ミルエ さん プロフィール

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ミルエさん: ブルーエンパイア
ハンドル名ミルエ さん
ブログタイトルブルーエンパイア
ブログURLhttp://milloue.blog.fc2.com/
サイト紹介文「マナ使い」アリーの、ムー大陸文明を受け継ぐ国パサナキでの冒険。
自由文1997年、メモ書きからはじまった小説『ブルーエンパイア』。2013年、表題・主要キャラクターをそのままに、物語を一新しました。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供2回 / 365日(平均0.0回/週) - 参加 2015/09/02 20:10

ミルエ さんのブログ記事

  • 鍵の玉復活01
  •  アリーは、近くの町の病院で、足の傷の手術を受けた。専用の光をあてると、痛みは瞬く間に消えてしまった。傷は深かったが、手術は無事に終わった。リヴの傷の手術も、無事にすんだ。きれいに包帯が巻かれた足で、アリーは普段通り歩いて、病院を後にした。「パサナキの医療って、すごいわ。もう、全然痛くないの」「それはよかった。しかし、痛くないからといって、無茶な使い方をしてはいけませんよ。順調にいけば、明後日には [続きを読む]
  • 別次元マーエムント03
  •  霧の中をしばらく進むと、目的の船にたどり着いた。 それは、大きな帆船だった。暗礁に乗り上げ、半分が沈んでいる。巨大なマストから、ぼろぼろに破れた帆が、垂れ下がっている。船は、かすかな波に揺れ、ぎいぎいと音を立てていた。 船室をのぞいたアリーは、そこに散らばる白骨を見つけた。「まるで、幽霊船ね」(人間の時間でいう数世紀前、マーエムントに迷いこんだ船だ。マーエムントのマナの力で、船の中のすべてが、ゆ [続きを読む]
  • 別次元マーエムント02
  •  アリーが石像の前に腰掛けて待っていると、ペルケが勢いよく戻ってきた。「ありがとう」 アリーは、ペルケからケースを受け取った。紙を開くと、解読した内容が、英語で書いてあった。「マナで、渦巻きの中心を、七回ノックすること。守護者は、現れる」 アリーは、顔をあげて、渦巻きの中心を見つめた。「海底遺跡……。守護者なら、この遺跡のことを、よくわかってるはず。とにかく、道を切り開かなきゃ」 アリーは、心を決 [続きを読む]
  • 別次元マーエムント01
  •  クルーザーは、イルカの案内で、目的の海域までやってきた。環礁の外側には、太平洋が広がっている。(入口は、すぐ下だ。乗れよ、アリー) イルカが、海面から顔を出した。 アリーは、緊張した顔でうなずく。「アリー。これを噛んでいくといいですよ」プラシバは、小さなケースをアリーに差し出した。「酸素ガムです」「酸素ガム?」 アリーが包みを開いた。 包まれていたのは、ミント色のガムである。「噛むと、酸素が出ま [続きを読む]
  • 大海蛇04
  • 「アリー」 リヴは、のぼってきたアリーに手をかした。アリーは、リヴの手を取って、機体に足をかける。 大海蛇が、ソーキルに襲いかかった。リヴは、体をひねって、操縦桿に手をのばした。直撃をかわした機体は、硬い頭に跳ね飛ばされる。外に投げ出されそうになったアリーは、必死でリヴの足に掴まった。「リヴ!」「アリー! 手を離すなよ!」 平衡を失った機体の中で、リヴは腹ばいになったまま、操縦席の機器に手をのば [続きを読む]
  • 大海蛇03
  • 「アリー!」 リヴが呼ぶ。(みんなを犠牲にできないわ……!) アリーは、白蛇たちに向かって、両手を振った。「わたしが狙いなんでしょ! そっちに行くから、撃たないで!」「何をいうんだ、アリー!」 カイオが怒鳴る。「みんなを助けたいの!」「やめなさい、アリー!」 プラシバがとめる。「撃つのをやめて!」 アリーは、銃を構えた仲間たちにいった。 そして、並行して飛ぶソーキルを見上げる。「さあ、そっちに行 [続きを読む]
  • 大海蛇02
  •  プラシバは、無事、リヴの外出許可を取りつけてくれた。 アリーは、リヴを伴って、プラシバ、カイオ、リヴの監視二人と一緒に、クルーザーで海底遺跡へと向かった。「モーラアープ島に行っていた者たちが、無事戻りました。光る石は、ナーカルに持っていかれたようです」 プラシバが、そっとアリーに教えてくれた。「帝国協会が……。でも、みんな無事でよかったわ。そうだ。昨日、ホテルに帰ったあと、ディアシャから電話が [続きを読む]
  • 大海蛇01
  •  エアは、小型機の中で、三度目の朝を迎えた。モーラアープ島の海岸線の崖は、ほぼ水没し、森だけが海上にそうように残っている。(今日の夜で完全に沈んでしまうっていうのに、二人とも、どうして戻ってこないの……。何があったの……?)  ラギとユガは、白い砂漠を、門と逆の方向に向かって、歩き続けていた。 二人の足跡は、かすかに流れる風に、かき消されれいく。十五分ほど歩くと、同じく白い砂からなる、なだらかな [続きを読む]
  • パリムの生贄05
  •  アリーたちが戻ると、小型機は離陸の準備を整えていた。全員を収容し、小型機は森を飛び立った。「すみません、長老」 カイオが、プラシバにいった。「謝ることはありません、カイオ君」「銃を持っているぼくが何者か、やつらに勘ぐられますね」「アリーが緑色の光を見せた時点で、彼らからただならぬ興味を持たれることは、決まっていました」 プラシバは、そういって、アリーに視線を向けた。「無事で何よりでした、アリー [続きを読む]
  • パリムの生贄04
  •  アリーは、パリムから、怒りの力を感じた。(怒っている……。生贄の儀式で、その名が呼ばれたことで……。パリムは、怒って、やってきた……)パリムの色は、緑色の輝きを失い、灰色から黒へと変わっていく。「パリム……! 血の儀式の対象となって、パリムに、闇が満ちていく……」 プラシバは、空を見上げた。 パリムの体は、墨のように黒くなっていった。 アリーは、パリムを目で追った。(血が……パリムに捧げられた [続きを読む]
  • パリムの生贄03
  •  ピラミッドの頂上で、太鼓の音が、重々しく響く。白い長衣の神官たちが、祭壇を囲むように座り、儀式がはじまった。「パリムよ。偉大な精霊、パリムよ。我の言葉に答え、ここに舞い降りたまえ。我、太陽神の恵みにより、血を持って、汝の力、呼び起こさん」 ヘリオラムが、白い紙に記した言葉を読み上げると、祭壇の両側に、松明が灯された。そして、準備を仕切っていた太陽の巫女が、鈴をつけた短剣を両手に持って、舞いはじ [続きを読む]
  • パリムの生贄02
  •  ホテルを出発したアリーは、リヴと合流し、情報局の小型機で、カヒ・テトネロアの祭壇へと向かった。プラシバとカイオ、そしてジンレアンの部下二人も一緒だった。 透過迷彩の機能で、小型機は透明になっていた。「結束の儀式のことを調べましたが、くわしいことは、わかりませんでした」 アリーの隣で、プラシバがいった。「カヒ・テトネロアの祭壇には、事前に局員を三名派遣してあります。先ほど、ヘリオラムとバイレンキ [続きを読む]
  • パリムの生贄01
  •  翌日、朝食を終えたアリーのバンガローに、プラシバとカイオがやってきた。「少しはやいのだけれど、調べさせてもらいたいことがあって、やってきました」 プラシバは、穏やかに切り出した。「何ですか、調べさせてもらいたいことって?」「盗聴器が仕掛けられていないか、調べさせてください」 カイオがそういって、小さな探知器をアリーに見せた。「盗聴器?」 アリーは、目を丸くしながら、二人を部屋の中へ招き入れた。 [続きを読む]
  • 浮上する島04
  •  ベアデ率いる別部隊は、ラギとユガが門の中に入った後から、星のへそへとやってきた。あたりには、調査班の男たちが倒れて、眠りこけている。「起こせ」 ベアデは、部下に命じた。 男たちは、体を揺すられると、ゆっくりと瞼を開いた。「次長、敵が……」 一人の男が、寝ぼけ眼のまま、口を開いた。「わかっている」 ベアデは、舞い上がる一筋の噴水を見上げた。(なぜ、この島のことがわかったんだ……? どこで、情報が [続きを読む]
  • 浮上する島03
  •  モーラアープ島は上空から見ると円形で、海岸線は約十メートルの切り立った崖である。岩は白く、日の光を反射して、ところどころが虹色に輝いている。 島に唯一ある入江に、情報局が小型艇をつけた。船は、全部で四隻。ベアデの指揮で、武装した局員が、次々に島の岩場に降り立った。風は穏やかで、波はない。武装した男たちは、足場を選びながら、上を目指して歩いていった。 溶けたような模様のある、半透明の白い石が、地 [続きを読む]
  • 浮上する島02
  •  ヨットは、ラグーンを、ゆっくりと進んでいく。満腹になったアリーは、椅子にもたれて、ゆったりと流れていく景色を眺めていた。(気持ちいい……。このまま、昼寝しちゃおうかな……) 深呼吸したとき、アリーは、子どもたちがはしゃいでいるような声を聞いた。声は、だんだん大きくなってくる。(この声は……) アリーが海に目をやると、イルカの群れが、勢いよく近づいてくるのが見えた。(やっぱり、イルカだわ) 五頭 [続きを読む]
  • 浮上する島01
  •  闇の主との戦いで疲れ果てたアリーは、ホテルの部屋へ戻ると、ベッドの上に倒れこみ、もう何日も眠っていなかったかのように、眠りに落ちていった。 目を覚ましたときは、翌日の午前十時をまわっていた。上半身を起こし、寝ぼけ眼でのびをしたアリーの耳に、ぼそぼそと小さな話し声が飛びこんできた。(ピックとパーシーだわ) アリーは、声のする方向へ視線を向けた。 ピックとパーシーは、床の上に座りこんで、食事中であ [続きを読む]
  • 呪縛の都04
  •  モールクスは、城の奥にある小さな部屋へと、アリーたちを案内した。四隅の壁には、大きな顔が刻まれている。部屋の真ん中には、一面に絵を刻んだ石の箱が置かれていた。(銀の箱は、あの中だ) リヴが、石の蓋を持ち上げる。カイオが明かりを向けると、銀の彫刻がきらめいた。アリーはそっと、箱を取り上げた。 パーシーが、鍵を差し出す。アリーは、鍵を受け取って、鍵穴に差しこんだ。小さな音がして、かすかに蓋が持ち上 [続きを読む]
  • 呪縛の都03
  •  アリーたちが城の中を進んでいくと、どこからか、無数の低いうめき声が聞こえてきた。 モールクスは、暗い石の柱の間を、静かに飛んでいく。うめき声は、次第に大きくなっていった。 やがて、あたりがかすかに明るくなり、アリーたちは大きな一室に出た。 石の台座の上に、巨大な化け物が、座っている。化け物は、首から、銀色の鍵を紐でぶらさげていた。(あれが、闇の番人だ) モールクスがいった。 床には、大きな穴が [続きを読む]
  • 呪縛の都02
  •  そのとき、銃弾が六つ目の一つを撃ち抜いた。 ビョームは、のげそった。そして、続けざまに、五発の銃弾が、残った目に命中した。ビョームは、その場に倒れ、動かなくなった。「何という……」 口の奥で唸ったカイオは、感づいたように後ろを振り向いた。 アリーは、その視線を追った。 通りの真ん中で、ビョームに銃口を向けているのは、ラギである。「ラギ!」 アリーがいったとき、モールクスが一行の頭上を飛びまわっ [続きを読む]
  • 呪縛の都01
  •  翌朝、アリーは情報局が用意した飛行艇で、地底遺跡の入口がある森の遺跡へ向かった。カイオとベアデ、そして五人の情報局員が同行している。ジンレアンの許可も下り、リヴも一緒だった。「マナの花の種は、地底遺跡、海底遺跡、空中遺跡にあるのよ。入口がわかったのが、地底遺跡だったの」 アリーは、リヴに経緯を説明した。「海底遺跡の入り口の場所は、わからない。空中遺跡は、場所も記されていない。ということは、この [続きを読む]
  • 神の剣(つるぎ)04
  •  アリーは、カイオと一緒に、海沿いのレストランのテラスで、夕食を取っていた。イスの一つには、パーシーと、目を覚ましたピックが並んで座っている。「そういえば……」 アリーは、カイオに切り出した。「浜辺に出た太陽神騒動、どうなったの?」「大統領府の報道官が会見して、国を守るマナが乱れているためだと説明したよ。それで、精霊たちが騒ぎはじめているってね。太陽神だとは、いわなかった」「それで、国民は納得し [続きを読む]
  • 神の剣(つるぎ)03
  •  ゆっくりと、扉が開いた。バイレンキと、三十代半ばの白衣の女が入ってくる。 ユガは、小型カメラを通気口の隙間からのぞかせ、二人の様子の録画をはじめた。「神の剣の実験も、いよいよ、最終段階だな」 バイレンキがいった。「はい。この人体実験の結果を元に、完成させることができます」「神の剣は、人種や民族、性別、年代に関わらず、パサナキ人以外の、すべての人間を消し去る、最強の武器だ。神の剣を遮るものは、何 [続きを読む]
  • 神の剣(つるぎ)02
  •  午後四時をまわっても、太陽は高い。王立科学研究所は、首都ニプルアから西に約四十キロの町レヌイの郊外にある。王立科学研究所の警備システムを乗っ取ったユガは、見張りに立つ白蛇戦闘員の目をかいくぐって、館内に侵入した。館内は、ひっそりとしていて、人の姿はない。 ユガは、コンタクトレンズをつけた。(記録しておくか……) ユガは、指輪を操作した。指輪に内蔵されたコンピューターが、コンタクトレンズに映るす [続きを読む]
  • 神の剣(つるぎ)01
  •  エアは、司令室のセレヒルの前に、直立不動の姿勢を取った。「N‐DANS‐LA2‐2、ナーカル1号、只今戻りました」「報告!」 マライザが傍らで命じる。「アリーという少女について、報告いたします。アリー・ローランズ、十六歳。ハワイ出身で、父親がアメリカ人、母親がパサナキ人です。アリーはマナ使いで、マナの調整のために、パサナキに呼ばれました」「マナの調整?」「はい。星の遺産という、古代の知識を納め [続きを読む]