ましろ さん

ましろさん: まっしろな気持ち
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YA&児童書絵本書評、レビュー
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本が好き。絵本(えほん)、創作、童話、絵童話、児童書、児童文学ねこ本。
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今日の読書日記大人が読む絵本
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プロフィール

ハンドル名ましろ さん
ブログタイトルまっしろな気持ち
サイト紹介文まだ乙女。ましろの読書レビューと猫写真。気の向くままに紡いでおります!
参加カテゴリー
更新頻度(2年)情報提供331回 / 759日(平均3.1回/週) - 参加 2005/05/29 20:29

ましろ さんのブログ記事

記事削除機能過去の記事 … 前へ 1 2 
  • 2008/06/30 14:17二つの月の記憶
  •  異世界の入り口で幾度も躊躇する。だが、抵抗虚しくずるずると引き込まれたわたしは、どっぷりと心地よくその世界に浸りきってしまった。現実とフィクションをこんなにも絶妙に絡ませる著者の手腕に、ただただひれ伏すように大事に一編一編を噛みしめる。独特の品を備えたユーモアとエロティックさが絶妙に混じり合った毒のある語り口は、病に倒れる直前まで書いていたという、岸田今日子著『二つの月の記憶』(講談社)でも、確... [続きを読む]
  • 2008/06/26 11:16鼓笛隊の襲来
  •  はっと闇に覆われて、得体の知れない何かがわたしの心を占めてゆく。まるで、目の前のことに心奪われ過ぎるのを警告するみたいに。そっと、けれど確実に覆ってゆく。そうして、自分自身を見失いかけたわたしは考えざるを得なくなる。同じ景色を見てもその琴線にふれるものが異なるように、ある人には見えて、わたしには見えないものがあるということを。日常、わたしたちはそれには気づかずに、目を覆われてはじめて、抗うように... [続きを読む]
  • 2008/06/23 17:19映画篇
  •  物語に秘められた力を、或いは映画に秘められた底力のようなものを、思い知らされた気がする。現実ではままならない状況でも、物語や映画の中では勇敢にも救ってくれるヒーローがいる。退屈な日常を輝かしいものに変えてくれる冒険が待っている。孤独な主人公に寄り添う誰かが必ずいる。そんな都合のいい展開に、わたしたちはなぜかほっと安堵し、心の奥底を日々潤してゆくのだろう。金城一紀著『映画篇』(集英社)は、帯にある... [続きを読む]
  • 2008/06/20 11:24子供にしてあげたお話 してあげなかったお話
  •  愛情に満ちた語りかけに、ただもうくらくらとする。自分にはない母性と、無限に感じられるほどのあたたかなやさしさ、そのやわらかなまなざし。そして、母性に染まりきらない一人の女性としての尽きない魅力をも感じさせる、気品のあるエロティックさ。岸田今日子著『子供にしてあげたお話 してあげなかったお話』(大和書房)には、そんな著者の幾通りもの魅力が詰まっている。子供にしてあげたお話、女の子=六歳、わたしが出.... [続きを読む]
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  • 著者
  • 2008/06/17 10:59大人にしてあげた小さなお話
  •  どきりとするような、はっとさせられるような、毒のある物語がたまらなく好きだ。もちろん、毒と言っても、誰かを攻撃するような間違った毒じゃない。愛とユーモアに満ちた、とびきり色気のある毒でなくちゃ。岸田今日子著『大人にしてあげた小さなお話』(大和書房)は、そんな艶めきを放つ一冊である。収められた二十一のショートショートや名作童話のパロディの鮮やかな彩り、その人間の内に秘められた闇の部分にはっとしては... [続きを読む]
  • 2008/06/14 15:26非・バランス
  •  日常。その均衡を保つのは、決して容易なことではない。どうかすると待ちかまえていたように、危うい揺れがわたしたちを襲うのだ。明日は見えない。数時間先のことも、数分先のこともわからない。だからこそ日々は恐ろしさに満ちていて、同時に心躍らせるほどに楽しさを秘めているものなのだろう。魚住直子著『非・バランス』(講談社文庫)は、そんなわたしたちの日々を切り取ったような、危うさの中に生きる思春期の少女の物語... [続きを読む]
  • 2008/06/13 12:02まっしろな気持ち、本になる!
  • 先日、嬉しい知らせが届きました。 というのは、ココログ出版さん三周年の記念である、 「あなたの代わりにココログが本を作りますっ!!!!」キャンペーンモニターに当選したのです。 これは、今までブログに書いてきた記事を、ココログ出版さんがわたしの代わりに一冊の本にしてくれる、というもの。 選ばれたのは十名きり。 ココログでブログをやっている人の数はわからないけれど、 勝手に狭き門だったと思って、ちょっ... [続きを読む]
  • 2008/06/10 15:09カルトローレ
  •  しばし甘やかな夢を見ていた。そのゆらめき。その謎めき。どうかすると消え入りそうに脆くて、ときどきふっとため息をついてしまう。さらさらとこぼれ落ちる沙のごとく、何もかもがあまりにも淡くて。だから好奇心を抑制する。はやる気持ちを制して、じっくりじっくり読んでゆく。此処其処に漂う独特の美意識にくらくらしつつ、慈しむように読んでゆく。そうして、胸の奥底に封じ込めた思いをほんのりと疼かせて、何とも甘やかな... [続きを読む]
  • 2008/06/07 20:20レモンとねずみ
  •  嗚呼、此処にも。其処にも。彼処にも。確かに息づく思いを感じる。ときに潔く。ときにやわらかに。ときに深い寂寥とともに。そうしてページを捲ればいつだって、言葉はすとんと降りてきて、胸の奥底にぢんと響いてゆく。言葉が言葉としてあるべき姿。それを感じさせるほどに、強い意志が漲っている。石垣りん著『レモンとねずみ』(童話屋)。著者の五冊目の詩集にあたるこの一冊は、これまでの詩集に未収録だった約三百五十篇の... [続きを読む]
  • 2008/06/06 14:24あなたの世界が広がる詩
  •  真剣に詩を読み出したのはごくごく最近のことだから、その解釈が自由だと云われれば云われるほどに、自分の世界の小ささを思い知らされる。もちろん、それはそれでひとつの読み方には違いないのだが、ついつい他の人たちがどんなふうに詩を解釈するのか、気になってしまうわたしだ。川崎洋著『あなたの世界が広がる詩』(小学館)は、詩人である著者の豊かな発想力が感じられる一冊だ。著者の心に響いた詩25編は、三好達治の「.. [続きを読む]
  • 2008/06/04 12:10イオマンテ―めぐるいのちの贈り物
  •  ぐるりとめぐる命のことを、思って、感じて、涙して。命を喰らわずには生きられないから、もっと思って、感じて、涙して。何しろわたしたちは、命と魂との大きな大きなめぐりの中にいるのだから。生かされて、生き抜いて。だからもっと思って、感じて、涙して。そうしてわきあがるやわらかな気持ちは、ぐるりとめぐって届いてゆく。還ってくる。あなたのもとへ。わたしのもとへ。寮美千子文、小林敏也画『イオマンテ―めぐるいの... [続きを読む]
  • 2008/06/02 14:11でんでんむしのかなしみ―いのちのかなしみ・詩童話集
  •  悲しみひとつ。悲しみふたつ。そうやって積み重なってゆく悲しみを前に、くずおれることしばしば。自分ばかりが悲しいと、嘆き、暮れる。確かに“かなしみ”とは、自分の力ではとても及ばないと感じるせつなさを云うけれど、それでもおのれの思いに逆らうように渦巻くこの感情の行き場は、どこかにないだろうかと、考えて込んでしまうわたしだ。やがて果てる命の悲しみについてうたった童話や詩を集めた、北川幸比呂・大倉雅恵編... [続きを読む]
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  • 童話
  • 2008/05/31 14:53つづきのねこ
  •  失った哀しみは、そうっと癒えてゆく。ゆっくり、ゆっくりと。そうして、繰り返し嘆くわたしを許すみたいに、ささやかな訪れが何かを諭すのだ。吉田稔美著『つづきのねこ』(講談社)は、猫を亡くした哀しみに暮れる<わたし>のところへ、“つづき”と云って戻ってきたそっくりな猫の話である。同じ毛色に曲がったしっぽ、同じ軽さに同じ病気。前の猫に教えたことは、覚えているのか悪さもしない。だから、つづき。同じ名前で呼... [続きを読む]
  • 2008/05/28 20:48芝生の復讐
  •  繰り返し繰り返し甦る、遠い日の記憶のかけら。いつまでも去ることを知らないそれは、どうかするとほの暗い影を落としてゆく。陽光の射す今をも、侵食する勢いで。漂うようにしてそこに浮かび上がるのは、果てのない憂鬱とでも言うべきか。どこまでも続くメランコリーの日々なのだった。リチャード・ブローティガン著、藤本和子訳『芝生の復讐』(新潮文庫)は、あとがきによれば、著者の遺した作品の中でも、その自伝的要素の強... [続きを読む]
  • 2008/05/25 21:21女がひとり頬杖をついて
  •  誰かに頼るのではなく、何かにすがるのでもなく、時にまかせるのでもなく。わたしはわたし自身にもっと誠実であれ、と思った。もっと強くあれたなら。もっとのびやかであれたなら。もっともっと自分自身と向き合えたなら。その自らの手で何かを切り開くことができたなら。そう生きられたなら、と。茨木のり子著『女がひとり頬杖をついて』(童話屋)を読み終えて、そんなことを思った。何ものにも倚りかからず、潔く生きた著者の... [続きを読む]
  • 2008/05/24 21:02ひかりのあめ
  •  あなたとわたし。おれとおまえ。かたくかたく、魂の底から結びついていたふたり。けれど、愛し合ってはいけなかったふたり。それでも、そうせずにはいられなかったふたり。まるでふたりという呪縛に囚われたみたいに、いつだって一緒にいた兄・レックスと妹・マリーナ。そんなふたりに悲劇は起こる。突然のレックスの死だ。フランチェスカ・リア・ブロック著、金原瑞人・田中亜希子訳『ひかりのあめ』(主婦の友社)は、レックス... [続きを読む]
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  • 主婦
  • 2008/05/24 14:46落ちこぼれ―茨木のり子詩集
  •  凛として潔い。痛いほどに強烈な言葉の数々は、何もかも包み隠さずにただ心に添う。すとんと届くように。深く深く染み入るように。強い意志のある直球の言葉は、いずれも自分自身へと向かわせる。これまでのわたし。今現在のわたし。これからのわたし。そうして、どうかするとくずおれそうになるわたしに、そっと言葉を差し出してくれるのだ。茨木のり子著、はたこうしろう絵、水内喜久雄選・著『落ちこぼれ―茨木のり子詩集』(... [続きを読む]
  • 2008/05/19 20:12戸村飯店青春100連発
  •  ただただめっぽう甘い爽やかな風が吹き抜ける。これぞ青春。清く正しき青春に違いない。まばゆいばかりの青春に、嗚呼、くらくらする。まさに、こうありたい青春。こうありたい日常。こうありたい人間。どれもこれもが甘やかに優しく描かれているから、あまりにも眩しくてくらくらするのだ。その心地よさに酔いながら捲ること、321頁。最後までひたすらに青春の、瀬尾まいこ著『戸村飯店青春100連発』(理論社)。これは、... [続きを読む]
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  • かに
  • 2008/05/18 16:03言葉のミルフィーユ
  •  少しずつ、けれど確かに言葉が重なってゆく。歳を重ねるほどに。人と出会うほどに。何かを学ぶほどに。何かを気づくほどに。そうして厚みを帯びた言葉たちは、強い意志をもってわたしたちの少し先をゆく。小澤征良著『言葉のミルフィーユ』(文化出版局)は、“夢”をテーマにしたインタビューや対談、大切なもの、大好きなもの、家族や友人との絆などに纏わるエッセーを収録した一冊である。人との出会いから見えてくる新たな世... [続きを読む]
  • 2008/05/14 21:27宇宙の片隅で―石垣りん詩集
  •  心を射るような、つんざく言葉がある。生々しい現実を包み隠さない、潔い言葉がある。生きるということに寄り添う、やわらかなまなざしの言葉がある。そうして、そんな言葉たちに寄り添うようにして生きたのが、石垣りんという一人の女性なのかも知れない。だからこそ、読み手の心にすとんと届く。読み継がれてゆく。石垣りん著、伊藤香澄絵、水内喜久雄選・著『宇宙の片隅で―石垣りん詩集』(理論社)。太陽のほとり、挨拶、表... [続きを読む]
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  • 宇宙
  • 2008/05/14 11:21夕闇の川のざくろ
  •  ぐるぐると渦巻く嘘の中で思う。わたしはこの嘘の世界がとても好きだと。そうして、嘘の中に埋もれて、いつまでもいつまでも浸っていたいのだと気づく。嘘の世界。それは虚構。あるいは物語。けれど、そこに見え隠れする物事の本質は、わたしの暮らす現実よりもより真に迫ってくるようにも思えるから不思議だ。江國香織著、守屋恵子絵『夕闇の川のざくろ』(ポプラ文庫)に描かれる嘘は、孤独な一人の女性・しおんの姿を浮き彫り... [続きを読む]
  • 2008/05/11 14:44レモン・ドロップス
  •  ゆらぎ出す日常。変わり始めるわたし。淡々と繰り返しているように思える日々だって、少しずつ変化している。いつだって同じわたしはいない。いつだって同じ誰かもいない。いつだって同じ景色もない。だからこそ、毎日は新鮮な驚きや喜びが潜んでいて、ときどきわたしたちをはらはらさせる。石井睦美著『レモン・ドロップス』(講談社)は、思春期の少女の繊細な心模様を描いている。周囲より一歩引いた視点で物事を考える少女は... [続きを読む]
  • 2008/05/09 19:53ヨハネスブルクへの旅
  •  学ぼうとしなければ知り得ないことが、この世界にはあふれている。もちろん、知りたくても知り得ないこともあふれている。知らなければならない、目を背けてはいけない事柄はたくさんあるのに、ちっぽけなわたしはその多くを知らないまま日々をのらりくらりと生きてしまっているような気がする。ビヴァリー・ナイヴァー作、もりうちすみこ訳、橋本礼奈画『ヨハネスブルクへの旅』(さ・え・ら書房)に描かれるアパルトヘイト体制... [続きを読む]
  • 2008/05/08 11:23天の鹿
  •  気がつけば、あちら側へ足をとられている。淡くも儚いその魅惑的な世界は、おいでおいでと手招きするのだ。あちらとこちら。その境界に立つことは、危険ながらやみつきになる。どうかすると、もう戻れなくなるかも知れない。そんな思いを抱きつつも、許される限りに浸りきりたいわたしがいる。安房直子の描く独特のそんな世界は、安房直子作、スズキコージ絵『天の鹿』(ブッキング)でも耽読できる。危うい幻想的な世界に浸らせ... [続きを読む]
  • 2008/05/05 10:54風花
  •  考えるべきことは先送りに。時ばかりを早送りに。そうやって曖昧な状況に安住するわたしがいる。どうしたって日々は過ぎてゆく。そのことに甘えるように。ずっと続いてゆくから。たぶん、この先も。けれど、そのままでいいわけじゃない。そのまま過ぎてゆくはずもないのに、今と向き合うことができない。わたしと向き合うことができない。誰かと向き合うことなどできるはずもない。川上弘美著『風花』(集英社)の主人公・のゆり [続きを読む]
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