永子の窓 さん プロフィール

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永子の窓さん: 永子の窓
ハンドル名永子の窓 さん
ブログタイトル永子の窓
ブログURLhttp://blog.goo.ne.jp/0803ogasawara
サイト紹介文趣味の世界
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供98回 / 365日(平均1.9回/週) - 参加 2014/11/14 21:29

永子の窓 さんのブログ記事

  • 蜻蛉日記を読んできて(解説)
  • 【解説】蜻蛉日記 下巻 上村悦子著より  2017.7.20 作者が忌みきらっている近江が女児を産んだと聞いて、もちろん、ショックをうけたであろうが、町小路女の場合のように取り乱したりせず無関心を装うているが、日記に書きとめるくらいであるから、やはり気にかかっているのであろう。嫉妬もあろうし、養女のライバルともなるであろうと案じたのでもあろう。  ここにはこの日記の最後をかざる一つの事件が起きた。太政大臣 [続きを読む]
  • 蜻蛉日記を読んできて(205)
  • 205蜻蛉日記 下巻 (205) 2017.7.15「かくて神無月になりぬ。廿日あまりのほどに忌違ふとて渡りたるところにて聞けば、かの忌のところに子うみたなり、と人いふ。なほあらんよりは、あな憎とも聞き思ふべけれど、つれなうてある宵のほど、火ともし、台などものしたるほどに、せうととおぼしき人近うはひ寄りて、ふところより陸奥紙にてひき結びたる文の、枯れたる薄にさしたるを取り出でたり。」◆◆こうして神無月(十月) [続きを読む]
  • 蜻蛉日記を読んできて(204)
  • 蜻蛉日記 下巻 (204) 2017.7.11「助ありきし始むる日、道に、かの文やりしところ、行きあひたりけるを、いかがしけん、車の筒かかりてわづらひけりとて、あくる日、『よべはさらになん知らざりける。さても、〈年月のめぐりくるまの輪になりて思へばかかる折もありけり〉と言ひたりけるを、取り入れて見て、その文の端になほなほしき手して、『あらずここには、あらずここには』と重点がちにてかへしたりけんこそなほあれ [続きを読む]
  • 蜻蛉日記を読んできて(203)
  • 蜻蛉日記 下巻 (203) 2017.7.7「二十日あまりにいとめづらしき文にて、『助はいかにぞ。ここなる人はみなおこたりにたるに、いかなれば見えざらんとおぼつかなさになん。いとにくくしたまふめれば、疎むとはなうて、いどみなん過ぎにける。忘れぬことはありながら』とこまやかなるをあやしとぞおもふ。返りごと、問ひたる人のうへばかり書きて、はしに『まこと、忘るるは、さもや侍らん』と書きてものしつ」◆◆20日すぎ [続きを読む]
  • 蜻蛉日記を読んできて(202)
  • 蜻蛉日記 下巻 (202) 2017.7.4「九月ついたちにおこたりぬ。八月二十余日より降りそめにし雨、この月もやまず、降り暗がりて、この中川も大川もひとつにゆきあひぬべく見ゆれば、今や流るるとさへおぼゆ。世の中いとあはれなり。門の早稲田もいまだ刈り集めず。たまさかなる雨間には焼米ばかりぞわづかにしたる。」◆◆九月の上旬に助の病気は治りました。八月二十日過ぎから降り始めた雨が、九月になっても降りやまず、あ [続きを読む]
  • 蜻蛉日記を読んできて(201)
  • 蜻蛉日記 下巻 (201) 2017.7.1「八月になりぬ。この世の中は皰瘡おこりてののしる。二十日のほどにこのわたりにも来にたり。助いふかたなく重くわづらふ。いかがはせんとて、こと絶えたるひとにも告ぐばかりあるに、わが心ちはまいてせんかたしらず。さいひてやはとて、文して告げたれば、返りごといとあららかにてあり。さては言葉にてぞ『いかに』と言はせたる。さるまじき人だにぞ来とぶらふめると見る心ちぞ添ひて、た [続きを読む]
  • 蜻蛉日記を読んできて(200)
  • 蜻蛉日記 下巻 (200) 2017.6.29「七月になりぬ。八月近き心ちするに、見る人は猶いとうら若く、いかならんと思ふこと繁きに紛れて、我が思ふことはいまは絶えはてなにたり。」◆◆七月になりました。右馬頭との約束の八月が近いと感じていますが、世話をしている養女はまだまだ子供っぽくて、どうなることだろうかとしきりに案じられているのに取り紛れて、私自身の物思いは今ではすっかり消えてしまっていました。◆◆「 [続きを読む]
  • 蜻蛉日記を読んできて 「解説から」
  • このあたりの作者と右馬頭の状況を知るために、解説を引用します。【解説】 蜻蛉日記  下巻  上村悦子著より  作者は遠度に兼家の手紙(見せたくない部分を破り取って)を渡したが、翌朝いま一度、その兼家の手紙を見ると自分が破り取った所とは別に今一か所破り取ったあとがあるのでびっくりし、兼家へ返事を出すとき、『今さらに…』の歌句を彼から来た手紙の端に書いて想を練ったことを思い出し、その歌の部分を遠度が破 [続きを読む]
  • 蜻蛉日記を読んできて(199)その2
  • 蜻蛉日記 下巻(199) その2  2017.6.23   「又の日、なほいとし、若やかなるさまにもありと思ひて、『昨日は人の物忌み侍りしに、日暮れてなん、〈心あるとや〉といふらんやうに思うたまへし。をりをりにはいかでと思う給ふるを、ついでなき身になり侍りてこそ。心うげなる御端書きをなん、げにと思ひきこえさせ侍るや。紙の色は昼もやおぼつかなうおぼさるらん』とて、これよりもものしたりける折に、法師ばらあまたあ [続きを読む]
  • 蜻蛉日記を読んできて(199)その1
  • 蜻蛉日記 下巻(199) その1  2017.6.20「よべ見せし文、枕上にあるを見れば、わが取り破るとおもひしところは異にて、又敗れたるところあるはあやしとぞ思へば、かの返りごとせしに、『いかなる駒か』とありしことの、とかく書きつけたりしを、破り取りたるなべし。」◆◆昨夜に右馬頭に見せた手紙が枕元にあるのを見てみると、私が取り破ったと思った所とは違って、また破れたところがあるのはどうもおかしいと、今考えて [続きを読む]
  • 蜻蛉日記を読んできて(198)その2
  • 蜻蛉日記 下巻(198) その2  2017.6.16「さて、かのびびしうもてなすとありしことを思ひて、『いとまめやかには心ひとつにも侍らず、そそのかし侍らんことは難き心地なんする』とものすれば、『いかなることにか侍らん。いかでこれをだにうけ給はらん』とて、あまたたび責めらるれば、げにとも知らせん、言葉にいへば言ひにくきをと思ひて、『御覧ぜさするにも便なき心ちすれど、ただこれもよほしきこえんことの苦しきを見 [続きを読む]
  • 蜻蛉日記を読んできて(198)その1
  • 蜻蛉日記 下巻(198) その1  2017.6.13「いま二日ばかりありて、『とり聞こゆべきことあり。おはしませ』とのみ書きて、まだしきにあり。『ただいまさぶらふ』と言はせて、しばしあるほどに雨いたう降りぬ。夜さへかけて止まねば、えものせで、『なさけなし、消息をだに』とて、『いとわりなき雨に障りてわび侍り。かばかり、〈絶えずゆく我が中河の水まさり遠なる人ぞ恋しかりける〉」◆◆それから二日ほどだって、右馬 [続きを読む]
  • 蜻蛉日記を読んできて(197)
  • 蜻蛉日記 下巻(197)  2017.6.10「又の日も、まだしきに、右馬頭は『昨日はうそぶかせ給ふことしげかんめりしかば、えものもきこえずなりにき。いまのあひだも御暇あらば、おはしませ。上のつらくおはしますこと、さらにいはんかたなし。さりとも命侍らば世の中は見給へてん。死なば思ひくらべてもいかがあらん。よしよしこれは忍びごと』とて、みづからはものせず。」◆◆翌日も朝早くに、「昨日はお宅では歌などを吟じら [続きを読む]
  • 蜻蛉日記を読んできて(196)
  • 蜻蛉日記 下巻(196) 2017.6.7「あくれば五日のあか月に、せうとなる人ほかより来て、『いづら、今日の菖蒲は、などか遅うはつかうまつる。夜しつるこそよけれ』などいふにおどろきて、菖蒲葺くなれば、みな人も起きて格子はなちなどすれば、『しばし格子はなまゐりそ。たゆくかまへてせん。御覧ぜんもとてなりけり』など言へど、みな起きはてぬれば、事おこなひて葺かす。昨日の雲かへす風うち吹きたれば、あやめの香、はや [続きを読む]
  • 蜻蛉日記を読んできて(195)
  • 蜻蛉日記 下巻(195) 2017.6.4「今日、かかる雨にも障らで、おなじところなる人ものへ詣でつ。障ることもなきにと思ひて出でたれば、ある者『女神には衣縫ひてたてまつるこそよかなれ。さしたまへ』と、より来てささめけば、『いで、心みむかし』とて、縑の雛衣三つ縫ひたり。下交ひどもにかうぞ書きたりけるは、いかなる心ばへにかありけん、神ぞ知るらんかし。◆◆今日、こんなひどい雨にもめげずに、同居の人があるところ [続きを読む]
  • 蜻蛉日記を読んできて(194)
  • 蜻蛉日記 下巻(194) 2017.5.30「かくて月果てぬれば、はるかになりはてぬるに思ひ倦じぬるにやあらん、音なうて月たちぬ。四日に、雨いといたう降るほどに、助の本に、『雨間侍らば立ち寄らせ給へ。きこえさすべきことなんある。上には、<身の宿世の思ひ知られ侍りて、きこえさせず>ととり申させ給へ』とあり。かくのみ呼びつつは、何事といふこともなくて、かはぶれつつぞかへしける。」◆◆こうして右馬頭が当初結婚を [続きを読む]
  • 蜻蛉日記を読んできて(193)
  • 蜻蛉日記を読んできて(193) 2017.5.27「頭の君、なほこの月のうちにはたのみをかけて責む。このごろ例の年にも似ず、ほととぎす『館をとほして』といふばかりに鳴くを、ここにも書く文の端つかたに、『例ならぬほととぎすの音なひにも、やすき空なく思ふべかめり』とかしこまりをはなはだしうおきたれば、つややかなることはものせざりけり。」 ◆◆右馬頭はなおもこの月に望みをかけて責め立てます。この頃はいつもの年と [続きを読む]
  • 蜻蛉日記を読んできて(192)
  • 蜻蛉日記  下巻  (192) 2017.5.24「かくてなほ同じごと、たえず『殿にもよほしきこえよ』など、つねにあれば、返りごとも見せんとて、『かくのみあるを、ここには答へなんわづらひぬる』とものしたれば、『ほどをさものしてしを、などかかくはあらん。八月待つほどは。そこにびびしうもてなし給ふとか世に言ふめる。それはしもうめきもきこえてんかし』とあり。」◆◆こうしてまったく同じようなことが続いて、絶えず、 [続きを読む]
  • 蜻蛉日記を読んできて(191
  • 蜻蛉日記  下巻 (191)  2017.5.21「助をあけくれ呼びまとはせば、つねにものす。女絵をかしくかきたりけるがありければ、取りてふところに入れて持てきたり。見れば釣り殿とおぼしき高欄におしかかりて、中島の松をまぼりたる女あり。そこもとに、紙の端に、書きて、かくおしつく。〈いかにせん池の水波さわぎては心のうちの松にかからば〉また、やもめ住みしたる男の、文書きさして頬杖つきて、もの思ふさましたるとこ [続きを読む]
  • 蜻蛉日記を読んできて(190)
  • 蜻蛉日記  下巻 (190) 2017.5.18「さくねりても又の日、『助の君、今日人々のがりものせんとするを、もろともに寮にときこえになん』とて、門にものしたり。例の硯乞へば紙置きて出だしたり。入れたるを見れば、あやしうわななきたる手にて、『むかしの世にいかなる罪をつくり侍りて、かう妨げさせ給ふ身となり侍りけん。あやしきさまにのみなりまさり侍るは、なり侍らんこともいとかたし。さらにさらにきこえさせじ。今 [続きを読む]
  • 蜻蛉日記を読んできて(189)その2
  • 蜻蛉日記  下巻 (189) その2  2017.5.15「いらへわづらひて、はてはものも言はねば、『あなかしこ、きこえさせじ。いとかしこし』とて、爪はじきうちしていものも言はで、しばしありて立ちぬ。出づるに、『松明』など言はすれど、『さらに取らせてなん』と聞くに、いとほしくなりて、まだつとめて、『いとあやにくに松明ともの給はせで、帰らせ給ふめりしは、たひらかによときこえさせになん。」◆◆ 私は返事に困って [続きを読む]
  • 蜻蛉日記を読んできて(189)その1
  • 蜻蛉日記  下巻 (189) その1  2017.5.11「さてその日ごろ選びまうけつる廿二日の夜、ものしたり。こたみはさきざきのさまにもあらず、いとづしやかになりましりたる物から、責むるは、さまいとわりなし。『殿の御許されは道なくなりにたり。そのほどはるかにおぼえはべるを、御かへりみにていかでとなん』とあれば、『いかにおぼして、かうはのたまふ。そのはるかなりとのたまふほどにや、初ごともせんたなん見ゆる』 [続きを読む]
  • 蜻蛉日記を読んできて(188)その2
  • 蜻蛉日記  下巻 (188)その2  2017.5.8「さてなほここには、いといちはやき心ちすれば思ひかくることもなきを、かれより、『かくなん仰せありきとて、責むるごときこえよ』とのみあれば、『いかでさはのためはするにかあらん。いとかしがましければ、見せたてまつりつべくて。御かへり』と言ひたれば、『さは思ひしかども、助のいそぎしつるほどにて、いとはるかになんなりにけるを、もし御心かはらずは、八月ばかりにも [続きを読む]
  • 蜻蛉日記を読んできて(188)その1
  • 蜻蛉日記  下巻 (188)その1  2017.5.5「来そめぬれば、しばしばものしつつ、同じことをものすれど、『ここには、御許されあらんところよりさもあらん時こそは、わびてもあべかめれ』と言へば、『やんごとなき許されはなりにたるを』とて、かしがましう責む。『この月とこそは殿にもおほせはありしか。廿よ日のほどなん、よき日はあなる』とて責めらるれど、助、寮の使ひにとて祭にものすべければ、そのことをのみ思ふに [続きを読む]
  • 蜻蛉日記を読んできて(187)その3
  • 蜻蛉日記  下巻 (187)その3  2017.5.2「雨うち乱る暮れにて、蛙の声いとたかし。夜ふけゆけば、内より『いとかくむくつけげなるあたりは、内なる人だにしづ心なくはべるを』といひ出だしたれば、『なにか、これよりまかづと思うたまへむかし、恐ろしきことはべらじ』と言ひつつ、いたうふけぬれば、『助の君の御いそぎも近うなりにたらんを、そのほどの雑役をだにつかうまつらん。殿に、かうなんおほせられしと御気色給 [続きを読む]