雪村月路 さん プロフィール

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雪村月路さん: 遥かな国の冒険譚
ハンドル名雪村月路 さん
ブログタイトル遥かな国の冒険譚
ブログURLhttp://snow-moon.cocolog-nifty.com/
サイト紹介文王子様やお姫様の一行が旅をする、メルヘンのようなファンタジーのようなオリジナル小説を綴っています。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供116回 / 365日(平均2.2回/週) - 参加 2014/12/03 00:31

雪村月路 さんのブログ記事

  • こぼれ話:小鳥の巣
  • ゼラルドは鳥が好きなので、こんなこともあったのでは。 *** フィリシアが買い物を終えて表に出て来ると、ゼラルドはいつものとおり、建物の陰になったところに、ひっそりと一人で立っていた。 ただ、いつもと違うところもあった。ふだんは視線が下を向いて、たいてい聖札を眺めているのに、今日は視線が上を向いている。口元には、ほのかな笑みさえ浮かんでいる。 ゼラルドの視線を追いかけて、フィリシアも首を巡らした。... [続きを読む]
  • 進捗状況報告(2017/06/15)
  • 更新間隔が空いてしまってごめんなさい! 「火の鳥」を印刷に出す準備をしていました。 そろそろ入稿です。刷り上がりは7月下旬の予定。 pixivにお話を持って行くのも続けています。 ルークとセレンの少年時代の話などを見直してみると、 セレン主体で進むお話が多いけど、なんだかんだ言って、ルークの人格形成にも良い影響があったはずだよなあと思います。 ケンカしたあと「ごめんなさい」が言えるのも、 相手に届... [続きを読む]
  • 作者より:「なりゆきの英雄」
  • あれこれ落ち着かず、あとがきを書くのが遅くなりました。「なりゆきの英雄」は、予定より少し長くなりました。作者にはリーダー気質があまりないのですが、ルークのそういう一面をきちんと書けていればいいなあと思います。時系列順の目次を、近々、もう少しちゃんとしようと思っています。晩秋から、解呪の冬にかけての季節には、まだ書く余白が多く残っていて、そのへんを埋めながら、全体の結びを意識し始めようかな、と。以前 [続きを読む]
  • なりゆきの英雄(04)
  •  ルークは広場を見渡して、軽くうなずき、大きな声で、落ち着いて、続けた。「ここに、あの花の化け物を叩き斬れる剣がある。見えるか? よし。 俺はただの通りすがりだけど、これも何かの縁だから、あの化け物を叩き斬る!」 おお、と広場がどよめく。「一番でかい花は俺がぶった切るけど、町中に伸びてるツルのほうも、この際いっぺんに始末しちまおうぜ! そっちは、あんたたちが! 男も女も、みんなで! 斧でも包丁でも [続きを読む]
  • なりゆきの英雄(03)
  • 「どうだかな」と、ルークは気乗りしない顔をしたものの、「試してみるしかないか。あんたはここにいてくれ」 言い置いて、タタッと駆けて行くと大剣を抜き放ち、花の化け物に向かって振り下ろした。 バチバチという硬質な音ともに、花のウロコが何枚か弾け飛んだ。赤っぽい液体も飛び散った。だが、それだけだった。花は怒り狂い、歯を噛み鳴らしながらルークに迫り、同時に、四方八方に伸びているツルが、一斉にうねうねとルー [続きを読む]
  • なりゆきの英雄(02)
  •  ひょろりと痩せた若者は、名をヒンデンと言った。ルークは馬に乗り、ヒンデンはロバに乗って、一緒に、ヒンデンの住む町まで行くことになった。道々ルークが、この大剣で何を切ればよいのかと尋ねてみると、ヒンデンは、「ツタの化け物なんだ。たくさん花があって、口があって。見てもらったほうが早いと思う」と答えた。あまり面倒なことにならないといいが、とルークは心の中で思った。 果たして、町に着いたルークは、「何だ [続きを読む]
  • なりゆきの英雄(01)
  •  愛馬は軽快に歩いているが、太陽は空高く、もうすぐ真南に届こうとしている。いくらか食べものを持っているし、どこかで休憩しよう。と、思っていたルークは、行く手の道の脇に、白っぽい石碑のようなものが見えることに気づいた。何だろう。  石碑の近くまで行って馬を止め、降りて、食べものをモグモグとパクつきながら石碑を眺めてみると、人の背丈くらいの白っぽい石でできた碑の真ん中には、一本の立派な剣が浮き彫りにさ. [続きを読む]
  • 予告:「なりゆきの英雄」
  • よーし、予告を出しちゃうよ。タイトルは「なりゆきの英雄」。ルーク単独行動の、短いお話です。全2回か3回。あさっての金曜日にスタートするつもりでいます。(土曜日になっちゃったらごめんなさい。)ちゃんと新作を書くのは久しぶりな気がします。どうぞよろしくお願いします! [続きを読む]
  • 進捗状況報告(2017/05/14) & WORD縦書きで行数が減る人へ
  • ブログの更新をさぼっていてすみません 次回のお話は、ほぼ決まっていて、「なりゆきの英雄」みたいなタイトルになります。 まだあまり書けてなくて見通しが悪いので、もう少しお待ちください。 あわせて、「火の鳥」縦書き冊子の作成にも着手しています。 こっちも、ちまちまと。 *** WORDで横書き文書を縦書きにしたとき、ページによって行数が減ってしまって、どうして? と思っていました... [続きを読む]
  • 「ゆがんだ城」を修正しました
  • そういうわけで、ゴールデンウィーク中は、せっせと作品をpixivに運んでいました。 そして、「今こそ、このお話の読みづらさを修正するとき!」と信じて、「ゆがんだ城」を全面的に見直しました。 他より長めのお話なので、ガシガシ直すのは一仕事でしたが、やっただけの甲斐あって、いくらか読みやすくなったのではないか、と思います。 と言いつつ、また時間をおいたのちに、さらにもう一度見直すべきなのだろうな、とい... [続きを読む]
  • ゴールデンウィーク(2017)
  • ええと、なんだか、過去の作品を直す作業にハマッてきました。 ゼラルドの幼少時代のエピソード「海辺にて」も、少し読みやすくしました。 ちっちゃいゼラルドが見られるのは、今のところ「海辺にて」だけなので、未読の方は、よろしければどうぞ。 このブログの中で読む場合には → こちら 。 pixivで読む場合には → こちら です。 すみませんが、せっかく改訂のきっかけを掴めているので、ゴールデンウィークは... [続きを読む]
  • 進捗状況報告 & 「夏の訪れ」修正
  • すみません、新作はまだ全然進捗がないのですが。 Pixiv(ピクシブ)というサイトに、「遥かな国の冒険譚」を載せ始めたところです。 そして、良い機会なので、ちょこちょこと手を入れています。 今日は、前々から直したいと思っていた「夏の訪れ」を修正しました。 (このブログで連載したときの該当記事も、Pixiv掲載用と一緒に直しています。) 既読の方はご存知のとおり、セレンとフルートが初めて会った、少年... [続きを読む]
  • 進捗状況報告 & 縦書きのこと
  • お仕事が落ち着いたあと、少しブログをさぼって、「マストドン」というサービスに遊びに行っていました。 ツイッターに似たコミュニティ系サービスなのですが、創作している人たちとお話ができて、楽しかったです。 これをきっかけに、pixivというサイトにも投稿してみることにしました。 というのも、縦書きにして読むこともできるみたいなんです。 縦書きがお好きな方には良いかも、と思って、少しずつコピーして持って... [続きを読む]
  • ひとやすみ:マストドンとかピクシブとか
  • 少し間が空いてしまいました。 土日休めるようになったので、新しいお話を考えようと思っていたのですが、ちょっと脇にそれて、創作活動の方法について、しばらく考えていました。 それというのも、ツイッターに似て非なる、「マストドン」という新しいユーザコミュニティ系サービスを試したら、小説書きの人たちとお話ができて、興味深い体験ができて…、 大手投稿サイト「ピクシブ」に、いままで私は小説を載せないで来たのだ... [続きを読む]
  • こぼれ話:世界が昨日とは違って見える(ゼラルド)
  • ゼラルドの場合、世界の生まれ変わりは、他の仲間たちより遅く訪れました。幼いときに母を亡くしたときも、父王が再婚したときも、義妹の執着が少しずつ病んでいったときも、ゼラルドの世界は「じわじわと」暗く狭くなり、昨日と今日とは常に地続きだったからです。リオンが従者として来てくれたときも、ゼラルドが国を出ることを決意したときも、昨日と今日とはやっぱり地続きでした。いったいどうして、これほどに、のっぴきなら [続きを読む]
  • こぼれ話:世界が昨日とは違って見える(セレン)
  • お仕事が忙しくて、こぼれ話ばかりですが、ご容赦を。今日はセレンの話。親に言われるまま勉強ばかりしている、心の冷えた少年だったセレンの目に、世界というものが真新しい意味を持って映るようになったのは、そう、彼が森の中で偶然フルート(ルーク)に出会ったときからでした。年齢でいうと、11歳のとき。たしかに、友達の影響を受けやすい年頃でもあります。自分より年下ながらカリスマ的な資質を備え、明るく美しく表情豊 [続きを読む]
  • こぼれ話:世界が昨日とは違って見える(フルート)
  • このまえはフィリシアでしたが、今日はフルートのこと。彼の場合、世界が生まれ変わったと感じられたのは、8歳くらいのとき、教師に連れられて、初めて城下に「おしのび」で出かけたときでした。それまでも、父王の若かりし日の冒険談や、旅人の語る異国の話などを、興味を持って聞く子供ではあったのですが、実際に自身で城の外に出てみると、思った以上に身近なところに、思った以上に異なる文化が広がっていて、彼はすっかり興 [続きを読む]
  • こぼれ話:手の大きさ
  • 今日は、こんなエピソード。日常の一コマです。あるとき、セレンとフィリシアは、三人掛けくらいの大きなソファに二人でゆったり座って話をしており、セレンがなにげなく自身の長髪をひとつにまとめて三つ編みにしていると、フィリシアはその手をじっと見て、言います。「セレンの手は、とてもきれいね。あなたの手を見ていると、私、なんだか自分の手を隠したくなるわ」「そう? でも、君の手のほうが、華奢で、やさしくて、女の [続きを読む]
  • こぼれ話:世界が昨日とは違って見える(フィリシア)
  • 昨日までモノクロだった世界が、今日はフルカラー。そういう、「この時を境にして、世界が変わった」という体験を、多かれ少なかれ、みなが経験するのではないでしょうか。良い方向にであれ、悪い方向にであれ。お読みいただいている冒険譚の主人公たちも、それぞれに、世界に対する認識の変容を経験しています。今日は、フィリシアのことを少し。フィリシアは、まだ小さい、5歳くらいのときに、「妖精の首飾り」で語られたエピソ [続きを読む]
  • こぼれ話:定規を落としてつかむテスト
  • 今日も雑談です。「定規を落として、なるべく早くつかむテスト」って言ったら、何のことか分かりますか?敏捷性を計るためのテストです。専門用語では、「棒反応時間」というっぽい?ええと、被験者は腕を伸ばし、手を軽くひらいた状態で待っています。その手の中に、もう一人別のひとが適当なタイミングで定規を落とします。被験者は、定規が落ちると認識した瞬間に手を握って定規をつかみます。で、どのくらい素早く定規を掴める [続きを読む]
  • こぼれ話:牛の世話をするお姫様
  • あれこれ落ち着かなくて、新しいお話がまとまらないので、今日もとりあえず、こぼれ話を。「誕生日の姫君」というお話の中に、こんな場面があります。* * * フルートは弁明してから、いたずらっぽく笑った。「ぼくたちの親愛なるフィリシア姫は、明朝は早起きして、牛の世話を手伝うそうだよ」 セレンは、聞き違えたのかと思って、聞き返した。「・・・牛の世話?」「乳絞りが得意だと言っていた。不思議なお姫様だ」* * [続きを読む]
  • こぼれ話:外国語のお勉強?
  • そのうちに、どこかのお話の中に混ぜ込むつもりのエピソードなのですが、まだ混ぜ込めるお話がないので、こぼれ話でご紹介。まだゼラルドと出会っていない頃に交わされた、外国語が得意なセレンと、不得意なフルートの、ある日の会話です。* * *「ローレインの言葉って、美しいよね。中でも、ぼくが一番好きなのは、『ユル・ヴェ・ラーナ』という言葉なんだけど」「『ユル・ヴェ・ラーナ』? 『ユル・ヴェ・ラン』なら、謝罪 [続きを読む]
  • 進捗状況報告(2017/03/11)
  • 次のお話に何を書くかは、まだ全然決まっていません。ただ、「旅へ」が書けたことと、90編書いたということで、いよいよ目次をきちんと整えたいと思っています。やっぱり最終的には、「試し読み」と「発表順に並べた目次」と「お話の順番に並べた目次」の3種類にするのが良さそう、かなー。そうすれば、常連の皆様は「発表順」の一番新しいところを追いかけられるし、途中から読み始める皆様は「試し読み」のあと「お話順」の初め [続きを読む]
  • 旅へ(トーナメント参加用)
  • ※ ブログ村の自作小説トーナメントが最終回なのだそうです。※ 何を出品しようかと思ったけれど、あえて、旅の始まりのお話を。旅へ(トーナメント参加用) しんと冷えた、静かな冬の晩。内陸の大国クルシュタインで、誇り高き王城が、凍てつく星空を戴いて眠りにつこうとしていたとき。 城の中から、ひとすじの悲鳴があがって、夜を切り裂いた。 いち早く剣を取って駆けつけた国王は、しかし、愛する妃の部屋に何の異常も見る [続きを読む]