ウィンラブ さん プロフィール

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ウィンラブさん: 僕はここにいるよ。
ハンドル名ウィンラブ さん
ブログタイトル僕はここにいるよ。
ブログURLhttp://winhopper.blog.fc2.com/
サイト紹介文ホミンの小説を好き勝手に書いています。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供128回 / 365日(平均2.5回/週) - 参加 2015/07/15 21:43

ウィンラブ さんのブログ記事

  • シェヘラザード114
  • 《C サイド》 最近、頭が真っ白になる瞬間がある。気がつくと1時間くらい、時間が経ってた時もあった。しばらくすれば、元に戻るんだけど、その時間と頻度が多くなってきている。特に、ピアノを弾いてる時が、その症状に陥りやすい。記憶が戻りつつあるのだろうか…?それは、とても嬉しい事なんだけど、今の僕の記憶は、どうなるんだろう?記憶を取り戻した瞬間、記憶喪失だった時の記憶が無くなる、と聞いた事がある。今の僕の記 [続きを読む]
  • シェヘラザード113
  • 週末が来た。今日は、朝から気合いを入れて、出かける仕度をしていた。なんと、チャンミナを連れて、コンサートに行くんだ。職場の同僚から、ピアノのリサイタルのチケットを譲り受け、それをチャンミナに話したら、大喜びをした。きっと、チャンミナにとっても、良い刺激になるだろう。とりあえず、時間まで、カフェでコーヒーを飲む。いつもより、テンションの高いチャンミナが、「はぁ〜、早く時間にならないかなぁ」と、何度も [続きを読む]
  • シェヘラザード112
  • 俺が何か話しかけても、チャンミナは完全に無視する。参った…、完全にお手上げだ。「分かったよ、チャンミナ。俺が悪かった。…いったい、どうすれば機嫌を直してくれる?」するとチャンミナが、「まず第一に、おはようのキス。それから、行ってきますのキスとハグ。この二つ!」指でピースマークを作って、俺に見せる。「なっ!何だそりゃ。」新婚家庭の夫婦じゃないか!?だいたい、元気な頃のチャンミナとだって、そんな事して [続きを読む]
  • シェヘラザード111
  • 「んっ…。」痺れるような快感が、唇から伝わってくる。俺は、そのままチャンミナを抱きしめて、もっと深いキスをしたいと思った。だけど、理性が目覚めて、それを押しとどめる。俺は、そっと、チャンミナの身体を離すと、「ダメだ、チャンミナ。今のお前には、これ以上は出来ない。」そう、言い聞かせるように言った。「どうして…?僕が病人だから?今の僕じゃあ、愛せない?」畳み掛けるように、チャンミナから言葉が放たれる。 [続きを読む]
  • シェヘラザード110
  • チャンミナが横を向いて、俺を見た。「ねえ、ユノ。」「なんだ?」「僕たちって、本当はどんな関係だったの?」「え?」思わず起き上がると、俺は、チャンミナを見下ろした。「僕たちって、恋人同士だったんじゃない?」「なっ、んで...?」俺のリアクションに、確信を得たチャンミナが、「分かるよ、そりゃあ。だって、ユノってば僕へのラブラブ光線が、すごいんだもん。」なぜだか、嬉しそうに言う。「ばっ、馬鹿!からかうなよ。」俺 [続きを読む]
  • シェヘラザード109
  • 《Y サイド》仕事が終わり、家に帰ると、チャンミナが料理を作ってくれていた。本当は、包丁とかで怪我するのが心配だから、無理しなくていいんだけど。そう言うと、「ユノは、心配性だな。」って笑って、馬鹿にするんだ。まぁ...、少しずつ色んな事をさせるのも、悪くないかもな。テーブルには、クリーム色したパスタと、色とりどりの食材が入ったサラダが、並んでいる。俺の腹の虫が鳴った。さっそく、パスタを口に入れてみる。 [続きを読む]
  • シェヘラザード108
  • 《C サイド》ユノは面白い人だ。僕がごはんを食べる時、やけどしないようにと、フーフー吹いて、食べさせる。すごく心配性で、僕を子供扱いするんだ。そりゃ確かに、事故で記憶は無くしたけど、世間的にはもう、二十歳を超えた大人だ。ちょっと過保護が過ぎる。でも、そんなユノとの生活は、危なっかしくて、とても楽しい。毎朝、朝食を作ってくれるけど、しょっちゅうパンを焦がすし、行ってきます、と言って出ていっても、忘れ物 [続きを読む]
  • シェヘラザード107
  • チャンミナが退院する事になった。相変わらず、記憶は戻らないままだ。俺は、環境を変えるのは良くないと、チャンミナの親を説得して、二人で住んでいたアパートに、チャンミンを引き取った。道すがら、路肩に咲く花を、しゃがみ込んで、見つめるチャンミナ。すべてが新鮮で、目新しいのか、キョロキョロしながら、ゆっくりと歩いてく。そんなチャンミナが、愛おしいくて、俺は心配する振りをして、肩を組んだ。家に着くと、何より [続きを読む]
  • シェヘラザード106
  • 《Y サイド》車椅子のチャンミナを押しながら、病院の庭を散歩する。歩きながら、チャンミナがどんなヤツだったかを話して聞かせた。「ピアノが上手で、いつも俺に聞かせてくれたんだ。」「僕が、ピアノを...?」チャンミナが、不思議そうに首をかしげる。「それで、優しくて情に厚くて、すごく涙もろいんだ。」俺は目を細めて、チャンミナという人間の事を話す。「そうなんだ...僕って、涙もろいんだ。」遠くを見つめながら、チャ [続きを読む]
  • シェヘラザード105
  • 《C サイド》目を開けると、白い天井が目に入ってきた。ど…こだ、ここ?見知らぬ景色に、戸惑う僕。そして、横を見た。僕の手を握りしめ、泣いてる女の人がいる。…誰だ?分からない!いったい僕は、どうしたんだろう?すると、近くにいた背の高い男の人が、僕の事をチャンミナと呼んだ。知り合いなのだろうか?まったく、分からない。分からない事だらけで、頭がどうにかなりそうだ。青い服を着た、先生と呼ばれた人が、僕の事を [続きを読む]
  • シェヘラザード104
  • チャンミナが俺を見て、不思議そうに言った。「…どちら様でしょうか?」俺は、唖然とした。「チャンミナ…。俺が、分からないのか?」先生が、「事故のショックによる、健忘症を引き越したのかも知れません。」と言った。お母さんが、チャンミナの手を取って泣いた。「かわいそうに…」俺は、「これは、治るんですよね?」と、先生にすがるように聞く。「正直言って、こればかりは…。なんとも言えません。」「そんな…。」思わず [続きを読む]
  • シェヘラザード103
  • ようやく、病院にたどり着いた。ストレッチャーに乗せられたチャンミナは、オペ室へと運ばれていく。チャンミナの両親も、駆けつけて来た。俺は頭を下げて、チャンミナの事故の様子を話す。チャンミナのお母さんが、ハンカチで目を押さえた。そして俺たちは、祈りながら、手術の無事を待った。長い時間待ち続けて、ようやく手術中のランプが消える。中から先生が現れ、状況を説明してくれた。「一命は取り留めました。ただ、脳に出 [続きを読む]
  • シェヘラザード102
  • うららかな春の日の午後。俺は、チャンミナとホームセンターに買い物に出かけた。「ちょっと、部屋のインテリアを変えたいですね。」と、チャンミナが言い出し、それでカーテンやラックを探しに出る事となる。シックな柄のカーテンと、木目調のラックを選ぶと、俺たちは満足して店を出た。「いい柄があって良かったですね。」歩きながら、チャンミナが嬉しそうに言う。「そうだな。帰ったら、さっそく取り付けようぜ。」幸せな気分 [続きを読む]
  • シェヘラザード101
  • そんな恩人でもあるアンさんが、最近、職場に顔を出さなくなった。有給休暇でもないのに、もう一週間も休んだままだ。ある時、上司がやって来て話し始めた。「みんなに、重大な話がある。実は、アン君が病に倒れた。もし、お見舞に行くのなら、言ってくれ。病院を教えるから。」驚きのあまり、俺は言葉を失う。あのアンさんが、病気で倒れただって!?そんなの信じられない。とにかく、お見舞いに行かなきゃと思う。次の日。仕事の合 [続きを読む]
  • シェヘラザード100
  • 子会社への出向はなくなったものの、俺の会社での立場は、完全に悪くなった。同僚とも気まずくなり、休み時間も、一人でいる事が多くなる。それでも、変わらずに接してくれる人もいた。先輩のアンさんだ。いつものように、屈託なく話しかけてくれ、「大丈夫だ。そのうち、みんなも分かってくれる時が来る。それまで、腐るなよ。」そう言って、俺の肩を叩いてくれる。そんなアンさんの優しさが、胸に響いた。そんなある時。アンさん [続きを読む]
  • シェヘラザード99
  • 喫茶店で、俺は親父と向かい合わせに座る。「元気そうだな。」「あぁ…まあ、なんとか。」親父がタバコに火を点けながら、口を開いた。「会社で、大変な事になってるらしいな。」「まぁ、ちょっとな。」「どうだ。そろそろ、うちの会社に戻って来んか?お前のポストも、ちゃんと用意してやる。」「…。」「いつまでも意地を張ってても、仕様がないだろう。お前の相手だって、迷惑がかかってるんじゃないのか?」そこまで知ってる事 [続きを読む]
  • シェヘラザード98
  • 俺は、リビングに大の字で寝っ転がって、ため息をついた。まさか、こんな形で会社にバレるとは。…一体誰が、会社にFAXを送りつけたんだろう。考えても分からない。それにしても、自宅待機とはな。これから、一体どうなるんだろう…。この国は、文化や宗教的に、同性愛者には厳しい。きっと、厳しい処分が下されるんだろうな。とりあえず、チャンミナには、黙っていようと思っていた。夜、チャンミナがバイトから帰ってきた。少し [続きを読む]
  • シェヘラザード97
  • 《Y サイド》こうして、俺とチャンミナの同棲生活が始まった。毎日、チャンミナと一緒にいられる。それだけで、俺の日常がキラキラと輝きを増した。今朝も、チャンミナの手料理を食べて、家を出た。おまけに弁当まで、持たせてくれる。なんて出来た恋人なんだろう…。俺は、幸せな気持ちで、会社に向かった。会社では、俺の彼女はどんな人だと、みんなに聞かれる。もちろん、本当の事を言う訳にはいかないから、適当にごまかしてる [続きを読む]
  • シェヘラザード96
  • 《C サイド》ヒョンと一つになれて、僕は、この上なく幸せだった。正直、お尻の痛みは気になるけど、今は喜びの方が上回っている。あぁ、なんて幸せなんだろう…。涙が出てきたから、そっと手で拭った。そして、となりで寝ているヒョンを見た。肩から腕にかけて、ケロイド状の火傷痕がある。僕は、そっとその傷跡を指でなぞった。僕のために、負った傷…。絶対に忘れないから。静まり返った部屋で、ヒョンが寝息を立てている。僕は [続きを読む]
  • シェヘラザード95
  • しばらくまったりしてると、突然、チャンミナがムクッと起き出して、バッグから何かを取り出した。それは、透明な液体が入った容器だった。「なんだ、それ?」「…ローションです。」チャンミナが、少し恥ずかしそうに、小声で言う。そして、続けて言った。「ヒョンと、一つになりたくて…」ゴクリと、俺のノドが鳴る。チャンミナと一つになるというのは、俺の夢でもあった。こんな風に実現するなんて、信じられない。「本当に…い [続きを読む]
  • シェヘラザード94
  • 俺のアパートの前で、チャンミナが待っていてくれた。そして、少し恥ずかしそうに「退院、おめでとうございます。」って、言ってくれる。俺は片手を上げ、「おうっ!晴れて自由の身だ。」と、冗談めかして言った。二人で、そろって部屋に入る。部屋に入ったところで、俺はチャンミナを後ろから抱きしめた。そして、耳もとで、「チャンミナ…ずっと、お前が欲しかった。」そっとささやく。チャンミナは、耳まで真っ赤にして、静かに [続きを読む]
  • シェヘラザード93
  • 《Y サイド》ユナさんが逮捕されたと聞いた。どうやら、自分から警察署に、出頭して来たらしい。彼女を、ここまで追い詰めてしまった、自分の浅はかさを悔やんだ。ユナさん、ごめんなさい…。俺は、あなたの人生をめちゃくちゃにしてしまった…。シーツをギュッと握りしめて、この現実を重く受け止める。ドアが開いて、おふくろが入って来た。俺は、おふくろに、「チャンミナとの事、許してもらえないかな?」頭を下げて言った。お [続きを読む]
  • シェヘラザード92
  • 《C サイド》なんだか、その女の人が気の毒な気もした。だからって、今回の事は許されないが。でも…きっと、ヒョンの事が好きだったんだろうな…。僕は、そのユナさんていう人の事を思って、胸を痛めた。ガチャ…。病室のドアが開いて、ヒョンのお母さんが入って来た。僕の顔を見て、「あなた…どうしてここに?」「すみません…」「出て行って!あなたの顔など、見たくもない!」そう言うと、僕の持ってきた花束を、突き返した。 [続きを読む]
  • シェヘラザード91
  • 《C サイド》ヒョンに付き添って、救急病院に向かった。救急隊員の方に、何かの液体を浴びせられた事を説明する。ヒョンの上半身が脱がされ、背中があらわになる。そこは、真っ赤にただれ、痛々しい状態になっていた。僕をかばってくれたせいで...。ヒョン、ごめんなさい...。あの女の人は、明らかに僕の顔を狙っていた。ヒョンがかばってくれなかったら、今ごろは...。そう思うと、いたたまれなくなる。病院に着くと、ヒョンは手 [続きを読む]
  • シェヘラザード90
  • 次の日。俺は寝不足のまま、会社に出社した。昨夜のユナさんが、頭にこびりついて、離れない。俺が、あんな風にしてしまったんだな…。罪悪感で、胸が締め付けられた。だけど、どうする事も出来ない。俺には、チャンミナしかいないんだから。夜、仕事が終わって、チャンミナに連絡を取る。約束した場所で待っていると、チャンミナがやって来た。俺たちは、久しぶりにデートを楽しむ予定だ。ダーツバーに入ると、お酒を飲みながら、 [続きを読む]