微笑み椅子 さん プロフィール

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微笑み椅子さん: 悶絶執筆シリーズ ブログと執筆
ハンドル名微笑み椅子 さん
ブログタイトル悶絶執筆シリーズ ブログと執筆
ブログURLhttp://yougamecola.seesaa.net/
サイト紹介文主に掌編小説を書いています
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供0回 / 365日(平均0.0回/週) - 参加 2015/07/28 14:55

微笑み椅子 さんのブログ記事

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  • 小説 30秒から始まる物語
  •  ハザマ・アオイがモリタ・シゲルと初めて出会ったのは高校の合格発表の時だ。 アオイは緊張と恐怖で反吐を吐きそうになっていた。 大きな行事の前日に寝付けない事はよくある話だが、アオイの場合二週間も前からそれに苛まれていた。酷い体調不良は一週間前から津波のように押し寄せ、受験結果の書かれた掲示板の前でアオイに膝を折らせたのだ。 身動き取れずうずくまり、結果を見ることも出来ずしゃがみこんだまま嗚咽を漏ら [続きを読む]
  • ホラー小説 タンス
  •  母方の実家には古いタンスがある。何代前の物かわからないほど年季が入った品だ。 いかにもいわくがありそうなシロモノではあったが、祖母は特に気にすることもなく普通に古着などを入れている。以前、面白い話の一つでもないかと聞いたら、大地震の時ビクリともしなかったとかそういうのしか出てこなかった。私にとって至極どうでもいいタンスである。 だが、実家が古物商を営んでいる友人にその話をしたところ、歴史的にも価 [続きを読む]
  • 400文字小説その11 タバコ
  •  男は先ほど友人が言っていた事を思い出す。「知ってるか? そこの公園でタバコをポイ捨てする奴が一人も居ないんだって」 友人は思わせぶりな態度で話を始め、途中で用事を思い出して帰ってしまった。オチを聞きそびれた男は件の公園でベンチに座りタバコを吸った。すぐに拾えばいい。そう思って指の先から地面に落とした。 男はそれを視界の端に見る。 初めはボロ布だと思った。すぐにその布の端からカマドウマのように変形 [続きを読む]
  • 400文字小説その10 歌タコ
  •  タコを釣り上げた。するとタコは片言で喋り出し、命乞いを始めた。「ワタシ、タコ、歌エル、タコネ」「じゃあ歌ってみろよ」「和太鼓、ナイト、歌エナイ、アルヨ」 酢だこにするかどうか三秒間迷った結果、連れ帰ることにした。 家にはドラムセットがあった。和太鼓がないのでこれを使うしか無い。タコはドラムセットを見るとヌルヌルと近づき、ドラムを叩き始めた。 それと同時にドラムとは違う大きな音が鳴った。隣人が壁を [続きを読む]
  • 400文字小説その9 ランチバスケットを持って
  •  今日はママと一緒にハイキングに来たの。 小高い丘の上でランチバスケットを広げると、イノシシの子供が駆けよってきたわ。 私、いいことを思いついた。この子イノシシにもサンドイッチをあげようと思うの。 逃げないうちにと急いでランチバスケットに手を突っ込んで掴んだもの、それは私の手によって挟まれた殺人鬼ボブの脂ぎった鼻梁だ! 怪鳥のような奇声を上げ鉈を振り上げ襲いかかる殺人鬼ボブを待ち受けていたのは果た [続きを読む]
  • 400文字小説その8 熊宿
  •  旅行先の宿で熊に出迎えられた。いや襲われたとかでは無く、文字通りにヒグマが宿をやっていたのだ。 流暢に日本語をしゃべる熊に案内された時は子供の頃に読んだ人喰いネコの絵本を思い出し戦慄したが、顔にクリームを塗られることもなく部屋へ通された。着物を着た熊の話によると温泉から見える景色がいいらしい。 人間の体は異常な状況に置かれた時、感覚を麻痺させその環境に適応させるという事実を今知った。生涯知りたく [続きを読む]
  • 400文字小説その7 奴隷船と神の使徒
  •  男は奴隷商人を生業にしていた。あるとき男の所に一人の少女がやってくる。まだ幼さが残っていたが美しい少女だった。高く売れるだろうな。男はそう値踏みした。少女は言う。「海を越える船を出せると聞きました。神の信奉者を乗せてはいただけませんか?」 男は売った金でなにをするかを考え始めていた。 航海が半ばに差し掛かったとき、水平線から迫ってくるドクロの旗を見つけた。追いつかれれば死は免れない。「神は我々を [続きを読む]
  • 400文字小説その6 自動販売機の補充
  •  作業内容  自動販売機の補充。 禁則事項  一、缶を床に落とさないこと。 ニ、利用した場合、空き缶はくずかごに捨てる。 まだ昼ごろだというのに、その廃ビルには光というものが全くない。俺はそんな場所で言われた通りの仕事をこなしている。 自販機へ缶を流し込む度、体積した埃が舞い上がりマスク越しでもむせそうになった。こんな仕事は早く終わらせたい。 数ヶ月ぐらいの間、誰かがここに来たとは思えなかった。当 [続きを読む]
  • 400文字小説その5 蜜を食う虫、ゴミを食う虫、
  •  あるところに蜜を食ってゴミを出す虫が居ました。ミツクイゴミムシです。 ミツクイゴミムシはいずれ周りがゴミまみれになってしまい蜜を食うことが出来なくなる事に気づきました。 死ぬまで蜜を食いたかったミツクイゴミムシは、蜜を吐き出す虫になり自給自足をしよう、と考えます。 そんな荒唐無稽な話を考えていたので、別な虫に説教されてしまいました。「蜜を吐くのも食うのも高等な生物のやることだよ。君は蜜を食うこと [続きを読む]
  • 400文字小説その4 ママと私と殺人鬼ボブ
  • 「ジェニファー、にんにくを強火で炒めては駄目だよ。焦げ臭くなってしまうから。弱火で、香りがオリーブオイルに移る程度でゆっくりと、がコツ」 私はジェニファー。ママの作るパスタが大好き。だから自分でも作れるように教えてもらっているの。フライパンをのぞき込むとママの言うとおり新鮮なオリーブオイルににんにくの香りがゆっくりと移っていく。 フライパンの中には丁寧に細かくされたにんにく、唐辛子。そして、オリー [続きを読む]
  • 400文字小説その3 長い戦い
  •  邪神は世界を滅ぼすべく暴れていた。ある日、一人の脆弱で愚かな人間と出会い戦いを挑まれる。「俺に勝てたら世界を滅ぼさせてやる」 なんとも挑戦的な人間の誘いに嬉しくなる邪神。その戦いは長期に及び、七日七晩をとうに超え、年単位に達した。 三十年を過ぎた辺だろうか、人間は時折激しく咳き込むようになった。「大丈夫か?」「最近体が重い」「回復魔法をかけたほうがいいんじゃないか?」 更に二十年経つと、人間は歩 [続きを読む]
  • 400文字小説その2 彼女の愛した世界
  •  硝子板に挟まれた一センチメートル四方の薄い空間。それが彼女の愛した世界の全てだ。「帰って来た気がする」彼女が無表情に顕微鏡を覗きこんだとき、そう呟くのを聞いた。 彼女は人生の殆どを顕微鏡を覗くことに費やした。 ある日彼女は顕微鏡の中に自分がいるべき世界を見つけた、と言い始めた。 疲れているのだと解釈した。毎日休みなくのぞき続け、研究を続けてきたのだ。少し狂ってもおかしくはない。私が休むように言う [続きを読む]
  • 400文字小説その1 死ぬことを恐れた男の一生。
  •  男がいた。 彼は死ぬことを何よりも恐れていた。 行動することによって時間が減っていくと考えた彼は、何もせずに一日中部屋で椅子に座っていた。 どれぐらいそうしていただろうか、彼の前に女性の幻覚が現れる。 彼女は若く。美しかった。 彼はその幻覚を見続けることで時間が過ぎて行くことを恐れ、目を閉じた。 どれぐらいそうしていただろうか、彼の耳に幻聴が届く。 幻聴は子供と女性の声だった。子供の声は幼いころ [続きを読む]
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