雪村月路 さん プロフィール

  •  
雪村月路さん: 遥かな国の冒険譚
ハンドル名雪村月路 さん
ブログタイトル遥かな国の冒険譚
ブログURLhttp://snow-moon.cocolog-nifty.com/
サイト紹介文王子様やお姫様の一行が旅をする、メルヘンのようなファンタジーのようなオリジナル小説を綴っています。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供119回 / 365日(平均2.3回/週) - 参加 2014/12/03 00:31

雪村月路 さんのブログ記事

  • ひとやすみ:マストドンとかピクシブとか
  • 少し間が空いてしまいました。 土日休めるようになったので、新しいお話を考えようと思っていたのですが、ちょっと脇にそれて、創作活動の方法について、しばらく考えていました。 それというのも、ツイッターに似て非なる、「マストドン」という新しいユーザコミュニティ系サービスを試したら、小説書きの人たちとお話ができて、興味深い体験ができて…、 大手投稿サイト「ピクシブ」に、いままで私は小説を載せないで来たのだ... [続きを読む]
  • こぼれ話:世界が昨日とは違って見える(ゼラルド)
  • ゼラルドの場合、世界の生まれ変わりは、他の仲間たちより遅く訪れました。幼いときに母を亡くしたときも、父王が再婚したときも、義妹の執着が少しずつ病んでいったときも、ゼラルドの世界は「じわじわと」暗く狭くなり、昨日と今日とは常に地続きだったからです。リオンが従者として来てくれたときも、ゼラルドが国を出ることを決意したときも、昨日と今日とはやっぱり地続きでした。いったいどうして、これほどに、のっぴきなら [続きを読む]
  • こぼれ話:世界が昨日とは違って見える(セレン)
  • お仕事が忙しくて、こぼれ話ばかりですが、ご容赦を。今日はセレンの話。親に言われるまま勉強ばかりしている、心の冷えた少年だったセレンの目に、世界というものが真新しい意味を持って映るようになったのは、そう、彼が森の中で偶然フルート(ルーク)に出会ったときからでした。年齢でいうと、11歳のとき。たしかに、友達の影響を受けやすい年頃でもあります。自分より年下ながらカリスマ的な資質を備え、明るく美しく表情豊 [続きを読む]
  • こぼれ話:世界が昨日とは違って見える(フルート)
  • このまえはフィリシアでしたが、今日はフルートのこと。彼の場合、世界が生まれ変わったと感じられたのは、8歳くらいのとき、教師に連れられて、初めて城下に「おしのび」で出かけたときでした。それまでも、父王の若かりし日の冒険談や、旅人の語る異国の話などを、興味を持って聞く子供ではあったのですが、実際に自身で城の外に出てみると、思った以上に身近なところに、思った以上に異なる文化が広がっていて、彼はすっかり興 [続きを読む]
  • こぼれ話:手の大きさ
  • 今日は、こんなエピソード。日常の一コマです。あるとき、セレンとフィリシアは、三人掛けくらいの大きなソファに二人でゆったり座って話をしており、セレンがなにげなく自身の長髪をひとつにまとめて三つ編みにしていると、フィリシアはその手をじっと見て、言います。「セレンの手は、とてもきれいね。あなたの手を見ていると、私、なんだか自分の手を隠したくなるわ」「そう? でも、君の手のほうが、華奢で、やさしくて、女の [続きを読む]
  • こぼれ話:世界が昨日とは違って見える(フィリシア)
  • 昨日までモノクロだった世界が、今日はフルカラー。そういう、「この時を境にして、世界が変わった」という体験を、多かれ少なかれ、みなが経験するのではないでしょうか。良い方向にであれ、悪い方向にであれ。お読みいただいている冒険譚の主人公たちも、それぞれに、世界に対する認識の変容を経験しています。今日は、フィリシアのことを少し。フィリシアは、まだ小さい、5歳くらいのときに、「妖精の首飾り」で語られたエピソ [続きを読む]
  • こぼれ話:定規を落としてつかむテスト
  • 今日も雑談です。「定規を落として、なるべく早くつかむテスト」って言ったら、何のことか分かりますか?敏捷性を計るためのテストです。専門用語では、「棒反応時間」というっぽい?ええと、被験者は腕を伸ばし、手を軽くひらいた状態で待っています。その手の中に、もう一人別のひとが適当なタイミングで定規を落とします。被験者は、定規が落ちると認識した瞬間に手を握って定規をつかみます。で、どのくらい素早く定規を掴める [続きを読む]
  • こぼれ話:牛の世話をするお姫様
  • あれこれ落ち着かなくて、新しいお話がまとまらないので、今日もとりあえず、こぼれ話を。「誕生日の姫君」というお話の中に、こんな場面があります。* * * フルートは弁明してから、いたずらっぽく笑った。「ぼくたちの親愛なるフィリシア姫は、明朝は早起きして、牛の世話を手伝うそうだよ」 セレンは、聞き違えたのかと思って、聞き返した。「・・・牛の世話?」「乳絞りが得意だと言っていた。不思議なお姫様だ」* * [続きを読む]
  • こぼれ話:外国語のお勉強?
  • そのうちに、どこかのお話の中に混ぜ込むつもりのエピソードなのですが、まだ混ぜ込めるお話がないので、こぼれ話でご紹介。まだゼラルドと出会っていない頃に交わされた、外国語が得意なセレンと、不得意なフルートの、ある日の会話です。* * *「ローレインの言葉って、美しいよね。中でも、ぼくが一番好きなのは、『ユル・ヴェ・ラーナ』という言葉なんだけど」「『ユル・ヴェ・ラーナ』? 『ユル・ヴェ・ラン』なら、謝罪 [続きを読む]
  • 進捗状況報告(2017/03/11)
  • 次のお話に何を書くかは、まだ全然決まっていません。ただ、「旅へ」が書けたことと、90編書いたということで、いよいよ目次をきちんと整えたいと思っています。やっぱり最終的には、「試し読み」と「発表順に並べた目次」と「お話の順番に並べた目次」の3種類にするのが良さそう、かなー。そうすれば、常連の皆様は「発表順」の一番新しいところを追いかけられるし、途中から読み始める皆様は「試し読み」のあと「お話順」の初め [続きを読む]
  • 旅へ(トーナメント参加用)
  • ※ ブログ村の自作小説トーナメントが最終回なのだそうです。※ 何を出品しようかと思ったけれど、あえて、旅の始まりのお話を。旅へ(トーナメント参加用) しんと冷えた、静かな冬の晩。内陸の大国クルシュタインで、誇り高き王城が、凍てつく星空を戴いて眠りにつこうとしていたとき。 城の中から、ひとすじの悲鳴があがって、夜を切り裂いた。 いち早く剣を取って駆けつけた国王は、しかし、愛する妃の部屋に何の異常も見る [続きを読む]
  • お知らせ:通販はこんな感じ?(個人情報は非通知で)
  • 目ざとい方は、もうお気づきかもしれません。そう、左サイドバーに「通販サイトのご案内」があります。オープンしています…!これで、コメント欄を使ってメールアドレスを交換しなくても、メールで配送先住所を書き送らなくても、送料分の切手を買いに行かなくても、切手を同封してお手紙を書かなくても、ポチッと冊子を申し込むことができるようになりました。冊子はすべて本体価格 100円に設定しています。(「竜王の館」は前後 [続きを読む]
  • ひとやすみ:箱根で謎解きしたよ(2017年2月)
  • この前(2月)、友達と箱根で一泊二日、謎解き三昧してきました。これから行って間に合うイベントもあるので、ご紹介します。3つ行って、どれも面白かったです。1.仙石原プリンスホテル「本と歩く謎解きの夜」3月16日まで開催中のイベントです。ボリュームのある謎解きが楽しめます。ホームページは → こちら です。14時以降の好きな時間にスタートし、渡された本を読んで謎を解きながら館内を探索し、回答〆切は22時 [続きを読む]
  • 表紙が出来たよ!「火の鳥」
  • ふっふっふ。イラストレーターの池田優さんに依頼していた「火の鳥」の表紙が、先週、出来上がりました。画像を貼りますよ〜。 じゃーん! なんという美しさ・・・!お小遣いをこつこつ貯めて、発注してから1年待って、良かった・・・。報われた・・・。皆様も、ご感想などありましたら、お聞かせいただけたら嬉しいです。ドキドキ・・・いつもの冊子は、印刷会社を変える予定なので、少しお時間かかります。しばしお待ちを。ま [続きを読む]
  • 作者より:「旅へ」
  • 「旅へ」、無事に書きあがりました!反省点もいろいろあるけど、ひとまずは、仕上げたことをもって良しとします。肩の荷がひとつ下りたような気分です。ほっ。ちなみに、数え間違いでなければ、90個目のお話です。6年連載して、90個お話を書いて、やっと旅立ちのシーンが書けたということですフィリシアとフルートが初めて出会うお話は、さて何個目に書けるのやら…?「キリのいい数字」の話をすると、このブログのコメント数 [続きを読む]
  • 旅へ(10)
  •  姫君は、王子の傷に布を当てながら、「ごめんなさい。私が旅に出ることは、限られた人しか知らないはずだったの。なのに、悪い人たちに狙われていたなんて。どこから漏れたのかしら」「漏れてはいないさ。彼らは、君が誰かを知らなかった」「え? それなら、どうして」「君がここまで来るあいだに――」 フルートは言いかけたが、セレンが割り込んだ。にこにこと、「気にしなくていいよ、フィリシア。もう片付いたから、先へ行 [続きを読む]
  • 旅へ(09)
  •  姫君は、ぽかぽかと温まったことに力づけられて、聞いてみた。「どうして、私にこの飲みものを分けてくださったの」 黒髪の若者は、ちらりとこちらを見て、「妹が」と、言いかけて、黙った。フィリシアが待っていると、先を続けた。「泣いているとき、これを飲むと落ち着くようだったから。それはそれとして」「はい」「あなたが尋ねないでくれている、ぼくの出自については、おそらく、あなたの考えるとおりだと思う」 フィリ [続きを読む]
  • 旅へ(08)
  • 「せっかくお会いできたのですもの、何かお話しませんか」と、フィリシアは、それでもなんとかして友好的な関係を築けないだろうかと話しかけたが、黒髪の若者は眉をひそめて、「何かとは、何を」と言って、迷惑そうな顔をする。どうやら、無理強いして会話を続けても嫌われるだけだ。というより、ぐしゃぐしゃに泣いたあとの顔で話しかけて、好感を持ってもらおうというほうが虫のいい話だったのだ。「・・・ごめんなさい。何でも [続きを読む]
  • 旅へ(07)
  •  もともとフィリシアは、恋愛や結婚に対して、それほど甘い幻想を抱いてはいなかった。いずれは政治的な理由によって、年の離れた王や王子とめあわせられるのだろうと思っていたし、夫となるひとが誰であろうと、その長所を見出して好きになれたらいい、と、まっすぐに思っていた。だが、恋人でも夫でもない人に一方的に唇を奪われるのは、年頃の乙女として、傷つかずにいられない出来事だった。しかも、恋愛感情とは何の関係もな [続きを読む]
  • 旅へ(06)
  • 「フィアのこと、みんなには内緒だぜ」と、ルークは口止めした。ケビンは真面目な顔で、何度も頷いた。「うん、わかった。そうだよな。女の子たちから何されるか、考えたくもないよな」「ああ。わかったら、俺たちを通してくれ。だいたい、どこかの姫君だったら、侍女の一人も連れず、馬車にも乗らず、こんな森の中を通るわけがないだろ」「そうだよな」 言いながら、ケビンはまだ迷っている。「・・・ほんとに、本当に、ルークの [続きを読む]
  • 旅へ(05)
  •  森の中に続く道を、ふたりは馬に乗って進んだ。王子が、落ち着いた声で言った。「とりいそぎ、話しておかなければならないことがある」「何かしら」 フィリシアが尋ねると、フルートは、何でもないことのように答えた。「君がこのあたりを通ると予想している盗賊団がある。金目のものを手に入れたいようだ」「え・・・」 フィリシアは、目を見開いた。フルートが落ち着いているので慌てずに済んだが、それでも少し、動揺した。 [続きを読む]
  • 旅へ(04)
  •  そして、いつしか、雪の溶ける季節が巡り来た。 早春の日差しが柔らかに降りそそぐある日、城の裏門から、ひとりの乙女が、ひっそりと馬に乗って出た。目立たない旅装に身を包んだ、青い豊かな髪の乙女こそ、もちろん、親しい人たちにしばしの別れを告げたフィリシア姫その人だった。 隣国リーデベルクの国境までは、騎士2名と侍女1名が供をすることになっており、彼らもまた、素性の知れないように、ごく普通の装いで後に続 [続きを読む]
  • 旅へ(03)
  •  さて、フィリシアは、旅に連れて行く侍女を誰に決めたら公平だろうかと考え始めたものの、すぐに違和感に気づくことになった。というのも、フルートとセレンは、まず間違いなく、他に従者など連れて来ないだろう。彼ら自身も自由闊達な気性と見えたし、リーデベルクの現国王とクルシュタインの現国王が、若き日に二人きり、はるばるイルエンまで旅したことを知っているのだから、なおさらだ。それなのに、フィリシアは一人、侍女 [続きを読む]
  • 旅へ(02)
  • 「当時、イルエンに集められていた多くの魔法使いと、聖なる術を使う人たちが、できる限りの力を尽くしてくれましたけれど、この呪いを解くことはできませんでした。それでも、ひとつだけ、未来において呪いを解く方法が判明しました。 それは、生まれて来るあなた自身が、しかるべき時に、イルエンよりもさらに北、世界の果てにあるという、解呪の聖泉、<真実の鏡>を訪れること。そうすれば、泉から、呪いを体現する何かが現れ [続きを読む]