丸尾祐嗣 さん プロフィール

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丸尾祐嗣さん: 丸尾祐嗣〜即興的な日々〜
ハンドル名丸尾祐嗣 さん
ブログタイトル丸尾祐嗣〜即興的な日々〜
ブログURLhttp://s.ameblo.jp/yuji1205pf/
サイト紹介文ピアニストの丸尾祐嗣によるブログです。 音楽、日常の事などを感じたままに綴ります。
自由文趣味:散歩、映画鑑賞、料理、お酒、旅行
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供77回 / 365日(平均1.5回/週) - 参加 2015/01/26 02:01

丸尾祐嗣 さんのブログ記事

  • 身近なピアニズム
  • まだまだ日本では認知の度合いが低いロシアンピアニズムですが、よく考えると大袈裟に神格化するようなものではないと思います。何故なら完全な脱力を可能にし、美しく柔らかい響きを出せる合理的なテクニックを使っているという要素があるために、ロシアから素晴らしいピアニストが出現するのは自然な事だからです。以前youtubeで、とあるご高齢のロシア人女性がこの奏法を用いて演奏しているのを見たのですが、姿勢や手の配置 [続きを読む]
  • 声部分けの考え方
  • バッハのフーガをはじめ、様々な作品において声部の絡み合いに対する意識は塾考する必要があります。ただ、塾考といっても最終的には感覚でどう味わうかということが大切で、楽譜の記譜法に縛られずに各々演奏者は新しい声部というものを見出していくべきだと思います。かつてロシアのレフ・ナウモフ先生も、レッスンで全く斬新な声部を見出しては生徒に提示していたそうです。よくバッハの楽譜に、声部を三色に分けて練習する [続きを読む]
  • 2の指の意識
  • 最近、1と2の指を同じくらい強く支える事を意識するようになりました。2の指は力の入りやすい指なので、相当な支えが無ければ他の指にとっても足手纏いになるのではないかと思います。この1と2の指が両方軸になると、3、4、5の指も一層脱力できると同時に、手全体の安定感も得られます。 [続きを読む]
  • 弾くエネルギー
  • 僕がロシアンピアノスクールのテクニックを知る前は、単純に弾くということに物凄くエネルギーを使っていました。手の大きさや脱力の出来に左右されて、弾ける曲も限られてしまうといったこともありました。よく考えてみたら、それは絶対におかしい話です。音楽は物理的なものを越えた次元で鳴っているものなのに、技術が追いつかないから弾けないとか、持って生まれた手の大きさや指の筋肉が弱いことを選曲の判断基準にしてし [続きを読む]
  • 「普通」って何?
  • 学校を出て就職をして、家庭を持って暮らしていくこれは世間で「一般的な人生」とされているように思います。 働いて普通の暮らしができるようになりなさいと若者は教えられ、安定した職場で稼いで安定した生活を送るという状況に流動的になっていく人が殆どだと思います。でも、それはある観点から見た部分的な要素に過ぎません。普通の人生って何なのでしょうか?上記のような人生は「世間一般」だとか、「普通」と言えるので [続きを読む]
  • お国柄
  • 留学ブームという言葉が昨今流行っているようです。海外の文化に触れるというのは確かに素晴らしい機会で、僕も以前短期間ではありますが、ドイツで様々なカルチャーショックを受けました。ただ一つ思うのは、留学したからピアノが上手くなるとは限らないということ。文化を知って、感覚は変われどそれを演奏に反映させるのは全く別の作業が必要です。そして、これもよく聞く話なのですが、「ドイツに留学したから自分の専門は [続きを読む]
  • 脱力と支えの基本
  • ピアノは指で弾いているという感覚があればあるほど、音は硬くなりやすいと思います。どんなに腕の力が抜けていようと、指で鍵盤をしっかり捉えてしまうと、弦の振動を止めることになるので、色は出てきません。むしろ指はダラダラにして、手のひらで空気を掴むように持ち上げておくと、それだけで強固な支えになります。弾いている時、この支えるための力は入れっぱなしにしておきます。ロシアンピアニズムでいうところの脱力 [続きを読む]
  • 風邪を引いたので
  • 風邪を引いてしまい、なかなか鼻水が苦しくて寝付けないのでぼーっとしています。。こういう時って、普段考えない事を考えたり、なんとなく考えてたことを更に深く考えてみたりする時間が持てるので、ある種風邪は初心に戻る時間として捉えた方が僕の中では前向きになれますね…。笑今回は、色々なテーマについて感じた事を書いてみたいと思います。◆カレーライス僕はあらゆる食べ物でカレーライスが最も好きです。何故なら、 [続きを読む]
  • 音から想いをもらう
  • 黄金期を築いた時代の演奏スタイルと、昨今の演奏スタイルには大きな違いがあり、何故昔は巨匠がたくさん存在したのだろうと色々考えます。一つにこれは僕の推測も含まれますが、インスピレーションの捉え方が違っていたのかもしれません。現代の演奏家は、自分から想いを込めにかかっていくスタイルが多いと思います。その必死さや熱意に拍手を送る…といった具合に、演奏家が前面に出過ぎる傾向が否めない気がします。もちろ [続きを読む]
  • イグムノフ派の特徴
  • ミハイル・プレトニョフの演奏会を聴く度に思う事があります。彼は基礎的な段階でロシア4大流派の中でも、コンスタンチン・イグムノフ派に属するエフゲニー・ティマーキンに師事しました。よって、イグムノフ独特の美しい旋律美を継承しているとも言えます。そして何よりも不思議なのは、演奏会の終演後に感動がゆっくりと湧き上がってくる感覚があります。内向的で品格を備えた演奏スタイルが音の曲線美を一層引き立て、独特 [続きを読む]
  • 再現芸術か、新生芸術か
  • 演奏家は、既に書き記された楽譜から演奏を造り上げます。単純に考えると再現芸術です。しかし少なからず僕の感覚としては、完璧に再現されたものに「凄い」とは思っても、心を動かされることがありません。。しかし、再現芸術の演奏に魅力や価値を見出す人もいるわけで、これは二通りの価値観として存在するからまた面白いところでもあります。僕の感覚では、演奏会のその時だけにしか聴けないその作品…というものに魅力を感 [続きを読む]
  • ◇レッスンに関して
  • 現在、有難いことに各地方からもレッスンのご依頼を頂いております。ロシアンピアニズムの奏法を基礎から学びたい方はもちろん、試験やコンクールに向けてのレッスンも承っておりますが、出張をさせていただくことも可能です。ピアノを弾く上で基本となる脱力はもちろん、このピアノ奏法でしか表現できない作品の解釈があり、どなたでも基礎から学んでいただくことができます。ロシアのピアノ奏法に基づく脱力は、柔らかさを基 [続きを読む]
  • 椅子の位置
  • 自分の身体と鍵盤の距離感については、色々とこれまでにも試行錯誤を繰り返してきました。椅子の位置によって、鍵盤にかかる重みは物凄く変化します。例えば、腕の長いホロヴィッツやトリフォノフは鍵盤から離れているので、猫背の姿勢が顕著に目立ちますね。逆に、グリゴリー・ソコロフやタチアナ・ニコラーエワは小柄なので、相当鍵盤に近いところで弾いています。これは非常に大きなヒントです。僕は身体も決して大きく [続きを読む]
  • ミスに対する感覚
  • 演奏中、違う音を弾いてしまうことに対して恐怖や不安を持ってしまうのは、誰しもが必ず一度は経験する悩みの一つかもしれません。いつからか、演奏家はミスをしてはいけないということが当たり前になってしまいました。それが脅迫観念を生み出してしまい、本来自分のやりたい音楽ができない…というのは本末転倒です。これは、一つにコンクールという競争の現場が出現したことによる観念だと思います。点数で演奏を比べる [続きを読む]
  • 左手は右手よりも大切
  • ピアノはどんなに右手がレガートで濃厚に歌いたくても、左手が響いていなければ右手も響かないようになっています。これは大きな会場に行くほどその差は歴然ですが、どんなに小さな場所で練習する時であっても、左手の特にバスラインが右手を上回るほどに響いているべきだと思います。右手が左手にかき消されてしまうということは、音の粒や立ち上がりばかりに意識が行き過ぎてしまっている或いは、しっかりとした音で弾き [続きを読む]
  • ピアノでビブラート
  • ビブラートというと、弦管声楽の分野では常識的な感覚だと思いますが、ピアノではそのような概念は習いません。「気持ちでビブラートしなさい」と言われることはありますが、物理的にビブラートをかけることは不可能とされています。しかし、実のところピアノでビブラートは可能です。これもロシアンピアノスクールのテクニックなのですが、鍵盤の底から瞬時に離れることで、脱力した指がバネのように何度か鍵盤を上下させ [続きを読む]
  • ディミヌエンドの音楽
  • ロシアンピアニズムでは、基本的にフレーズをディミヌエンドで捉える事が多いと思います。頂点を先に作って減衰させることにより、ロマンティックで深い音楽を作ることが可能になりますし、音と音を混ぜ合わせる上で有機的になります。西洋の教育からするとタブーな事かもしれませんが、実際ロシアの名演奏家たちはこの概念で音楽を捉えている人が多いように思います。例えば、アルゲリッチやランランでさえもディミヌエン [続きを読む]
  • 吸い込まれるような演奏
  • 以前、何かと感情を放出する演奏に美徳を見出していましたが、最近はいかに感情を内側に集約するかということを考えます。響きに魂が吸い込まれていくような演奏によって、音楽の深い部分に入り込んでいくことができるはずです。というのも、最近大学生の生徒から質問でこんなことを言われました。「最近とある演奏会で、とても熱い想いを込めて弾いているのはわかるのですが、聴衆が興醒めして見ているこちらが恥ずかしく [続きを読む]
  • 響かせることの基本
  • ロシアンピアニズムの奏法による特徴の一つ。。 ピアノの音が鳴る時、鍵盤が下がって弦をハンマーが叩くことによって発音します。一般的に教えられるテクニックは、脱力した腕の重さを鍵盤に落として、その際指の関節で支えることで「脱力と支え」を学びます。しかしこれは響かせるという意味において不十分であると言えます。例えば、鐘や太鼓を鳴らす時を想像するとわかりやすいのですが、これらは叩くと同時に物 [続きを読む]
  • テンポは一定ではない
  • メトロノームのようにテンポが一貫して安定した演奏というのは、日本独特の価値観だと思います。何故そんな風になってしまったのか、原因は諸説あると思うのですが。。まず、楽譜に書かれてある速度の数字を鵜呑みにする風習ができてしまったということもあるでしょうし、後は音色や響きの有無も関係していると思います。響きが豊かであればあるほど、一音の時間軸はコロコロと変化するのは当たり前ですし、もはやそうなっ [続きを読む]
  • グリーグについて
  • ここ最近、北欧の代表的作曲家であるエドヴァルド・グリーグの作品に取り組んでいます。というのも、以前からこの作曲家の人柄や性格にとても興味がありました。自然が好き、奥さんへの愛情が素晴らしい…といったことは他の作曲家にも共通しますが、僕が何よりもグリーグに惹かれたのは、「蛙の置物を生涯大切にしていつも手放さなかった」というこのエピソード。。。なんと繊細で哀愁がある人間なんでしょうか…。もう、 [続きを読む]
  • 母校の風景
  • 母校の愛知県立芸術大学に伺う機会の多い此の頃。卒業以降、顔見知りの後輩が少なくなってきているのはちょっぴり寂しいですが、自然環境の美しさは全く変わらず。色々なインスピレーションが得られるので、新しいプログラムに取り組む際も必ずここで色々考えます。今年は展覧会の絵を何度か演奏する機会に恵まれましたが、シューベルト、シューマン、グリーグ等の作品を取り入れていく予定です。 以下は大学内 [続きを読む]
  • ラフマニノフは素晴らしい
  • これまでラフマニノフ作品に対する解釈は色々と変化していますが、基本的に濃厚なロマンというものを表現していたやり方に疑問を感じるようになりました。それは、今改めて取り組んでいるコレルリ変奏曲でラフマニノフに必要なものが凝縮されていると感じています。これまで二つの協奏曲とパガニーニ狂詩曲、楽興の時、二つのソナタ、Op.33練習曲、前奏曲や編曲小品からちらほらと、二台ピアノ作品第2番、チェロソナタに取 [続きを読む]
  • 本番レポート
  • 名古屋サックスフェスタ2017にトリオともしびのステージで乗らせていただきました。ドビュッシーのピアノトリオを手掛けるのは今回で二度目でしたが、一層アンサンブルの醍醐味を味わえるようになり、大変充実した時間となりました。合間にはサックス体験もさせていただいたり、とてもゴージャスなイベントで楽しかったです。さて、次の公演に向けても練習を開始しましたが、サックスやチェロとのデュオ、引き続きトリオと [続きを読む]
  • 演奏の目的
  • 何のために演奏するのかということを考え、意見を言い出すとキリは無い…。「この人の演奏は楽譜通りではない」とか、「意味がわからない」という批評が飛び交う演奏家もいますが、いつも思うことがあります。批評するということは、その人自身のそれまで受けてきた教育であったり、観念やデータを基にして語っています。意見が分かれるということは、批評する側の人達が辿ってきた幾つもの境遇を表している事でもあると思 [続きを読む]