Sra.Preciosa さん プロフィール

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Sra.Preciosaさん: 有閑マダムと本の日々
ハンドル名Sra.Preciosa さん
ブログタイトル有閑マダムと本の日々
ブログURLhttp://blogs.yahoo.co.jp/remi002403
サイト紹介文ジャンルを問わず読んだ本の書評をどんどんアップします!
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供93回 / 365日(平均1.8回/週) - 参加 2014/06/10 14:09

Sra.Preciosa さんのブログ記事

  • バラカ
  • 著者  桐野 夏生出版社 集英社  未曽有の大震災によって原発から放射能が漏れ、東京以北が麻痺してしまった日本。着の身着のままで避難した人々が残したペットを救うボランティアで放射能危険地域に入った豊田は、犬の群れのなかに幼い女の子を発見する。だが少女が口にするのは「ばらか」という謎の言葉だけだった。 原発事故後の日本を舞台にひとりの少女がたどる数奇な運命。そこに、日本に出稼ぎにきた日系ブラジル [続きを読む]
  • なんでわざわざ中年体育
  • 著者  角田 光代出版社 文藝春秋 タイトルがユーモラスな本書は、中年にさしかかった著者がフルマラソンはじめ、ヨガやボルダリングなどのスポーツに次々と挑戦する体験記である。ボクシングジムに通い、その知識を生かして『空の拳』『拳の先』というボクシング小説を著した著者である。どんなスポーツについてもさぞかし意欲満々なのだろうと読み始めた。ところが、そこにあるのは意外にも運動に対して非常に消極的な著 [続きを読む]
  • ジニのパズル
  • 著者  崔 実 (チエシル)出版社 講談社 北朝鮮が発射したミサイル、テポドンが日本列島を通過した後に海に落ちたというニュースが流れた翌日、朝鮮学校に通うジニは警察を名乗る男たちに囲まれる。そこで受けた罵倒と屈辱から彼女は不登校になり、教室に掲げられた金日成と金正日の肖像画について考え続ける。中学から朝鮮学校に通い始めたジニは、日本国内にありながら朝鮮語で話すことが義務づけられた学校にも、当たり前のよう [続きを読む]
  • 世界一ありふれた答え
  • 著者  谷川 直子出版社 河出書房新社  新進気鋭の政治家の妻として夫を支えてきたまゆこは、夫の浮気が原因で離婚後ウツ病になる。症状が良くならないままカウンセラーのもとに通う日々。冷たい冬の雨の降る日、傘を忘れたまゆこはカフェに入る。自分が泣いていることも気づかないまゆこに、隣に座った男が声をかけてくる。雨宮トキオと名乗る男もまたウツ病でカウンセリングを受けていた。 ジストニアという神経症の病 [続きを読む]
  • デトロイト美術館の奇跡
  • 著者  原田 マハ出版社 新潮社  デトロイト美術館(通称DIA)は、湖をはさんでカナダと国境を接するこの街が誇る美術館である。つましい暮らしのなかで妻とDIAを訪れる時間をこよなく愛していたフレッドは、妻亡きあともその習慣を大切にしてきた。ある日、美術館の帰りにいつも立ち寄るカフェで新聞を開いた彼の目はひとつの記事に釘付けになる。それは、デトロイト市が財政破綻して、その補填にDIAのコレクションを売却 [続きを読む]
  • 半席
  • 著者  青山 文平出版社 新潮社  あらゆる役人の振る舞いを監察する目付筋。片岡直人は、その耳目となって働く徒目付である。そんな直人に、徒目付組頭の内藤雅之は公の仕事とは別の、裏の仕事を振ってくる。それは、罪を罰する表面的な裁きではない、出来事が起きた原因を探る仕事であった。なぜこんな事件が起きたのか、なぜ人はこうした暴挙に出るのか。雅之に依頼されて様々な事件に当たるうちに、直人は人間の真理を [続きを読む]
  • ニッチを探して
  • 著者 島田 雅彦出版社 新潮社 フラワー銀行副支店長の藤原道長が、何の連絡もなく帰宅しなかった翌日、妻子は道長に銀行の金の着服嫌疑がかけられていることを知る。一方道長は、ある明確な意図をもって自ら失踪者になろうとしていた。50を過ぎた中年男の、都会のニッチを求めてさまよう生活が始まる。隅田川の岸辺で路上生活者としてのノウハウを学んだり、司直の手がのびてこないよう郊外に [続きを読む]
  • 悠木まどかは神かもしれない
  • 著者  竹内 雄紀出版社 新潮社 普段は持ち込み原稿を受け付けない新潮文庫編集部が一発OKを出したとの宣伝文句の効いた作品。タイトルのオタクっぽさが示しているように、主人公は超難関私立校を狙うエリート小学生たちで、オタクではないがかなりマニアックな会話をかわす。小説の舞台は進学塾。あとがきで角田光代も指摘するように、この少年少女たちは頭はよいが、塾以外の生活で友達は多くない [続きを読む]
  • 料理通異聞
  • 著者  松井 今朝子出版社 幻冬舎  今や世界中で人気の日本料理。そのレシピや献立に関する書物は枚挙にいとまがない。だが、時代を遡る江戸時代、日本国内ではすでに数多くの料理書が出版されていた。そしてそのほとんどが素人の手によるものであった。「料理の肝となる塩梅は口に出して、あるいは書いて伝えられるものではない」、そんな本職の料理人たちの気概が、プロの手になる料理書の出版を阻んでいたのだった。そ [続きを読む]
  • 纏足物語
  • 著者  岡本 隆三出版社 福武文庫  1963年に出版されたこの本は恐らく纏足についての百科事典に匹敵する。中国文学、歴史などの研究者である著者がその知識を惜しげもなく提供して、纏足の始まった社会的背景、儒教や朱子学との関係まで解き明かしてくれる。 1980年頃までは横浜中華街でもよたよたとアヒルのように歩く「纏足歩き」をする老婆が見られたというから、中国史では纏足は決して遠い過去のことではない。幼少 [続きを読む]
  • 纏足の発見 −ある英国女性と清末の中国
  • 著者  東田 雅博出版社 大修館書店  かつて中国女性にとっては当たり前の慣習であった纏足をやめるよう働きかけ、ついにそれを実現させた功労者はひとりの英国女性であった。偉大な功績の割にこの女性の存在がイギリスのみならず一般にもあまり知られていないのはなぜかという点に着目して、当時のイギリス女性と中国の女性の社会的地位を比較検討してみせた論文である。 著者が西洋史学、特にヴィクトリア朝に詳しいこ [続きを読む]
  • 赤い刻印
  • 著者  長岡 弘樹出版社 双葉社  全4篇からなる短編集である。祖母を見舞う娘を利用して、刑事の母が未解決事件の犯人を見つけ出す表題作をはじめ、小5の息子の自殺の原因究明に躍起となる父親の煩悶を描く「サンクスレター」など比較的軽いタッチの作品が並ぶ。警察学校を舞台にした同じ著者による『教場』シリーズでは、ミステリーの醍醐味ともいえる犯人捜しよりむしろ主人公たちの心理描写の巧みさが印象的であった。 [続きを読む]
  • アンマーとぼくら
  • 著者  有川 浩出版社 講談社  その作品の多くが映画化、ドラマ化されている名ストーリーテラー、有川浩の放つ本書は、沖縄を舞台にした奇跡の物語である。 母を亡くして一年で再婚した父。小5のリョウは母のことが忘れられず、新たに母親となった晴子さんを受け入れることができない。だが、晴子さんはそんなリョウを温かく見守り、やがてリョウも彼女に心を許していく。 「一日目」「二日目」「三日目」と各章に分け [続きを読む]
  • 冬の光
  • 著者  篠田 節子出版社 文藝春秋  東日本大震災後すぐにボランティアで援助活動をした後、四国巡礼の旅に出た父は生きて東京に帰ることはなかった。帰りのフェリーから海に落ち、遺体となって家族のもとに届けられたのだ。だが、妻の美枝子をはじめ、長女の敦子も次女の碧も、その死を悲しむことはなかった。約二十年もの家庭生活で、母を裏切り続けてきた父親の最期に思いを馳せるよりも、突然の死がもたらした茶飯事の [続きを読む]
  • 隅田川暮色
  • 著者  芝木 好子出版社 文藝春秋  東京、浅草の雷門は、昼夜を問わず観光客が訪れては記念撮影する観光のメッカである。そこから目と鼻の先を流れる隅田川では定期船がゆったりと行き来する。そんな見慣れた風景からは、かつてその界隈が大空襲に遭い、隅田川周辺まで火に焼きつくされたとは想像もできない。 昭和35年の夏。隅田川にかかる吾妻橋を冴子は渡る。亡き父の良き友だった元吉が営む紺屋を訪ね、幼馴染みの俊 [続きを読む]
  • ツリーハウス
  • 著 者  角田 光代出版社  文藝春秋  近代的ビルの建ち並ぶ新宿の繁華街から目と鼻の先にあるのに、そこだけ時間の流れが止まったかのような一角にある翡翠飯店。定休日に店のオーナー兼家長の藤代泰造が老衰で亡くなる。彼の死をきっかけに藤代家の歴史がゆっくりと巻き戻されていく。 大義もなく、ただ漠然とした期待のようなものを抱いて旧満州に渡った祖父と祖母。戦争とは関係なく、市井の人間として生きていた彼 [続きを読む]
  • アフター・ザ・レッド −連合赤軍兵士たちの40年―
  • 著者  朝山 実出版社 角川書店  1969年の東大安田講堂攻防戦以降、日本の学生運動はゆるやかに終息にむかう派と、暴力に訴える過激派に分かれていく。時には銀行を襲い、交番を襲い、銃を盗み・・とエスカレートしていく学生たちに、それでも当時の社会は寛容な目を向けていた。だが、山岳にアジトをかまえていた連合赤軍があさま山荘で人質をとり立て籠った「あさま山荘事件」、その後アジトから見つかった12名の死体が [続きを読む]
  • 誰もいないホテルで
  • 著者  ペーター・シュタム (松永 美穂 訳)出版社 新潮社  執筆に没頭するために「ぼく」が訪れた湯治場のホテルは、風呂もトイレも使えず、食事は貯蔵室にある冷たい缶詰だけ。たった一人の従業員アナは、思わせぶりな態度を取るかと思えば、手のひらをかえしたようにつれなくなる。「ぼく」は仕事に専念するどころか、アナが気になって仕方がない。だが、ある日、見知らぬ男たちがホテルにやって来て、「ぼく」の不思 [続きを読む]
  • ぼくは君たちを憎まないことにした
  • 著者  アントワーヌ・レリス (土居 佳代子 訳)出版社 ポプラ社  2015年11月13日にパリで起きた同時多発テロで、著者アントワーヌ・レリスは最愛の妻を喪う。事件当日から約2週間の出来事が綴られた本書のタイトルは、事件後に著者がフェイスブックに投稿した「テロリストへの手紙」の一節である。 アントワーヌは犠牲者たちの遺体安置所に行き、妻の遺体を確認して、葬儀を行う。その一方で、残された1歳5ケ月の息子 [続きを読む]
  • 東京會舘とわたし
  • 著者  辻村 深月出版社 毎日新聞出版  東京、丸の内の皇居の隣、二重橋の正門の真向かいに建つ東京會舘。大正11年に創業した東京會舘の歴史はまさに日本の近代史とともにある。太平洋戦争前には大政翼賛会の本部となり、戦後はGHQに接収されて将校たちのクラブとして賑わった。関東大震災と東日本大震災という二度の大震災を耐え、現在は創業以来2度目の建て替え工事中である。 東京會舘を舞台に小説を書きたい。東京會 [続きを読む]
  • 籠の鸚鵡
  • 著者  辻原 登出版社 新潮社  和歌山、下津町役場の出納室長の梶のもとに、二、三度顔を出しただけのバーのママ、カヨ子から手紙が来る。そこには何故か彼女の性生活が赤裸々につづられていて、梶の心を揺るがす。手紙に誘われるまま梶がカヨ子と関係をもったことにより、欲と打算で綿密に仕組まれた計画が動き始める。 真面目な男の浮気話で始まる本書は、昭和53年の山口組組長狙撃事件に端を発する、山口組と一和会の [続きを読む]
  • 浮遊霊ブラジル
  • 著者  津村 記久子出版社 文藝春秋  第39回川端康成文学賞受賞作「給水塔と亀」を含む7作品が収められている。 表題作「浮遊霊ブラジル」は、念願のアラン諸島への旅の直前に死去した三田老人が、旅への未練を断ち切れず浮遊霊になるというストーリー。浮遊霊とはいえ、誰かにとり憑かないと自由に移動できず、アラン諸島に行かないことには成仏できない。かくして三田老人浮遊霊は次々と人にとり憑いて移動を繰り返す [続きを読む]
  • 怪奇探偵小説傑作選1 岡本綺堂集・青蛙堂鬼談
  • 著者  岡本 綺堂 (日下三蔵 編)出版社 筑摩書房  『半七捕物帳』で捕物帳の礎を築いた岡本綺堂だが、彼は海外ミステリーにも造詣が深く、日本的でありながら海外ミステリーに通じるような作品を多く残している。そのなかでも優れた怪奇、探偵ものを選りすぐった作品集が本書である。第一部・青蛙堂鬼談は、粋人の集まりでの百物語の形式をとっており、年齢も性別も社会的地位も違う人々が自分の知っている、あるいは自 [続きを読む]
  • ままならないから私とあなた
  • 著者  朝井 リョウ出版社 文藝春秋  いつの日か、自分にしか作れない曲を生み出したい。小学生のときからの夢の実現に向けて、定職につかず自作の曲をコンペに応募し続ける雪子。そんな彼女を常に応援してくれる幼馴染みの薫は、同じく小学生からの夢だったプログラマーとしての地位を確立している。ひとつ成功をおさめる度に薫は「雪子の夢を叶える力になりたい」と口にする。それがどういうことなのかが明らかになった [続きを読む]
  • 横浜 1963
  • 著者  伊東 潤出版社 文藝春秋  1963年、翌年に東京オリンピックを控え、日本中が熱に浮かされたような空気に包まれていた。そんなある日、横浜の海で女性の遺体が発見される。強姦されたうえ、腹部を何か所も刺された惨殺死体だった。腹部の傷口から、凶器は刃面の反った大きな刃物と推定される。それは米軍使用のナイフを連想させるものだった。事件の担当となったのは、在日アメリカ軍の兵士による事件を扱う警察外事 [続きを読む]