白浜 渚 さん プロフィール

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白浜 渚さん: 白浜 渚のブログ
ハンドル名白浜 渚 さん
ブログタイトル白浜 渚のブログ
ブログURLhttp://blog.goo.ne.jp/shirahama-nagisa
サイト紹介文シニア恋愛小説作家によるエッセイ集です
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供22回 / 365日(平均0.4回/週) - 参加 2015/07/19 00:23

白浜 渚 さんのブログ記事

  • 波(7)
  •        波(7)     〈完結〉上岡良樹がゴルフ場で仲間とゲームを終わってラウンジでお茶を飲みながら談笑しているところにズボンの右ポケットでスマホが鳴った。久しぶりに聞く「ライン」の着信音だ。すぐ会社の部下だった陽気な吉村太郎の顔が浮かんだ。〈今頃なんの用だろう。〉もう何年も連絡をくれたこともなかったし、こちらからも連絡していない。スマホを取り出すために立ち上がりズボンのポケットに手を入れ [続きを読む]
  • 波(6)
  • 波(6)新しいことを覚えるのは非常にエネルギーが要る。上岡良樹は現役時代にスマートホンを使い始めたが、電話とメール、それとゴルフの必要から部下の吉村太郎に設定してもらい教えられた「ライン」以外はほとんど使っていなかった。メールは、今は関西に住んでいる子供たちとの連絡、特に正月前後に、毎年している家族の新年会の打ち合わせで使うぐらいであまり頻繁には使っていない。退職以来あまり外部の人との接触も多くは [続きを読む]
  • 波(5)
  • 波(5)上岡綾乃はパートの仕事に慣れるに従い親しい仲間も出来た。全日勤務の浅井順子は新入りの綾乃に何かと親切にしてくれた。不用意な間違いを犯し若い上司に手ひどく叱られた時など「私もそうだったのよ。」と慰め、丁寧に教えてくれたものだ。順子は綾乃より八歳も若いが、夫がリストラにあって現在求職中だという。順子は根っから明るいタイプで綾乃は自分が落ち込んでいる時などに彼女の笑顔に救われることが多かった。〈 [続きを読む]
  • 波(4)
  • 波(4)綾乃は一年ほど前から週三日、隣町のスーパーへレジ打ちのパートに行くようになった。夫が退職して家にいることが多くなり、四六時中顔を合わせているのもなんとなく気が滅入る。今まで経験したことのない勤めに出る経験もして見たいと思った。今まで専業主婦を続けてきたが、初めての勤めは決して楽ではない。研修を受けて一日四時間、一週間に午前の勤務が一回と午後の勤務が二回というシフトだが、慣れない客扱いに緊張 [続きを読む]
  • 波(3)
  • 波(3)上岡良樹が定年退職して三年が過ぎた。贅沢をしなければ年金だけでもなんとか生活できるのであえて再就職する気も起きず、週一・二回はゴルフの打ちっぱなしに出かけ、近くの比較的安いコースを見つけて年に何回かは実際のコースを回って新しい仲間もできた。退職後しばらくは職場の仲間のコンペにも誘われたが、回数が減り話題も合わなくなって次第に遠ざかった。家ではパソコンを開きSNSなどを見て過ごす日が多くなった [続きを読む]
  • 波(2)
  • 波(2)「退職金を使って車を新しくしようと思うんだがね。」上岡良樹は、退職後一週間ぐらいは家の近所を散歩したりして過ごしていたが、車を買い替えて妻と新車でドライブに行きたいと思った。退職金の一部を使えば十分買える。「今の車はもうだめなの?」「いや、そういうわけじゃないけど、今なら無理なく買えるし、たまにはお前とドライブを楽しみたくてね。」「ドライブなら今の車でもいいんじゃない。私は満足よ。これから [続きを読む]
  • 波(1)
  •     波(1)平成二十三年五月十八日水曜日、上岡良樹は六十五歳の誕生日を迎え、三十八年にわたるサラリーマン生活に終わりを告げた。「定年」、多くの人々が迎える人生の区切り。川崎市内にある大手自動車メーカーの系列会社で経理部長を務めた良樹は、その日職場の同僚たちの送別会に招かれて夜十一時過ぎに帰宅した。同じ駅から通っている今日まで部下だった吉村太郎が自宅までタクシーで送ってきてくれた。家では妻の綾乃 [続きを読む]
  • 短編小説 熟年夫婦
  • 熟年夫婦あなたは妻に惚れていますか?あなたは夫と恋をしていますか?夫婦生活を長年しているといろいろあります。子供のこと、仕事のこと、家計のこと、住まいのこと、ローンのこと、衣服のこと、食べ物のこと、家事のこと、お互いの趣味のこと、夫婦喧嘩のこと・・・夫婦になった男女を世間はごく当たり前に「一体の存在」としてみます。しかし結婚という手続きをしない男女が一緒にいると「好奇の対象」として見られることが多 [続きを読む]
  • 続・シニアカップルの経済学
  • 続・シニアカップルの経済学旅の思い出(田淵雪江の手記より その2)二泊目のホテルの名は「ホテル・ピアノ」でした。「このホテル雪江さんみたいな名前だね。いっぱい楽しもうね。」と彼。「バカね。変なこと言わないでよ。」はたして、その夜私はピアノになりました。彼の指は私を何度もクライマックスに押し上げる名演奏家なのです。それは彼の本当の優しさだと思います。こんなに感じたのだからもうこれ以上は無理じゃないか [続きを読む]
  • シニアカップルの経済学
  • シニアカップルの経済学 旅の思い出(田淵雪江の手記より)ふたりで2泊3日の北海道旅行に行きました。彼と知り合ってもう5年目になります。何度か二人で旅行もしてきましたが、お互いに年金生活者、二人とも裕福な方ではないので某旅行社の格安パックツアーをネットで探して3か月ほど前に予約しました。私たちは、お金を出し合ってあらかじめ旅行費用をためているんです。集めたお金は私が管理します。日常の二人一緒の行 [続きを読む]
  • Merry Christmas
  • 皆さん Merry Christmas!!白浜 渚です。シニアの恋を語るメッセンジャーを自認しています。マイペースで、楽しみながらブログを進めています。これからもよろしくお願いします。次の更新は、もうしばらくお待ちください。        次のテーマは「シニアカップルの経済学」です [続きを読む]
  • 永遠の恋人
  •    永遠の恋人(ある恋人同士の会話から)「祐子さん、僕と結婚してください・・・」「・・・とは行かないのよね、私たち。」「前から若い連中の間では『友達以上、恋人未満』っていう言葉があったよね。その考え方で言うと『恋人以上、夫婦未満』っていうこともあるのかなぁ。」「それは無いわね。結婚すれば恋人とは全く違った関係になるから、その中間は考えられないもの。」「恋人って何なんだろうね。もっとも最近では男同 [続きを読む]
  • 切ない恋
  • 切ない恋独居老人は目が覚めるとおもむろにトイレに立った。時計を見ると午前二時を少し回ったところだ。尿意とは別に、老人の鳩尾(みぞおち)の少し上のあたりが何となく重苦しい感じがする。用をたしてスッキリすると、その感覚はますますはっきりと老人の胸の奥を占領していった。昨日もほとんど一日中、近くに住む彼女と一緒に過ごした。彼女は老人より五つ歳下の七十四歳。午前中は二人で隣市の公民館でボランティア団体の役 [続きを読む]
  • 加齢とセックス その2
  •   加齢とセックス その2男性にとって挿入による快感は一過性であり、個人差はありますが歳とともにしだいに減退していきます。しかし男性の性的な接触による精神的な喜びは、女性が受け入れる限り決して衰えたり失われたりすることはありません。セックスによる快感は脳内で感ずるので、男性はどのようにすれば女性をオーガスムに導けるかを追求し、努めれば、達成したときには男性としての充実した強い快感が得られます。これ [続きを読む]
  • 加齢とセックス
  • 加齢とセックス「もう歳だからセックスなんて卒業したよ!」という言葉をよく耳にします。本当にそうなのでしょうか。加齢という現象は全ての人に訪れます。しかし恋人や夫婦が、相手を異性として愛する限り、何らかの性的な交わりがあるのが自然です。人の性行為の役割には生殖(子孫を残す)連帯(愛情の表現)快楽(快楽の共有)の3つがあります。高齢者の性では通常女性の排卵が止まるので①は不可能ですが、②と③は十分可能 [続きを読む]
  • 卒業そして進学
  • 卒業そして進学「もう卒業したわ。」「どこを。」「夫婦大学。」「そして?」「大学院に進学よ。」「専攻は?」「恋愛専攻・・・」「なるほど、それはいい。」「夫婦生活にはいろいろな苦労や幸せがあったけれど、伴侶を亡くして落ち込んでいたら駄目よね。これからの人生はこれから創っていく。」「新しい出逢いも大切にしてね。僕は妻を亡くして5年になるけど、君と出会えて本当に幸せだよ。」「夫婦大学ではいろいろ学んできた [続きを読む]
  • 男と女
  • 男と女加齢とともに男女とも性ホルモンの分泌は低下して中性化する傾向になるそうです。私自身たしかに若い時代ほど美しい女性を見て心が躍るような体験は少なくなっていますし、性への渇望感のようなものも若い頃ほど激しくはないようです。しかし恋人を思う気持ちはますます強く、深くなるのを実感し、また彼女にしても私への愛情が深くなっているのを実感できて嬉しく、深い幸せを感じています。異性に惹かれる気持ちは加齢とは [続きを読む]
  • 恋がすべて(恋愛至上論)
  • 恋がすべて(恋愛至上論)恋は人と人との全人的な結びつきですから、古くから「恋愛」に人生最高の価値を与える思想が生まれ、「恋愛至上主義」という立場による主張が唱えられました。しかしこれは主として文学において恋愛の精神面をクローズアップした主張で、現在の若者たちが日常使っている「恋愛至上主義」という概念とは大きく異なります。恋愛という状態への評価は、現在恋愛を経験している人にしか分からない、きわめて主 [続きを読む]
  • 自慰について(その2)
  • 自慰について (その2)人間の「性(せい)」が「生殖」(子孫を残す)という、動物本来の機能を超えて「恋」という文化を生みだしてから何千年の歴史が流れたことでしょう(何万年かも)。しかし「恋人」は他人です。他人同士である恋人は、実生活においても、セックスにおいても、常に100パーセント一致しているということはありません。最も深い心の奥底における人間の性(さが)と言える部分においては「恋人」といえども [続きを読む]
  • 自慰について
  • 自慰について (その1)私が高校2年生の「純真な少年」だったとき(思えばもう60年以上前になりますが)、担任の先生がおっしゃいました。「オナニーは有害です・・・」と。男子だけのクラスだったので「性教育」の一環として話されたのでしょう。詳しい内容は忘れましたが、奥手だった私には、これは大きなショックでした。中学生の頃、憧れていた可愛い同級生の女の子に人知れず恋をして、いつの間にか覚えた「自慰」行為が [続きを読む]
  • 歳の差
  •   歳の差「恋愛に歳の差は無い」とはよく言われます。確かにその通りです。80歳の男性が23歳の女性と恋に落ちても何の不思議もありません。その逆についても同じことが言えます。しかし、実際には、それを阻むいろいろな要因があります。一つには他人の噂とか、家族の目とかいう、外的な要因があるかもしれませんが、最も大きな要因は、世代の違いによる意識の違いが大きいと思われます。恋は他人同士の全人的な結びつきです [続きを読む]
  • 恋が失われるとき
  • 恋が失われるとき「女心と秋の空」とは、昔から言い古された言葉です。これはもちろん「人の心は日々移ろうもの」であることを端的に表していて、「女心」を「男心」に取り換えてもそのまま当てはまります。「あんなに愛し合った仲なのに」「あんなに燃え上がった恋だったのに」古今東西を問わず、ジャンルを問わず、歌という歌に歌われできた不変のテーマがここにあります。「恋」はいつかは破れるもの、恋人の心はいつかは、別の [続きを読む]
  • 恋は生き物
  • 恋は生き物「恋」は、当人同士とは別の意思を持った生き物です。だから毎日表情が変わります。今どんなに幸せな恋も、明日にそのまま続く保証はありません。恋が健康を保ち、いつでも良い表情を持っていられるためには当事者同士のたゆまぬ努力が必要です。恋が恋である限り、今日の恋が明日にそのまままったく同じ状態で続くことはなく、常に変化します。相手を思う心が、さらに強くなることもあれば、逆に弱くなることもあります [続きを読む]
  • 終の恋
  • 終の恋人生最後の恋。恋をする人にとって、この恋が永遠に続くようにと願うのは自然のことです。とりわけシニアの恋においては、この思いは深刻です。恋人であれ夫婦であれ、愛し合う二人にとって、この愛が永遠に続くことは悲願であるはずです。しかし、別れの時は必ず来ます。同じ「別れ」でも、この別れは「別れの美学」などとは言っていられない決定的な別れです。生別・死別を問わず、何らかの形で、決定的な別れの時は必ず来 [続きを読む]
  • 言葉による表現
  • 言葉による表現“I love you.”という言葉を欧米人は日本人に比べて気軽に言葉にして伝えるということはよく聞きます。日本人のシニアのカップルで、このようなことがどのくらいできるでしょうか。TVなどで見るお年寄りの言葉で、「言葉には出しませんが、妻には本当に感謝しています。」などという述懐をよく見聞きします。「心が通じていれば、言葉に出さなくても・・・」「以心伝心」などが日本的な美学なのでしょうか。シチュ [続きを読む]