Sonicedge9 さん プロフィール

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Sonicedge9さん: Sonicedge9
ハンドル名Sonicedge9 さん
ブログタイトルSonicedge9
ブログURLhttp://sonicenovel.blog.jp
サイト紹介文書いた小説を載せていきます。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供266回 / 365日(平均5.1回/週) - 参加 2014/04/30 20:10

Sonicedge9 さんのブログ記事

  • ツインテールはババア声3(68)
  • 「やるんだったら、ワザと扉を設置して実験すればいい。どこは出てきて、どこからは出て来ない。それが見極められれば、鳥の巣の外のアンテナはすぐわかる。ただ、扉を作ってしまえば大量の〈転送者〉が発生する。誰がそれを止めるのか。鳥の巣の内部は、立ち入り禁止区域の特別な法律で軍が〈転送者〉を処理できるが、〈鳥の巣〉の外は違う。ただ誰も住んでいないだけで、あの周辺は〈鳥の巣〉の外なのだから、本来、避難区域では [続きを読む]
  • 非科学的潜在力女子(56)
  •  亜夢はキャンセラーを外してあたりの様子を感じ取ろうとしていた。「乱橋さん、誰かいたの?」 黙って、と言わんばかりに、亜夢は目を閉じ、制止させるように手を上げた。 中谷も、加山もあたりを見回すが、こっちを監視しているような見張っているような人物は見つけられなかった。 亜夢が目をあける。「……」「どうだった?」 小さく首を振った。 そして干渉波キャンセラーをしっかりと頭に付けなおす。「中谷。次に行こ [続きを読む]
  • ツインテールはババア声3(67)
  •  ここが壊れた時、ここにいたのよ、と思った。ここに出てきた〈転送者〉を叩き潰したのは私。「酷いって、父さんも酷いわ。結婚していることを黙って付き合ってたんでしょう」「ああ、黙っていた。けれど、嘘をついたわけじゃない。黙っていただけだ」「そういうのを屁理屈っていうのよ」 私は腕を組んで睨みつけた。「それより、ここに呼びだした件を早く説明して」「ああ、そうだったな」 父は肩にかけていた薄いカバンを開い [続きを読む]
  • 非科学的潜在力女子(55)
  • 「やっぱり、この近辺で何かありそうだな」 清川がたずねると、住職は快く答えてくれた。 住職が言うに、そのバイクは息子さんのものだという。 息子さんの写真も見せてくれたが、昨日載っていたライダーとは似ても似つかないような体形だった。 念の為、息子さんは今ここにはいないが、戻ってきたら連絡してくれることになった。「うちのが何かやらかしたんでしょうか?」「いえ、あの、そういうことでは」「……」 亜夢は外 [続きを読む]
  • ツインテールはババア声3(66)
  •  私の言った「父です」と父の「娘なんだ」という声が同時に部屋に響く。 オレーシャは聞こえない、とばかりに手で耳をおおった。「えっ?」「だから……」 もう一度、「父です」というと父は面白がってかわざと合わせてきて「娘だ」と言った。 オレーシャはしゃがんで床を見つめてなにかブツブツ言い始めた。「オレーシャ?」 父はオレーシャの両肩手を置き、「立とうか」と言った。 オレーシャはフラフラと立ち上がると、父 [続きを読む]
  • ツインテールはババア声3(65)
  • 「ここでいいのか?」 一階に上がると、鬼塚はそう言った。「こっちの奥の部屋だったはず」 目隠しの壁を回り込んで部屋に入ると、ボランティアでプログラミングをしている人たちが一斉にこっちをみた。 鬼塚は視線に気づくと、照れくさそうに頭をかいた。 私は部屋の中を見回した。「いない…… まだ来てないのかな」 私と鬼塚は奥の端に座った。「キャー、すごい場所ですね。ほんとに扉がない!」 聞き覚えのある声だった [続きを読む]
  • 非科学的潜在力女子(54)
  • 「ん……」 制服を着た学生が歩いている。「(みゆちゃんの高校……)」 和洋ごちゃまぜになった皿を端から口に入れながら、通りを歩く学生を目で追っていた。 学生たちは慣れているのか、亜夢の視線などは全く気にとめずに歩いていく。 かなりの人数が歩いてきたせいか、亜夢は外をみるのを止め、食事に集中し始めた。 和食を中心に食べ物を取り直して、席に戻ってくる。 ホテルの従業員が呆れ気味に笑って見ている。 亜夢 [続きを読む]
  • ツインテールはババア声3(64)
  • 「さ、行きましょう」 私は部屋からの泣き声が聞こえなくなったころ、新庄先生にきいた。「新庄先生、先輩とどういう関係なんですか?」「あなたも余計な詮索はしない」 厳しい表情だった。「すみません」 その日は、それ以上、先生と会話はできなかった。  寮の食事をとり、新庄先生の片付けを手伝い終わったころ、鬼塚刑事が寮にやってきた。 回転灯をみつけて、何人かが玄関に集まって騒いでいたが、車から降りてきた大き [続きを読む]
  • 非科学的潜在力女子(53)
  •  小さい声で清川に囁く。 男が軽く目線を送ったこと気づき、清川は言われた通り周りを見渡す。集まってきている野次馬達の視線が分かる。「(わかったわ)」 清川は亜夢の腕を引き、パトカーの後部座席へ誘導した。 乗り込むと、パトカーは静かに署へ向かって発進した。 署に戻ると、清川と亜夢は通りでの状況を細かく話した。 清川が立ってホワイトボードを指さして話していると、部屋の扉が開いた。「あ、中谷さん」 亜夢 [続きを読む]
  • ツインテールはババア声3(63)
  • 「着替えです」「よそに泊まるからでしょう?」 私はカバンを開けて、服を見せた。「違います。本当に着替えるだけです。外出するので」「?」 もう、正直にいうしかない。〈鳥の巣〉に入るのだと。「私、事情があって〈鳥の巣〉に入ります。許可も得ています」 先輩にタブレットの画面を見せた。「〈鳥の巣〉に? 何のため?」「信じてもらえないかもしれませんが、父に会うためです。父は〈鳥の巣〉の〈扉〉の研究をしていま [続きを読む]
  • ツインテールはババア声3(62)
  • 「(そりゃ、男のひとと話せばこんな声になるか)」 私はベッドに横になった。 通話が終わって、オレーシャがついたての中に入ってきた。 満面の笑み。「白井は無理しなくていいのよ。起きれるようになったら授業に出ればいいんだから」「はい」「……」 オレーシャはまぶしいほどの笑顔を見せていた。頬に、どうしてこんなに機嫌がいいのか聞いてください、という感じだった。 私は悩んだ挙句、オレーシャの気持ちをくんで、 [続きを読む]
  • 非科学的潜在力女子(52)
  •  亜夢はキャンセラーを外して清川に渡す。 真剣な表情の亜夢と対照的に、ライダーは目が笑ったように見える。 来い、と言わんばかりに指先で手招きする。 亜夢はカチン、ときて、全力でライダーへ向かって走り出した。 超能力のアシストが入る。「消えた……」 清川は口を開けたままそういった。 バンっ、と再び大きな破裂音がした。 今度は、ライダーが亜夢の拳を両手で押さえた。 通りの反対側を歩いていた人が立ち止ま [続きを読む]
  • ツインテールはババア声3(61)
  • 「ごめんなさい」『会って話そう。キミコも〈鳥の巣〉に入れるんだろう?』「うん。入れるわ」『ウエストのデータセンターで会おう』「えっ、ウエストのデータセンター?」 何か聞き覚えがある。『そうだ。どうした? 知っているのか』「うん。ボランティアでコードを書きに入った時、確かウエスト・データセンターだったと思う」『……まさか、業者が間違えてサーバーラックの扉を付けてしまった時か?』「……えっ? なにそれ [続きを読む]
  • 非科学的潜在力女子(51)
  • 「お腹が減るんです」「若いから太らなくてうらやましい」 清川が会計を済ませると、テーブルに戻ってきた。「さあ、行きましょうか」「はい」 大通りへ進み、とちゅうで歩道橋を上がった。 清川は立ち止まって、通りを見ている。 車のライトがキラキラと光りながら、歩道橋の下を流れていく。「綺麗ですね」「すごい排ガスが出てるけどね」「都心の人のまつ毛が長いのってそのせいだって聞きました」「……それって都市伝説? [続きを読む]
  • ツインテールはババア声3(60)
  • 「えっ? 父が……」「知らなかったのね。もし、あなたから聞けるのなら、それが一番早い」  なかば忘れようとしていた。 もうこのまま家に帰ることもない、だから父と話すこともないと思っていたのだ。「父が〈扉〉の研究者」「家庭の事情があるのは知っているわ」「学校の資料ですか」 新庄先生はうなずいた。「父と話ぐらいはできます」 新庄先生はまたうなずいた。 私は体を倒して横になった。 父に電話するのは、抵抗 [続きを読む]
  • 非科学的潜在力女子(50)
  • 「もしかしたら男性なのかもよ」 清川が面白がったような目つきになった。「き、気持ち悪い!」「男の人が持って帰って嗅いでるとか、気持ち悪いわね。ましてや今亜夢ちゃんがはいている下着はもともとその男の人が……」「えっ、ちょっと、変なこと言わないでください。私、ちょっと部屋に戻ります」「あっ、待ってよ、そんなことあるわけないじゃない」「清川さんが悪いんですよ。なんか痒くなったような気がします。耐えられま [続きを読む]
  • ツインテールはババア声3(59)
  •  山咲が体を九の字に曲げると、中庭の石を敷いた部分に叩きつけられる。 体を曲げて、顔面は守ったものの、叩きつけられた肩と背中にしびれが走った。「この学校に何がある」 走り寄って来て、そのままつま先が顔面をめがけて飛んでくる。私は腕を十字に合わせて顔をブロックする。「何を隠してる」 山咲はそう言いながら、十字に構えた腕の上から容赦なく蹴りを繰り返す。「私は…… 何も知らない」「じゃあ、誰が知っている [続きを読む]
  • 非科学的潜在力女子(49)
  • 「亜夢ね。おぼえたわ。よろしく、亜夢」 右手を差し伸べてくる。 白くて、細くて、綺麗な指。 亜夢は手を出していいのか躊躇する。「?」「みゆ、どうしたの?」 通りの方に止まっている、黒い車のガラスが下がる。「みゆ、ここにはあまり止めておけないのよ?」 亜夢は慌てて手を出して握手する。「亜夢、ごめん。今日はこれで。またね!」 見かけ通りのやわらかい指。ちょんと触れて少しだけ上下に振った、一瞬の握手だっ [続きを読む]
  • ツインテールはババア声3(58)
  •  マミは某システムダウンの後、閉じていた私のこころを開いてくれた。私と一緒に〈転送者〉と戦おうとしてくれた。結局、マミには〈転送者〉と戦う力はなかったけれど、そう言ってくれるだけでうれしかった。 けれど、今は……「どうしたの? 服を着ないと風邪ひくわよ」 ポン、と肩を叩かれると、鏡にはオレーシャの顔が映っていた。「先にいくわね」「はい」 一人になって、自分の顔を鏡で見ている。 〈扉〉の支配者からも [続きを読む]
  • 再開します
  • 再開しますが、まだ書いて出して、という状況であり、金曜日はお休みします。よろしくお願いいたします。 [続きを読む]
  • ツインテールはババア声3(57)
  •  私は何度も呼んでいる。 暖かくて、柔らかい。包んでくれて、癒してくれる。 家の扉を引くと、そこに座っている母の姿が見えた。『ただいま』と言いかけると、お母さんは急に、伏せてしまう。何事か、と思って周りを見ると、そこは空港の通路だった。『お母さん!』『だめだ、キミコ。振り返るな』『お母さん!』『キミコ! 来るんだ』 遠ざかる母親の姿……「どうしましたキミコ?」 目を開けると、オレーシャがそこにいた [続きを読む]
  • 非科学的潜在力女子(48)
  • 「ちっ」と亜夢が言った瞬間、背中に誰かにぶつかった。「あっ!」 尻もちをついている女子高生がいた。「ご、ごめんなさい」 亜夢が手を伸ばすと、女生徒は素直にその手に捕まった。「ありがと」 強い手ごたえがあって亜夢が引き起こすと、女子高生はスカートのホコリをはらった。 それが終わると、顔を上げて亜夢を見た。 長い髪をポニーテールにしていた。 瞳は大きく、二重だった。さっき通りすぎた|娘(こ)達と同じ制服 [続きを読む]