舞踊芸術の醍醐味とか、ソビエト連邦を舞台にしてる珍しさなどが、スパイスのように利いてます。全体が2部構成で、前半は比較的シ [続きを読む]