danyromero さん プロフィール

  •  
danyromeroさん: danyromero's diary
ハンドル名danyromero さん
ブログタイトルdanyromero's diary
ブログURLhttp://blog.hatena.ne.jp/danyromero/
サイト紹介文今年に入って読んだ小説のレビューやお酒のウンチクもアップしています。
自由文浅田次郎さん、高野和明さん、池井戸潤さんの小説が現時点でのお気に入りです。
今野敏さん、横山秀夫さん、東野圭吾さんなど、まだまだ読んでみたい作家さんの小説がたくさんあります。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供36回 / 365日(平均0.7回/週) - 参加 2014/09/09 22:39

danyromero さんのブログ記事

  • 片想い (文春文庫)
  • 本書は性同一性障害やジェンダー、半陰陽といったある種タブー視されている部分にスポットがあてられ、そこに生きる者達の苦悩を片思いという言葉で見事に表現した物語です。性同一性障害者に限らず、人は瞬間的に気持ちが男よりになったり、女よりになったりということが往々にしてあり、この問題がまるっきりの他人事ではないということに気付かされます。社会に目を向けてみれば、例えば、同性結婚問題などがあります。同性結婚 [続きを読む]
  • 2日で人生が変わる「箱」の法則
  • 前作で気に掛かったのは、相手が箱の中に居続ける場合の平和な心の維持の仕方です。今作では、澄んだ平和な心を取り戻し、かつ、それを維持し続ける手法として、最もよい影響を与えてくれている人達のことなどを意識して考えることの重要性などが説かれています。確かに平和な心を維持するために有効な考え方だと思います。得てして人は99の良いことより、1つの悪いことに心を奪われがちです。そうならないためにも、相手の適切 [続きを読む]
  • 自分の小さな「箱」から脱出する方法
  • 人は自分の感情に背いたときから自分への裏切りが始まり箱の中に入ってしまいます。すると、正当化してくれる根拠になりそうな物の価値を過大に評価し箱の中に留まります。まさしく、私も同様の問題を抱えています。この問題は対人関係において発生します。箱の外に出るには、相手も自分と同じ希望 やニーズ、心配、恐れがあることを切に感じ取ることが重要です。しかし、相手が箱の中にいると、この気持ちを持ち続けるのは難しい [続きを読む]
  • 鳥人計画 (角川文庫)
  • 本書における真犯人がまさかの楡井の彼女であった点には驚きました。しかしながら、序盤の彼女の心理描写を踏まえて犯人だと特定することはできず、若干、無理があると感じました。振り返ってみて、伏線と思しきものが幾つか提起されてはいますが分かりにくかったです。ただし、峰岸に手紙を書いた人物は一体誰なのか、また、警察への密告者は同一人物なのか、さらに、峰岸が楡井に殺意を抱いた動機は何だったのか等を考え込ませる [続きを読む]
  • 魔球 (講談社文庫)
  • 刺殺事件における「魔球」という謎のメッセージや、謎解きの真相に斬りこんでいく刑事の描写などを見るにつけ、次第に強烈に惹き込まれていく自分がいました。須田武志の生き様は強烈です。母親になんとしても恩を返すという信念、恩を返す手段として野球に全てを賭ける姿は執念を感じます。私は、真の男とは如何に我慢がきくかということを常々思っているため、須田武志の生き様に共感します。罪の是非は別として、命を賭けて守ろ [続きを読む]
  • 禁断の魔術―ガリレオ〈8〉
  • 本書は4話が収録された短編集です。野球好きな私にとって、戦力外通告を受けたかつてのエースにスポットをあてた『曲球る』は興味深い作品でした。全盛期と現在のフォームとの違いを化学的に分析し、狂いが生じていた感覚をもとに戻す手法には、なるほどと思わせるものがありました。しかし、幾らフォームを正しても、そこに本人の情熱が戻らなければ、真の復活とはなりません。その情熱を復活させるため、湯川が奔走し、真の復活 [続きを読む]
  • 虚像の道化師 ガリレオ 7
  • 本書における『幻惑す』と『心聴る』は、心霊的な力が働いているかのように見せかける巧妙なトリックが仕組まれ、これまでのガリレオシリーズには無かった新たな仕掛けとなっていました。また、『偽装う』と『演技る』は、殺人を犯していない第三者が手を加えるという想定外の手法がとられており、これまた、これまでのガリレオシリーズには無い仕掛けであり、興味深い部分でした。本シリーズは物理学的なトリックを考えるだけでも [続きを読む]
  • アドラー心理学入門―よりよい人間関係のために (ベスト新書)
  • アドラー3作目となる本書で学んだのは「相手の適切な行動に注目する」ことです。人間の悩みの大半は『対人関係である』と言われています。他人との関わりを避けることはできず、相手が自分の思惑通りにならないと嫌な部分だけがクローズアップされがちです。こうなると、互いの関係は悪化し、共同関係は築けません。それよりも、相手の適切な行動に目を向けてみると、意外にも不適切なことよりも、適切に対応してくれていることの [続きを読む]
  • ガリレオの苦悩 (文春文庫)
  • 本書において、最も興味深かった作品は『操縦る』でした。全ては奈美恵の幸せを確保するために、幸正自らが不実を働く息子を殺めて、財産を譲るための障害を取り除きます。同時に介護生活からも解放させ、さらには、罪をより重くするために情状酌量を望まず、刑務所で死することまで決意します。何とも救われようのない悲しい結末だけが残るところでした。しかし、幸正の真の苦悩を暴き、湯川が語った言葉(自分達を信用しろ。責任 [続きを読む]
  • 真夏の方程式 (文春文庫)
  • 殺害の一端として利用された事実を知ってしまった恭平少年。それも、身内の人間に利用されてのことです。恭平少年の心には、生涯、誰にも言えず、癒されることの無い深い傷が刻まれることになると思いました。ところが、湯川の次の一言によって、この救いようのない状況に光明を与えてくれました。「私は君と一緒に同じ問題を抱え、悩み続けよう。忘れないで欲しい。君はひとりぼっちじゃない」と。シリーズが進むごとに人間臭さ、 [続きを読む]
  • 聖女の救済 (文春文庫)
  • 冒頭の綾音の心情描写より、綾音が夫を殺害したのは明白でありながら、その真相が開示されるまでの経緯はなんとなく間延びしていて、盛り上がりやスリリングさを欠いている印象を受けました。また、草薙の心が揺さぶられるほど綾音に魅せられた理由もよく分かりませんでした。ただし、殺害のトリックに関しては、よく考えられたものであると感心した次第です。1年前に浄水器に毒物を仕込み、1年間それを誰にも触らせず、それをや [続きを読む]
  • 容疑者Xの献身 (文春文庫)
  • 思い込みによる盲点をついた石神のトリックに心底、唸らされました。事前に「幾何の問題に見せかけて、じつは関数の問題である」と語っており、ヒントが開示されていますが、想像外、見事な落し込みというしかありません。靖子と深い関りもない石神がそこまでして、身代りになる事なんてあり得るのか?私はありだと思います。「人は時に健気に生きているだけで誰かを救っていることがある」この言葉に頷けます。自ら退路を断った石 [続きを読む]
  • むかし僕が死んだ家 (講談社文庫)
  • 山奥にひっそり建てられた謎の異国調の家において、一冊の少年の日記が発見されます。日記に描かれている事柄は、その家に残されていた遺品から二十年以上も前に起きた出来事であったと想像されます。ところが、電気も通っていないその家で、日記に描かれた事柄が到底あったとは思えません。その矛盾は一体どこからくるのか?そもそも、人気のないこの場所になぜその家が建てられたのか?様々な疑問と謎に包まれていて惹きつけられ [続きを読む]
  • 探偵ガリレオ (文春文庫)
  • 加賀恭一郎シリーズを読破し、満を持してガリレオシリーズに突入しました。シリーズ第一作目である本書では、読む者を唸らせるようなインパクトのある作品はありませんでした。しかしながら、本書に収録されている5作品は全て科学技術を駆使したトリックであり、科学技術に精通した知識が無ければ成り立たない作品群です。それを納得できる形のトリックにまとめ上げられているところに作者の力量を感じさせます。この先には、直木 [続きを読む]
  • 祈りの幕が下りる時
  • 本書の主旨とはずれるものの、個人的に目がいったのは、長年、ヴェールに包まれていた加賀の母親の失踪の真相が遂に明らかになったことです。加賀の父親は言葉足らずな男ではあったものの、DVを働いたり、家庭を全く顧みないような男ではなかった為、母親の失踪の真の理由が何であるのかずっと気になっていました。鬱病に苛まれ、深夜、包丁を手にしていた母親。失踪は理解できるものでした。欲をもたず、真面目で己に厳しい心を [続きを読む]
  • 麒麟の翼 (講談社文庫)
  • 加賀恭一郎シリーズである本書ものっけから惹きこまれました。瀕死の状態でありながら、麒麟像までたどり着き息絶えだいた青柳、その青柳の所持品を持って事故死した容疑者と考えられる八島、被害者・容疑者ともに死人に口なしのため、先の展開が全く読めません。しかし、期待感を裏切らない本シリーズの面白さを踏まえると、今回も一体どんな落とし込みが待っているのかと惹きづりこまれた次第です。過去に起きた息子の下級生の事 [続きを読む]
  • 新参者 (講談社文庫)
  • 本書は短編集ですが、どの話も女性が絞殺された事件を根幹とし、そこに関わる人々の人情と事件とが絶妙に絡み合う構成となっています。最終章において、犯人の動機が息子の金銭問題に端を発したものであろうと推測された時は、何か締まりのない幕引きに感じられました。しかし、真の幕引きは、その先に待っていました。唯一人、被疑者の口を割らせるだけの辛い過去を持つ上杉が、被疑者に対し、「たとえ憎まれても、親は子供を正し [続きを読む]
  • 赤い指 (講談社文庫)
  • 幼い子を持つ親や、閉じこもりの子を持つ親、或いは、認知症の家族を抱える者などにとっては、本書は決して他人事として読むことができない作品であると感じました。本事件において、昭夫を真人間として踏みとどまらせた加賀の行為は温かみに満ちていました。昭夫が子どものとき、若くて元気だった頃の母に手を繋がれていた写真、お世話になった人への贈り物として母へプレゼントした手彫りの名札、それらをあのような場面で見せつ [続きを読む]
  • 嘘をもうひとつだけ (講談社文庫)
  • 本書は加賀恭一郎シリーズ初の短編集でした。短編集がゆえに要点が絞られており、加賀の敏腕ぶりがより際立っています。本書で最も印象的だった作品は『友の助言』です。睡眠薬を仕込んだ犯人が誰であるかが開示されるだけに留まらず、犯人特定の一条件として、冒頭で触れていた息子の絵の話しと、被害者の萩原が描いた魚の絵の向きとをリンクさせた点は着眼点として面白く、また、殺人手段が未必の故意に留まっている点は意外性を [続きを読む]
  • 私が彼を殺した (講談社文庫)
  • 加賀恭一郎シリーズは、毎回、物語のパターンや趣向に工夫が成されており、このシリーズに対する作者の意気込みやチャレンジ精神がよく伝わってきます。今回は、三人の容疑者による一人称一視点により物語が進行していきます。できる限り隈なく読み進めてみたものの、犯人を特定することはできず、真相に迫るには至りませんでした。加賀及び容疑者三人が一堂に介し、容疑者達の二重・三重の殺害トリックが明かされるシーンは巧妙さ [続きを読む]
  • 悪意 (講談社文庫)
  • これまでのシリーズは、誰が犯人であるのかを推察・特定することに主眼がおかれていました。ところが、本書では序盤で早くも犯人が特定されます。本書の主たるポイントは犯人探しではなく、稀に見る動機探しとなっており、これまでにない趣向が凝らされていました。犯人の動機とは何か?しかし、死人に口なし状態のため、加賀も、我々読者も翻弄され続けます。そうした中、加賀の記録・独白・回想を読むにつけ、犯人の言動の矛盾や [続きを読む]