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2014/09/21

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  • SU(2)とは

    「次に、2行2列のユニタリ行列で行列式が1であるものの全体のなす群を2次元特殊ユニタリ群といい、SU(2)と書きます」 2次元特殊ユニタリ群(SU(2))の条件 (1) 2行2列のユニタリ行列 (2) 行列式が1 「ここで、SU(2)のSは、Special(特殊)の略、Uは、Unitary(ユニタリ)の略、そして(2)は、2次元の略です」 SU(2)= Special(特殊)+Unitary(ユニタリ)+2次元 「一方、一般的なN行N列のユニタリ行列から定義される群は、U(N)と書きます」 一般的なN行N列のユニタリ行列から定義される群U(N) 例えば、2行2列のユニタリ行列から定義される群U…

  • ユニタリ変換とユニタリ行列の関係

    「ところで、ユニタリ変換は、ヒルベルト空間において定義されますが、特に、ヒルベルト空間が、複素数列のベクトルで、をの複素共役として、その自乗の総和」 「からなる集合の場合、ユニタリ変換は、ユニタリ行列で表され、次のように書くことが出来ます」 「ここで、は単位行列(unit matrix)であり、ここにも『unit』という言葉が現れます。なお、ユニタリ変換は、どのような場合でもユニタリ行列で表されるように記載されている教科書もありますが、実は、これは厳密ではありません。実際、上の条件を満たさないヒルベルト空間では、ユニタリ変換をユニタリ行列で表すことができません」 特定のヒルベルト空間において、…

  • ユニタリ変換とは

    「ところで、上の保存電荷(ネーター・チャージ)の式は、(は実数)として、位相変換に対して不変となることがわかります。ここで、は、一次元のユニタリ変換と見なすことができます」 「ユニタリ変換ってなによ?」 一宮が首を傾げた。 「ユニタリ変換は、ざっくりいえば、変換の前後で距離や角度を変えない変換です」 ユニタリ変換の性質1(等距離性): 変換の前後で距離や角度を変えない 「なお、ここでいう等距離性とは、角度情報を含めた距離、すなわち、内積(スカラー積)の値を変えない性質を意味します」 等距離性:角度情報を含めた距離(内積)を変えない性質 「また、ユニタリ変換の定義には、もう1つ条件があって、ヒル…

  • 複素スカラー場の保存電荷3

    「複素スカラー場のネーター・カレントの式から、保存電荷であるネーター・チャージ(電荷)の式を導くことができます」 (2.13) 「ネーター・チャージQは、上の(2.13)式のように、ネーター・カレントの式の第0成分(時間成分)を全空間で積分した式となります。そこで、複素スカラー場のネーター・カレントの式を上の(2.13)式に代入することにより、保存電荷の式を導くことができます」 「ただし、の関係を用いました。したがって、複素スカラー場の保存電荷の式は、次のようになります」

  • 複素スカラー場の保存電荷2

    「このラグランジアンは、を任意定数として、位相変換に対して不変となることがわかります。それゆえ、ネーターの定理から保存電流(ネーター・カレント)が存在することが分かります。そこで、(2.12)式に基づき、上のラグランジアンからネーター・カレントを導いてみます」 (2.12) 「ここで、変換は、2種類の場の変動によるものなので、(2.12)式において、2種類の場からの寄与のみを考慮します」 「次に、を求めるため、位相変換の位相が微小量()だけ変化したときを想定して、一次の項までテーラー展開してみます」 「また、このときのの変化量をとして、上式と比較すると、となることが分かります。」 「同様に、変…

  • 複素スカラー場の保存電荷1

    「それでは次に、問題2.2dを解いてみます」 問題2.2d:同一の質量を有する2つの複素クライン‐ゴルドン場の場合を考えよ。場をとしなさい。いま、4つの保存電荷があり、1つは問題(c)の一般化によって与えられ、残りの3つは、次の式によって与えられることを示せ。 ここで、はパウリのシグマ行列である。これらの3つの電荷が角運動量(SU(2))の交換関係を有することを示せ。これらの結果をnの同一の複素スカラー場の場合に一般化せよ。 「それでは、問題2.2dを解いていきましょう。クライン‐ゴルドン場に従う複素スカラー場のラグランジアンは、次のように書くことができることは以前お話しました」 「それゆえ、…

  • 生成・消滅演算子で表した複素スカラー場の保存電荷3

    「次に、デルタ関数についても同様に、のときのみ値が残ることから、この関係を上式に代入すると、次のようになります」 「ここで、交換関係から、となり、これを上式に代入すると、次のようになります」 「最後の項は、定数、すなわち古典的なc数であり、ハミルトニアンの計算の場合と同様に、この定数項を無視すると、保存電荷の式は結局、次のようになることがわかります」 「これから、2種類の生成・消滅演算子の積、は、保存電荷に対して互いに逆符号で結ばれていることがわかります。これから、複素スカラー場のクライン‐ゴルドン場の理論から導かれた2種類の粒子は、同一のエネルギーEおよび質量mを有するだけでなく、互いに正反…

  • 生成・消滅演算子で表した複素スカラー場の保存電荷2

    「ここで、ハミルトニアンの計算と同様に、デルタ関数のフーリエ積分表示の関係を使います」 デルタ関数のフーリエ積分表示 「すると、上式は次のようになります」 「ここで、デルタ関数について、のときのみ値が残りますが、このときとなります」 「どうして、と、とが等しいのよ?」 一宮が疑問を口にした。 「これは、エネルギー(自然単位系では、)がの絶対値の2乗で定まるためです。これは、(2.22)式の関係から導かれます」 (2.22) 「これは、粒子の運動エネルギーが粒子の運動の向きによらず、その運動の大きさのみに依存することからも明らかだと思います。したがって、保存電荷の式は、を含む項が消去され、を含む…

  • 生成・消滅演算子で表した複素スカラー場の保存電荷1

    「それでは、次に問題2.2cを解いてみましょう」 問題2.2c:保存電荷 を生成・消滅演算子の観点で書き直し、それぞれの種類の粒子の電荷を評価せよ。 「まず、上の保存電荷の式を生成・消滅演算子の観点で記述するために、上式に複素スカラー場およびその運動量密度の式を代入します」 「式変形のコツとしては、それぞれおよびでまとめるようにします」

  • 生成・消滅演算子で表した複素スカラー場のハミルトニアン4

    「次に、交換関係から、となり、これを上式に代入すると、次のようになります」 「最後の項は、定数、すなわち古典的なc数であり、これは真空の零点エネルギーに相当します。そこで、この定数項を無視すると、ハミルトニアンは結局、次のようになることがわかります」 「ここで、2種類の生成・消滅演算子、に対して、共通のエネルギーおよび質量が用いられていることが分かります。これから、複素スカラー場のクライン‐ゴルドン場の理論から導かれる2種類の粒子は、同一のエネルギーEおよび質量mを有することがわかります」 複素スカラー場のクライン‐ゴルドン場の理論から導かれる2種類の粒子 (1) 同一のエネルギーEおよび質量…

  • 生成・消滅演算子で表した複素スカラー場のハミルトニアン3

    「ここで、は、のときにとなり、それ以外の値ではとなるというデルタ関数の性質から、上式の第3行目は、からの値のみが残ることがわかります。これから、の値を代入すると、第3行目のエネルギーの項は、となります」 デルタ関数の性質 「一方、アインシュタインの関係式をの自然単位系で表すと、となります。これから、となりますが、これは上式の第3行目のエネルギーの項と同じ形をしています。したがって、上式の第3行目の項は消去でき、第2行目の項のみが残ります」 「また、デルタ関数についても同様に、のときのみ値が残ることから、この関係を上式に代入すると、次のようになります」 「なお、途中の式変形において、アインシュタ…

  • 生成・消滅演算子で表した複素スカラー場のハミルトニアン2

    「複素スカラー場のハミルトニアンを生成・消滅演算子で表すと、下のようになります」 「ここで、デルタ関数のフーリエ積分表示の関係を使います」 デルタ関数のフーリエ積分表示 「すると、上式は次のようになります」 「ここで、デルタ関数は原点に対して対称なので、等の関係があることを用いました」

  • 生成・消滅演算子で表した複素スカラー場のハミルトニアン1

    「次に、ハミルトニアンを生成・消滅演算子に置き換えて計算してみます」

  • 複素スカラー場の正準交換関係の計算2

    「次に、被積分関数の括弧[ ]の中の計算をしてみましょう」 「ここで、(2.29)式と同様に、生成・消滅演算子の交換関係および生成・消滅演算子の交換関係が次のようになるものと定義します」 (2.29) 「一方、生成演算子同士の交換関係および消滅演算子同士の交換関係はゼロになるものとします」 「そこで、これらの関係式を上式のに代入すると、次のようになります」 「ここで、デルタ関数のフーリエ変換の関係を使います」 「すると、複素スカラー場の正準交換関係の計算は結局、次のようになります」

  • 複素スカラー場の正準交換関係の計算1

    「ここで、の正準交換関係に上式を代入し、の関係を用いると、次のようになります」 「次に、上式の括弧[ ]内を計算していきます」

  • 複素スカラー場の共役運動量密度

    「次は、問題2.2bです」 問題2.2b: 生成・消滅演算子を導入することによって、ハミルトニアンを対角化せよ。また、この理論が質量の2組の粒子を含むことを示せ。 「以前、クライン-ゴルドン場をフーリエ展開して、生成演算子と消滅演算子で表しました」 (2.25) 「複素スカラー場の場合も、同様にフーリエ展開により、生成・消滅演算子で表すことができます」 「ただし、複素スカラー場の場合、の2種類の場があるため、生成・消滅演算子だけでは十分に表現することができません。そこで、もう1組の生成・消滅演算子が必要となります。ここで、の関係を用いると、複素スカラー場から、共役運動量密度の式を導くことができ…

  • 複素スカラー場のハミルトニアン

    「次に、ハミルトニアンは、下の(2.5)式を用いて導くことができます」 (2.5) 「具体的には、(2.5)式の運動量に相当するのが共役運動量密度であるため、これを代入します」 「上の式に、前回導いたラグランジアンを代入します」 「ここで、の関係に注意すると、上式は次のようになります」 「これが複素スカラー場のハミルトニアンとなります。以上が、問題2.2aの解答です」

  • 複素スカラー場の共役運動量密度と正準交換関係

    「次に、上のラグランジアンから場の共役運動量密度を導いてみましょう。一般に、共役運動量密度は次のように書くことができます」 「また、上のラグランジアンを、とに分けて考えると、次のようになります」 「それゆえ、上のラグランジアンの第1項をで微分した値が、場の共役運動量になることがわかります」 「同様に、の共役運動量を導くこともできます」 「また、およびの正準交換関係は、(2.20)式から次のようになります」 (2.20)

  • 複素スカラー場の作用とラグランジアン

    問題2.2 「問題2.1を解いたので、次は問題2.2を解きましょう。問題2.2では、クライン‐ゴルドン場に従う複素数値のスカラー場の場の理論について考えてみます。この理論の作用は、次のようになります」 「基本的な力学変数として、場の実数部分と虚数部分を考えるより、2種類の場およびを考えることによって、この理論を分析すると一番簡単になります。問題aは次のとおりです」 問題a: 場およびの共役運動量および正準交換関係を導け。また、ハミルトニアンが、次のようになることを示せ。 場についてのHeisenbergの運動方程式を計算し、それがまさしくクライン‐ゴルドン方程式であることを示せ。 「それでは実…

  • エネルギー・運動量テンソルの式から電磁気の運動量密度の式の導出

    「次に、運動量密度の関係式を求めてみましょう。場によって運ばれる(物理的な)運動量は、次の(2.19)式のように表せることは以前お話しました」 (2.19) 「そこで、エネルギー・運動量テンソルにおいて、添字とした場合の計算をしてみましょう」 「上の1行目から2行目の式変形には、クロネッカーのデルタにおいて、のとき0になるという関係を用いました。さらに、として、計算を進めてみます」 「上式2行目から3行目への式変形において、エネルギー・運動量テンソルの式の各項に計量テンソルをかけて、各項の添字を上げ下げしました。また、最後の行の式変形において、の関係を用いました。最後に、の関係およびの関係を代…

  • テンソルの添字の上げ下げと符号の関係

    「でも、なんでの上付き添字を下付き添字にすると、のように符号がマイナスからプラスに反転するのよ?」 一宮が訊ねた。 「通常、の上付き添字を下付き添字にするには、計量テンソルをかける必要がありますが、ミンコフスキー空間の計量テンソルの場合、添字のいずれか一方が0の場合と0以外の場合とで、符号が異なります」 ミンコフスキー空間の計量テンソル 「例えば、の上付き添字を下付き添字にする操作は、ちょうど計量テンソルをかける操作に相当するため、となって、のように符号が反転するのです」 ↓ をかける 「一方、の上付き添字を下付き添字にする操作は、ちょうど計量テンソルをかける操作に相当するため、となって、のよ…

  • エネルギー・運動量テンソルの式から電磁気エネルギーの式の導出3

    「次に、レヴィ=チヴィタ記号の積には、次のような性質があることが知られています」 「この性質を用いると、最初の式は次のようになります」 「それゆえ、ラグランジアン密度は、次のようになります」 「このラグランジアン密度をエネルギー・運動量テンソルの式に代入すると、次のようになります」 「エネルギー・運動量テンソルのうち、時間変換に関係した保存チャージは、ハミルトニアン、すなわちエネルギー密度なので、結局、電磁気エネルギー密度の式が導かれます」

  • エネルギー・運動量テンソルの式から電磁気エネルギーの式の導出2

    「ところで、ラグランジアン密度は、次のように表せたことを思い出してください」 「そこで、の添字をおよびに展開してみます」 「次に、添字をおよびに展開します」 「上式2行目から3行目への変形において、からの関係を用いました。また、の関係を用いた後に、(または、)および(または、)の関係を代入すると、上の式は次のようになります」

  • エネルギー・運動量テンソルの式から電磁気エネルギーの式の導出

    「最後に、エネルギー・運動量テンソルの式から電磁気エネルギーの標準式を導いてみます」 「ここで、エネルギー・運動量テンソルのうち、時間変換に関係した保存チャージは、ハミルトニアン、すなわちエネルギーとなることを思い出してください」 (2.18) 「そこで、として、エネルギー・運動量テンソルを計算してみます」 「ここで、およびの関係を用いました。さらに、(または、)の関係を用いると、次のようになります」 「最後の式変形において、4元ベクトルの内積の定義を用いました。この内積の定義を用いると、は次のように書くことができます」

  • エネルギー・運動量テンソルを対称的にする方法3

    「上のエネルギー・運動量テンソルの式において、添字を入れ替えた式が対称的となっているか調べてみましょう」 「ここで、およびの関係を用いました。次に、各項の添字を上げ下げします。それには、各項に計量テンソルをかけます」 「ちょっと、勝手に計量テンソルをかけてもいいの?」 一宮が胡散臭そうな目で越野さんを見た。 「その点なら問題ありません。計量テンソルとは逆行列の関係にあり、次の関係が成り立ちます」 「ここで、はクロネッカーのデルタで、のとき1、のとき0となる関数です。このとき、とすれば、次の関係式を導くことができます」 「したがって、式にを自由にかけることができます。そこで、エネルギー・運動量テ…

  • エネルギー・運動量テンソルを対称的にする方法2

    「次に、上のようにエネルギー・運動量テンソルにを加えて定義しなおしたは、としたとき、対称的なエネルギー・運動量テンソルTを生じ、電磁気のエネルギーおよび運動量密度の標準形式を生じることを示したいと思います」 「ここで、第2項は添字に対して明らかに対称的なので、残りの項の対称性について考えてみます。まず、積の微分法則を用いて、第3項を展開してみます」 「上式の右辺第1項のは、前回の問題2.1で導いた式との関係からゼロになることがわかります」 「したがって、の式は、次のようになります」 「最後の行への変形において、の定義のの添字を上げた式を用いました」

  • エネルギー・運動量テンソルを対称的にする方法

    「次に、計量テンソルを用いて、エネルギー・運動量テンソルの添字を上付きにします」 「ここで問題なのは、通常の手続きでは、対称テンソルを導くことができないという点です。実際、上のエネルギー・運動量テンソルは、添字の入れ替えに対して対称的ではありません」 「どうしてテンソルが対称じゃないとダメなのよ?」 一宮が訊ねた。 「これは、下の一般相対性理論の基本方程式において、エネルギー・運動量テンソルが対称だからです」 一般相対性理論の基本方程式 「このエネルギー・運動量テンソルが対称テンソルでないという問題を解決すべく、テキストではの形での項を加えることを提案しています。ここで、の項は、最初の2つの添…

  • クライン‐ゴルドン粒子のエネルギー・運動量テンソル

    問題2.1b「次に、問題2.1bを解いてみます。問題2.1bは、クライン‐ゴルドン理論のためのエネルギー・運動量テンソルを構築しろとのことです。そこで、以前導いたエネルギー・運動量テンソルの式を見てみましょう」 (2.17) 「ここで、オイラー・ラグランジュ方程式を解いたときと同様に、場の代わりに要素を力学変数として扱うことにします」 「また、上式右辺第1項目の微分は、以前導いた結果を利用します」 「これを代入すると、エネルギー・運動量テンソルは次のようになります」

  • レヴィ=チヴィタの完全反対称テンソルとは

    「次に、とした場合の上の運動方程式の具体的な形を見てみます」 「ここで、およびとすると、上の運動方程式は次のようになります」 「って何よ?」 「は、レヴィ=チヴィタの完全反対称テンソルと呼ばれ、次のように定義されます」 「がの順の組み合わせからなる場合は1、また、の順の組み合わせからなる場合は-1、それ以外の組み合わせからなる場合は0となります。このレヴィ=チヴィタの完全反対称テンソルを用いると、ベクトルの外積は、次のように表されます」 ベクトルの外積 「これから、とおくと、となることがわかります」 「これはマクスウェル方程式のファラデーの法則そのものです」

  • オイラー・ラグランジュ方程式からガウスの法則の導出

    「次に、とした場合の上の運動方程式の具体的な形を見てみましょう」 「から、であり、また、から、上の運動方程式は次のようになります」 「これは、電荷密度がないときのガウスの法則に他なりません」 電荷密度がないときのガウスの法則:

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