かりん さん プロフィール

  •  
かりんさん: 彼と彼女とエトセトラ
ハンドル名かりん さん
ブログタイトル彼と彼女とエトセトラ
ブログURLhttp://nakachuton.blog.fc2.com/
サイト紹介文鋼の錬金術師の二次創作小説です。ロイアイと軍部の愉快な仲間たちの日常をほのぼの書いてます。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供121回 / 365日(平均2.3回/週) - 参加 2015/07/28 08:43

かりん さんのブログ記事

  • 寝ぼけると
  •  目が覚めると、腕の中に見慣れた副官がいて一瞬動揺した。 しかしすぐに「そういえば昨日泊まったんだったな」と、思い出した。 本当は2人の非番が揃うまでそういうことはいろいろ我慢しようと思っていたのだが、昨日結局我慢できなくなってしまった。 おかげで今日は非番ではない。 私も彼女も通常通りお仕事である。 しかももともとそういう予定にしていなかったため、この家には彼女の生活用品が何もない。 一旦帰る、 [続きを読む]
  • 誰に似たのか
  • 「マスタングさん!」 その声に、彼は振り返った。「あの、これ。いつもお世話になってるんで。」 小柄でかわいらしい女の子が顔を真っ赤にして差し出す箱を、彼は受け取った。「ああ、ありがと。」「それとこれも。」「ああ、はい。」 押しつけるように封筒を彼に渡したその女の子は、彼の返事も聞かず走って行ってしまった。 彼は渡された箱と手紙を交互に見ながら、肩をすくめた。「レイー!」「・・・いたのかよ。」 後ろ [続きを読む]
  • 知らずとも
  •  たぶん夢だったと思う。「好きだ。」 そう聞こえた。 けれども軽い金縛り状態で、意識はぼんやりと覚醒しかけていても、体を動かすことはできなかった。「リザ。」 そう呼ばれた。 けれどもその人は、もう何年も前から私を名前で呼ばなくなっていた。 だからたぶん夢だろう。 そう思ったのを最後に、私の意識は再び眠りの底に沈んだ。 思いがけず恋人同士になってから、スキンシップが増えた。「中尉。」 彼は背中側から [続きを読む]
  • 言わずとも
  • 「君が好きだ。」 眠っている彼女にそう呟いた。「リザ。君が好きだ。」 視察の帰りに巻き込まれたゲリラ豪雨のため、汽車は駅と駅の間で既に1時間も停止していた。「今日は帰れそうにありませんね。」 窓に叩きつけられる雨粒を見ながら、少尉は独り言のように言った。「この先に土砂崩れがあり、この汽車は次の駅で運行を停止します。」 そうアナウンスが流れ、私はため息をついた。「参ったな。」「とにかく次の駅で泊まれ [続きを読む]
  • with
  • with そのあとへ君の名を綴っていいか「鋼のの銀時計を見たことあるか?」 リザを隣へ座るよう誘い、ロイは言った。「いいえ。」 リザは首を振った。 国家錬金術師の特権と軍への忠誠を約束したその銀時計は、おいそれと他人に触れさせるものではない。 あの約束の日のあとに、エドワードは銀時計を返却したと聞いてはいたが、リザがそれを目にする機会はついぞなかった。「私も直接は見たことがない。ただ、二度と帰らないと [続きを読む]
  • エスコート|おまけ
  • 「そんなこともあったわねー。」 遊びに来ていたエルリック兄弟と昔話をしながら、リザは目を細めた。「ね、大尉。今度は僕たちともデートしようよ。」「え?」 アルフォンスの提案に、リザとエドワードは目が点になった。アルフォンスの場合「何企んでるの?」 2人で商店街をぶらぶら歩きながら、リザはアルフォンスの肩をつついた。「企んでる、なんて人聞き悪いな、大尉。」 そう言ってアルフォンスは苦笑した。「今度メイ [続きを読む]
  • エスコート|7
  • マスタングの場合 嫉妬のツケは大きかった。 3日間、完徹してなんとか仕事を片付けたロイは、ようやく1日の休みと、リザとの半日デートの許可をもぎ取った。 徹夜明けの日勤をどうにか終えたその夜は、リザを抱くこともままならず、夕飯とシャワーを終えたあとの記憶がない。 ロイが目を覚ますと一緒に眠ったはずのリザは気配も残っておらず、すっかり冷えてしまったコンソメスープとバターロールだけがテーブルに置いてあった [続きを読む]
  • エスコート|6
  • 「やっぱり王道のブレダ少尉かしら。ちょっとあざとい感じもするけど。」「あざとい、ってのは心外ですね。抜け目ない、とか計算高いとか。」「それって褒め言葉ですか?」「フュリー曹長の猫カフェも捨てがたいわ。」「おい、フュリー!犬、猫、子どもは卑怯だぞ!」「卑怯じゃないですよ。」「フュリー曹長らしいですね。」「どっちにしようかしら。」「え?その2択?俺は?」「ハボック少尉はグダグダだったでしょ。」「グダグ [続きを読む]
  • エスコート|5
  • ブレダの場合「プラネタリウムとかどうですか?」 ブレダの提案に、リザは頷いた。「いいわね。星、好きよ。プラネタリウムは初めてだけど。」「俺はたまに。田舎育ちなんで星の見える夜空は落ち着きます。」「私も田舎育ち。イーストシティとは見える星の数が違うのよね。」 ぶらぶらと駅から15分ほど歩いたところにある科学センターは、閑散としていた。「科学センター、って人気ないのかしら。」「平日ですからね。夏休みとか [続きを読む]
  • エスコート|4
  •  俺もやればできる男だってことを見せてやろうじゃないか。 ハボックは気合いを入れて、デートプランを練った。ハボックの場合「ここ?」 駅前でレンタカーを借りて走ること20分。 山と畑しかないこの場所にはいささか不釣り合いなほど派手な建物の前で、中尉は戸惑っていた。「ここ、何?」「ゲーセンっすよ。来たことないですか?」「ゲームセンターなら学生時代にレベッカと何回か遊んだけど、こんな大きなとこは初めて。」 [続きを読む]
  • エスコート|3
  • フュリーの場合 フュリーに連れてこられたお店は、繁華街から少し離れたビルの2階にあった。「本当にかわいい子ばっかりなんですよ。」 道中ずっと、フュリーは目尻を下げてそのお店の子の愛らしさについて語っていた。「ついつい貢いじゃうんで、気をつけてはいるんですけどね。特にコハクちゃんって子がかわいくて、目がくりくりで、いつも甘えられちゃって。」 フュリー曹長、キャバクラにでもはまっちゃったのかしら。 で [続きを読む]
  • エスコート|2
  • ルール 1.時間は午後の半休を使うこと。 2.食事は夕飯のみ。お茶とお酒は状況に応じて各自の判断に委ねる。 3.夜は9時までに、中尉を自宅まで送ること。ファルマンの場合「少し郊外になりますが、新しい図書館ができたんです。」 待ち合わせの駅で落ち合うなり、ファルマンはそう言った。「バスがあるのでそれで行きましょう。」 ファルマンはぐるりとあたりを見回し、リザを促すこともせず1人で足早にバス停に向かってし [続きを読む]
  • エスコート|1
  •  最初はグー!ジャンケンポン!あいこでしょ!「何ごと?」 目の色を変えて本気じゃんけんに没頭するマスタング班の男連中と、冷めた目でそれを眺める女を見ながら、レベッカは呆れた声を出した。「なんか、すごいくだらないことなんだけどね。」 すっかり疲れた様子で、リザは肩をすくめた。 初めは他愛ない大佐の自慢話だった。「だから貴様は気がきかない、って言われるんだ。」 そう言って大佐は鼻を膨らませた。「プレゼ [続きを読む]
  • 恋人指南|7
  • 9.伝える 雨の匂いがする。 木蓮、桜、ハナミズキと順に花開き、そして散っていった川沿いの散歩道は、今は濃い緑が蒼々と茂っている。 朝晩にまだ若干の肌寒さは残るものの、夏はすぐ目の前にきていた。 いつものようにリザと手を繋いで、彼女の家までの道を歩いていたロイは、アパートメントの近くの公園で足を止めた。「大佐?」 怪訝な顔をする彼女を促して、いつもは寄らない公園のベンチに彼女を促す。 ぬるい夜だっ [続きを読む]
  • 恋人指南|6
  • 8.お酒を飲む あまり知られていないのだが、リザはお酒が好きだった。 しかし特別強いわけでもないので、たとえば仕事上のおつきあいや飲み会などに参加したときは、最初の1杯をゆっくり時間をかけて飲み、お開きまで間が持たなければあとはウーロン茶で過ごしていた。 軍に入隊直後は精神的に安定していなかったこともあり、たまに泥酔したこともあったが、何度かレベッカに迷惑をかけた程度におさまっている。 そういうわけ [続きを読む]
  • 恋人指南|5
  • 7.下着を選ぶ「あ!リザ!こんなのどうよ!」 レベッカが目の高さに上げてひらひらとさせたものを見て、リザは硬直した。「・・・それ?」「そうよ。超おすすめ!普段使いにもぴったり!」「ちょっと待って!普段使い、って?どこが普段使いなの!」「いいのよ、Tバック。パンツスーツとかドレスラインにも響かないし。」「ドレスなんか着ないわよ!」「着るでしょ。大佐のパーティに同伴したりしてるじゃない。」 後ろは完全に [続きを読む]
  • 恋人指南|4
  • 「寝不足か?」 顔を見るなり開口一番そう言った私に、彼女は絶句した。5.甘やかす「何ですか。藪から棒に。」 随分長い沈黙のあと、彼女は肯定も否定もせずにそう言った。 彼女が明言を避けるのは、図星を指されたときだ。「目の下。コンシーラーじゃ隠れてないぞ。」「フェミニストを自認するおつもりなら、見ないふりをするのも優しさでは?」「どうでもいい女ならな。しかし君が不調だといろいろと困る。」「仕事に支障は [続きを読む]
  • 恋人指南|3
  • 3.特別扱いする「中佐ー!セントラルのおみやげ、何買ってきてくれたんっすか?」 犬っころのようにまとわりついてくるハボックに、私はいつもの箱を押しつけた。「えー、またカンド屋のゴッフルっすか?」「うるさいぞ、ハボック!うちの部署に何人いると思ってるんだ!買ってきただけありがたいと思え!」「へーい。」 文句をいいながらもハボックはガサガサと包みを破り、誰よりも早くゴッフルを口にくわえた。「少尉。おみ [続きを読む]
  • 恋人指南|2
  • 「君、顔色悪くないか?」 朝、業務報告に来た少尉を見て、私は眉を寄せた。「たいしたことはありません。」 青白い顔で、少尉は首を振った。「今日は休んでもいいぞ。」「今日締め切りの書類が山積みです。今、私が中佐の側を離れるわけには参りません。」 頑なにそう言い張る少尉と、書類の山を交互に見て、私は決意した。「よし、今日は2時までに全部終わらせる。私の仕事が全部片付いたら、君は早退したまえ。」2.約束を守 [続きを読む]
  • 恋人指南|1
  • 「なあ、おい!ロイ君よ!おまえさ、リザちゃんとどうなってんの?」 随分酒の進んだ親友は、さっきから上機嫌にそればっかり訊いてくる。「だから!俺と少尉はそんなんじゃないって何回言ったら・・・」「リザちゃんってさ、あんまり愛の言葉とか言いそうにないよな。おまえには言うのか?」「言うわけないだろ!」「だよな。じゃあ態度で示す、ってやつ?触ったり?甘えたり?嫉妬したり?」「触らん!甘えん!嫉妬なんかされた [続きを読む]
  • 上司の都合
  •  執務室のドアを開けると、大佐が中尉に土下座していた。「・・・失礼しました。」 ハボックは何も見なかったことにして、そっとドアを閉めた。 しばらくすると、執務室から中尉が能面のような無表情で出てきた。 そのままぐるりと大部屋を見回すと、まっすぐハボックの方へやってきた。 その迫力だけでハボックはちびりそうになった。「さっき何の用だったの?」「あ、これ。報告書っす。大佐の確認を。」「預かっとくわ。」 [続きを読む]
  • 噂の中尉|後編
  •  18時5分前にロイが劇場前につくと、劇場入り口近くの掲示板前に、リザは既に佇んでいた。 長い髪を緩く巻いてまとめ上げ、目元や唇にはいつもよりやや濃い色のメイクをしている。 体のラインに沿ったような濃紺のワンピースにシルバーのカーデガンを合わせ、ややヒールの高いパンプスはカーデガンと同じ色だった。 いつもなら小さな一粒石だけのピアスも、今日はドロップ型の少し派手めのもので、胸元を飾るネックレスにもピ [続きを読む]
  • 噂の中尉|前編
  •  中尉に男ができたらしい。「どうせあれだろ。大佐と歩いてたとかそんな話だろ。」 噂を聞いたハボックは、端から相手にもせずせせら笑った。「大佐じゃねーらしいぞ。」 その噂を持ってきたブレダはニヤニヤしながら、身を乗り出した。「すらっとした長身の茶髪の優男だと。」「長身の茶髪?」 そこで初めて興味を持ったらしいハボックは、デスクにのせていた足をおろした。「それに見たか、大佐の顔?」「いや。そういや今日 [続きを読む]
  • 静電気
  •  ただでさえ男女比が8:2割合の軍社会である。 セクハラくらい当然承知の上の女性軍人たちだが、かといって不快でないわけではない。 特にグラマン中将お気に入りのカタリナ少尉と、マスタング中佐副官のホークアイ少尉は、たんに優秀なだけではなく東方司令部ツートップと噂されるほどの美人でもあった。「ホークアイ少尉。マスタング君の出世について、今夜ゆっくり私と話すつもりはないかね。」 下心を隠そうともせず耳元で [続きを読む]
  • うちの副官|6
  •  大佐のセントラル出張に同行すると、偶然アームストロング准将に会った。「ホークアイ。まだマスタングの下にいるのか。」 准将はニヤリと笑い、きょろきょろと辺りを見回した。「1人か?マスタングはどうした?」「先ほどヒューズ中佐に捕まりました。おそらく30分は解放されないかと。」「ヒューズ?軍法会議所のやつか。マスタングと同い年くらいか?」「同期です。」「そうか。ちょうどいい。この近くになかなか評判のいい [続きを読む]