かりん さん プロフィール

  •  
かりんさん: 彼と彼女とエトセトラ
ハンドル名かりん さん
ブログタイトル彼と彼女とエトセトラ
ブログURLhttp://nakachuton.blog.fc2.com/
サイト紹介文鋼の錬金術師の二次創作小説です。ロイアイと軍部の愉快な仲間たちの日常をほのぼの書いてます。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供127回 / 365日(平均2.4回/週) - 参加 2015/07/28 08:43

かりん さんのブログ記事

  • 恋人指南|2
  • 「君、顔色悪くないか?」 朝、業務報告に来た少尉を見て、私は眉を寄せた。「たいしたことはありません。」 青白い顔で、少尉は首を振った。「今日は休んでもいいぞ。」「今日締め切りの書類が山積みです。今、私が中佐の側を離れるわけには参りません。」 頑なにそう言い張る少尉と、書類の山を交互に見て、私は決意した。「よし、今日は2時までに全部終わらせる。私の仕事が全部片付いたら、君は早退したまえ。」2.約束を守 [続きを読む]
  • 恋人指南|1
  • 「なあ、おい!ロイ君よ!おまえさ、リザちゃんとどうなってんの?」 随分酒の進んだ親友は、さっきから上機嫌にそればっかり訊いてくる。「だから!俺と少尉はそんなんじゃないって何回言ったら・・・」「リザちゃんってさ、あんまり愛の言葉とか言いそうにないよな。おまえには言うのか?」「言うわけないだろ!」「だよな。じゃあ態度で示す、ってやつ?触ったり?甘えたり?嫉妬したり?」「触らん!甘えん!嫉妬なんかされた [続きを読む]
  • 上司の都合
  •  執務室のドアを開けると、大佐が中尉に土下座していた。「・・・失礼しました。」 ハボックは何も見なかったことにして、そっとドアを閉めた。 しばらくすると、執務室から中尉が能面のような無表情で出てきた。 そのままぐるりと大部屋を見回すと、まっすぐハボックの方へやってきた。 その迫力だけでハボックはちびりそうになった。「さっき何の用だったの?」「あ、これ。報告書っす。大佐の確認を。」「預かっとくわ。」 [続きを読む]
  • 噂の中尉|後編
  •  18時5分前にロイが劇場前につくと、劇場入り口近くの掲示板前に、リザは既に佇んでいた。 長い髪を緩く巻いてまとめ上げ、目元や唇にはいつもよりやや濃い色のメイクをしている。 体のラインに沿ったような濃紺のワンピースにシルバーのカーデガンを合わせ、ややヒールの高いパンプスはカーデガンと同じ色だった。 いつもなら小さな一粒石だけのピアスも、今日はドロップ型の少し派手めのもので、胸元を飾るネックレスにもピ [続きを読む]
  • 噂の中尉|前編
  •  中尉に男ができたらしい。「どうせあれだろ。大佐と歩いてたとかそんな話だろ。」 噂を聞いたハボックは、端から相手にもせずせせら笑った。「大佐じゃねーらしいぞ。」 その噂を持ってきたブレダはニヤニヤしながら、身を乗り出した。「すらっとした長身の茶髪の優男だと。」「長身の茶髪?」 そこで初めて興味を持ったらしいハボックは、デスクにのせていた足をおろした。「それに見たか、大佐の顔?」「いや。そういや今日 [続きを読む]
  • 静電気
  •  ただでさえ男女比が8:2割合の軍社会である。 セクハラくらい当然承知の上の女性軍人たちだが、かといって不快でないわけではない。 特にグラマン中将お気に入りのカタリナ少尉と、マスタング中佐副官のホークアイ少尉は、たんに優秀なだけではなく東方司令部ツートップと噂されるほどの美人でもあった。「ホークアイ少尉。マスタング君の出世について、今夜ゆっくり私と話すつもりはないかね。」 下心を隠そうともせず耳元で [続きを読む]
  • うちの副官|6
  •  大佐のセントラル出張に同行すると、偶然アームストロング准将に会った。「ホークアイ。まだマスタングの下にいるのか。」 准将はニヤリと笑い、きょろきょろと辺りを見回した。「1人か?マスタングはどうした?」「先ほどヒューズ中佐に捕まりました。おそらく30分は解放されないかと。」「ヒューズ?軍法会議所のやつか。マスタングと同い年くらいか?」「同期です。」「そうか。ちょうどいい。この近くになかなか評判のいい [続きを読む]
  • うちの副官|5
  •  手放そうと思った。 手放せると思った。「飼い殺しにするのか?」 女王にそう訊かれて、とっさに否定できなかった自分が情けなかった。 けれども何も変わらないまま、職場では上司と部下、プライベートでは兄妹のような家族のような関係で、ずるずると時間だけが過ぎた。 そんなとき、彼女が半年間の出向に行くことになった。 いい機会かもしれない、と思った。 思春期の子どもじゃあるまいし、距離と時間さえおけばこの熱 [続きを読む]
  • うちの副官|4
  •  中佐が変だ。 魂が抜けたような顔でぼんやりと夕飯を食べる彼を、私は訝しみながら見ていた。「中佐。おかわり、食べます?」「うん・・・いや、今日はいい。」 彼はため息をついて立ち上がった。「ごちそうさま。」 覇気がない。顔色も悪いようだ。 食器を片付けて中佐の横に座ると、彼はぼんやりと自分の両手を見つめていた。「具合でも悪いんですか?」 私がそう訊くと、彼は首を振った。「なあ、少尉。」 彼は目を伏せ [続きを読む]
  • うちの副官|3
  •  うちの副官は優秀だ。 それ故にあらゆる部署から引き抜きの誘いを受ける。 北方司令部との合同演習が終わったあと、少尉の姿が見当たらなかった。 嫌な予感がして探し回っていると、廊下の隅でアームストロング准将と話している所を見つけた。「何してるんだ、少尉。」 声をかけると、北の女王はチッと私に聞こえるように舌打ちした。「うちの副官に何か?」 対女性用営業スマイルで女王に話しかけると、彼女は不敵な笑みを [続きを読む]
  • うちの副官|2
  •  その日は1日中、上の空だった。 何事もなく無事に業務をこなせたのは、奇跡としか思えない。 いつも通り着替えて外に出ると、司令部の外に上司がいた。「お疲れ。」「お疲れ様です。ヒューズ中佐は?」「もう帰ったよ。」 中佐は居心地悪そうな顔をしながら、目をそらした。「あー・・・、帰らないか?」「・・・そうですね。」 私は頷いた。 いつの間にかすっかり桜が散って、町は葉桜で青々としている。 すっかり定位置 [続きを読む]
  • うちの副官|1
  • 「おい、ロイ。またリザちゃんに見惚れてたのか?」 ニヤニヤと気持ち悪い笑みを浮かべたヒューズにそう言われ、私は顔をしかめた。「・・・見惚れる?少尉に?」「俺の話無視して、リザちゃんのケツ見てたろ。」「貴様の話にうんざりしてるのも、少尉の尻が魅力的なのも事実ではあるが見惚れてなんかいないぞ。」「またまた。ごまかしちゃって。」「ごまかしてない。」 私が呆れたように言うと、ヒューズは「フーン」と目を眇め [続きを読む]
  • うちの副官
  • お久しぶりです。拍手・コメント、いつもありがとうございます。花見に行こうと思ったら週末に雨が降り、来週でいいかと思っていたら週半ばには散っていました。ちょっと泣けます。地元には有名な一本桜がありますが、あまりに有名なため、たどり着くのに渋滞2時間という苦行をこなさねばならないそうです。樹齢700年とも1000年とも言われていますが、1度は見てみたいものです。ちょっとシリアスな話が書きたくなりました。少尉・ [続きを読む]
  • ばか
  • 「中尉−。俺とー、大佐とー、一体何が違いますかね−。」 アルコールがすすんでいい加減呂律も回っていないハボックが、リザに訊いた。「・・・顔?」 少し考えて、リザは正直にそう言った。「人当たりの良さとか、立ち居振る舞いとか、プレゼントのセンスとか、気配りとか、気障なセリフとか・・・あとお給料。」 そう付け加えると、ハボックは突っ伏した。「あんたが大佐と張り合おうってのがそもそも間違ってんのよ。」 レ [続きを読む]
  • なでなで
  •  紅茶を淹れて彼女の部屋のドアをノックしたが、返事はなかった。 怒られないようにそっとドアを開けて見てみると、彼女は机に突っ伏して寝ているようだった。 紅茶をベッドのヘッドボードに置いて、彼女の顔を覗き込んだ。 少し前髪が伸びたようだ。こうしてみると結構まつげが長い。 かわいいな、と思って髪を耳にかけてやると、くすぐったそうに彼女は少し身じろぎした。 自分のカップを手にベッドに座り、寝ている彼女を [続きを読む]
  •  彼女を花見に誘おうと思った。 シフトを確認すると、2週間くらい先なら休みが合いそうだった。 ラジオの桜予報ではようやく開花宣言がされたところだったから、2週間先ならちょうど見頃だろう。 少々浮かれた気分で、私はいつも以上に気合いを入れて書類仕事をこなした。「大佐!起きてください!」 恋人に布団を引っぱがされ、パンツ1枚で寝ていた私は悲鳴をあげた。「中尉!寝起きの布団をはぐのはやめてくれ!」「今さら [続きを読む]
  • 中尉の恋
  •  両思い。素晴らしい響きだ。 できることなら、世界中に彼への愛情を声を大にして叫びたい。 もちろんそんな恥ずかしい真似は死んでもできないが。 世界中どころか、彼本人に伝えることすら恥ずかしすぎる。 意識しすぎて、逆に素っ気なくしてしまうくらいである。「失礼いたします、大佐。総務から書類の催促がきておりますが。」 デスクに頬杖をついて鉛筆を回していた彼は、めんどくさそうに書類を指さした。「ああ・・・ [続きを読む]
  • 妖怪エトセトラ
  •  大部屋に入ってきた中尉が、何かに気づいたように足を止めて眉を寄せた。「あ、ねえ。」 近くを通りかかったブレダをつかまえて、中尉はキャビネットの上を指さした。「ここにあった河童知らない?」「は?何っすか?」 仕事とまったく関係のない中尉の質問に、ブレダは面食らった。「河童。キャラメルについてたやつ、ここに置いといたんだけど。」「ああ、それなら・・・」 フュリーが手を挙げて会話に入ってきた。「昨日、 [続きを読む]
  • 彼女の家
  • 「ねえ、おかさん。今日友達に聞いたんだけど。」 いつになく深刻な顔で、ルナはそう切り出した。「ん?何?」 レベッカが送ってきてくれた新作の紅茶を淹れ、浮かれた気分でその香りを楽しんでいたリザは上の空で返事をした。「おかさん、うちが幽霊屋敷だって知ってた?」 リザは口に含みかけた紅茶を噴きそうになった。「・・・それで?」 話を聞いたロイは笑いをこらえながら続きを促した。「うちは幽霊屋敷だったのか?」 [続きを読む]
  • 君の手|夫婦
  •  ルミが家に帰ると、父が母の手をマッサージしていた。「・・・何してるの?」 声に気をつけたつもりだが、若干呆れた感情が漏れてしまったのは仕方ない。「マッサージだ。」 小瓶に入ったオイルを両手で馴染ませ、 父は実に楽しそうに母の手を 愛でている。 眉間にしわを寄せて、いたたまれなさを全身から醸し出している母とは対照的で、その温度差が面白い。「そのオイル、買ったの?」 ルミがそう訊くと、父は頷いた。「こ [続きを読む]
  • 君の手|中尉と大佐
  •  彼女の手が好きだ。 日焼けして浅黒く、指は細くて長いが、現場仕事が多いせいか私が家事を任せきりにしているせいか、指先はささくれている。 たぶん手荒れのせいだろうが、爪もでこぼこと歪になっている。 やや黒ずんで見えるのは、狙撃手の宿命だろう。 手のひらにいたっては傷だらけ火傷だらけ、マメ、タコのオンパレードで、皮膚も随分厚く硬くなっている。 そんな彼女の手が大好きだ。 彼女に膝枕をしてもらって、な [続きを読む]
  • 君の手|少尉と中佐
  •  中佐が女性とデートしている所を見かけた。 その女性はきれいで華奢で、白いきれいな手が遠目にもわかった。 一緒に食事をして、片付けて食後のお茶を飲んで。 時々、自分は何をしているのだろう、と自己嫌悪に陥る。 私はただの副官で部下で、昔なじみで多少のしがらみがあって。 諸々はあるけれどもそれ以上でも以下でもなく、このまま平行線でいいと割り切れるほど大人でもなく。 結局いつか彼が何か言い出すまではと保 [続きを読む]
  • 父親の背中|6
  • 「結局ファザコンだな、あいつは。」 家に向かって車を走らせながら、ロイは苦笑した。「そうですね。」「父親の書斎で父親の本読んで大きくなって、父親と同じ錬金術師になって、そのあともずっと父親の背中追っかけてるくせに"親父と一緒にするな!"って、もはやギャグだな。」「ファザコンもこじらせると面倒ですね。尊敬してる、って認めちゃえば楽なのに。」「未だに反抗期なんだろ。ついでに言うとあいつ、マザコンだな。ま [続きを読む]
  • 父親の背中|5
  •  リザ−!あんたの旦那から電話! レベッカに呼ばれて、リザは受話器を受け取った。「もしもし。」「ああ、リザか。遅くなってすまない。」「いいえ。でもどうして電話?直接くると思ってました。」「今、鋼のやつの家にいる。」「エドワード君の?」 リザの声に、子どもたちと遊んでいたウィンリィの肩がぴくりと動いた。「嫁と子どもがいなくなった、と今朝電話があってな。」「ウィンリィちゃんなら一緒ですよ。」「ほう。」 [続きを読む]
  • 父親の背中|4
  • 「大体さ、兄さんはウィンリィに甘えすぎなんだよ。」 キッチンで適当に食事の支度をしながら、アルフォンスは顔をしかめた。「うるせー。」 エドワードは相変わらずのふくれっ面でテーブルに頬杖をついていた。「なんでおまえまでくるんだよ。」「有給余ってたし。ていうか、いきなり電話で、ウィンリィそっち行ってないか!なんて叫ばれたら心配するでしょ。」「なんだ。アルフォンスのとこにまで電話したのか。」 ロイがから [続きを読む]