舞茸 さん プロフィール

  •  
舞茸さん: 無人島日誌
ハンドル名舞茸 さん
ブログタイトル無人島日誌
ブログURLhttp://sanpowosiyou.blog.fc2.com/
サイト紹介文成人発達障害者の詩と日常
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供93回 / 365日(平均1.8回/週) - 参加 2015/06/05 20:57

舞茸 さんのブログ記事

  • 新しい眼鏡を買いに
  •  眼鏡を新しくしようと思ったのは、たとえば、僕が、街コンに参加するとして、相手の女の子に、「なんだ、この男は、眼鏡のレンズが傷だらけではないか」と思われるのが嫌だったからだ。そういう、見栄と下心から、長いあいだ使ってきた眼鏡を新しいものに変えようと思ったのだ。これは、つまり、俗に言う「エロメガネ」というやつなのかもしれない、なんてことを思ったけど、考えてみれば、傷だらけになった眼鏡を買い換えようと [続きを読む]
  • 食生活の乱れ
  •  定期的に自炊することに飽きてしまう。僕が自分で料理するのは、夜ご飯だけで、いつも、丼ものか、パスタ、それか、焼きそばを作る。基準は、量があって、作るのが簡単で、一品でお腹がいっぱいになる、ということだ。メニューによっては、インスタントのわかめスープをつける。最近は、雑炊もレパートリーに加わった。 無理して、凝ったものを作らないようになってから、わりと、長く自炊が続いていたんだけれど、今週は、食生 [続きを読む]
  • 考え事の続き
  •  僕は、だいたい、一週間前までのできごと、考えたことをテーマに文章を書いている。すると、書いたことが、意外に早く古くなってしまう、ということに気がついた。なんというか、自分にあったできごとは、遠くなるほど、確実になって、古くなりにくくなるのではないかと思う。遠くなるというのは、つまり、昔になる、という意味だけれど、何が言いたいのかと言うと、子どもの頃の思い出、のようなものは、それが遠くにあるので、 [続きを読む]
  • 三月
  •  春っぽくなってきた。そのせいか、最近、妙に体が軽い。でも、なんとなく忘れものをしてきたような、不思議な気持ちもする。たとえば、傘のようなものをどこかに忘れてきて、いままで持っていたものを持っていないような感じだ。 以前、新聞で、好きな季節はいつですか?という読者アンケートのような企画があって、その記事で印象に残っている部分がある。それは、人は若い頃は秋を好む傾向にあるが、年を取るにつれて、春を好 [続きを読む]
  • ロボット・イルカショー・弟
  •  毎日、ロボットになったつもりで働いている。今日は、おもしろい話をしたい、と思っています。仕事中は、仕事のことは、考えない。何故、詩人である自分が、こんな無味乾燥な事務仕事をしているのか、などということは、考えない。 頭のなかでは、他のことを考えるようにしています。頭のなかだけでも、自由にしておきたい。谷川俊太郎の詩で、自分が好きな詩を十、選ぶとしたら、とか、ボブ・ディランで五曲選ぶとしたら、とか [続きを読む]
  • 無気力な貴族
  • しんじつの姿ほとんどはだかにちかい格好でカーテンを開けるのも億劫なのでほとんどはだかにちかい格好で 萩原朔太郎の詩を読む無気力なおれは 日頃はサラリーマンのようなふりをして通勤電車のなかで 英単語を暗記しているのだけどけれどもそれも 敵の目をあざむくためでしんじつの姿無気力なおれは カーテンの隙間から見えるあかるい外の世界を 憎みながら詩を読む憎んで 憎んで憎みながら詩を読むしんじつの姿一匹の こ [続きを読む]
  • ミスター・犬死に
  • ミスター・犬死には 高層ビルの影にいるミスター・犬死には 監視カメラにピースするミスター・犬死には白いバラミスター・犬死には 母犬のあたたかな腹のなかで死んだミスター・犬死には よく磨かれた白いタイルの床のうえで死んだミスター・犬死には 映画女優の瞳のように青い空のしたで死んだ死因は退屈ミスター・犬死にの 恋人の映画女優はミスター・犬死にはいままで付き合った男のなかではいちばんつめたかったと言った [続きを読む]
  • 偽善者
  • これはニセモノの先端で青ざめているものつめたい命の持ち主で愛を知っているようなふりをしているもの安酒と珈琲を交互に飲み飲食のための金銭を惜しまぬものふるえる首の持ち主ああ 偽善者よおまえはおまえの父親から教わった人間には魂がないことを世界には神がないことを引き裂かれた唇を持った女を憐れむことを占い師がおまえの干からびた心を千の舌で愛撫する時メリーゴーランドが停止して一週間後にほのかにあたたかいもの [続きを読む]
  • 三十路
  •  この前、三十歳になった。三十歳になる、という予感は前からあった。二十九歳の時も、もう、すでに自分は三十歳のようなものだ、と思っていた。でも、実際に三十歳になってみて思うのは、まだ、気分は二十代だということだ。三十歳になって一週間ちょっと、気分はまだ二十代。 三十になるのだから、いままでの人生を振り返り、これからの人生を考えたい、と思っていた。それなのに、何も考えなかった。考えようにも、考えようが [続きを読む]
  • 休憩スペース・リフレッシュルーム・六階の踊り場
  •  薄暗いところに座っていると落ち着く。会社の休憩スペースは、つい立てで仕切られていて、大きな窓に面しているんだけれど、その窓はブラインドで覆われている。電気もあるけど、いつもはついていないので、外からのブラインド越しの弱い光だけで、休憩スペースは薄暗い。テーブルが二つと、椅子がそれぞれに四脚ずつあって、壁には自動販売機がついている。 僕は、ブラインドで外が隠された窓の方を向いて座るのが好きで、他の [続きを読む]
  • さようなら、野菜たっぷりタンメン(カロリーの話)
  •  2017年は勉強しようと思った。前日の夜、早く眠ることができて、朝の五時とかに起きられた日は会社に行く前に、勉強することに決めた。でも、なかなか思い通りに起きられない。それで、通勤電車のなかで勉強することにした。 勉強と言っても、その時、興味のある事柄について、スマホで検索してWikipediaを読んで、リンクをたどってそれに関連したことを調べたりするだけだ。 いまでは、自分は暇のある学生ではなく、嫌でも社 [続きを読む]
  • 昼夜逆転の世界
  • 昼夜逆転した心には月がやさしい太陽なのか黒くてなにもない空が輝くような青なのか昼夜逆転した心には親が子どもなのか母が男の子で父が女の子なのか昼夜逆転して夜行性の人間になった昼間生きている人とは分かり合えない昼夜逆転して死にたい正しい世界のリズムから外に出てしまった死にたい外に出た私は幽霊を見る幽霊は意外とたくさんいて宇宙の片隅に立っている宇宙の片隅に立つと地球の外から吹いてくる死後の世界の風が顔に [続きを読む]
  • 死にたい
  • 「死にたい」は空気のなかにある「死にたい」は空気と一緒に鼻から入ってきて肺に溜まり血に混じって体を巡る「死にたい」は時間のなかにある「死にたい」は時間の重み押しつぶされそうな一秒とそのまた次の一秒にある「死にたいなにもやる気がしない私の人生のいままでこれから先なんの意味もない」テレビに人間が映っている人間達の顔には「生きたい」と書いてあるその様子が私の憂鬱を深めていく「死にたい」ことは間違ったこと [続きを読む]
  • サティ・元恋人・バーの話
  •  エリック・サティ。僕は憂いのあるものが好きだ。モーツァルトとかは、あかるさとつめたさのせいで、あまり好きになれない。 その僕なりの分類法で行けば、宮沢賢治も僕のなかではあかるすぎるし、つめたすぎる。反対に憂いの感じられる詩人は中原中也ということになる。よくわからないけど、ともかくそういうふうに感じる。 最近は、夜、布団に入る前にYouTubeでエリック・サティを聴きながら安ウィスキーをストレートでちび [続きを読む]
  • 消える
  • いろんなものが消えていく小さなもので言えば蝶ビー玉小指の爪大きなもので言えば森南極月の裏側消えていったものを懐かしむ心が消えた時君のことも忘れてしまう [続きを読む]
  • なにもないあたり
  • あのなにもないあたりで綺麗な空気をつかまえたよほらあの空の青いように見えてほんとうはなにもないあたりだよ僕はその新鮮な空気を胸にためておく今日のようなやさしい空気は滅多にないからずっと昔のことを思い出すあのころの光と匂いしずかでなつかしい空のいちばんうえのほうのいちばん青い場所にはほんとうはなにもない僕はいつからそのことを知っていたのだろう? [続きを読む]
  • 二月
  • ひとり暮しの部屋が散らかっている少しは片付けようと思ってそのへんにあるものを拾ってみるがそれをどこに置けばいいのかがわからないひとり暮しの部屋でぼんやりしている床にほこりが積りそのうえにものが置かれもののうえにほこりが積りそのうえにまたものが置かれるひとり暮しの部屋で途方にくれている外では雪が降り始めるいろんなもののうえに雪が積もるいろんなものが雪のしたに埋まっていく雪は歳月のように降った雪は溶け [続きを読む]
  • 光の感じがすこし変わった気がするどんなふうに変わったのかうまく言えないでもたしかに変わった気がするそれはどこかあたたかみのある光つつみこむような光なつかしい気持ちになる光光の感じがすこし変わっただけで僕はこの世界のことが前よりよくわかったような気になる普段は見えないものが見える気がするそれはたとえばきみの心のやさしい気持ち変化した光のなかでかすかに揺れているその感じ僕がきみを愛しているということ [続きを読む]
  • ドアノブ
  • ドアノブをつかもうとして空気をつかんだドアノブのあるはずの場所には空気しかなかった「ドアノブがない」と思わす口から言葉が出るドアノブを捜してドアの表面を撫でてみるすべすべとなめらかでなにもない「ドアノブがない!」焦ってドアにぶつかりはねかえされて尻もちをついた「なぜないんだ!」大きく目を見開いてドアノブのなくなったドアをまじまじと見つめる誰だっていちどはこんな目に遭うものだドアノブをつかもうとして [続きを読む]
  • 実家に帰らなかった年末、地球外生命体、刺身のつま
  •  刺身の盛り合わせの残り最後の一個を手に入れた。僕は運がいい。 大晦日の買い出しの時のことだった。僕は大晦日の夜に食べる刺身と、年越しそばに載せるための天ぷらを探して、買い出しに来たのだった。 まず、最初に西友に寄ったのだけれど、西友のお惣菜コーナーの天ぷらは目の玉が飛び出るほど高かった。刺身の盛り合わせも同じだった。 お母さんから、大晦日のスーパーでは天ぷらが鬼のように値上げされるという話を聞い [続きを読む]
  • クリスマスイブ2016
  •  朝、Kさんにlineした。でも、Kさんは返信をくれなかった。僕は自分が寂しい気持ちなのだと思った。 洗濯ものをして、外に干した。2016年のクリスマスイブの朝はとてもいい天気だった。 久しぶりに地元の障害者支援センターの担当のケースワーカー、Hさんに連絡しようと思った。 支援センターは、土曜日は十二時から開いているので、皿を洗ったりしながら、十二時になるのを待った。 そして、十二時丁度に電話した。話し中だ [続きを読む]
  • 僕の詩のつくり方
  •  まず、詩を書く前に、詩が書けるという手応えがある。 その手応えを感じられないうちは書き始めてもつまらないものができる。 手応えは、ある言葉について、何か引っかかりを感じた時に感じる場合が多い。それは、詩の核になる。 最初の一行は重要で、この一行の持つエネルギーが詩を最後の行まで連れて行く。 詩を書いている途中にも、何度か最初の行に戻り、読み返しながら書き進めていく。 最初の一行は降ってくるものだ [続きを読む]
  • Kさんの近況
  • 十七日(土) Kさんとハンバーガー屋さんでハンバーガーを食べた。 ハンバーガー屋にはマクドナルドとモスバーガーの他にもいろいろある。この日、Kさんと入ったハンバーガー屋はマクドナルドでもモスバーガーでもなかったが、何バーガーと言うのか忘れてしまった。 Kさんは食べ物にこだわりのあるほうなので、ハンバーガー屋の種類にも詳しい。 でも、僕は味がわからないほうだし、いつもだいたい同じチェーン店で同じものを [続きを読む]
  • 実家の引越し
  • 十六日(金) 僕は引越し先の家のリビングルームの椅子に、ジャンパーを着て座っていた。マフラーも巻いていた。部屋の温度は低かった。 僕は鞄から文庫本を出して読んでいた。引越し屋はダンボールの山を残して帰った。部屋のなかはパンダのキャラクターの描かれたダンボールでいっぱいだった。 父と母は引越し前のマンションに引き返して、書類のことや契約のこと、住人への挨拶をしていて留守だった。弟は自分の部屋の引き戸 [続きを読む]
  • みかん
  • 12月の夜にふたりでみかんを食べている今日はいろいろなことがあった騒々しいふたりの心もみかんを食べているあいだは不思議に静かだ橙色の皮を剥き筋を取りひとつぶひとつぶ黙々と口に運ぶみかんを食べているあいだはふたりの心は空っぽで甘酸っぱいだけになる今年はいろいろなことがあったふたりでみかんを食べている [続きを読む]