みけの物語カフェ ブログ版 さん プロフィール

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みけの物語カフェ ブログ版さん: みけの物語カフェ ブログ版
ハンドル名みけの物語カフェ ブログ版 さん
ブログタイトルみけの物語カフェ ブログ版
ブログURLhttp://blog.goo.ne.jp/mikeyomoyama
サイト紹介文いろんなお話を綴っています。短いお話なのですぐに読めちゃいます。お暇なときにでも、お立ち寄りください
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供332回 / 365日(平均6.4回/週) - 参加 2014/10/11 20:25

みけの物語カフェ ブログ版 さんのブログ記事

  • 「解読」
  •  妻(つま)がパートから帰って来ると、中学生の娘(むすめ)が食卓(しょくたく)の椅子(いす)に座って頭を悩(なや)ましていた。手には一枚の紙が握(にぎ)られている。妻は娘に訊(き)いた。 「どうしたの? テストの点数でも悪かったのかな?」 「違うわよ」娘はそう言うと手にした紙を妻に手渡しながら、「これが置いてあったの。これってパパの字だよね。何て書いてあるんだろ?」  妻が受け取った紙に [続きを読む]
  • 0015「ふくらむ疑惑」
  • 「ねえ、あなた」君江(きみえ)は背広(せびろ)のポケットに入っていた一枚のメモを見せて、「これはなに?」と微笑(ほほえ)んだ。  隆(たかし)は遅(おそ)い夕食を食べながら、ちらっとメモを見て、「えっ、何それ?」 「あれ、とぼけるんだ。読んであげましょうか?」  君江は夫(おっと)に疑(うたが)いの目をむけた。  隆はきょとんとして、ふくれている妻(つま)を見た。君江はおもむろにメ [続きを読む]
  • 「稀なこと」
  •  世の中には奇跡(きせき)といえるようなことが稀(まれ)に起きるものだ。彼の場合も、今まさにそれが起きようとしていた。彼の目の前には、彼の憧(あこが)れの…、初めて会ったときから好きになってしまった彼女がいた。その手には、手紙らしきものが握(にぎ)られている。  これは、まさか…。あのラブレターっていうやつか? この歳(とし)になるまで、といっても彼はまだ高校生なのだが…。その存在(そんざい)は知って [続きを読む]
  • 0014「恋の始まり」
  • 「おはよう。田中(たなか)君…、早いのね」ななみは恥(は)ずかしさのあまり声がうわずっていた。 「あ、吉田(よしだ)さん。あの、どうも…」田中の方も何だか落ち着かない様子(ようす)だ。  この二人、お互(たが)いに好きなのだ。でも、それが言い出せないでいた。他の友達がいるときは何でもないのだが、いざ二人っきりになると意識(いしき)しすぎてしまい何も話せなくなる。二人してもじもじしていると、それ [続きを読む]
  • 「検証」
  •  私はこの病院(びょういん)で看護師(かんごし)として働くようになって一年。やっと仕事にも慣(な)れてきて遣(や)り甲斐(がい)というものを感じはじめていた。そんな時、女子高生の患者(かんじゃ)さんが入院してきた。初めてその娘(こ)と会ったとき、私は彼女が口にした言葉にちょっと驚かされた。 「ねえ、この病院って出るんじゃない? 毎日、不可思議(ふかしぎ)なこと起きてるよね」  私はそれを受け流して [続きを読む]
  • 0013「復活の日」
  •  古びた酒場(さかば)のカウンターで、一人の男がバーボンを飲んでいた。だいぶ酔(よ)いが回っているようで、うつろな目をして物思(ものおも)いにふけっていた。そこに、この店には不釣(ふつ)り合いな、二十歳(はたち)ぐらいの若い女が近寄ってきて、隣(となり)の席に座り男の顔を覗(のぞ)き込んだ。 「ねえ」女は男に声をかけ、「私にダンス教えてよ。お願い」  男は女の顔をちらりと見ただけで、何も言わずに [続きを読む]
  • 「しずく67〜帰還」
  •  まったく何も見えない世界。どっちが上なのか下なのか、それすら分からなくなっていた。姉妹(しまい)は不安(ふあん)になって声をかけ合った。そんな時、目の前にかすかな光が見えた。 「見つけたわ。きっとあれよ」ハルが言った。アキは握(にぎ)った手に力を込めた。  二人は、その光を目当(めあ)てに進んで行った。近くまで来ると、光の中にしずくの姿があった。光に包まれて眠っているようだ。胸(むね)にあ [続きを読む]
  • 0012「約束」
  •  昼(ひる)近くになって純子(じゅんこ)はベッドから這(は)い出した。今日は久(ひさ)し振(ぶ)りのお休み。もう一ヵ月も休みがなかったのだ。だから、今日は一日をまったりと過ごすことに決めていた。純子は思いっ切り背伸(せの)びをするとニコニコしながら、「今日は、なにしようかなぁ」と呟(つぶや)いた。  これが純子の平穏(へいおん)な一日の始まり…、のはずだった。一本の電話がかかってくるまでは。 <お [続きを読む]
  • 「おとぎ話的な」
  •  ネットで妙(みょう)なサイトを見つけた。〈あなたの望(のぞ)みかなえます〉的(てき)な、これって絶対(ぜったい)やばいやつでしょ、と思いながらも無料という言葉につられてダウンロードしてしまった。  すると、中東風(ちゅうとうふう)の音楽が流れてきて、砂漠(さばく)の中の遺跡(いせき)をバックにしてターバンを巻いた男が現れた。その男は面倒(めんど)くさそうに言うのだ。 「ご主人さま、あなたの望みを [続きを読む]
  • 0011「ほんの小さな夢」
  •  さゆりはラブホテルの一室(いっしつ)で朝を迎(むか)えた。横で寝(ね)ているのは、名前も知らない行きずりの男。彼女は自分の身体を売って、お金を手に入れていた。別に、お小遣(こづか)いが欲(ほ)しくてしているわけではなく、女一人で生きていくにはこの方法(ほうほう)しか思いつかなかったのだ。でも、彼女には夢があった。お金を貯(た)めて雑貨(ざっか)のお店を持つこと。そのための勉強(べんきょう)もしていた。   [続きを読む]
  • 「助けて」
  •  最悪(さいあく)だ。僕はベッドの中で天井(てんじょう)を見上げて思った。昨夜(ゆうべ)から何だか熱っぽいなと思っていたが、こんなことになるなんて…。頭がぼーっとして、身体(からだ)が熱い――。起き上がろうとしても、どうにも身体がいうことをきかない。  このまま死ぬのか…。誰(だれ)か…、助(たす)けを呼ばないと。僕はスマホに手をのばした。誰だ、誰に…。僕はアドレスを見ながら、ダメだ、こんな平日の昼間 [続きを読む]
  • 0010「呼びつける」
  •  佐々木(ささき)は、半年かけて新しい得意先(とくいさき)と契約(けいやく)を結(むす)ぶまでにこぎつけた。今日は契約書を交わす大事(だいじ)な日。佐々木の上司(じょうし)も加わり、得意先の社長と最終的な契約の確認(かくにん)をしていた。  その時、静かな会議室にメールの着信音が鳴(な)り響(ひび)いた。佐々木は慌(あわ)てて、「すいません」と言ってメールを確認し、「今日はダメだって言ったのになぁ」とつぶやい [続きを読む]
  • 「うなされる」
  •  あたしは異様(いよう)な物音で目を覚ました。目覚(めざ)めて気づいたのだが、それは隣(となり)で寝ている主人の呻(うめ)き声だった。びっしょり汗(あせ)をかいて、悪い夢でも見ているのか苦しげにしていた。あたしは心配になって、主人の肩(かた)を揺(ゆ)すって声をかけた。  主人は突然(とつぜん)目を開けると、ふとんから飛び起きた。荒(あら)い息(いき)をついて、目は虚(うつ)ろに正面を見つめている。また声をかけ [続きを読む]
  • 0009「タイムカプセル」
  •  久(ひさ)し振(ぶ)りに故郷(こきょう)に帰って来た。二年ぶりぐらいかなぁ。実は家を建て替(か)えることになって、<片付けを手伝いに帰って来い>って連絡(れんらく)があったの。私は高校を卒業(そつぎょう)してから東京の大学に入り、そのまま就職(しゅうしょく)してしまった。だから、私の部屋は高校生のときのままになっている。  部屋の片付けをしていると、いろんな発見があった。あの頃(ころ)の思い出がこの部屋 [続きを読む]
  • 「仲間になろう」
  • 「結婚(けっこん)? 僕(ぼく)が…。いや、そんな予定(よてい)はないですけど…。だいいち、相手(あいて)、いませんから」 「お前、それでいいのか? 何時(いつ)までも一人ってわけにいかんだろ」 「僕は一人でいるのが好きなんです。誰かに邪魔(じゃま)されたくないし、気を使って誰かと一緒(いっしょ)になろうなんて。そもそも、人を好きになるってどういうことなのか…」 「ウソだろ…。人を好きに [続きを読む]
  • 0008「ロスト・ワールド」
  •  ここは地球最後の秘境(ひきょう)。深い密林(みつりん)や湿地(しっち)に守られた、前人未踏(ぜんじんみとう)の地である。以前撮(と)られた衛星(えいせい)写真で、密林の中に断崖(だんがい)に囲(かこ)まれた小高い丘(おか)があり、その中央に小さな山があることが確認(かくにん)された。前回の予備調査(よびちょうさ)で新種(しんしゅ)の生物が多数発見されているので、今回の調査には全世界の注目(ちゅうもく)が集まっていた。 [続きを読む]
  • 「しずく66〜ふたたび」
  •  しずくが寝かされている部屋。朝日なのか、淡(あわ)い光が差し込んでいる。しずくの顔を見下ろすように双子(ふたご)の姉妹(しまい)が立っていた。姉のハルがこわばった顔で静かに言った。 「始めましょ。今なら千鶴(ちづる)おばさんに気づかれずにやれるはずよ」  妹のアキが不安(ふあん)そうに答えた。「ムリよ。あたしたちだけで、そんなことできないわ」 「いまさら何よ。昨夜(ゆうべ)さんざん話 [続きを読む]