鳴かぬなら信長転生記171『赤壁・3』書籍範「婆さん、馬を下りろ、このお方は貴人だ!」栞ちゃんと変換する余裕もなく、悲鳴のように叫んでしまう。「ま、まことに失礼いたしました!」ここ何年もやったことが無い土下座の礼で詫びる。魏王様とか曹操様と呼ぶべきなのかもしれないが、様子を見ると現場監督か主任技師かと見まごうような軽い身なりでいらっしゃる。下手に御身分の分かる呼び方をしては障りがあるかもしれない!「いやいや、畏まらないでください。お察しの通りなんだが、いまはただ工事の進捗を見に来ただけです。仰々しい供の者も付けてはおりません。旅の途中で出会った工事関係者と思って下されればよろしいですから(^_^)」「ははぁ!」「どうぞお手を上げてください。そのように礼をされますと、我々も蹲踞の礼をとらなくてはならなくなり...鳴かぬなら信長転生記171『赤壁・3』