ナナ子 さん プロフィール

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ナナ子さん: タカガ男サレド男。
ハンドル名ナナ子 さん
ブログタイトルタカガ男サレド男。
ブログURLhttp://blog.livedoor.jp/nanakoron775-775/
サイト紹介文セクシーな恋愛小説。性描写を含む大人の女性向け恋愛小説です。
自由文度重なるアメブロからの削除によりこちらにお引越しいたしました。こちらでは小説のみ綴っています。ご用の方はナナコロビヤオキまで。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供0回 / 365日(平均0.0回/週) - 参加 2014/03/28 01:09

ナナ子 さんのブログ記事

  • ENVY7−18
  • ■「おかえりー」 リビングのドアを開けると、俺のスウェットをパジャマ代わりに着た博美がキッチンに立っていた。「まーた俺の着てんのか」「だってこれが一番ラクなんだもん」 でかい腹を撫でる博美に近付き、俺もその腹に触れてみる。この中に自分の子供が入ってんのか、と思うといつも不思議な気になる。「こいつ毎日なにしてるんだろな」俺が言うと「寝たり起きたり暴れたりしてるんじゃない?最近やけに活発だよ」 へえ、 [続きを読む]
  • ENVY7−17
  •  血の気が引くというより、凍った。 ドンドンドンとドアを叩く音と「真鍋」と僕を呼ぶ木村店長の声。脳内BGMは「くーるきっとくるー」というやけに甲高い声のアレだ。「木村さんじゃないの?」「わ、分かってますよっ」 頭でもおかしくなったのか、戸部さんは立ち上がり玄関先に向かった。「ちょ!!」僕は慌てて戸部さんを追い掛けたが時すでに遅し。「はーい」とどこの若奥様だよ!と言わんばかりにドアを開けると、「……え [続きを読む]
  • ENVY7−16
  •  新人営業マンには上司がいて、その上司が営業あれこれを指導してくれるわけだが、異性問題に関して言えば突然実践を強いられるようだ。 今の僕には誰もいない。職場に買い物袋からネギをちらつかせる彼女モドキがやって来た場合、どう対応したらいいのだろうか。ここで騒ぎを起こすわけにはいかない。それくらいしか思いつかない僕はひとまず戸部さんに「まずはここを出ましょう」と声をかけて、大急ぎでモデルハウスをクローズ [続きを読む]
  • ENVY7ー15
  •  展示場は新春イベント開催中だったため、その慌ただしさに僕は命拾いした。 モデルハウスは木村店長と僕の二人だけだから当然見学に訪れるお客さんに付きっ切り状態だった。 しかも僕は激レアカードと呼ばれるお客さんの担当になったのだ。 土地あり、資金あり、建て替え希望(なるべく早く)という営業マンにとってこういったお客さんの顧客名簿は激レアカードになる。去年は散々だったが今年は初っ端から幸先が良さそうだ。 [続きを読む]
  • ENVY7−14
  • 「お前さ、ここ数日何してた?」 艶子さんとメイクラブしてました、と言おうものなら二度三度殴られそうな気がしたので僕は木村店長の声が聞こえなかったふりをした。「何してたって訊いてんだけど」 聞こえなかったふりがそう簡単にうまくいくはずはない。「特にこれと言って……」と目線を下げた僕は、特にこれと言った仕事があるわけではないがキーボードにカタカタと触れてみる。 モデルハウス内の事務所に木村店長と二人き [続きを読む]
  • ENVY7−13
  • ◆真鍋 悟 太陽の日差しを浴びた肌と言えば聞こえがいいが、実際のところ紫外線にはUVAとUVBがあり、このUVBに反応することでメラニンが形成され、浴び続ければ人体に悪影響を及ぼすとされている。 要するに、だ。日焼けは百害あって一利なし。 艶子さんの肌は男的には萌え要素たっぷりの水着跡が浮かび上がる小麦肌だった。だが実は色白肌の持ち主のようで、ビキニに覆われていた部分はきめ細かなスイカップ。そして白桃のよう [続きを読む]
  • ENVY7-12
  •  ベッドの上、枕に頭を沈める信之介を見下ろしてキスをした。 カーテンの隙間から入り込む心許ない光が信之介の輪郭を浮き上がらせていた。信之介の薄い唇はどこか薄情そうに見える。今更キスくらいで心が動くことはないのだろうけれど、それでも「うんともすんとも」言わない信之介に戸惑い、そっと顔を引き離す。 目を閉じたままの彼に「寝てる?」と問いかけた。信之介の目がそっと開く。「キス、してもいい?」 恐る恐る尋 [続きを読む]
  • ENVY7−11
  • 「散歩するならするで何で俺に一言いわねえの?」「信之介君だってカラオケに行くなら行くでどうして私に言ってくれないの?」 信之介の一方的な言葉に言い返していた。勢い余って見上げると視線が静かに交わる。信之介は表情はそのままに「俺がカラオケに行ってたのが気に入らないからこういうことするわけ」と溜息交じりに言った。 そうじゃないよ、と私は目を伏せる。信之介の苛立ちが冷たい空気と一緒に伝わってくるようだっ [続きを読む]
  • ENVY7−10
  •  信之介に私の声が聞こえたのかはわからない。私が発した声とほぼ同時だった。「林さーん、何か飲みますか?」と男の子の声が携帯越しに響き、信之介の意識はそちらに向いたようだった。「俺、車だから。ウーロン頼んどいて」と声の主に告げた後、仕切り直すように「もしもし」と声がした。 いつの間に山田さんが寝室からやって来たのだろう。身を低くした山田さんは、リビングの片隅に置かれた水が入った容器に顔を近付けていた [続きを読む]
  • ENVY7−9
  •  気付くと高尾さんと1時間近く話し込んでいた。「ごめんなさい、もう3時過ぎてるね」「ほんとだ。そろそろ寝ようかな」 目には見えないけれど、高尾さんが時計を一瞥する姿が想像できた。「あんまり思い詰めないようにね。彼氏に言いたいことがあれば言ったほうがいいと思うよ」と電話を切る直前、励まされたことで少しだけ気持ちが和らいだ。 最後まで「彼氏」と高尾さんが言うものだから、私もそれに感化されたらしい。彼氏 [続きを読む]
  • ENVY7−8
  •  病気のせいで心細くなっているのか、それとも過去のトラウマが原因なのか、信之介が出掛けるとどうしようもない孤独感に襲われた。 思い出したくもない禍々しい過去の記憶が蘇る。 数年前の正月は気が狂いそうだった。義父の存在に吐き気を催し、まだ幼い次男の顔を見るたび自我が音を立てて崩れゆく。 地獄という場所はここなんじゃないか。ここが地獄じゃなければどこが地獄なの? 身も心も砕けそうになりながらの正月。実 [続きを読む]
  • ENVY7−7
  • ◆庄野 紗栄子 半分寝ているような、半分起きているような。テレビから流れる女の子の歌声を夢うつつで聴いていた。「紗栄子さん」と歌声に重なって信之介の声が間近で聞こえる。重たい瞼を薄っすら開けるとぼやけた視界に信之介の顔が映り込んだ。「風邪ひきますよ」「あ、うん……」 いつの間に眠っていたのだろう。ソファに足を放り出してテレビを観ているうちに夢の世界にいざなわれていたらしい。信之介がかけてくれたと思 [続きを読む]
  • ENVY7−6
  •  5分だけだからね、と陽菜と優は指切りをしたはずだったのに気付けばもうかれこれ1時間は経過している。 颯太、陽菜、そして優が私たちの部屋を訪れ、喋り込んでいるうちに残すところあと30分で年が明けようとしていた。 優は部屋の中をくまなく探検して回り、敦と颯太と一緒にかくれんぼなのか鬼ごっこなのか、ルール不明な遊びに興じていたけれど、疲れたらしい。 颯太の膝に小さな頭をのっけて、すやすやと寝息をたてて [続きを読む]
  • ENVY7−5
  •  女湯であることを示す臙脂色の暖簾をくぐると、清潔感が漂う脱衣所が広がっていた。 清掃が行き届いているのか、脱衣所だと言うのに髪の毛一本落ちていない。仄かな硫黄の香り、からっとした床の感触が素足に心地よかった。 幸いなことに女湯は私だけらしい。「ゆっくりどうぞ」と、敦から少しからかわれているように感じたのは多分私の被害妄想のようなものだと思う。 敦はバーに、私は大浴場に、それぞれ別れ、少しだけ開放 [続きを読む]
  • ENVY7−4
  •  男の前で態度が変わる女は昔から嫌われる。 博美が「陽菜も理子も男の前で態度変わり過ぎ」とぶーたれていたことがあった。私は鼻で笑い、陽菜は呆れ気味にこんなことを言っていた。「男の前で態度を変えない女って可愛げがないよぉ?」 陽菜の主張に博美は顔を真っ赤にさせて何か反論めいたことを言っていた。あの頃の私は豹変というほど態度を変えていたわけではないけれど、多少男が喜びそうな態度をとっていたし、適度に可 [続きを読む]
  • ENVY7−3
  •  私は嫉妬深い女だと思う。とても面倒なくらいに。 だけど昔はここまで病的な感じではなかった。女だからささやかな嫉妬心はあっても、それは次第に闘争心に移行し、好きな男に女がいるなら奪い取ればいいと不埒な思いに様変わりしていった。 実際奪い取ることは簡単だった。特にこれといった努力をしたわけでも、馬鹿みたいに女磨きとか自分磨きに明け暮れたわけじゃない。難ありの性格だと自覚はしている。だけど女に嫌われて [続きを読む]
  • ENVY7−2
  •  瀬名さん、と名前を呼ぶ声は敦に遮られ、重なり合った唇の隙間から吐息が溢れる。 言葉を飲み干されるキス。不意に初めて敦とキスを交わした日のことを思い出した。 あの頃は紗栄子ではなく、嫉妬の対象は明日香だった。黒々とした思いが水に落としたインクのように胸の内側に広がり、それが心を浸食していくほどに苦しくてたまらなかった。 とうとう自棄を起こした私はその思いを吐き出すかのように、泣き、喚き、苦しさと寂 [続きを読む]
  • ENVY7章
  • ◆瀬名 理子 いつも私は言葉を発した後で後悔する。 人からは弁がたつとか頭の回転が速いとか言われるけれど、言葉を発する前に言っていいこと、言わないほうがいいこと。どうしてその判断が出来ないのだろう。 相手を傷つけることもあれば、発した言葉が災いして自分が傷つくこともある。後になってご機嫌斜めになるくらいなら、最初からそんなことを言わなければいいのに、そんなことを訊かなければいいのに、だけど私はいつ [続きを読む]
  • ENVY6−61
  •  男が事後、急にクールダウンし、悟りを開いたような心境になったり、行為に及んだ自分に罪の意識を覚える時間を賢者タイムと言うらしい。 これは男だけじゃなくて、女にもあるんだと身をもって知った。突然訪れた賢者タイム。翌朝目覚めてぎょっとする経験なら何度か過去にあったけど、事後、いきなりテンションがだだ下がりになった経験は初めてだった。 何で私、しちゃったんだろ。 しかもベッドの上でもなく、リビングで、 [続きを読む]
  • ENVY6−60
  • 「させてくださいって言われて“はい、どうぞ”って出来るわけないじゃん!やだ、やめてよっ」 手首を掴まれ、さとるんの身体が重石のように私に覆いかぶさっている。身動きがとれなかった。それでも辛うじて動く足をばたつかせ、大きくかぶりを振った。「たたたた多分、僕は今まで押しが弱かったからダメだったんだと思いますっ」「だからって急にキャラ崩壊させないでよっ!」「木村店長が言っていました!!営業は断られたとこ [続きを読む]
  • ENVY6−59
  •  長く海外生活をしてきたこともあって、久しぶりの日本の年の瀬はどこか懐かしさを覚えた。 たかだかスーパーで買い物をするだけなのに駐車場待ちの車が帯となり、ようやく店内に辿り着くと今度は会計待ちのお客さんが列をなしていた。 子どもの頃、家族みんなでお正月の買い物に出掛けた日のことを思い出す。 あの頃はまだ母ちゃんも生きていて、私と省吾にとって父ちゃんは、私たちだけの父ちゃんだった。そこそこ仲のいい家 [続きを読む]
  • ENVY6−58
  •  感動が薄いというか、弱いというか、もうすぐ1年が終わろうとしているのに私の心は不感症になっているようだった。 部屋の掃除もしたほうがいいんだろうし、バンコクの友達に連絡したり、飛行機の手配をしたり……することはいっぱいあるのに、何にもする気が起きない。 12月30日、大晦日イブ。 というか、新年イブが大晦日なわけで、大晦日の前日にイブをつける意味のなさ。 何でもかんでもイブ付ければいいってもんで [続きを読む]
  • ENVY6−57
  • ◆木村 艶子―――任務完了。純白じゃないけど、まぁほぼほぼ白。 お風呂から上がって、缶ビール片手にこのメッセージを目にしたのは2時間前。「ほほー」 やっぱね、という気持ちと、ちょっと意外な気持ちと、だけどホッとした気持ちとが混在しつつ、すぐさま電話をかけた。「美穂?お疲れーん」「お疲れーんじゃないよ。万が一襲われてたらどうしてたのよ」「美穂なら全力で抵抗出来るでしょ?だから美穂に頼んだんじゃん?ハ [続きを読む]
  • ENVY6−56
  •  そんな俺らしからぬ台詞でもほざいた後、ずっと頭ん中で、♪お前とおったらおもろいわって野太い男の歌声がリピートしていた。 え、これ何だっけ、誰だっけ、頭ん中で勝手に流れ始めたそのフレーズに若干気持ちを持っていかれながらも、その反対側では「何で美穂のことがバレたんだろ」と、謎は深まるばかりだった。 だが、泣きながら博美に「私もキムショーじゃないとダメなの。キムショーが好きなの」とか言われて、抱き付か [続きを読む]
  • ENVY6−55
  •  浮気がばれた経験なら過去に何度かある。 女が勝手に携帯を見たことから発覚という王道過ぎるパターンが二度三度。 ただ、即バレは未だかつて経験がなかった。当然ながら絶句。博美と俺による不穏な睨めっこ大会が開催された。罪の意識から一瞬はカミングアウトしようと思ったが、カミングアウトする、しないの前に既にバレてるって……え、なにこれ?どんなトリックなんだよ。 流れがさっぱり読めないという危機的状況に息が [続きを読む]