chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
筑波大学人間系塩川研究室 https://blog.canpan.info/shiokawahirosat0/

発達障害支援のコツ、FAQ、用語集、当事者努力目標、トラブルシューティングなどをご紹介。

shiokawa
フォロー
住所
つくば市
出身
西郷村
ブログ村参加

2014/07/29

arrow_drop_down
  • このところの考え

    「主婦と生活」社が運営しているWEBメディアでインタビュー記事を掲載してもらいました。このところというかここ考えていてあちこちで発表もしている発達障害についての考えをお話ししたつもりですが、うまくまとめて下さったと思います。下記にURLを貼り付けますので、興味がある方は覗いてください。 https://chanto.jp.net/childcare/発達障害/200029/ https://chanto.jp.net/childcare/発達障害/200051/

  • 診察室のテトゥン語会話

    診察室のテトゥン語.pdf塩川ゼミでは裏テーマとしてテトゥン語(東ティモール民主共和国の公用語)研究を行っています。本来なら今年開催されるはずだった東京オリンピックに東ティモールから選手団をお迎えする準備を勝手にしていて、ティモールから来日される方が病院を受診した場合に、日本の医療従事者がコミュニケ…

  • はじめてのおつかい

    はじめてのおつかい,子どもの心や発達、地域社会と障害などいろいろとまとまりのない研究をしています。

  • 文献研究

    文献研究,子どもの心や発達、地域社会と障害などいろいろとまとまりのない研究をしています。

  • ADHDをゲームで治療

    恥ずかしながら知らなかったのですが、昨年からこのようなトライアルが行われていたんですね。ネットによると日本のs野義も関係しているようです。そのRCTの結果がLancetに掲載されていました。1回5分間、1日5回どのようなゲームか詳細はわからないのですが(アキリ社のAKL-T01というらしい)、ゲームやった群と似たような違う単語ゲームをやった群を比較したところ、ゲーム群のほうが注意力を示す指標(Test of Variables of A…

  • ラジオ体操しませう

    ラジオ体操は筋肉量維持に有効、ということらしいです。もちろん日本の研究者によるものですがBMJというれっきとした医学雑誌に掲載されました。糖尿病で入院している人についてラジオ体操する群しない群にわけて筋肉量の変化を調べたところ、しない群は85%が筋肉量が減ったがラジオ体操した群は49%だけだった、という結果。結局、ラジオ体操(第2のほうらしい)をすると、筋肉量の減少を食い止めることができそうだというこ…

  • 子どものやる気を引き出すには3つ褒めて一つ叱る

    褒めることが大切とか、褒めて伸ばすこととか強調されていますけれど、どのくらい褒めればいいのかということについてはあまり研究されていませんよね。クラス全体の活動にどのくらいの時間参加しようとするか(つまりやる気を見せるか)という行動をターゲットにして、積極的に褒める対応とあまり褒めない対応をしてみて比較したという、行動分析的な検討をしたようですが、それによると、褒める:叱るの比が3:1から4:1の…

  • 10代前半に座ってばかりいると10代後半にうつになる

    コホート研究で、長期縦断前向き研究。12歳と14歳の時に運動量と座っている時間を測定し18歳のときに抑うつスコアを測定してその関係を見ると言うやり方で研究したものですが、それによると、座っている時間が12歳、14歳と年齢があがるにつれて60分増える例は、18歳のときに抑うつスコアが高くなるという結果だったとのことです。運動している時間が座っている時間に置き換わってしまうことが抑うつ傾向を高めると想定されている…

  • 震災後のうつを抑制するためには震災前からの社会的サポート

    昨日の東日本大震災後9年に合わせてご紹介した論文と同じ研究グループのようですが、震災前から日常的な社会的サポートを受けていた群は震災後のうつの発症が少なかった(リスク比0.7くらい)という内容です。65歳以上のお年寄りが対象ですけれど。方法論としてはちょっとうつの判定に用いられた方法が粗い感じがいたしますが、まあ考えてみればあたりまえといえばあたりまえの結果ともいえましょうか。つまりは何がなくともまず…

  • 子どもの行動と腸内細菌

    腸内細菌と、行動面の問題と、子育て環境とが、相互に関係しているという研究です。子どもの行動面の問題が子育てを難しくして、その結果子育て環境が良くない状態になるという悪循環は想像できますけど、そこに食生活と子どもの腸内細菌という要素を入れて、それぞれがどう関係していのか、さらに腸内細菌と関連するアミノ酸代謝やさまざまな酵素活性まで盛り込んで検討したというまあゴリ押し力業的な研究なのですが、面白いで…

  • 震災後はPTSDよりもうつに注目すべき

    昨年の年末にJAMAに発表された論文。PTSDと震災後のうつのどちらが死亡率に寄与する度合いが大きいかというような調査を宮城県でコホート研究したというものです。対象の年齢はどちらかというと高齢者(平均73.4歳)が多いのと追跡期間が2.5年とやや短めですが、全体で2965人が対象になったというので十分信頼性のある研究だと思います。 結果として、震災後のうつは32.8%、PTSDは25.2%に認められ、うつは震災関連死亡のリスク…

  • ペットとして犬を飼うとフレイルになりにくく統合失調症にもなりにくい

    ひとつはNatureに掲載された日本人の研究グループの報告。フレイルというのは介護状態になる可能性のある状態を指しますが、ペットとして猫を飼うのと犬を飼うのとペットを飼わないのとで違いがあるかどうかを検討したという内容です。結果として、犬でも猫でもペットを飼っていることはフレイルの抑制につながる(ペットを飼わない人と比較して)ということです。犬と猫を比較すると、犬のほうがフレイルになりにくいという(0.…

  • 学習アプリの効果

    6歳未満の子どもが学習アプリを使うと、認知機能その他によい効果をもたらすかどうか、ということのシステマティックレビュー。結論から言うと、アルファベットを覚えたり、算数を覚えたりということについては一定の効果がありそうだが、自閉症のようなコミュニケーション上の問題については効果がない、ということです。メタアナリシスですので、いろんなデータベースから1447本の論文を取り出して、そのうち検討に値するもの…

  • トランスジェンダーの思春期抑制

    トランスジェンダーのかたの思春期発来を薬物(ゴナドトロピン放出ホルモンアナログ製剤)によって抑制すると、自殺が減る可能性がある、という論文を読みました。米国の横断研究で、18歳から36歳のトランスジェンダーの人20619人を対象に、思春期抑制薬の使用と自殺企図の有無を調べたというものです。トランスジェンダーの人の16.9%が薬物による思春期抑制を希望したがそのうち2.5%しか実際には薬物療法は行われていなかった…

  • 神経発達症の診断は早い方がいいのか

    神経発達症の特性に早く気づくことは、その後の発達経過を改善するらしいです。このほど改定された米国の自閉症ガイドラインでも早期気づきの大切さを強調しています。 ただ、神経発達症の診断はただの診断カテゴリーに当てはめるという行為で、ついた診断名がその後治療に影響するわけでもありませんし、がんのようなステージングや予後の情報を与えるものでもないのです。診断名は、その子どもが困っていることを表現しません…

  • ブログタイトルを変更して心機一転

    今年(2020年)に入ってもう1ヶ月過ぎてしまいました。新年からブログタイトルを変えました。目指しているのは「寄席」です。ふらっと立ち寄るとそこでは誰かが何かを発表していて、それが最新情報だったり笑える話だったり青年の主張だったり、なんとなく見て聞いて、飽きたら立ち去る、そんなブログになればいいかなと思いまして。「みのり亭」にはフランス語でマイノリティの意味があります。できれば少数派のあるいは弱者の…

  • 誠実さ

    オモシロ論文3つめ。世界の国々で市民の誠実さを比較してみよう、というようなノリだったかどうかは知りませんけれど、こちらはScienceという由緒正しい科学雑誌に掲載されていました。お金が入った財布と入っていない財布を拾ったときに、その財布が戻ってくる(拾った人が届け出る)割合を測定したという内容。40カ国335の都市で17,000回の実験で測定してみたようで、その結果、もっとも財布が届け出される割合が高かったのは…

  • 都市伝説

    年末だからというわけではないけれどこれもBMJ掲載のオモシロ論文。救急外来をやっていて珍しく落ち着いていて「今日はヒマだね」なんてつぶやくととたんに忙しくなって大変な目に遭う、というのはたぶん多くの医師が経験していることじゃないかなと思います。ワタシにも経験あります。では果たしてそれが本当なのか、あるいは単なる都市伝説なのか、ということを検討した論文です。著者は英国のランカシャー教育病院の微生物学…

  • スピード違反

    こういう研究が大真面目に行われたのかノリでやってしまったのかはわからないですけれど、BMJというきちんとした雑誌に掲載されたものです。スピード違反をする医師は何科が多いのか、スピード違反をする医師は高級車に乗っているのか、警察官が大目にみてくれる診療科はあるか、ということを検討した論文です。結果として数としてスピード違反チケットを切られる診療科は一般内科医がもっとも多いのですが、医師数で補正すると…

  • ゼミ遠足

    寒風ふきすさぶ12月上旬のとある日、塩川ゼミメンバー10人で東京都狛江市にある「愛光女子学園」の見学にうかがいました。恒例の塩川ゼミ遠足です。愛光女子学園はかつて武蔵野女子学園と呼ばれていた女子少年院です。施設の次長先生から概要の説明をうけ、施設の構造や矯正教育のありかたなどをご教示いただきました。入所少年の非行事実は、窃盗や傷害が多いのは当然としても、ついで薬物犯罪が多いということが意外でした。女…

  • 衝動のコントロール

    どうすればコントロールできるようになるか、という質問をよくされるのですが、個人的な考えとして衝動はコントロールできないと思います。衝動的な行動はある程度コントロールできるかもしれません。詭弁ですかね。よく考えずに行動してしまうのが衝動による行動、これが顕著で生活に支障が出るほどなのがいくつかの疾患カテゴリーを形成しています。ADHDの症状の一つにもなっています。ADHDの多動性は「不随意」に近く、体が勝…

  • 福祉的支援

    福祉的支援,子どもの心や発達、地域社会と障害などいろいろとまとまりのない研究をしています。

  • 手遅れになるまえに?

    神経発達症のある子どものの療育について、いつ、何をどのくらいの頻度でやるのがよいのでしょうか。明確な答えがあるわけではないのですけれど、あまり自分の経験からものをいうのはよくないと思うのですけれど、療育の「やりすぎ」は害とは言わないまでも期待したほどの効果がないんではないかと思っているのです。保育園・幼稚園も含めてほぼ毎日朝から夜まで心理の指導にOT, ST, ABA, TEACCHさらには体操スイミング、子ども…

  • 月一回の外来受診で構造化なんて

    できっこない、という意見もTEACCHの話を講演などですると多く聞かれます。月1回の通院と療育がいったい何の意味があるのか、もっと集中的に療育をしたほうがいいのではないか、という意見もよくあります。 療育は施設で行うだけのものではありません。施設でトレーニングをうけても、家庭や学校やそのほかの場所で身につけたスキルを発揮できなければ療育の意味はないともいえるでしょう。子どもは周囲の環境を利用するスキル…

  • 支援を求めていない人を支援する

    特性を自覚しないまま、支援が必要な状態であっても支援を求めることをしない人をどうやって支援するのか、という質問もよくうけるのですが、その場合はおそらくその質問をしている人への支援が必要なのかなと思います。支援者の支援です。 当事者に自分の特性に直面化させることは、やはり心の準備ができてからしたほうがいいと思いますので、タイミングをみて行うことがよいと思います。支援支援と大上段に振りかぶることなく…

  • いけないことをしたら謝らせる

    発達障害があろうがなかろうが、自分のしたことがいけないことだとわかったら反省し謝罪するといことは必要ですし、そのようにしむけることも大切なことです。ただ、例えばケンカをしたときその場を収めるために謝らせるということは、のちのことを考えるとあまりよくないかもしれません。何かいけないことをしても「ごめんなさい」の魔法の言葉ですべてが許されてしまうという誤った学習をしてしまうかもしれないからです。謝る…

  • 学習障害はいつ診断するのか

    学習障害(限局性学習症)は、定義上全般的知的機能は正常(IQは正常)なのに学校の勉強が苦手ということですから、診断は学校に上がってからというのが考えられます。が、学校に上がってから診断されるのでは遅いのではないかという意見もあり、就学前にそのリスクのある子どもを積極的にスクリーニングするということもあっていいと思います。ご存知のとおり、学習障害は、単独で存在するよりもほかの発達障害(自閉症やAD…

  • 感覚過敏に対して

    触られるのを嫌がる、抱っこしにくい、耳塞ぎをするなどは感覚の過敏性による行動とされています。特に自閉症のある子どもの体験世界を非常に混乱したおどろおどろしいものにしてしまうので、子どもはこの世界が安心できない安全でない守ってもらえないオソロシイ世界だととらえている可能性があります。このような過敏性に対して、刺激に慣れさせる、つまりいろいろな刺激に暴露させて抵抗力をつけるという考えを主張されるかた…

  • 不登校状態の発達障害児に担任として

    どう対応したらよいか、という相談もよくうけます。 発達障害があろうがなかろうが子どもが不登校になる要因はさまざまです。発達障害だから、ということはありませんが、発達障害のいくつかの特性が不登校の背景になっている場合があります。例えば自閉症のある子はコミュニケーションがうまくできない、友達と興味関心を合わせることができない、いじめのターゲットになっているなどがあげられると思いますし、ADHDや学習障害…

  • 自傷はどうやって止めたらいいか

    自傷行動にも、本人なりの意味があり内面的な部分での体験があります。自傷そのものだけでなく、自傷が発生する前後の脈絡にも注目する必要があります。例えば、自傷行動が単純なコミュニケーションの手段であったり、何かを要求する行動だったり、かかわりや注目を求める行動だったりなどさまざまな意味があります。中には、パニック寸前の状況でなんとか自分をコントロールしようと痛み刺激を利用しているなどの複雑な成り立ち…

  • 多動で転びやすい

    多動→ADHD?と考えるのはそれはそれで意味のあることですが、運動発達の未熟性ということも考える必要があります。発達性協調運動症というカテゴリーが近年注目されていて、ADHDや自閉症スペクトラムの多くに併存することが知られています。これは運動発達の大きな問題はないにもかかわらず、身体の各部位を協調させる運動(ほとんどの体育でやる種目はこれ)、縄跳び、鉄棒、自転車などが苦手な子どもたちです。不器用…

  • 自閉症の子に薬はいつから使えるか。

    まず、自閉症に対する薬物療法の意味を考えと思います。薬物療法はあくまで対症療法であること、併存症・合併症に対する治療である(自閉症そのものの治療ではない)ことを共通の認識とする必要があるでしょう。現在まで、自閉症を「治療する」薬物は開発されていません。ですから、薬は治療というよりは自閉症の方の生活を支援する道具の一つと考えるほうがいいと思います。生活上の道具ですからなくてもいいけどあったほうが上…

  • 学内セミナー開催

    発達障害の理解を深めて支援者の幅を拡げるということが目的、というか少人数のセミナー形式でいろいろ情報交換をやりたいと思っていて、本日やっと開催できました。「障害の社会モデル」というネタだったのですが学生さんや職員のかたがた20人くらい集まっていただきました。期待通りの規模でしたしちょっと質問しにくい雰囲気だったかもしれませんが、今後月1回ペースで定期的に開催していきたいなと考えています。本日お集ま…

  • トイレの座り方

    排便の姿勢が便通に影響を与えるようだ、というか、トイレに座るときに足台に足を置く姿勢が、便秘や残便感、力みの改善に効果があるようだ、という論文を読みました。たかが便秘とあなどるなかれというのは最近耳にするようになったキーフレーズです。自閉症や認知症のある人の不機嫌だったりさまざまな行動面の問題の背景に便秘が関係しているものもある、という情報も耳にします。今回読んだ論文は2018年のJournal of Clinica…

  • 家では何をすればいいか

    発達障害の疑いで療育を始めたが、家では何をすればいいのか、という質問を受ける事がありますが、特別な「療育的な」ことはやらなくてもいいとお話しています。それよりも子どもといっしょに楽しく遊んでください、というのはワタシの考えです。 ことばの遅れを1歳6ヶ月健診で指摘されて、どうも発達の偏りがあるようだから、ということで療育がスタートするという例は多いですが、ことばが遅いからことばの訓練!をすぐに始…

  • 読書宣言

    本をたくさん読もう。 この1ヶ月で読んだ本で面白かったのは、 「異端の統計学 ベイズ」(草思社文庫) 「天狗にさらわれた少年」(角川ソフィア文庫) 「給食の歴史」(岩波新書) 「原民喜」(岩波新書) 「ミルクと日本人」(中公新書) 「天下人の茶」(文春文庫)

  • デジタル時代の子どものおもちゃ

    デジタル時代だからこそ、古典的なおもちゃに注目すべきである、おもちゃそのものに知的発達を促進する作用はない、おもちゃで遊ぶことはおもちゃではなく「遊ぶこと」「だれかと一緒に遊ぶこと」に意味があるのだ、という観点から米国の小児科学会がこのようなおもちゃをえらびなさい、という提言を公表しています。味わい深いですのでぜひ。 ネットで全文読めます。これもゼミで読んだ論文。 http://pediatrics.aappublicati…

  • 子宮移植

    塩川ゼミでは、毎回英語の医学論文にチャレンジしています。 今日読んだ論文は、これ。 https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(18)31766-5/fulltext ネットで全文よめます。驚愕の内容なのですが、倫理的な側面をきちんと議論して法的支援も整備しないといろいろ問題おこるんじゃないかという印象でした。 発達障害以外のことも勉強しています、というアピールでした。

  • 書き取り練習の繰り返し

    読み書き障害がありそうな小学生のお子さんをお持ちのお母さまから「宿題で漢字の書き取りが出るとトラブルになる」と相談がありました。宿題で新しい漢字を5回ずつ書いてくるように、という宿題が出ると苦手だからまずやらない。やらないと次の日は10回に増えて、さらにやらないと15回という具合に課題の負債がどんどん雪だるま以上にふくれあがってしまうという状態なのだがいかがなものか、ということらしいのですが、ワタシ…

  • 好ましくない行動は無視する

    ペアレントトレーニングでよく教わる対応の一つですけれど、「無視するだけでいいのか」という質問をよくいただきます。ぜひ忘れないでいただきたいのは、これは単独でやってはいけないということです。必ず、�@好ましい行動をほめる �A好ましくない行動を無視する �B危険な行動は制限する、の3つの組み合わせで行ってください。それから順番も重要で、必ず�@からやってください。好ましい行動をほめる、だけでもかまいません…

  • おたがいさま、とは言うものの

    個人的な考えですが、ワタシ的には「人類はみな発達障害(スペクトラム)」というのが基本的な考え方になっています。味わいの濃さには違いはありますけれど、それぞれがそれぞれに何らかの特性を抱えていて何らかの支援をうけながら生活しているわけで、完全な自立というのはありえないことです。発達障害のある人、ない人、というような線引きをなくして、おたがいさまじゃないですか、ということでおたがいに支援し合えばもっ…

  • 学校から帰って来ると不安定

    朝投稿するときは元気に行くのが、学校から帰って来ると荒れているということが発達障害のある子どもに見られる場合があります。その場合、自然の経過で荒れることはまずないということと発達障害の有無もまず関係ないと思います。つまり、学校で何かあった、から荒れているわけです。誰かが悪化させるような働きかけをしなければ発達障害のある子どもの状態が悪化することはないと思ってください。 ですので、何があったのかを…

  • 好ましくない行動は無視する

    無視する、がうまくできないのだけれどどうすればいいのかという相談がありました。お話しを伺うと、どちらかといえば「危険な行動」に当てはまるような印象でしたので、「危険な行動は制限する」という対応でいいのではないかという結論になりました。 ご存知のとおり、応用行動分析的な原則は「好ましい行動はほめる」「好ましくない行動は無視する」「危険な行動は制限する」の3つですけれど、まず「好ましい行動をほめる」…

  • タイムスリップを止めるには

    タイムスリップ現象は、自閉症スペクトラムの子にしばしばみられる体験で、時間の横滑り現象といえるものです。過去のいやな体験を思い出していやな気分になる、ということは私たちも経験しますが、タイムスリップは単に思い出すのではなく「再体験」と言われています。すなわち、その時と同じ気分だけでなくその時に感じていた感覚刺激も生々しく想起されるので、あたかも同じこと再度経験してしまっているような状態になります…

  • 小学生でも病的なインターネット使用3.6%

    本日のゼミナールで読んだ論文。小学生、中学生で病的なあるいは不適切なインターネット利用をしている子がどのくらいの頻度で存在するか、うつや精神医学的QOLとの関連はどうか、について横断的調査を行った。用いたのはYoung's Diagnostic Questionnaireという質問紙。これは8つの質問があってインターネットの使い方が病的あるいは不適切かどうかを評定するものらしいです。何をもって病的とするのか、要するに8つの質問の…

  • 自傷は止めたほうがいいのか

    止めてあげてください。 その上で、自傷行動については「再発防止策」を必ず講じることが大切です。 誰かの体が傷ついたりものが壊れたりすることは、なんとしても避けるべきですから、この際なりふり構わず止めてやることが第一です。力ずくで抑え込むことも場合によっては必要になるでしょう。いちばん簡単な方法は、場所を移動させることとされています。パニックや自傷行動は必ずその行動を引き起こしてしまう環境があって…

  • 自傷するようになったきっかけがわからない

    自傷行動にはさまざまな意味がありますが、きっかけはこの際あまり重要ではないと思います。 自傷が続いているのだとしたら、それを続けさせている環境要因(維持要因)を探してみてください。どうしてその子は自傷行動を続けざるを得ないのか、ということを探ることです。 自傷行動が持っている意味を、その行動がどのような機能を持っているかという点から考えるとその例としては「注目獲得機能」「嫌悪状況からの回避・逃避…

  • 物を手当たり次第に分解してしまう

    とある講演会で、小学校高学年のお子さんがドライバー一本で手当たり次第にものを分解してしまうのだがどう対応したらいいでしょうか、と質問がありました。 「破壊する」のではなく「分解する」という行動は、どことなく穏やかな印象がありますしその後につながる、つまり「もう一度組み立てる」につながる行動のような気がいたします。ワタシ的には、分解行動をやめさせるのではなく、「上手に分解し、元通りに組み立てる」と…

arrow_drop_down

ブログリーダー」を活用して、shiokawaさんをフォローしませんか?

ハンドル名
shiokawaさん
ブログタイトル
筑波大学人間系塩川研究室
フォロー
筑波大学人間系塩川研究室

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用