シャボン玉の詩 さん プロフィール

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シャボン玉の詩さん: シャボン玉の詩
ハンドル名シャボン玉の詩 さん
ブログタイトルシャボン玉の詩
ブログURLhttp://blog.goo.ne.jp/getanooto
サイト紹介文残り少ない道のりになりましたが、 気持ちをこめて! ありのままを!
自由文大きな病気を三つ抱えてておりますが、自伝小説や詩を書いたり、ネット囲碁、ゴルフなどたまにやったりして日々を過ごしております。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供85回 / 365日(平均1.6回/週) - 参加 2014/09/27 14:37

シャボン玉の詩 さんのブログ記事

  • 青い飛沫(25)
  • 究極の美とは時間のない世界なのであろうか。美しいという言葉は覚えているが、今までのそれは偽物ではなかったか。美しさとはあんなものじゃなかったんだ。本物はこれだ。底知れぬ力がある。美しさとは感動が突き上げてくる偉大な力のことだ。この力の源泉は、残念だが現世にはない。否、地球には存在しないのだろう。どうやら次元の全く異なるところにしか存在しないのだ。それを知った治は、自分が神様になったような気分で飛ん [続きを読む]
  • 青い飛沫(24)
  • まさに花、花、花。巨大な花の群。いや、そんなんじゃないぞ。まるで九州や四国を成すが如く壮大な花園。それがあちこちに点在しているのだから、最早放心状態に陥る。神秘を遥かに超えた極限の美の世界に圧倒されて、呼吸することすら忘れる。息を呑む、とはこのようなことを言うのであろう。低空飛行に切り替えたはずであるのに、不思議である。一寸重そうに澄んだ気体が見えてきたなと思っていたら、それは水面であった。所々白 [続きを読む]
  • 青い飛沫(23)
  • 驚きを通り越して気を失いそうな光景が果てしなく広がっている。向うの果ては、この草原の緑と青空の青色が重なり合って、ああ、何という崇高な眺め。今にも体が溶けそうだ。これはもう景色とか光景とかそんな枠を遥かに超えている。絵にも表せない、言葉にも表せない、音にも表せない。そんな芸術感覚の枠を遥かに超えた巨大な神秘。此処はきっと地球じゃない。とんでもないところ。天国か、極楽か、地球外の星に辿り着いたのか。 [続きを読む]
  • 青い飛沫(22)
  • 「あれっ、あれは誰だ、女房殿ではないか。君も来ていたの」「あなた、寝ぼけたこと言わないで、さっきからずっと一緒よ」「そうか、それは気が付かなんだ。君が一緒なら言う事なしだ」「あなた!あの向うを見てごらん、あの真白に光っている方向よ」「うわっ、あれは何だ、すげえなあ、あんなの初めて見た。あれって太陽の光かな」「そうみたいね。でもあれは沈まないと思う。だって此処は遮るものがないもの」「そうか、いや、そ [続きを読む]
  • 青い飛沫(21)
  • 思った以上に飲みすぎたようである。帰るなりそそくさとベッドインしたがこの様であった。正義や邦夫は大丈夫かなと思いつつ、再び眠りに入った。余程疲れていたのだろう。明け方、夢を見た。本物の夢である。いつの間にか自分が空中を飛んでいる場面が出てきている。夢を見ているな、と思う。これは夢であるからと言い聞かせるのであるが、確かに飛んでいる。辺りが真っ暗になった。続いて閃光が走ったような気がした。そこを恐る [続きを読む]
  • 青い飛沫(21)
  • 思った以上に飲みすぎたようである。帰るなりそそくさとベッドインしたがこの様であった。正義や邦夫は大丈夫かなと思いつつ、再び眠りに入った。余程疲れていたのだろう。明け方、夢を見た。本物の夢である。いつの間にか自分が空中を飛んでいる場面が出てきている。夢を見ているな、と思う。これは夢であるからと言い聞かせるのであるが、確かに飛んでいる。辺りが真っ暗になった。続いて閃光が走ったような気がした。そこを恐る [続きを読む]
  • 青い飛沫(20)
  • 「たまに会ったというに、何だかいじけた話ばかりだな。楽しいこともあったろうに」「それはあったさ。楽しいというより嬉しいというか、幸福感は沢山あった」「やっぱり子供がね、10歳ぐらいになるまでの間は張り切っていたね。 ぐずぐず、のろのろ、もたもたしている暇なんて全くなかったものね。 とにかく稼がない事にはどうにもならなかったものね」「仕事終わったら一目散に帰ったよ。子供に会いたくてさ。熱燗で一杯やり [続きを読む]
  • 青い飛沫(19)
  • 「治兄さん、なんだか苦労が滲み出ていますね。考えていることに深みがある」「いやあ、確かに北京は辛かったが、お陰で自分が如何に無能であるかを知ったよ。 一番の問題は言葉の壁にあり、とそればかりを悔やんでいたけれど、 それが全てではないことに気付かされた。 環境だよ、環境、文化の違いが大きかったんだ。 つまり、そこから派生する考え方の相違がすれ違いスパイラルを生んでいた。 これは根本的な問題であったん [続きを読む]
  • 青い飛沫(18)
  • 「後のことは子供たちに任せて、僕たちは天国で楽しくやりましょうか」「それがいい。そう考えていたら万事うまくいくよ。これは、僕の持論だ」「その持論とやらを聞いておきたいけれど、話してくださいな、治兄さん」「僕はね、死んでも死にはしないと思っているのさ。 だってそうでしょう。地球に命が誕生して40億年もたつじゃないですか。 その間、ひと時も命の空間はなかった。 僕らの先祖は延々と命を繋いできた。そして今 [続きを読む]
  • 青い飛沫(18)
  • 「後のことは子供たちに任せて、僕たちは天国で楽しくやりましょうか」「それがいい。そう考えていたら万事うまくいくよ。これは、僕の持論だ」「その持論とやらを聞いておきたいけれど、話してくださいな、治兄さん」「僕はね、死んでも死にはしないと思っているのさ。 だってそうでしょう。地球に命が誕生して40億年もたつじゃないですか。 その間、ひと時も命の空間はなかった。 僕らの先祖は延々と命を繋いできた。そして今 [続きを読む]
  • 青い飛沫(17)
  • 「しかし、あの山って存外高いからね、兄さん達ゆっくり行こうね」「這いながらでも行くさ。恐らく僕と正義はこれが最後の墓参りになるだろうから。 この小高坂山の事、一寸話しておこうか。この付近一帯は昔は小高坂村 と言われていたそうな。小高坂山にも城があったと聞いている。 それに対して高知城付近一帯は大高坂と言われておったそうな。 僕らは小高坂村の出と言うわけさ。3人とも小高坂小学校だものね。 当時の子供 [続きを読む]
  • 本格的に反撃を開始するか
  • 色々来るものですねえ、あきれましたよ。難病一つ抱えただけでこの12年間、えらい目に遭いました。食事の管理がことのほか厳しくってね。蛋白質摂取量の制限、カリウム摂取量の制限、エネルギーの確保。実際無茶な話ですわ。焼き秋刀魚一匹と茶碗一杯の御飯、卵一個、牛乳200CCで、はいこれでおしまい。牛肉なら200gと御飯いっぱいで、はいこれで限度です。それでカロリー1500Kcal取りなさいというものですからね [続きを読む]
  • 青い飛沫(16)
  • 「ところで、明日は待望の墓参りですね」「そうなんだ、墓参りも11年ぶり、行くぞ行くぞと言いながら病気したり、 仕事が入ったりでなかなか難しかった。群馬と高知では距離がありすぎるね」「僕は5年ぶり。五年前に一寸高知に用事があって寄った」「僕は地元で、墓守りの役目でありながら年に一回がいいところ。 女房殿が病気でね。言い訳がましくなって申し訳ないけれど、 墓の掃除は殆どやっておりません。山の中のあの広 [続きを読む]
  • 青い飛沫(15)
  • 「何だかこの会、最早終わったみたい。皆で会いたい、早く逢ってみたいと待ち構えていたのに こうして会ってみると、そうかという感じ。もうすっかり落ち着いちゃった。 ボツボツ上がって、部屋で飲みながらにしましょうか」「ああ、いいお湯だったな、そうしよう」「それにしてもやっぱり17年ぶりだよね。兄さん達もぐんと老け込んだんだ」「それはそうだよ。あの頃は定年間際とはいえ現役のバリバリだったもの。 充実はして [続きを読む]
  • 青い飛沫(15)
  • 「何だかこの会、最早終わったみたい。皆で会いたい、早く逢ってみたいと待ち構えていたのに こうして会ってみると、そうかという感じ。もうすっかり落ち着いちゃった。 ボツボツ上がって、部屋で飲みながらにしましょうか」「ああ、いいお湯だったな、そうしよう」「それにしてもやっぱり17年ぶりだよね。兄さん達もぐんと老け込んだんだ」「それはそうだよ。あの頃は定年間際とはいえ現役のバリバリだったもの。 充実はして [続きを読む]
  • 青い飛沫(14)
  • 案内されて部屋に入ると正義と邦夫が談笑しながら待ち受けていた。「ごめん、ごめん、一寸飛行機が遅れてな」「おっ、正義も邦夫も元気そうだな」「治兄さんん、お疲れ様です」「取り敢えず皆でお風呂を頂きましょうか」邦夫が立ち上がり、先導する。17年ぶりにあったというに特別の挨拶はない。やっぱり兄弟である。そんな他人行儀な挨拶など無用の事、お互いがお互いの顔を見れば全て納得である。歩く姿をちらちらと観察しながら [続きを読む]
  • 青い飛沫(13)
  • 後日の話になるが、まさか邦夫がこの家に住み着くことになろうとは誰も考えていなかった。土壇場になって急遽治が就職先を静岡「のち群馬へ転勤」の某機械の製作所に換えたからである。元々都会志向であった治は母の死によってそれを決断した。勿論治には早晩邦夫は結婚し、奥様共々学校の先生になるであろうという予測があった。数年後にこれが実現し、この家の主になった。思えば最善の道であった。いよいよあの約束の日が近づい [続きを読む]
  • 青い飛沫(12)
  • 年が明けて早々、浦島康子は一週間の入院の後、春樹のもとへと旅立った。治には何となくそんな予感がしていた。直前康子は治にしみじみと語っていた。「私にもしもの事があっても泣かないで。弟二人がいるじゃない、3人で力を合わせて幸せを掴んでほしいの。そしてね、あなた達が自分たちの孫と大喜びで遊んでいる姿が目に浮かびます。健康第一ですよ、どんと構えて男らしく普段の休養を忘れないように。お父さんのような、あんな [続きを読む]
  • 青い飛沫(11)
  • やがて瞬く間に師走を迎える。治も正義も順調に単位が取れそうで卒業のメドはついた。正義は大阪の某化学メーカーへの就職が内定している。治の方はまだ決まっていないが、私立の女子高からの話があったりで、近々の治の決断次第ということになるだろう。邦夫は2年生になる。巣立ちはもうすぐだ。たまに取れる休暇のある日、康子は墓参りを決めた。暫く春樹に会っていないのである。報告しなければならないことが沢山あって、なに [続きを読む]
  • 青い飛沫(10)
  • 正義は治に焼酎を継ぎ足しながら、「兄さん、いつもすまんことです。頑張って何とかいいところへ就職しますよ」「僕はね、以前は都会に出たい出たいと思っていたけれど、今一寸気が変わってきている。この田舎でのんびり先生でもやりたいなと思うようになっている。教育学部に移るかもしれん。兄さん達、どう思う?」「彼女の影響だろう?顔に書いてあるぞ、ほれ赤くなってきた」「勿、それもあるさ、でも、都会でバタバタするより [続きを読む]
  • 青い飛沫(9)
  • 治が働き始めたその時点で漸く普通の生活に戻れるのが待ち遠しい。あまり身体の丈夫でない康子にとって魚屋さんでの立ち仕事は辛い。今少しの辛抱だと言い聞かせているのであるが、相当苦しい局面が続いている。治の頑張りがなかったらどうなっていただろうと思うと康子は目頭が熱くする。正義や邦夫の将来の事、代々続いて来た浦島家の今後、必要な生活費、手持ちの残高等細々したことにおいても康子は治に頼る。正義や邦夫には一 [続きを読む]
  • 青い飛沫(8)
  • 治は責任感の強い子である。これは父親譲りのあの頑固さに通じるものと康子は思っている。頼ってばかりではいけないと思いつつ、つい頼ってしまう。彼はいつも慎重で冷静に行動する。最早立派な社会人である。彼の将来のことをつい忘れ、ああでもないこうでもないと相談してしまう。やはり長男だからだ。正義と邦夫がリビングに入って来た。正義は大学3年生、邦夫は1年生になっている。3人とも地元の、高知の大学生である。わが [続きを読む]
  • 青い飛沫(7)
  • ――そういえば正義も邦夫もそんなことを言っていたな。 実際そうかもしれん。将来性を考えればやはり都会であろう。 僕は長男だからそうもいかないが、彼等には存分にやってもらいたいものだ。――学校の先生か…今一つパッとしないな。都会は夢あるものな。 然しなあ…苦労をしている母の夢を壊すわけにはいかんものな。――あれっ、一寸待てよ、僕が6年で卒業ということになれば、正義と同時に卒業だ。 いかん、いかん、こ [続きを読む]
  • 青い飛沫(6)
  • 深夜喫茶エリーゼに寄ろうと思った。軽く飲みながらクラシック音楽を聴いていると疲れが取れるのである。このような時はなるべく軽いものがよいのであるが、ここの深夜喫茶はクラシック専門で、希望の曲を所定の用紙に書き込み、リクエストする仕組みになっている。だからリクエストしてもなかなか順番が回ってこない場合が多い。いきおい他人がリクエストした曲を聴くことになるが、何が飛び出してくるか楽しみでもある。とに角こ [続きを読む]
  • 青い飛沫(5)
  • この時から治は稼ぐ術を編み出した。暫く学校は放りっぱなしと決めた。幸いなことに治は人にものを教えることが好きなタイプであった。学校に籍を置いたままあわよくば教職の単位を取って就職し、将来長男として浦島家を守っていければこれ以上のことはないと思っている。母もそれを期待して懸命に頑張っている。一方次男、三男は「僕はこんな田舎はいやだからね、絶対都会で暮らす」と言ってはいるが、とりあえずそれどころではな [続きを読む]