Utaro さん プロフィール

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Utaroさん: Utaro Notes
ハンドル名Utaro さん
ブログタイトルUtaro Notes
ブログURLhttp://utaronotes.blogspot.jp/
サイト紹介文Utaroの文芸ブログ。書籍、音楽、映画、その他諸々、雑多なエッセイを不定期に投稿します。
自由文ヴォーカリストUtaroのホームページはhttp://www.dodidn.com/index.html
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供77回 / 365日(平均1.5回/週) - 参加 2014/06/03 06:04

Utaro さんのブログ記事

  • perrot第4回公演の過剰でとてもおいしい演劇
  • 演劇『今日は砂糖の雨が降るから』 観た演劇の面白さや感動を文章にして書くことは、とても難しい。難しい作業である。昨日観たばかりの演劇を、どう書いたらよいか。どう文字を連ねてよいだろうか。 外はしきりに雨が降っている。ともかく、適切な言葉が思い浮かばないのだ。そう、こんなのはどうだろう。「とてもおいしい演劇」。サクマのいちごみるくキャンディーを口に放り込んで、次第にそのイチゴ味が口いっぱいに広がって [続きを読む]
  • ラフロイグのスコッチ
  • ラフロイグの10年物 とある英字新聞で、“like a dog with a bone”という慣用句を知った。根気強い、粘り強い、という意。その新聞では、ある映画を紹介していて、“like a dog with a bone”はその映画の中の台詞である。“fuck you around”などという慣用句も出てきて、日常会話の英語を習うには、映画は最適な教材であろうと思った。 イングランド北東部の町で暮らす主人公の男。彼が失業手当を受給するため行政を相手に孤 [続きを読む]
  • N響の歌劇「カルメン」
  •  N響の歌劇「カルメン」の第1幕と第2幕をテレビで鑑賞して1週間後、第3幕と第4幕が同番組(Eテレ「クラシック音楽館」)で放送された。第3幕と第4幕はてっきり番組の都合上割愛してしまったのかと思っていたが、2週に分けて放送という形で、結局のところ演奏のすべてを観ることができた。 前回(「歌劇『カルメン』とその女」)のおさらいをざっとしておこう。NHKで放送されたのは、昨年12月9日、NHKホールで創立90周年を記念し [続きを読む]
  • トリックスターとマウイの話
  • WWFジャパン『地球のこと』2017年春号 WWFジャパン(公益財団法人 世界自然保護基金ジャパン)の会報誌『地球のこと』2017年春号「いきもの徒然草」のコラムで、「創造と混沌の使者」を読んだ。単に動物絡みのコヨーテの話かと思いきや、そうではなかった。なかなか奥が深い、そのコヨーテに悪戯をして生活を一変させてしまった“トリックスター”の話である。それって何者?――私はこれを読んで初めて“トリックスター”という [続きを読む]
  • 歌劇「カルメン」とその女
  • 本の中の歌劇「カルメン」についての解説 3月8日は“国際女性デー”だそうで、朝から各々のメディアでその文字を拾っている。バレンタインデーのようなキュートさを装ったごろつきの商売っ気ではなくして、真の意味において、フェミニンという既成の価値観を取り払う記念日となることを期待する。今回はほんの少し、そういうことと関わりがあるのかないのか――。 とは言え、好きな音楽の話にもっていく。つい先日、「ごきげんよ [続きを読む]
  • おはようパソコン通信
  • 懐かしい雑誌『UTAN』1995年11月号 たまたま最近入手した、古い学研の科学雑誌『UTAN』の“パソコン通信”の特集記事を読んで、その言葉の甘美なる響きと共に、まだ20代であった淡い「90年代」を走馬灯のように――私は走馬灯という実物を一度も見たことがないが――思い返してみたりした。 そもそも小学生の頃、8ビット・パソコンを愛玩していた私は、パーソナル・コンピュータなるものに対する愛着は少なからず残り香としてあ [続きを読む]
  • ごきげんよう『洋酒天国』
  • これが当ブログ最後の『洋酒天国』第13号 当ブログ2011年7月12日付「開高健と『洋酒天国』」で初めて私がヨーテンについて触れたのをきっかけに、それから1年以上経過した2013年9月26日「『洋酒天国』と三行案内」から不定期という形で始まって、我がライブラリーのヨーテンをこれまで3年にわたって紹介してきた。私の大好きな小冊子である。まったくどの号も読み応えがあって、当ブログでは、ほんの触り程度しかその魅力を伝える [続きを読む]
  • ヘルマン・ヘッセと中学国語教科書〈2〉
  • ヘルマン・ヘッセ「少年の日の思い出」 前回からの続き。私はいったいいつ大人になったか――。 その光村図書の中学国語教科書は全7章あって、第7章の標題は「少年の日々」となっている。第7章で取り上げられている課題作品は、井上靖の「赤い実」とヘルマン・ヘッセの「少年の日の思い出」だけだ。第7章の標題が掲げてある表紙には、次のような言葉が附されている。《人はみな、少年や少女の「とき」をもつ。それはまるでみずみ [続きを読む]
  • ヘルマン・ヘッセと中学国語教科書〈1〉
  • 中学国語教科書(光村図書) 私はいったいいつ、大人になったのだろうか。少年としての子供が、大人として振る舞う少年となり、そして大人としての大人に成長していく過程のそれぞれの兆しは、いったいいつ、どのようにして顕れたのであろうか。 そんなことを思うのは、大人としての大人になりきれない、少年としての大人のわだかまりが、私の身体に未だ燻っているからである。成長とは、育って成熟すること。しかしその成熟とい [続きを読む]
  • 『洋酒天国』と温泉お風呂の話〈2〉
  • 前回から引き続き『洋酒天国』第57号 前回に引き続き、昭和38年5月発行の『洋酒天国』(洋酒天国社)第57号の紹介。今号は「温泉」&「風呂」大特集。 この特集とは直接関係ないコラム、巻末の「東西バー通信」を読んでまず時代のノスタルジーに浸る。ここでは仙台市の会員制バーのサントリー・クラブだとか、横浜の港近くの小さなバー“H”が、ほとんどジョーク抜きで(半ば生真面目に)紹介されている。もう一つの店、新宿二幸 [続きを読む]
  • 『洋酒天国』と温泉お風呂の話〈1〉
  • 『洋酒天国』第57号 今宵はヨーテン、洋酒天国。 平素何事にも驚かず、世界の良からぬ事態にそわそわした素振りを見せない21世紀忠誠型タイプの学生、政治家、大富豪でも、昭和のこの“奇作・珍品・珍芸術”には唖然とするであろう。今宵はヨーテン、「温泉」&「風呂」大特集である。 昭和38年5月発行の『洋酒天国』(洋酒天国社)第57号は、たっぷりと充実していてどれもこれも面白い。お伝えしたい内容を取捨選択してコンパ [続きを読む]
  • 続・FMラジオ音楽悦楽主義
  • 番組8回分をCD-Rにして送っていただいた 連夜、1980年のラジオ番組「ゴールデン・ジャズ・フラッシュ」の録音を聴いている。DJはジャズ評論家・いソノてルヲ先生である。いま私の中で盛んにジャズが鳴り響いている。何故このような“至福”なる連夜と成り得たか。事の発端は昨年末の当ブログ「FMラジオ音楽悦楽主義」であり、とどのつまりこれはその後日談となる。起死回生のジャズ乱舞は以下の通りである――。 いソノてルヲ先 [続きを読む]
  • My Love Is Your Love
  • ホイットニー・ヒューストン『My Love Is Your Love』 アメリカのヒップホップ系のミュージシャンであるワイクリフ・ジョン(Wyclef Jean)が、私と同い年の1972年生まれであるということを露程も知らなかったのは、恥じらいをもって深く省みるべきだ――と自分自身に警告して、私は彼のリリース間もない『J'ouvert』が届くのを心待ちしてこれを書いている。 実はホイットニー・ヒューストンの命日(2月11日)の折に触れ、ワイク [続きを読む]
  • 茨城の銘菓「水戸の梅」のこと
  • 水戸銘菓「水戸の梅」 たまらなく和菓子が食べたくなって、駅ビル内の菓子店に駆け込んだ。茨城名産の和菓子が並んでいる。迷うことなく「水戸の梅」を手に取った。「水戸の梅」は私の大好物の和菓子である。 和菓子で好きな品を3つ挙げるとすれば、「水戸の梅」「吉原殿中」(この2つは水戸の銘菓)、そして山梨の名産「信玄餅」であろう。どれもこれも幼年の頃に初めて食べたのをきっかけに、すっかり大好物になってしまったの [続きを読む]
  • 三島文学と『花ざかりの森』
  • 新潮文庫『花ざかりの森・憂国』 私にとって2017年を新しく迎えるということは、演劇『金閣寺』に出会うということとほぼ同義であった(演劇『金閣寺』公演については、当ブログ「演劇『金閣寺』追想」参照)。こうした刺戟的な演劇と文学への《邂逅》によって新たな年を跨いだことはとても有意義なことであったし、幾人かの者達との能動的な交流の果実とも成り得た。具体的に言えば、この数ヶ月間、久しく触れていなかった三島由 [続きを読む]
  • 由紀さおり―季節の足音
  • アルバム『PINK MARTINI & SAORI YUKI 1969』 分かる人には分かってもらえる、スレッスレの人生というのがある。飄々と生きている素振りに見えて、その内実、いちいち小さなことに感動し、涙を堪えて深く溜め息をつくような日々。本当の自分はそれなのに、でも、涙を流していてはかえって乗り越えられないような気がして、周囲への思いやりに欠けてしまうかも、と冷静に判断。やっぱり表向きの飄々とした仮面の自分があってこその [続きを読む]
  • 漱石パスティーシュ
  • 問題作?とも言える映画『ユメ十夜』 先日、大相撲の初場所で大関・稀勢の里が、自身における“悲願”の初優勝を成し遂げた。そうして連日、「日本人横綱が19年ぶりに誕生」という“歓喜”の話題を多くのメディアが取り上げた。私も長年、稀勢の里を応援していた一人として、このことは夢のような喜ばしい出来事であった。 ところが、あるワイドショーを見ていて、私は妙な空気を察した。一人の女性コメンテーターが、この話題の [続きを読む]
  • 伊勢佐木町と『はま太郎』のこと
  • 星羊社の雑誌『はま太郎』第10号 前回のブログ「演劇『金閣寺』追想」で書いた、横浜・伊勢佐木町のイセビルの地下にあるクリエイティブスペースTHE CAVE。その地下の小スペースで、ぼんやりと見ることのできたエジプト風の壁画。昭和初期に建てられたというイセビルとその頃の食堂のものと思われる壁画については、個人的にとても興味があった。そうして調べた結果、このイセビルに編集部のある、星羊社発行の“ヨコハマを転がる [続きを読む]
  • 演劇『金閣寺』追想
  •  横浜・伊勢佐木町の繁華街に、イセザキモールというのがある。僅かながら伊勢佐木町の沿革について調べてみた。《神奈川県横浜市の中心的商店街で中区にある。東京の銀座、大阪の心斎橋筋などとならび称せられる繁華街。第二次世界大戦後は焼け残ったおもなビルや周辺一帯が広く米軍用地に接収されて復興が著しく遅れたが、現在では活況をとりもどし、各種デパート、商店、映画館がたち並んでいる。この一帯は江戸時代前期、1659 [続きを読む]
  • 空想と本の物語
  • 2016年11月27日付朝日新聞「折々のことば」 本に対する愛着を示せ――の答えが、ここにあった。2016年11月27日付朝日新聞のコラム「折々のことば」に挙がった北田博充さんの以下の言葉である。《空想は現実の反対側にあるものではなく、空想の延長線上に現実がある》(2016年11月27日付朝日新聞「折々のことば」より引用) やはり深みのある言葉である。この言葉が気に入って――というか気になって――よくよくこの言葉を考えて [続きを読む]
  • 青空の多重録音
  • 「Sky High」と「Back Again」のEPレコード まず私は、この極私的な懐かしい思い出を、いかにして伝えるべきかたいへん苦慮し、タイトルもあれこれ考えてしまった。「青空の多重録音」。それは中学生だったか高校生だったかの頃の思い出であって、いま私が音楽で「歌う」ことの、その技術と心情の在り方の一つの分岐点になった事柄でもあった(この話は4年前、[Dodidn* blog]の「Back Again」で触れられているが、内容的に充分 [続きを読む]
  • FMラジオ音楽悦楽主義
  • 専門学校時代のいソノてルヲ先生 果敢に、とりとめのないラジオと音楽の話で文字を埋め尽くしてみたい。脈絡がないから、話がどこからどこへ飛ぶのかさえ分からないけれども――。 今年の4月、私が専門学校生だった頃に講師をしていたジャズ評論家・いソノてルヲ先生について、当ブログの「いソノてルヲ先生―わが青春の日々」を書いた。その時の参考資料として、いくつか学校時代の古い冊子から先生の文章を見つけて読んだり、 [続きを読む]
  • 『洋酒天国』とバッカス礼讃〈2〉
  • 『洋酒天国』第50号 前回に引き続き、『洋酒天国』第50号を紹介。 「東京ジェンヌ」のピンアップの裏は、「洋天ジョークス」。これもヨーテンの名物コーナーになっていて、柳原良平氏のアダルトなイラストと共に、そのエロティックなジョークで笑いを誘う。以下。2つばかり抜粋してみた。《大晦日…大晦日の夜、上きげんで、A君が細君に言った。「今年はいい年だったね。ボーナスはたっぷり出たし、旅行も四回もしたし、君の好き [続きを読む]
  • 『洋酒天国』とバッカス礼讃〈1〉
  • 『洋酒天国』第50号 洋酒の壽屋(サントリー)のPR誌『洋酒天国』(洋酒天国社)を今月も紹介。昭和31年4月発行の創刊号から昭和39年2月の第61号まで、すべて紹介したいと私は意気揚々、今や当ブログではそのほとんどを網羅したかと自負するが、まだまだ入手していない号もあってなかなかヨーテンは手強い。完結には程遠い。継続あるのみ。今回は、記念すべき第50号を2回に分けて紹介してみたい。50号とあってなかなか内容が充実 [続きを読む]
  • 「グリーン グリーン」とA先生のこと
  • 音楽の教科書の中の「グリーン グリーン」 小学校時代の懐かしい教科書を眺めるのは、私の生活習慣のうちの一つの楽しみとなっている。かつて学校で何を学び、それにまつわる出来事の何を思い出すのか、忘れていた意外な記憶が甦ってくることもあって、古い教科書には眺めるだけの価値と味わいがある。 音楽の教科書の思い出については、2年前に当ブログ「音楽の教科書―歌と音の悦楽」で触れた。小学5年生の時に使用していた「 [続きを読む]