見もの・読みもの日記 さん プロフィール

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見もの・読みもの日記さん: 見もの・読みもの日記
ハンドル名見もの・読みもの日記 さん
ブログタイトル見もの・読みもの日記
ブログURLhttp://blog.goo.ne.jp/jchz
サイト紹介文興味をひかれた図書、Webサイト、展覧会などを紹介。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供225回 / 365日(平均4.3回/週) - 参加 2014/09/28 09:21

見もの・読みもの日記 さんのブログ記事

  • 推理と考察で楽しむ/水墨の風(出光美術館)
  • 〇出光美術館 『水墨の風−長谷川等伯と雪舟』(2017年6月10日〜7月17日) 始まってすぐ前期のうちに見に行ったので、展示品が少し入れ替わっているのだが、感想を書いておく。いい展覧会だった。「水墨」という、中国を発祥とする斬新な絵画表現は、日本に伝播し、室町時代を経て独自の表現美を獲得することとなった。本展は「風(かぜ、ふう)」をキーワードに、この東洋独自の絵画表現である水墨画の魅力に迫る。 はじめに雪 [続きを読む]
  • 女将軍勢ぞろい/京劇・楊門女将2017(天津京劇院)
  • 〇東京芸術劇場 日中国交正常化45周年記念・天津京劇院日本公演『京劇 楊門女将2017』(2017年6月24日) 毎年、この時期に開催される本場の京劇の招待公演を楽しみにしている。今年は天津京劇院だという。天津には、むかし行ったが、清代に建てられた立派な劇場(戯楼)が残っていて、戯劇(演劇)博物館になっていたと記憶している。北京以上に京劇の本拠地というイメージだ。 『楊門女将』については、プログラムに加藤徹さん [続きを読む]
  • 実在感の魅力/三国志 きらめく群像(高島俊男)
  • 〇高島俊男『三国志 きらめく群像』(ちくま文庫) 筑摩書房 2000.11 肩の凝らない読みものを求めて、大型書店の文庫・新書の棚をさ迷っていたら、本書が目に留まった。新刊でもないのに、どうして平積みになっていたのか不思議だが、三国志ものには常に一定の需要があるのだろう。まあ私も三国志は嫌いじゃないので読み始めたら、さすが高島さんの本で、めっぽう面白かった。 はじめに正史『三国志』についての文献学的解説が [続きを読む]
  • 研究者って素晴らしい/バッタを倒しにアフリカへ(前野ウルド浩太郎)
  • 〇前野ウルド浩太郎『バッタを倒しにアフリカへ』(光文社新書) 光文社 2017.5 発売早々「とにかく面白い」という評判をSNSで読んだ。同時にインパクトのありすぎる表紙(顔を緑色に塗って、バッタの扮装をしているのは著者である)も記憶に留めたが、実際に読んでみるかどうかは迷っていた。私はバッタに全く興味がない。虫は苦手なほうだ。だいたい、こんな表紙写真を選ぶような、素っ頓狂な著者(え、正真正銘の博士号持ち [続きを読む]
  • 鎌倉あじさい散歩
  • このところ業務イベント続きで忙しかったので、ぐったり気味だった週末。気分転換に鎌倉散歩に行ってきた。アジサイの季節に訪ねるのは久しぶりである。あちこちで花を見たが、いちばん美しいと思ったのは、鶴岡八幡宮の参道(段葛)から鎌倉駅に向かう交差点、井上蒲鉾店の前のアジサイ。 車道と歩道を隔てる植え込みにアジサイが1株だけあって、信号待ちをしながら見ていたら、白っぽい制服のおばさんが何本か花を切り取って、 [続きを読む]
  • 新潟週末旅行:食べたもの
  • 初日のお昼は新潟駅で野菜天へぎそば。蕎麦好き江戸っ子として、蕎麦はこうあるべき!と膝を打ちたくなるくらい美味しい。お店は「長岡小嶋屋」と言って、新潟の本家小嶋屋から独立した関係にあるらしい。夜は寿司。これも駅ビル内の手軽な寿司屋なのに美味しかった。昼食を抜いてしまった2日目は、帰りの新幹線でかつサンド。前日、コンビニで見つけて試したエチゴビールが気に入ったので、また購入。1缶は持ち帰り用。これ常備用 [続きを読む]
  • アイスショー"Fantasy on Ice 2017 新潟" 2日目+千秋楽
  • ○Fantasy on Ice 2017 in 新潟(2017年6月17日 14:00〜;6月18日 13:00〜) 週末、新潟でアイスショーFaOI(ファンタジー・オン・アイス)を見てきた。FaOIは私の一番好きなアイスショーである。チケットは高い(SS席 21,000円)上に、近年、争奪戦が激しくて定価で入手できた試しがない。しかし大枚を投じても、それを後悔したことはないのだ。 FaOIの会場は年によって変わるが、私は新潟の朱鷺メッセが一番好きだ。仮設会場 [続きを読む]
  • 13億人の指導者/習近平の中国(林望)
  • 〇林望『習近平の中国:百年の夢と現実』(岩波新書) 岩波書店 2017.5 むかしから中国には一定の関心があるので、その指導者に対しては素朴な好き嫌いがある。朱鎔基、胡錦濤さんなどはわりと好き。習近平は、早くから優秀なリーダーと聞いて期待を寄せていたのだが、習政権が誕生すると、言論や市民運動に対する締め付けが一気に強まり、やれやれ、この政治家は嫌いというのが、私の第一印象だった。だが、少し冷静に習近平の [続きを読む]
  • 近代の名所絵いろいろ/名所絵から風景画(三の丸尚蔵館)
  • 〇三の丸尚蔵館 『名所絵から風景画へ−情景との対話』(2017年3月25日〜6月25日) 出光美術館を見た帰りに、ふらりと寄った展覧会だが、面白かった。いろいろ知らなかった作品に出会うことができた。逸名(雲谷派)の『唐土名勝図屏風』(江戸中期)は八曲一双の大画面。絹本墨画、小さな人物のみ胡粉(?)で彩色して際立たせている。右隻は西湖周辺、左隻は金山寺周辺の風景を描くというが、展示は右隻だけだった。「霊隠寺」 [続きを読む]
  • 皇居東御苑のハナショウブ
  • 皇居東御苑の三の丸尚蔵館を見てきた。ふと菖蒲田があったことを思い出して、行ってみたら満開だった。花菖蒲はアヤメ科のノハナショウブをもとに改良された園芸品種で、江戸系、肥後系、伊勢系の三系統があるが、ここには江戸系が植えられているそうだ。白、水色、紫と、さまざまな色調が隣り合って、錦をさらしたような風情である。でも、こういうのは人工の庭園ならではの風景で、ほんとは同一品種が群生するほうが多いのだろう [続きを読む]
  • 江戸のエンタテイメント/馬琴と国芳・国貞(太田記念美術館)
  • 〇太田記念美術館 企画展『馬琴と国芳・国貞 八犬伝と弓張月』(2017年6月2日〜25日) なんと今年は曲亭(滝沢)馬琴(1767-1848)の誕生250周年なのだそうだ。初めて知った。他にどこかの博物館や文学館で記念企画展はないのだろうか。ないとしたら嘆かわしいことだ。本展では馬琴の代表作『南総里見八犬伝』と『椿説弓張月』にかかわる浮世絵約80点を紹介する。どとらも小説(読本)として読者を獲得しただけでなく、歌舞伎の [続きを読む]
  • 夏涼を感じる/江戸期の民藝(日本民芸館)
  • 〇日本民芸館 特別展『江戸期の民藝−暮らしに息づく美−』(2017年4月4日〜6月18日) なんかこう、理屈の要らない展覧会が見たくなって、日本民藝館に行ってきた。「江戸期の民藝」というのは、ずいぶん直球なタイトルだなと思いながら館内に入る。正面玄関、階段下の左の展示ケースには塗物や螺鈿、右には素朴な染付の白磁。視線を上に向けると、踊り場の中央にも展示ケース。ここは焼き物各種。さらに上には、大きな木彫の仮 [続きを読む]
  • それでも楽になってきた/通勤電車のはなし(佐藤信之)
  • 〇佐藤信之『通勤電車のはなし:東京・大阪、快適通勤のために』(中公新書) 中央公論新社 2017.5 1970年代、中学から電車通学をするようになって、通勤電車に揺られる日々が始まった。高校、大学を経て、社会人になり、通算すれば40年以上、通勤電車を乗っている。2、3年で勤務先が変わる仕事をしていることもあって(主に東京近郊だが)いろいろな路線を使った経験がある。という私には、「あの駅」「この路線」と思い当たる [続きを読む]
  • 地震の国で暮らす/熊本城(永青文庫)
  • ■永青文庫 春季展示『熊本城−加藤清正と細川家−』(2017年3月18日〜6月4日) 3月からやっていた展覧会だが、滑り込みで見てきた。私は自分の手控えに「永青文庫・加藤清正」とメモしていたのだが、清正公に関する資料はあまり多くなかった。会場で、あらためて開催趣旨を読みなしてみたら、2016年4月の熊本地震で大きな被害を蒙った熊本城について、加藤清正が築き、細川忠利入城以来240年細川家が守り伝えてきた歴史を多方面 [続きを読む]
  • 汎スラヴ主義の夢/雑誌・芸術新潮「秘められたミュシャ」
  • ○雑誌『芸術新潮』2017年3月号「秘められたミュシャ」 新潮社 2017.3 いまさらのようだが書いておく。国立新美術館の『ミュシャ展』は今週末までなので、ぎりぎりセーフと思いたい。第1特集は、世界で初めてチェコ国外で公開された連作『スラヴ叙事詩』全20点をよみとくためのガイドである。本誌を読んでから見に行こうと思っていたのだが、年度末のどさくさに忙殺されて、結局「見てから読む」ことになってしまった。しかし、 [続きを読む]
  • 血とエロス/増補版 大江戸残酷物語(氏家幹人)
  • 〇氏家幹人『増補版 大江戸残酷物語』(歴史新書) 洋泉社 2017.3 そろそろ暑くなってきたので、血みどろ残酷物語でぞっとしてみようと思った。表紙には「生首と旅する男」「生きている屍」などと、お化け屋敷の呼び込みみたいな謳い文句が並んでいるのだが、読後感はかなり予想と違っていた。著者は、いつの頃からか江戸時代の犯罪や猟奇事件に関心を抱くようになり、これはと思った史料を筆写して整理し、ファイルに貯めてき [続きを読む]
  • アイスショー"Fantasy on Ice 2017 幕張" 3日目
  • ○Fantasy on Ice 2017 in 幕張(2017年5月28日 14:00〜) 今年もアイスショーFaOI(ファンタジー・オン・アイス)の季節がやってきた。今年は、幕張、神戸、新潟で開催とのことなので、家から近い幕張と大好きな新潟へ見に行くことにした。幕張はS席だったので、リンクから遠いかな?と思っていたら、ショートサイドで通路隣りの見やすい良席だった。FaOIはゲストアーティストとスケーターのコラボが売りもので、ステージが「正 [続きを読む]
  • 「百合版」忠臣蔵/文楽・加賀見山旧錦絵
  • ○国立劇場 平成29年5月文楽公演(5月27日、16:00〜)・第2部『加賀見山旧錦絵(かがみやまこきょうのにしきえ)・筑摩川の段/又助住家の段/草履打の段/廊下の段/長局の段/奥庭の段』 第1部が豊竹英太夫改め六代豊竹呂太夫の襲名披露公演だったのだが、早々にチケットが売り切れてしまったこともあり、初見の『加賀見山旧錦絵』を選んだ。悪女・岩藤による朋輩いじめの見どころ、と聞いた記憶があるくらいで、あとは何も知 [続きを読む]
  • 練馬区立美術館の隣りでランチ
  • 練馬区立美術館は、中村橋駅から線路沿いに歩いて約3分。交通の便はとてもいいのだが、中村橋駅周辺に、ひとりでさっと食事のできるカフェがないのを、以前から残念に思っていた。美術館の中に喫茶コーナーはあるのだが、コーヒーとケーキではお腹が持たないときはどうするか。美術館の隣りの建物の2階に喫茶店らしいものが見えたので、入口にまわってみた。意外なことに「サンライフ練馬」という名前の福祉施設(東京中高年齢労働 [続きを読む]
  • 絵画に残された街の姿/19世紀パリ時間旅行(練馬区立美術館)
  • 〇練馬区立美術館 練馬区独立70周年記念展『19世紀パリ時間旅行−失われた街を求めてー』(2017年4月16日〜6月4日) フランス文学者の鹿島茂氏による「失われたパリの復元」(『芸術新潮』連載)をもとに、19世紀パリの全体像に迫る展覧会。300件に及ぶ展示品の、たぶん半分以上は「鹿島茂コレクション」(鹿島先生所蔵)である。同館は2011年に、鹿島茂コレクション1『グランヴィル』展を開催し、今後も鹿島茂氏の蒐集作品群を [続きを読む]
  • 育ちのちがう七兄弟/帝国大学(天野郁夫)
  • 〇天野郁夫『帝国大学:近代日本のエリート育成装置』(中公新書) 中央公論新社 2017.3 何の因果か、国立大学の事務職員という仕事を選んで20数年になる。自分の職場が、どのような歴史を背負っているのか興味があって、これまでもいろいろな著作を読んできた。本書は、帝国大学の誕生から、戦後、国立総合大学に生まれ変わるまでの70年間、さまざまな資料とデータに基づき、七大学の全貌を描いたもの(台北と京城の二大学には [続きを読む]
  • 普遍主義と共同体主義の間/文部科学省の研究(辻田真佐憲)
  • 〇辻田真佐憲『文部科学省の研究:「理想の日本人像」を求めた百五十年』(文春新書) 文藝春秋 2017.4 本書は、文部省(文部科学省)と「理想の日本人像」を通じて、明治維新このかた約百五十年の教育史を明らかにする試みだという。趣旨は分かる。文部省(文部科学省)というのは、学校教育を受けて育ってきた多くの日本人にとって、なじみ深い官庁であるが、私は、さらに大学時代に教員免許を取得するため、教育史などを履修 [続きを読む]