美術の旅人 Voyageur sur l'art   さん プロフィール

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美術の旅人 Voyageur sur l'art   さん: 美術の旅人 Voyageur sur l'art   
ハンドル名美術の旅人 Voyageur sur l'art   さん
ブログタイトル美術の旅人 Voyageur sur l'art  
ブログURLhttp://blog.goo.ne.jp/emaus95
サイト紹介文「美術」との多様な出会い。見たこと、感じたこと、思ったこと。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供10回 / 365日(平均0.2回/週) - 参加 2014/11/19 07:32

美術の旅人 Voyageur sur l'art   さんのブログ記事

  • 野中光正・村山耕二展  4/22-30  ギャラリー絵屋
  • 新潟の町屋を再生した趣あるギャラリー「絵屋」での「野中光正・村山耕二展」。3年前初めて2人の展示会を「絵屋」代表の大倉宏さんに持ちかけた経緯もあって、私もラスト2日間会場に赴いた。今回も2人の作品が出会って心地よい協和音を奏でていた。絵(木版を用いた混合技法)とガラスとジャンルは違うが、2人には似通った点がある。野中は、自らの創作に毎日午前中の同じ時間に始めその日のうちに終えるリズムを課している。そ [続きを読む]
  • 第80回河北美術展 4/27〜5/9 仙台市藤崎デパート
  • 地元新聞社主催で80年も続いている展覧会だが、自分の評価とはだいぶ違う結果でいつもがっかりするので、今年は行くまいかと思っていたのだが、友人から招待券をもらった手前、いそいそと出かけて行った。会場は例年どおりデパートの催事場をうねうねと仕切った壁に作品が目一杯飾られている。ゴールデンウィーク期間中ということもあって通路には人がいっぱいで、正直とても一点一点静かに鑑賞する雰囲気ではない。展示環境のせい [続きを読む]
  • ルノワール展 1/14~4/16 宮城県美術館
  • ルノアールと言うと、リビングに貼られていた銀行のカレンダーのイメージがある。昭和30年代か40年代頃、高度成長の上り調子の時代に、誰しもが抱いていたステレオタイプの幸せと欲望のコード、欧米並みの生活イメージにそれはマッチしていたのだろう。そういえばルノアールの代表的な絵の主題にもなっているが、ピアノのある生活というのが多くの家庭の夢だった。いずれにしろ、当時、フランス絵画というとまずルノワールの名前が [続きを読む]
  • 雪舟と宮本武蔵と水墨画 9/16~10/30 仙台市博物館
  • 展示が終わって大分時間が経ってしまったが、残り少なくなった今年の備忘録として書き留めておきたい。とりわけ心惹かれたのは雪舟作(拙宗等揚作)の「雪景山水図」と宮本武蔵作の「枯木翡翠図」だった。「雪景山水図」は、渡明後に描かれた雪舟の初期作品の一つと目されているが、周文流の約束事を踏襲して書いているのだろうが、リアルな風景として迫ってくる。事物と事物の間にある空間、不思議な奥行きが感ぜられるのはどうし [続きを読む]
  • ぐりとぐら展 7/16~9/4 宮城県美術館
  • これまで全国を巡覧してきた一番最後の展示のようである。夏休みにちょうどあたっているため子供づれが多かった。常設を見にいったときに、予告の看板が出ていて、そこに描かれていた「ぐりとぐら」の足先が鳥獣戯画の動物のそれを連想させて可愛らしかったので、のぞいてみることにした。美術の本流と言うと「泰西名画」(まだ使える?)だった時代を知っている人間からすると、このような童話のさしえやアニメなどエンタテーメン [続きを読む]
  • 宮城県美術館コレクション展示 7/5~9/4
  • 宮城県美術館のコレクション展示はときどき入れ替えられるが、庄司福が2ヶ月ほどの期間、特集展示となるというので久しぶりに足を運ぶことにした。庄司福は、東北地方をテーマにした作品を多数描いている仙台にもゆかりが深い作家で、92歳で亡くなるまで画壇の重鎮として現役で活躍し、「戦後の日本画の質の高い到達点の一つを示す」と賞賛している展覧会評もあって、かなり期待していた。庄司福は、ときどき通る青葉通り地下道で [続きを読む]
  • 大白隠展  4/16~6/26  東北歴史博物館
  • たまたま仙台の隣り、多賀城市の東北歴史博物館で「大白隠展」が開かれていることを知って急遽訪れた。五月晴れの平日だったが、男性が一人熱心に見ているだけで会場はガラガラ、まさしく独り占め状態で、何度も出たり入ったりしゆっくり見ることができた。一見、単純に筆の勢いに任せて描いたような墨絵なのだが、それだけ時間をかけて何度見ても見飽きないのは、作品が秘めた深い精神世界のゆえであろうか。傍に添えられた解説も [続きを読む]
  • 鈴木照雄展 5/3~5 栗駒陣ヶ森窯
  • 遅まきながらのレポートになるが、5月5日、鈴木照雄展(栗駒陣ヶ森窯)に行ってきた。展示会も最終日とあって、藁葺き屋根の母屋に並んでいた作品は大分少なくなっていた。それでも渋いすばらしい抹茶茶碗を購入できたのはラッキーだった。抹茶茶碗である程度名の通った作家ものでいいものとなると、うん十万というのが相場だが、鈴木さんの抹茶碗は、私でも購入できるくらいだから高くない。いや、「ほんとにこれでいいのか」とい [続きを読む]
  • 日々の邂逅 野中光正新作展 5/31(火)~6/12(月)
  • 例年初夏に開催している野中光正新作展(5月31日〜6月12日、10・11・12画家在廊)のポストカードのコピーを書いた。心で受け止める色とかたちとテクスチャーの世界。頭から入らずに抽象を音楽のように楽しむ人がもっと増えてほしい。日々の邂逅使い込んだ道具類や顔料が整然と置かれた野中氏のアトリエはラボラトリーのようだ。東京、元浅草、ビルの谷間から漏れる淡い自然光をたよりに、朝のいつもの時間、画家は支持体の和紙に対 [続きを読む]
  • 黄金伝説展 1/22~3/6 宮城県美術館
  • むしろ、グスタフ・クリムトの1作品(人生は戦いなり「黄金の騎士」)を見たくて会場に赴いた。会場に陳列された古代地中海の黄金製品は、年代を遡るほどかえって洗練されたもののように感じられる。1点1点、豪奢な輝きと細工の美事さに驚かされつつも、ワビサビ生活の自分とはほど遠く、夢を見ているようで何を見てもあまり心に残らない。このジャンルの技術的歴史的な知識が皆目ないうえに、丁寧に見なかったせいもあるが、黄金 [続きを読む]
  • 野中光正展2016/2・3~12 (ギャラリーアビアント)から野中語録
  • 野中光正さんは、浅草の画家であり版画家であり、毎年展示会をお願いしている作家さんだが、実は色彩とかたちで音楽を演奏されている方と言った方が良い気がする。すばらしい音楽を演奏するために、彼は持って生まれた才能はさることながら(20歳の時描いた風景スケッチを見ただけで、ずば抜けた才能の片鱗が見えてこの人は特別な人だなと思う)、40年以上の長い間、日々日記のように欠かさず作品を描いて、一人で何種類もの楽器 [続きを読む]
  • 「今あるところからはじめる」佐立るり子展 1/26~31 SARP
  • 1月になって今年初めての雪が降った。白っぽく乾いていた路上が舞い落ちてくる雪片で見る間に見えなくなった。佐立るり子さんからいただいていた展示会の案内カードを引き出してみる。雪が降り積む様を見ていると、何度読んでも分からなかったカードの文章の意味がなんとなく分かるような気がしてきた。彼女の今回の作品は支持体の上に「色」を次々乗せていくことで出来上がっていく。色の素材は様々だがふだんわれわれが目に触れ [続きを読む]
  • ルートヴィヒ・コレクション ピカソ展 続き
  • 1960年代以降の晩年の作品は、美といってよいか分からないが、圧倒的なパワーと磁力を持っている。伝統的な絵画空間の革新者として脚光を浴びた時代の作品は、可視的世界を絵画空間に今までと違ったやり方で顕在化させるための、いわば認識論的な実証研究のようなもので、そのため従来の絵画様式を下敷きに、構築、脱構築を繰り返して、脳の神経細胞のネットワークをすべて使い尽くしていくような営為であったと思う。その意味でピ [続きを読む]
  • 馬渡裕子新作展 12/10(木)〜23(水) 杜の未来舎ぎゃらりい
  • 今年で何回目になるか、「馬渡裕子新作展」が近づいて来た。物静かな語り口ながら、私たちが生きる日常や見慣れた事物を白昼夢と化してみせる馬渡の手法は、他に例をみない。まだ馬渡の作品との出会ってない方たちのために、以下7年前に書いた紹介文を挙げておこう。ボッシュの絵画さながらに過度な食欲への罰か山盛りのクリームの中にめり込んでしまった動物たち、パゾリーニの映画のワンシーンを思い出させる空中に浮遊する男、 [続きを読む]
  • 蒸留装置としての東北
  • 日本に入ってきた海外の様々な文化の種子は、「みちのく」にたどりついてはじめて日本独自の根づき方、開き方をするようだ。古くは院政時代に華麗な仏教美術を花開かせた平泉文化、新しくは西洋モダニズムの影響もそのひとつ。萬鉄五郎、松本竣介などをはじめ日本の近現代の絵画の世界をリードした巨人たちに東北の出身者が多い理由でもあるだろう。今も、東北の地の力は、とぎれなく流入してくる外来文化を流行に終わらせず、日本 [続きを読む]