akizakura さん プロフィール

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akizakuraさん: ストーリーテラー
ハンドル名akizakura さん
ブログタイトルストーリーテラー
ブログURLhttps://blogs.yahoo.co.jp/akizakura5877
サイト紹介文自己流の小説風ストーリーを書いています。絵本なども載せる予定です。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供42回 / 365日(平均0.8回/週) - 参加 2015/04/01 12:40

akizakura さんのブログ記事

  • 高嶺の野草 第36歩 「ランチでピンチ」
  • 文化祭からしばらくしたある日の事だった。翔太が放課後部活に向かっていると、「野中先輩。」と誰かが呼んだ。翔太が振り返って見ると、それは義男だった。「おう、義男!どうした?」「あの、今週の土曜日ひまですか?」と聞かれ、翔太は呑気な顔で答えた。「部活と英会話に行く以外暇だけど何で?」「いや、あの母が…。」「義男のお袋さんが?何?どうした?」「前夜祭のお礼に家に招待しろって聞かなくて。このまま放っ [続きを読む]
  • 高嶺の野草 第34歩 「文化祭、前半戦」
  • 大反響の中終了した前夜祭は、次の日の文化祭の生徒達の士気にも影響したようで、校内は朝から俄然盛り上がっていた。2年7組も例に漏れず、開場前からクラスは異様な程の盛り上がりを見せていた。男子達が無意味に円陣を組んで気合を入れたりした。女子達が浴衣で登場した時には、隣のさらに隣の教室まで聞こえてくるくらいの歓声が上がった。翔太はいつも以上に美しい浴衣姿の百合を見て、声にもならず「くっ…!」とうつむ [続きを読む]
  • 高嶺の野草 第33歩 「前夜祭と色んなもんの幕開け」
  • 文化祭も間近に迫ったある日、百合が廊下を歩いていると誰かが「高峰さーん。」と呑気な声で呼んだ。振り返ると写真部部長の蒼が立っていた。百合は会釈した。蒼は相変わらずの爽やかな笑顔を浮かべて言った。「久しぶり。元気だった?」百合は「はい。」と手短に返事した。すると蒼はそんな反応は予想していたかのようにサクサクと話を切り出した。「まぁこんな所で長々と無駄話してたら、また野中君に写真部部室に乗り込ん [続きを読む]
  • 高嶺の野草 第32歩 「キダチルリソウとうろこ雲」
  • ゆうは担任に言われて、授業で資料に使った本を図書室に返しに来ていた。司書に「あぁ、はいはい。ちょっと待ってね。確認してバーコード読み取るから。」と言われ、手持ち無沙汰に周りを見渡した。カウンターに置いてある本にふと目をやった。『香りのある季節の花』と言うタイトルだ。ゆうはふとページをめくって見た。8月のところをパラパラ見ると、見覚えのある花が目に入った。あの紫の花だった。「キダ [続きを読む]
  • 高嶺の野草 第31歩 「花火よりも」
  • 皆が様々な理由で待ちに待っていた新学期がやって来た。ゆうはいつもより時間をかけた髪型と新しいネイルで決めに決めて登校した。ゆうは教室に向かいながら思った。中洲に見せつけてやる、格の違いってやつを。ちょっと変に品が良くて時計のセンスがいいから何だっての。私なんかとはレベルが違うし。義男がゆうに何か言ったわけではないことを思い切り棚に上げて、ゆうは勝手に対抗意識を燃やしていた。ゆう [続きを読む]
  • 高嶺の野草第30歩 「頑張れそうです」
  • 夏は暑さを増し、翔太は百合に会えない毎日を何とか一日一日消化していた。思い切って電話してみようかとも思ったが、電話番号すら知らない事を思い出しあえなく撃沈していた。ある日の部活帰り、翔太は自転車置き場に向かってとぼとぼと歩いていた。すると仲良さそうに手を繋いで歩いてくるカップルが目に留まった。ますます虚しい気持ちでその2人を眺めていると、それは司と理香だった。理香が翔太に気付い [続きを読む]
  • 高嶺の野草 第29歩 「義男観察日記」
  • 蝉の声が響く中、翔太はスパイクの紐を結びながらため息をついた。入道雲らしき物が浮かんだ真っ青な空を眺めながら、百合に連続で会えない日何日目だろうか、と翔太は思った。百合と毎日教室で会えるとあっという間に夏休みが来てしまい、そのくせ百合と会えない夏休みは毎日が拷問のように長く感じた。ゆうが寄って来て言った。「先輩!寂しそうですね。いつだってデート付き合いますけど?今日の部活の後と [続きを読む]
  • 高嶺の野草 第28歩 「粗探しの結果」
  • 谷山は翔太を睨みつけて、「何だよ?俺ら寂しそうな一人ぼっちの一年生と仲良くしてあげてただけだろ。」と言い訳した。翔太は気まずさにも周りからのプレッシャーにも全く怯まず、真剣な顔で言った。「ごまかすな。よってたかって、仲良くじゃないだろ。学校で休み時間もおしんで楽器の練習して何が悪いんだよ。」百合達は廊下からその様子を見守っていた。同じサッカー部2年の桑田が谷山をなだめに入った。 [続きを読む]
  • 高嶺の野草 第27歩「粗探し」
  • 体育祭も終わり、暑さを増し始めた鏡西に梅雨が涼しさと落ち着きを運んで来た。ジメジメした覇気のない教室で、霧は百合にお菓子を差し出すと言った。「なんかさ、何で野中ってあんななの?」百合は顔を上げて霧を見た。霧は言った。「いやさ〜、体育祭の刺繍といいやりすぎじゃん。諦め悪いのって男らしくないし。やっぱり百合には不釣り合い。諦めも肝心だと思うわ〜。」その瞬間、隣にいた理香の顔つきが変 [続きを読む]
  • 高嶺の野草 第26歩 「こいつにはあいつしかいねぇ」
  • ゆうは言った。「え?今何て?」鈴香は言った。「だから、この間水飲み場のところで高峰先輩が野中先輩に言ってたんだって。あんたと踊ってあげろって。岸野がたまたま通りかかって聞いたって言ってた。ほら、岸野ってそう言うのにめざといじゃん。噂話が好きって言うか。」ゆうは目を見開いて「…高峰百合が、野中先輩にフォークダンスを私と踊ってあげろって言った…?」と言うとストンと椅子に腰を下ろして [続きを読む]
  • 高嶺の野草 第25歩 「苦しい想い」
  • 次の日ゆうは2年7組の教室の前にいた。ゆうは扉の所からこっそり中を覗いた。前日の部活中に色んな部員の間を嗅ぎまわって、翔太の好きな人というのが同じ7組の高峰百合という名前の人物だと突き止めたのだ。そこでどんなやつか見てやろうとこうしてやって来たのだ。ゆうには容姿では負けない自信があった。あわよくばちょっと話して威嚇してやろうと思っていた。ゆうは教室を見渡した。その時誰かが「百合!さっきの [続きを読む]
  • 高嶺の野草 第24歩 「無防備なセンターバック」
  • またあの季節がやって来た。校内が浮かれ立つ季節。体育祭のフォークダンスが近付くにつれ、校内中の生徒がそわそわし始めるのだった。翔太は勇気を最後の一滴まで絞り出して、百合をフォークダンスに誘ってみたがあえなく撃沈した。ただその断り方がいつもと少し違った気がした。去り際に百合がふっと笑って「本当に野中って変わってるな。」と言ったのだ。何だか知らないけど、少し親しみすらこもっているよ [続きを読む]
  • 高嶺の野草 第24歩 「無防備なセンターバック」
  • またあの季節がやって来た。校内が浮かれ立つ季節。体育祭のフォークダンスが近付くにつれ、校内中の生徒がそわそわし始めるのだった。翔太は勇気を最後の一滴まで絞り出して、百合をフォークダンスに誘ってみたがあえなく撃沈した。ただその断り方がいつもと少し違った気がした。去り際に百合がふっと笑って「本当に野中って変わってるな。」と言ったのだ。何だか知らないけど、少し親しみすらこもっているよ [続きを読む]
  • 高嶺の野草 第23歩 「俺は見えてなくていい」
  • 翔太にとって幸せと希望に満ちた高校2年目が幕を開けて数週間が過ぎた。夜に翔太が鼻歌を歌いながらリビングに入ってくると、父親の武史がニュースを見ていた。翔太は「お!親父お疲れ!」と明るく言うと、冷蔵庫から牛乳を取り出し始めた。武史は翔太に「何だかお前、最近ご機嫌だな。」と声をかけた。翔太が「え、そう?」と牛乳片手に笑顔で振り返った。武史が「その素っ頓狂な鼻歌を毎日聞かされてるんだ [続きを読む]
  • 高嶺の野草 第23歩 「俺は見えてなくていい」
  • 翔太にとって幸せと希望に満ちた高校2年目が幕を開けて数週間が過ぎた。夜に翔太が鼻歌を歌いながらリビングに入ってくると、父親の武史がニュースを見ていた。翔太は「お!親父お疲れ!」と明るく言うと、冷蔵庫から牛乳を取り出し始めた。武史は翔太に「何だかお前、最近ご機嫌だな。」と声をかけた。翔太が「え、そう?」と牛乳片手に笑顔で振り返った。武史が「その素っ頓狂な鼻歌を毎日聞かされてるんだ [続きを読む]
  • 高嶺の野草 第22歩 「たった1人の大事な人」
  • 終業式の直後に百合と理香は教室で話をしていた。「理香も理系に行くんだ?」百合が聞いた。「うん。本当は希望提出期限過ぎてたんだけど、田中に頼み込んだら変えさせてくれたから。」「ふーん。田中ってそこまで頭固くないんだ。」「まぁ、ちょっと不安もあるけど、理系にも興味あったし、それに…」そう言って理香は少し恥ずかしそうに微笑んで「司も助けてくれるって言うし。」と言った。理香と司が付き合 [続きを読む]
  • 高嶺の野草 第22歩 「たった1人の大事な人」
  • 終業式の直後に百合と理香は教室で話をしていた。「理香も理系に行くんだ?」百合が聞いた。「うん。本当は希望提出期限過ぎてたんだけど、田中に頼み込んだら変えさせてくれたから。」「ふーん。田中ってそこまで頭固くないんだ。」「まぁ、ちょっと不安もあるけど、理系にも興味あったし、それに…」そう言って理香は少し恥ずかしそうに微笑んで「司も助けてくれるって言うし。」と言った。理香と司が付き合 [続きを読む]
  • 高嶺の野草 第21歩 「司の本音」
  • もうすぐ終業式という日にそれは起こった。理香が週末にちょっとした用事で街中を歩いていた時だった。あるショップの前を通りかかった時に、はじめがそのショップから出てきたのだ。理香は驚いて目を見開いた。はじめの隣には違う学校の制服を着ている女子がいたからだ。仲良さそうにはじめと腕を組んでいる。はじめも理香に気付いて立ち止まった。「…!」理香は突然の事に何も言えずにはじめとその女子を交互に見た。その女子が [続きを読む]
  • 高嶺の野草 第21歩 「司の本音」
  • もうすぐ終業式という日にそれは起こった。理香が週末にちょっとした用事で街中を歩いていた時だった。あるショップの前を通りかかった時に、はじめがそのショップから出てきたのだ。理香は驚いて目を見開いた。はじめの隣には違う学校の制服を着ている女子がいたからだ。仲良さそうにはじめと腕を組んでいる。はじめも理香に気付いて立ち止まった。「…!」理香は突然の事に何も言えずにはじめとその女子を交互に見た。その女子が [続きを読む]
  • 高嶺の野草 第20歩 「悔しいじゃねぇか…」
  • 昼休み理香が百合の席にやって来て「食べる?」とチョコを差し出した。百合は素直に「ありがと。」と言ってそれを受け取った。その時、理香の携帯が鳴って、理香は画面をチェックした。そして「はじめか。」と呟いてまたポケットにしまった。百合はそれを見てきいた。「出ないの?」理香は「いいのいいの。」と言って自分もチョコを口に頬張った。百合は思わず聞いた。「…好きじゃないの?」理香の動きが止ま [続きを読む]
  • 高嶺の野草 第20歩 「悔しいじゃねぇか…」
  • 昼休み理香が百合の席にやって来て「食べる?」とチョコを差し出した。百合は素直に「ありがと。」と言ってそれを受け取った。その時、理香の携帯が鳴って、理香は画面をチェックした。そして「はじめか。」と呟いてまたポケットにしまった。百合はそれを見てきいた。「出ないの?」理香は「いいのいいの。」と言って自分もチョコを口に頬張った。百合は思わず聞いた。「…好きじゃないの?」理香の動きが止ま [続きを読む]
  • 高嶺の野草 第19話 「よだれ毒ガスゲームおたく」
  • 翔太は斜め後ろの席から百合の横顔を見つめた。真っ直ぐ黒板を見ているその美しい横顔を見て胸が痛んだ。翔太は思った。高峰さんは俺に怒ってるだろうか。それでも修学旅行の時、俺がおごったソフトクリームを食べてくれた。しかも雑誌読んでるところを邪魔した俺なんかに謝ってくれた。あのまずいケーキを食べてくれて、肉まんもおごってくれた。全部俺のせいで迷惑被ってる時にそうしてくれてたんだ。みんな [続きを読む]
  • 高嶺の野草 第19歩「よだれ毒ガスゲームおたく」
  • 翔太は斜め後ろの席から百合の横顔を見つめた。真っ直ぐ黒板を見ているその美しい横顔を見て胸が痛んだ。翔太は思った。高峰さんは俺に怒ってるだろうか。それでも修学旅行の時、俺がおごったソフトクリームを食べてくれた。しかも雑誌読んでるところを邪魔した俺なんかに謝ってくれた。あのまずいケーキを食べてくれて、肉まんもおごってくれた。全部俺のせいで迷惑被ってる時にそうしてくれてたんだ。みんな [続きを読む]
  • 高嶺の野草 第18話「頭が真っ白」
  • 次の日の朝、理香は少しドキドキしながら教室に入っていった。部屋の隅でだるそうに座っている司が目に入った。理香は静かに自分の席に着いた。司がいる斜め後ろの空間が妙に気になって落ち着かなかった。理香がそっと振り返ってみると、司もこっちを見ていたのか目が合った。理香はバッと前を向き、司もぷいっと下を向いた。 一日中妙に司の事が気になって仕方がなかった理香だが、その後 [続きを読む]