戸松有葉 さん プロフィール

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戸松有葉さん: ショートショート1001作を目指す旅
ハンドル名戸松有葉 さん
ブログタイトルショートショート1001作を目指す旅
ブログURLhttp://tomatuariha.hatenablog.com/
サイト紹介文ショートショート掲載ブログ。ジャンルは、コメディを中心に、SF、ホラー、ほのぼの日常、なんでもあり。
自由文大手小説投稿サイト「小説家になろう」で1001作突破も果たし、無駄に有名だったようです。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供75回 / 365日(平均1.4回/週) - 参加 2015/03/01 13:54

戸松有葉 さんのブログ記事

  • 987 日本語学校の教え
  •  その国のある日本語学校では、言語だけではなく、日本の文化・風習も徹底して教えていた。生徒らの目的が、日本で仕事をすることだからだ。この日本語学校出身者は日本で活躍しており、学校の評判も高い。 日本には様々な国から優秀な人間が訪れている。しかし彼らが必ずしも成功するわけではない。ある経済大国の者たちは、自国の考えのほうが優れているからと日本を見下していた結果、成果を上げることが出来なかった。その者 [続きを読む]
  • 妹とタコ焼き(140文字小説)
  •  小五の妹が血相変えて駆け込んできた。タコ焼きのパック片手に。「お兄ちゃん大変だよ! タコ焼きなのに、タコは茹でダコだよね。焼いてない。消費者庁連絡してくる!」 本気で連絡しそうなので応じよう。「自分で言ったじゃないか。茹でダコと。タコ焼いてたらタコ焼きじゃなく焼きダコだ」(了)和平フレイズ たこ焼器 16穴 元祖ヤキヤキ屋台 アルミ鋳物 YR-4259出版社/メーカー: 和平フレイズメディア: ホーム&キッチン [続きを読む]
  • 985 黒板の神様と物怪
  •  あらゆるものに神は宿る。いわゆる八百万の神だ。その学校のその教室に備え付けられた黒板にも、神は宿っていた。 そしてもうひとつ、あらゆるものに宿る存在があった。物怪である。黒板の物怪も、黒板が生まれた時から存在している。 神と物怪。性質に違いはあれども共通しているのは、「宿主」が必要という点である。 例えば黒板が処分され、人々が元の黒板を黒板だと認識できなくなったら、神も物怪も消滅してしまう。  [続きを読む]
  • 984 相合傘の片方
  •  朝、彼が五年の自分の教室へ入ると、それはすぐ目に付いた。 黒板の右端、日付・日直の傍に、落書きがされている。 しかし、様々な観点から妙だ。瞬時に彼は思考を巡らせた。 彼が教室に入った時点で、クラスメイトは数名教室にいた。おそらくこの落書きにも気付いているだろう。クラスの男女比は半々だが、現在居るのは彼を除けば全員女子だ。昨日の時点では落書きなどなかったことから、書いた犯人がこの女子たちの誰かで [続きを読む]
  • 983 黒板が消えた日
  •  その日、世界中から黒板が消失した。 初めは、ひとつの教室で悪質な悪戯、窃盗・器物破損事件が起こったと捉えられたのだが、黒板は全教室から失われており、更には他校でも失われており、学校に限らず黒板のあった場所では同じ現象が起きていて、しかも世界規模ということまで発覚するに至り、世界中がパニックに陥った。 怪奇現象・心霊現象の類、あるいは神の裁き、そうとしか思えないほどありえない黒板一斉消失事件。 し [続きを読む]
  • 982 なし(140文字小説)
  •  その男は、待望の第一子が産まれ、育児休暇も取った。しかし――。「お、落としそう、代わって!」「俺がオムツ換えるのは衛生上悪いんじゃないか」「風呂? 危なくて無理だって!」 ビビり過ぎて、何もしていない。 我慢の限界に達した妻は、こう罵倒するしかなかった。「意気地なし!」(了)はじめてママ&パパの育児―0~3才赤ちゃんとの暮らし 気がかりがスッキリ! (主婦の友実用No.1シリーズ)作者: 五十嵐隆,主婦の友 [続きを読む]
  • 981 捨て猫に餌をやる不良がいい奴に見える心理
  •  現実的ではない上、昨今は野良猫を放置しない自治体も多いことから、その光景を見かけることはないだろう。だが演出としてはよく知られている。実際に見かけなくとも、知識は持っているのではないだろうか。 ダンボールに入れられた捨て猫に、餌をやったり、雨傘をさしてやったりする、不良生徒。 不良なのに、優しい一面を知って、好感を持つというものだ。 しかもその好感は強いものであり、例えば普段から優しい少年少女が [続きを読む]
  • 980 異世界転生したのににゃんだよ!
  •  吾輩は猫である。パロディではない。 いやこの冒頭な時点でパロディか。……まあどっちでもいい。とにかく、くそったれな状況だ。あのポンコツ女神め。* 無能と怠惰を絵に描いたような就活生の俺は、人手不足で誰でもいいから来てくれと泣きつく企業が多い中でも就職先が決まらず、「トラックに轢かれたら異世界行けないかな」などと現実逃避していた。 そんな事故は起こらなかったが、突然死という形で死に、異世界転生の機 [続きを読む]
  • 979 猫の特性を宿す能力ッ!
  •  日常が壊れたあの日から、少年は学校からの帰宅さえすんなりさせてもらえない。 今も人気のない路上で、敵の刺客が道を塞いでいた。 刺客の見た目は、背の低い中年だ。少年からすれば、普通に喧嘩すれば勝てそうである。しかし敵も少年と同様能力者、体格など何のあてにもならない。「くくく、お前、なかなかの能力を手にしたそうじゃないか。だが上には上がいるってことを教えてやるよ」 警戒を強める少年にやってきたのは… [続きを読む]
  • 978 遠泳が得意だから星の海も渡れる
  • 「俺は遠泳が得意だから、星の海だって渡れる!」 大学の友人が力強く言った。「君のバカさ加減には同情を禁じ得ないけど、そんな話を僕に聞かせてどうしたいんだい」「俺は文系だからな、理系のお前なら知恵を貸してくれるだろうと思って」 確かに彼は文系で僕は理系だ。でも僕は、星の海を渡る方法など、全人類と共通で知りはしない。さらに言えばSF好きということもない。 彼のバカさ加減には同情を禁じ得ないけど、彼だ [続きを読む]
  • 977 自称ぼっちと海水浴
  •  コミュニケーション障碍もなければ、特別人間嫌いでもない。彼女はぼっちの道を選んだだけである。 選んだというと、「本当は友達が欲しいのに出来なかったから強がっている」と思われるかもしれない。しかしそれは誤解だ。だいたい半分くらいは誤解だ。 彼女は、高校に上がって少し過ぎた辺りから、ダウナー系少女になった。同級生らには、これまでそうでもなかったのに、アクティブになった者もいる。思春期特有の情緒不安定 [続きを読む]
  • 976 海の向こう
  •  彼は、海を初めて見た。 便宜上「彼」としているが、性別はないため、雄であるわけではない。ただ、彼を知るヒトは、しばしば「彼」と呼んではいたので、彼自身もそれを受け入れている感覚だ。 海の存在自体は知識としてインプットされている。しかし見るのは初めてであるし、海を目の当たりにしてどうすればいいかという行動も定められてはいない。「海ノ向こうハどうなっているのカ」 行ってみたいと思った。何故そう思った [続きを読む]
  • 975 稼ぎの目標(140文字小説)
  •  その男は、副業とも言えない小遣い稼ぎをしていたのだが、モチベーションが上がらない。儲けの目標を定めるべきだと悟る。「飲み代賄えるかを目標にするか。そうすれば飲み代も抑えられるぞ」 しかしこれでは、「稼げてないじゃないか。ううむ、ならばアル中になるほど飲めるよう稼いで――」(了)戸松有葉ショートショート集2015年5月から2017年1月まで: 厳選集第二弾作者: 戸松有葉発売日: 2017/02/25メディア [続きを読む]
  • 974 あずき棒は砕けない(140文字小説)
  • (この暑さだ。いくら俺が疑われても、肝心の凶器が不明で、もう消えて発見もされないのだから、白を切り通してみせる) 犯人の腹の内を他所に、鑑識は淡々と告げていた。「被害者の後頭部から、被害者の血と混ざったあずきが見付かりました。あずき棒の硬さは凶器になりますし間違いないですね」(了)井村屋 あずきバー 95ml ×20個 (冷凍)メディア: その他この商品を含むブログを見る [続きを読む]
  • 973 血の止め方は(140文字小説)
  •  事故で運転手の男性が出血をした。無事だった助手席の女性は血を止めようと必死だ。「確か止血は、心臓に近いところを縛って」 だが止まらない。ここは冷静になるべきだ。そもそも何故患部より心臓に近いところを処置しようとするのか。「そうか、元を断てば!」 血を送り出す心臓を――。(了)戸松有葉ショートショート集2015年5月から2017年1月まで: 厳選集第二弾作者: 戸松有葉発売日: 2017/02/25メディア: [続きを読む]
  • 972 音楽で事足りる
  •  この時代、猫も杓子も、音楽を聴いていた。 人類は古代からそうだったといえばそうだが、昨今のものは事情が異なる。 音楽大勝利の時代に突入していたのだから。* 文明が発達すると、世の中には様々な娯楽・芸術・実用技術が溢れた。音楽はその内の一つであり、また、音楽自身これ以上画期的な進歩はないだろうというところまで来ていた。 しかし、ある「気付き」が、状況を一変させることになる。 音楽は、聴いて楽しむの [続きを読む]
  • 971 妹と音楽(140文字小説)
  •  小五の妹が、リコーダーのテストがあるからと家で練習しているのだが。「はあ、こんなの全然音楽じゃない」「お前下手だからな」「違う! ほら、雷って光ってから遅れて音鳴るでしょ。音が楽してるから。こんなに必死に音出してたら音楽じゃないって!」 とりあえず雷を音楽とは言わねぇ。(了)小五妹SS集その1作者: 戸松有葉発売日: 2015/02/21メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る [続きを読む]
  • 970 死の宣告
  •  着実に死へ近付いている音楽家があった。死神はその魂を回収する気なのだが、困ったことに、この音楽家のような才覚と実績を備えた者の魂は、扱いが難しい。端的にいえば、強いのだ。逆らわれでもしたら死神でも手こずる。しかしそうした魂こそ上玉であり、是非とも欲しい。 そこで死神は一計を案じることにした。「お前は一年後に必ず死ぬ。死神による超常の力だ、他のいかなる手段をもってしても覆ることはない。もう一度言う [続きを読む]
  • 969 このクラスで一番要らない人間は誰か
  •  このクラスで一番要らない人間は誰か――。 ある公立中学の教室で、この議題が話し合われていた。一度のホームルームでは時間が足りないため、連日続いている格好だ。 要らない人間認定されれば高確率でいじめの標的になる。お墨付きを得られたいじめほどやりやすいものはない。仮にいじめが発生しなかったとしても、この議題を提示した担任教師からは、「最も要らない人間」として見られ続ける。 だから生徒たちは、自己アピ [続きを読む]
  • 968 野球バカになるな
  •  彼は、父から野球の英才教育を受けていた。就学前はずっと野球の練習、就学しても休日は特に練習に費やされる。他の遊びなどしている暇はない。 金も手間も惜しみなく使われ、家には専用のバッティング練習器具があったほどだ。野球は道具を揃えねばならないスポーツだが、それらも最高級のものを用意された。更には、栄養面も重要だからと、子供であろうともいい食べ物を与えられていた。 勘違いしてはならないのは、決して甘 [続きを読む]
  • 967 恋人との過ごし方
  •  彼には、恋愛感情もあれば、性欲もある。それらが薄く標準以下という事実もない。 しかしどうしてもわからないことがあった。 休日は恋人と過ごすのが当たり前、という常識。 彼には現在、同じ大学で付き合っている彼女もいるが、その彼女からもはっきり聞いた見解だった。休日に会わない意味がわからないとまで言っていた。 彼女には、脳機能障碍もなければ、虐待を受けた経験もなく、その他大勢の人々と同様の感性だと判明 [続きを読む]
  • 966 休日なにしていますか? 忙しいですか? 救いないですか?
  • 『あなたは休日に何をしていますか?』 私はこんなアンケートを実施してみた。 とてもありきたりな質問だ。 では、有意義な回答や面白い回答、問題が浮き彫りになる回答が得られないかと言えば、それは違うと思う。だからこそ私は実施したのだ。 そうは言っても、もちろん普通な回答が主だ。趣味に費やす、友人恋人家族と出かける、など。 しかし、やはりと言うべきか、珍回答も得られた。それも、先の普通な回答と同等数かそ [続きを読む]
  • 965 最強の剣(140文字小説)
  •  剣は消耗品だ。すぐ補充が必要になる。そこで技術班は、絶対に折れず刃こぼれもしない剣を開発して、支給した。そのような頑丈な剣は、攻撃力という面でも優秀だ。 扱う兵士らは戦場で活躍し……たが、「そんな性質持たせられるなら防具にしてくれれば無敵だったのに!」 割とよく殺された。(了) [続きを読む]
  • 964 鉄道好きの子供が何か言っていて邪魔だ
  •  別段、正義感溢れる青年ではなかったという。今の時代、どういった青年を標準とすればいいかわからないが、普通の青年だったというのが周囲の評価だった。 その彼が、遮断器の降りた踏切内にいる高齢者を助け、自らは命を失ってしまった。 この件に絡み、世の中では様々な声が飛び交っている。「あのー」 様々な声がある。が、今の声はその一つではない。子供がうるさいだけだ。子供だから意見を言うな、などということではな [続きを読む]
  • 963 誇大広告禁止
  •  よく耳にする、広告文句。 この映画に、全米が泣いた、震撼した――。 有名俳優が起用され制作費も膨大で、実際ヒットもしていることは、誰も否定しない事実だ。しかしながらこうした広告文句については、嘘と断じる他ない。 日本のような国ならまだしも、アメリカだ。 アメリカには、英語もわからない人が多数存在し、映画どころではない貧しい人が多数存在し、地域によってはハリウッド映画であろうと知られていない。  [続きを読む]