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社畜がドールを迎えたら。 http://hotate0394.blog.fc2.com/

娘さん(ドール)に支えられ何とか日々生き抜いている人間です。 そのため『ドールを美しく着飾る』『美しい写真を撮る』という事よりも『能力の低い帆立が娘さん達に支えられ、いかに人生に立ち向かっていくか』という内容が主になります

帆立
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2015/06/07

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  • もしもうちのこ達がスパロボに出たら

    ぼく「ミハルちゃんは『脱力』と『かく乱』使えそう」もうひとりのぼく「わかる」ぼく「で、最後に『奇襲』覚えそう」もうひとりのぼく「わ か る」ぼく「ナツメさんはぜったい『応援』と『祝福』もってる」もうひとりのぼく「わかる」ぼく「あと『愛』」もうひとりのぼく「 め っ さ わ か る 」ぼく「ミスミちゃんは最初『集中』くらいしか使い物になるのがなさそう」もうひとりのぼく「わかりたくない……」ぼく「でも中...

  • 『私はそのままの貴方が好きですから』

    人は生きているうちに過信をするものだ。自分に、そしてあるいは他人に。 私もその経験は勿論あって、失敗を重ねた末にどうにか今に至っているのでよくわかる。 だからこそ、他人が何かを過信しているのであれば言わなければならないのだろう。 とは言っても、言った後に軋轢を生む可能性などを考えると中々言う事が出来ないのが世の常である。 さて前置きが長くなったが、ミハルが風呂場の防音性能をあまりに過信しすぎて...

  • 報われるということ

    「色々順序があるから、まだすぐすぐに籍を入れるって話じゃないけどさ」 傍らに女性を連れた兄は、生真面目な顔をしてそう言った。 『すぐに』ではないが、その気は互いにあるという事だ。そうでなければ両親に紹介なんてしないだろう。 二番目の兄は、そういう人だ。 手堅くて、器用な生き方が出来て、物事を円滑にする付き合いもこなせる。現に天地がひっくり返らない限り食いっぱぐれる事の無い職に就いた。 当の兄の話で...

  • オーロラソング 5 (終)

    ページを捲った時にふと、目を落としている本に差し込んでいる茜色の光が目についた。 何気なく視線だけを窓へ向けると、窓から沈み掛けながらも一際に眩い西陽が私の目をすがめさせる。最近は陽も延びてきたから、これでももう結構な時間なんだろう。「んぅー……んっ」 手元の本を一旦置いて、猫のように丸まっていた上半身を伸ばす。凝り固まっていた背中と首でポキリポキリと音が鳴って、口からは息が漏れ出た。あぁ、やっぱ...

  • オーロラソング 4

    「--あれは忘れもしない先週の事でシた」「いや先週の事忘れたらやばいですよ」 ついさっきまでは真面目な空気が流れていたというのに、その数分後には打って変わってアホの子みたいな事を口走るミハルさんと律儀に話の腰をへし折っているアホな私がそこにいた。躊躇いが生まれる猶予すらないうちに自分でも驚くくらいキレのある、俗に言うツッコミに類される言葉を放ってしまっていた。 なんと言うか、ミハルさんはナツメさん...

  • オーロラソング3

    私が言葉を返すと、ミハルさんは階段の降り口からひょっこりと顔を出したまま満足げに頷いた。その所作も含めて一つ一つの動きが大きいからなのか、単純に容姿だけで言うならどう間違ってもそうは見えない筈なのに、何故だかミハルさんからはどこと無く子供らしい印象を受けてしまう。でもきっとその印象を決定的にしている要因は、ミハルさんの表情にある気もした。一目見ただけでわかるくらい底抜けに明るくて陰が見えなくて不...

  • 二月八日 夜

    何だかふわふわして、とてもいい気持ちだった。 ナツメさんに手を引かれながら階段を上がりきって地上に出ると、冬のよく冷えた夜風が身体を撫でていった。同じ風を受けて道行く人達はほとんどみんな着膨れしているし、その上にエリに首を埋めている人だってちらほら目に入る。けれど道行く人よりは薄着である私はなぜか寒いとは感じなくて、逆にこの風が涼しくて心地良いい位だった。 今日は何だかとても一日が早く過ぎた気が...

  • 二月七日 道中

    電車に乗るのはこれで二度目か。 既に三十分は揺られているというのに、私は今更そんな事を思った。 乗っている車両は、夜とはいえ深夜という程ではないのに貸しきり状態だ。他に誰も居ない座席のちょうど真ん中に先生とナツメさん、そして私の順で並んで座っている。 先生は相変わらず疲れてそうだけど、それでも表情ははいつもより明るく見える。そんな先生の横で、ナツメさんもどこか嬉しそうに薄く笑っていた。 もしかし...

  • オーロラソング 2

    肌寒いを通り越してただ寒いと言うしかない季節。いつどおり屋根裏に居る私は、読んでいた文庫本にいつの間にか照らしていた光に気付いて窓の方を見やった。その眩しい西日に目をつい細めて、今まさに読み終えた文庫本を置く。そして長い間同じ体勢だった上半身を『ぐーっ』と上に伸ばすと、自然と小さな息と微かな息が漏れた。こうして緊張している身体から力を抜くときを含めて、私は本を読むのが好きだなと思う。 そうして首...

  • オーロラソング 上

    負わねばならない責任が増えてきた。最近それをつくづく実感させられてならない。 どういう訳か、ミスミさんには先生と呼ばれる事になり、仕事では1.1倍程の昇給と引き換えに前よりもさらに2倍程の仕事をこなさなければならなくなりーー 前者で言えば私は間違っても先生と呼ばれるような立派な器ではない。仮に先生と呼ぶ人が欲しいのなら私のような人間モドキの出来損ないよりもナツメの方がよっぽど適任だろう。現に私はナツ...

  • 弱くて強い 下

    天気予報がどうだったのかは知らないけれど、今私達の頭上の空を覆う雲は欠片一つほどもなく、私達のいる休憩所にも清々しい陽が降り注いでいる。けれど今は一月の後半ということで、いくら日が柔らかかろうとそんなものは気休めくらいにしかならないくらいに肌寒く、時折風なんて吹いた日には思わず上着の襟に首を埋めてしまうほどだ。 それなのに掌は何故かじっとりと汗ばんでしまっていた。けれど、私はその理由を考えてし...

  • 弱くて強い 中

    「ウェ?」 バイクのカバーを外している元天然パーマで現坊主頭の人の背中に声を掛けると、そんな間抜けな声と共に私の方へ顔が向いた。 その上半身は着重ねのせいでさながらマシュマロマンのようにふっくらとしていた。しかし対照的に下半身はスリムタイプのジーンズのせいでナントカ2:50ばりに足のラインはくっきりと強調されてしまっていて、正直な話滑稽を通り越して若干気色悪い。いったいどこの珍獣だお前は。 そんなマシ...

  • 弱くて強い 上

    いつだったか、私はナツメさんに「あの人を強いと思うか弱いと思うか」と訊いた事がある。あの人というのは他ならないあの天然パーマの人の事だ。名前を知らないわけではなければ、失念した訳でもないのだけれど私はあの人の事は未だに名前で呼ぶことが出来ないでいる。自分でも理由はわからない。というか最近になってふと思うのは、どうやら私は他人よりもむしろ自分の事についての方が分からないことが多いのではないかと言う...

  • てのひら ひかり

    カーテンの隙間から差してくる陽の眩しさで目が覚めてみると、私は居間の隅っこ――窓際で敷布団どころか座布団すら敷かず寝ていた。しかも服装はスーツ。首をかしげつつ昨日の事を思い出そうとするが、頭は未だ寝たままなのかどうもハッキリしない。 自分で掛けたのかすらも思い出せない紺色のブランケットをどかさないまま起き上がると、頭がひどく重かった。しかも眼窩の奥には鈍い痛みまで感じ、私は起こし掛けた身体を再び固...

  • 四月十九日 下

    直後は後悔で私の精神状況は澱のように深く重く沈み込んでいた。 けれどそんな自己嫌悪にあっても身体本来の欲求と言うのは素直な物らしくて、猫のように丸まった体勢も手伝ってか気付いたころには私の意識は微睡みに落ちかけていた。 流石にこのまま寝たら身体が痛くなるだろうな、そんな事をぼんやりと考えたもののやはり私は物ぐさな人間なようで身体を起こすまでには至らない。ああ、いいや違う。私は落ち込んでいるんだ。...

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