「価値観の転換」3月14日ミニ論点欄が掲載されました。『13日、大手企業からは大幅な賃上げ回答が相次いだ。今後、賃上げの流れは中小企業に広がり、来年以降も継続するのか。そのための課題は何か』というテーマのものです。識者の一人、日本総研客員研究員山田久氏が語られている内容が印象に残りました。山田氏は、『企業は「良い商品を安く提供」という価値観から「顧客が欲しいものを適正価格で提供」へと転換することが重要になる』とおっしゃっているのです。「良い品を安く」は、戦後70年以上、誰もが疑わない正しいこととして信奉されてきました。企業サイドの人間だけでなく、消費者である私もそれを信じていました。企業が「良い品を安く」という理念で研究努力を積み重ねることで、世の中が豊かになり、良くなっていくと考えていたのです。しかし、...適正価格