リネ さん プロフィール

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リネさん: ちった図書室 〜Cittagazze〜
ハンドル名リネ さん
ブログタイトルちった図書室 〜Cittagazze〜
ブログURLhttp://cittagazze.blog60.fc2.com/
サイト紹介文あらすじ紹介よりも感じたことを大切に書いています。SF・ファンタジー・ミステリ好き。時々コラムも。
自由文手当たり次第に読んだ本を手当たり次第に記していこうという意気込みだけは凄い図書室!
あらすじ紹介よりも感じたことを大切に書いています。
本に関するコラムや豆本制作も。
SF・ファンタジー・ミステリなど、少し不思議な本が好き。
200件以上の記事がお待ちしております!
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供35回 / 365日(平均0.7回/週) - 参加 2015/09/08 23:40

リネ さんのブログ記事

  • 魂をバベられる!「バベルの塔展2017」
  • ピーテル・ブリューゲルの「バベルの塔」文字だけでも迫力がある気がします。それを実際に目撃してきました!迫力がありますよね。もの凄い描き込み方ですよね。どんなに大きな絵だろう、と思っていたわけですよ。しかし、この絵、小さい。「バベルの塔」に限らず、「サイズの小ささ」は今回展示されていたオランダ絵画全体に共通することでした。家に飾るのにジャストサイズ。当時、イタリアではルネッサンス文化華やかなしり頃。 [続きを読む]
  • 『三つの棺』
  • 幕開きはロンドンの酒場。予告された殺人と、かつて墓から蘇った男。用意された三つの棺。吸血鬼伝説と復讐。雪に囲まれた家で起こった足跡のない殺人……。このオカルトチックな雰囲気に興味をそそられ一気に引き込まれる。探偵役のフェル博士は、なかなかどうして面白い人物だ。なにせ、以下のようなセリフを放ってしまうのだから。「われわれは探偵小説のなかにいるからだ。そうでないふりをして読者をたぶらかしたりはしない( [続きを読む]
  • 『ユダの窓』
  • ヘンリ・メルヴェール卿(H・M)法廷に立つ!密室に存在する「ユダの窓」。これ自体はさして難しくないと思う。H・M卿がちょこちょこヒントをくれるし。「いいや。それが本件の風変わりなところなんじゃ。あの部屋が普通の部屋と違っているわけではない。家に帰って見てみるんじゃな。ユダの窓はお前さんの部屋にもある。この部屋にもあるし、中央刑事裁判所(オールド・ベイリー)の法廷にも必ずある。ただし、気づく者はほと [続きを読む]
  • 『さがしもの』
  • 本が旅をする。人の手から手へ。場所から場所へ。古書店や図書館が好きな私にとって、それはある意味「当たり前」であり「日常の風景」だ。そんな本に纏わる人々を描いた9編の物語。「旅する本」「だれか」「手紙」「彼と私の本棚」「不幸の種」「引き出しの奥」「ミツザワ書店」「さがしもの」「初バレンタイン」ただ、私と著者、角田光代氏の価値観はかなり違う。男性との付き合い方も。本との付き合い方も。私は別れた男性と友 [続きを読む]
  • 『八月の博物館』
  • 「暑い、暑い」と言いながら読みたいと思った。セミの声を聞きながら読みたかった。約十年ぶりの再読である。心のなかで「まだ読めていない」と引っかかっている本だった。読み終えて、地球が自転する限り「フーコーの振り子」が動き続けるように、私も確かに動き続けていたのだと実感した。「やっと読めた」という充足感を得た。そして、まだまだ動き続けていくのだという未来を確信できた。本書は瀬名作品によくみられる「入れ子 [続きを読む]
  • 『黒蜥蜴』(戯曲)
  • 面白い!!江戸川乱歩の原作から一歩踏み込んで、「女賊・黒蜥蜴」と「探偵・明智小五郎」の“知られてはいけない恋”が主軸に置かれている。ケレン味をたっぷり利かせて、芝居としての妖しさを引き立てる。三島由紀夫が楽しんで書いたというのが伝わってくるなぁ。もちろん、原作ありきの大胆な演出なのだけれど、こうも味付けが変わるとは!また、刺青の「黒蜥蜴」の理由も明らかになっている。これがまた素敵!組織内の階級の最 [続きを読む]
  • 『黒蜥蜴』
  • 小学校から帰ってくると、天知茂氏の演じる明智小五郎がバリバリっと変装を解いていたのを思い出す。ちょうど再放送の時間だったらしく、来る日も来る日も明智小五郎と美女とが鏡の回廊などの妖しい場所で対決していた。そんなこんなをサブリミナル効果のごとく叩き込まれ、それは私の一部になってしまった気がする。その美女の一人に、きっと緑川夫人こと「女賊・黒蜥蜴」も存在したのだろう。美しいものを子供のように愛し、欲し [続きを読む]
  • 『幼年期の終り』
  • 「あなたは自分のお部屋にいらっしゃい。どうしてって?だって、それが一番安全だもの。そうでしょう?」ゲームをしながらママの手づくりのお菓子を食べて、本を読んで。ママに取り上げられちゃったゲームもあるけど、その方がいいのかな。悪口を言うクラスメイトもいない。勉強だって、無理にしなくていい。ママに言えば一番良い方法を全部教えてくれる。……でも、どうして?始めは良かった。地球に飛来した宇宙人はなんでも与え [続きを読む]
  • 『ファントム』
  • 歳の離れた姉妹、ジェニーとリサ。ジェニーが医師として開業している小さくて穏やかな町、スノーフィールド。母親が亡くなった事を切っ掛けに、二人はそこで新しい暮らしを共に始めるはずだった。年齢と同じくらい離れてしまっていた年月を、ゆっくりと埋めていく。相性はバッチリ。滑り出しは上々。車の中での会話も弾み、楽しい生活の予感に包まれる。しかし、リサを連れて帰ったスノーフィールドの町からは、忽然と人間が消えて [続きを読む]
  • 『ハッピー・マニア』
  • 前に一度読んだ。その時はシゲタに全然共感できなかったし、ナンダコレ状態。途中で読むのをやめてしまった。しかし、今。イタイ!心が痛い!アイタタタ!!私にナニがあったのか。よく分からないけれども、シゲタに共感する部分が……ある。どうしよう。オンナとしてレベルが上がったのか?下がったのか!?に、人間として経験を積んだ……。コレだ。これにしよう。さて、人間として経験を積んだ私は、一気に全巻読んでしまった。 [続きを読む]
  • 『ぼくが死んだ日』
  • 帰らなきゃ。だって、ママが夜中の12時までに帰りなさいって言ったから。もう16歳なのに。けど、ママが心配してるっていうのは分かるし「あんなこと」をやっちゃった後だから仕方ない。だから、マイクはシカゴ郊外の道路を自宅に向かって猛スピードで疾走していた。……車のヘッドライトに女の子が照らされるまでは……。怪談話のセオリー通り、マイクは仕方なく彼女を車に乗せる。名前はキャロルアン。56年前に死んだという [続きを読む]
  • 『べにはこべ』
  • 1792年9月、フランスでは「あるもの」がブームになっていた。ギロチンである。誰の首でもいい。王党派であれば誰でもいい。抑圧されていた市民は「自由」「平等」「友愛」を叫びながら、誰かの首が落ちる様を何よりの楽しみにしていた。そんな時に現れたのがべにはこべである。「貴族」というだけでギロチン台に送られそうになっている人々をイギリスに逃がしている義賊団だ。神出鬼没、大胆不敵。後に残されるのは「紅はこべ [続きを読む]
  • 『迷路館の殺人 <新装改訂版>』
  • うわっ!楽しい!どうしよう!!これが感想の全てだといっていい。ミステリとしては、確かに無理がある。「そこ、気付こうよ」って何度も何度も登場人物に突っ込む。「志村、後ろ後ろー」みたいな感じで。しかし、この 楽しさ!!疾走感!!それらが全ての弱点を打ち消して余りあるのだ。作者の若さが良い意味で表れていると思う。何が楽しいかって、数多のミステリからのオマージュ、という「ピース拾い」である。拾って拾って拾 [続きを読む]
  • 『ユニコーン ジョルジュ・サンドの遺言』
  • 2013年、夏。「貴婦人と一角獣」のタピスリーを、国立新美術館で見た。飲み込まれるような真紅。色とりどりの植物。様々な動物たち。オリエンタルな衣装を纏った貴婦人。そして、天幕に書かれた「我が唯一の望み」という魔法のような言葉。これを目にしたら作家でなくとも、何かしらのストーリーを頭の中で思い描いてしまう。本書は二部構成になっていて、前半は原田マハが描く、サンドとブサック城の謎めいた女城主との“不思 [続きを読む]
  • 『黒死荘の殺人』
  • 「名探偵」は本の世界に数多存在するが、その個性ゆえに、「会いたい人」と「関わりたくない人」に分かれる。私の場合、ファイロ・ヴァンス氏(『ベンスン殺人事件』等)、C・オーギュスト・デュパン氏((『モルグ街の殺人』等)とは、あまり関わりたくない。なんだかバカにされそうで嫌だ。話してみたいのは、エラリィ・クイーン氏(『エジプト十字架の謎』等)や、ドルリー・レーン氏(『レーン四部作』)である。私がモタモタ [続きを読む]
  • 『炎上 吉原裏同心(八)』
  • 一言で申し上げよう。本作は「サルゲッチュ」する話しだと……!!面白いのだけれど、読みたいのはこういう面白さじゃないのよ。コレジャナイの。「サルゲッチュ」じゃないの!前作 『枕絵』 に続いて作風が違ってしまって戸惑うばかり……。求めているのは、こういう非現実的な面白さじゃないんだけどな。百歩譲って「殺人」を教え込まれた「人殺し猿」までは良しとしよう。しかし、しかし、猿が活躍しすぎ。雁首揃えて、猿任せで [続きを読む]
  • 『枕絵 吉原裏同心(七)』
  • 表題作の「枕絵」とは春画のこと。今回の「枕絵」は吉原の人間でも「ドギツイ」という印象を受ける「危な絵」だった。手籠めにした上にリベンジポルノを怖れた女性たちを食い物にしていた、というゲスの極みの一件。美しい玉菊燈籠との美と醜の対比、というところか。さて、本書の主題はこちらではない。田沼意次凋落に伴う「田沼派」と、松平定信の対立だ。狙われたのは定信の側室、お香様。吉原が先手を打って定信に「贈った」か [続きを読む]
  • 『水車館の殺人 <新装改訂版>』
  • 拾い集めたパズルのピースを、パチリ、パチリと順序良く組み立てていってもらえる。登場人物の表現を借りたが、まさにそんな感じ。う〜ん。どうなんでしょ。分かってしまう「犯人」。分かってしまう「伏線」。分かってしまう「あの場所」。前作 『十角館の殺人』 と比べると、だいぶ落ちるなぁ、という印象。「水車館」という建物にも、私はあまり魅力を感じなかった。横溝リスペクト作品といってしまえば「まぁ、そうだよな」と思 [続きを読む]
  • 『アイヌ民族』
  • イランカラプテ!(こんにちは!)本書は物語形式でアイヌに触れることができる。息づいている登場人物たち。ハルコロ、という名の少女をとおして描かれるアイヌの美しい世界は魅力的だ。子供のころには醜い名前をわざとつけて、禍いから遠ざけるという習慣。イオマンテの祭りの賑々しさ。喜び、悲しみ。神々と生き、村同士の争いは徹底的に討論で解決するという生き方。対して、村を襲う一団の襲来の緊迫感もある。千里眼を持つと [続きを読む]
  • 『月は無慈悲な夜の女王』
  • 月。見上げる月は、とても美しい。夜だけでなく、昼に見える月も。けれど、そこに人が住んでいたら、私は同じように「美しい」と感じるだろうか。そこが流刑地で、罪人だと思っている人々が沢山住んでいる場所だったとしたら……。やはり「美しい」と感じるだろうか、それとも「忌まわしい」と忌避するだろうか。想像力が追い付かないけれど、「今」と違う感じ方をする事だけは、なんとなく分かる。作中、主人公をはじめとする月世 [続きを読む]
  • 『悪魔が来りて笛を吹く』
  • 金田一シリーズのなかでも、屈指のドロドロさではないだろうか。今回の依頼者は、その椿元子爵の令嬢、美禰子。なんともはや気丈なお嬢さんである。依頼内容は、父の椿“元”子爵について。“元”とつくのが斜陽感たっぷり。そして、暗く落ちる“戦争”の陰。美禰子の話しでは自らが作曲した、あるフルート曲を残して父である元子爵、椿英輔が自死を遂げた。そのフルート曲こそ「悪魔が来りて笛を吹く」。ドスぐろい血のにじみ出る [続きを読む]
  • 『輝くもの天より堕ち』
  • 本書は上質のSFであり、孤島型のミステリでもある。そして、生き物の「愛」と「美しさ」「残酷さ」に溢れている作品だ。再読して改めて圧倒された。ティプトリーJr.作品のなかでは本作が一番好きかもしれない。喜怒哀楽の全てを、言葉では表せない魂の根源的な部分を掴まれ、揺すぶられる。心を揺らぎながら過ぎていく時間は、今思うとまるで「ノヴァ前線」のようだ。星の最期の光であるノヴァ。その「ノヴァ前線」の光の中では「 [続きを読む]
  • 『夏への扉』
  • 久しぶりに再読して「やっぱりいいなぁ」と思った。ハインラインの描く「未来に対する絶対の希望」は心を元気にしてくれる。主人公のダニイは発明家肌のエンジニアだ。相棒はジンジャーエールが好物の猫、護民官ペトロニウスこと愛称ピート。彼らは絶大な信頼関係で結ばれている。ピートはダニイの家の人間用のドアをしつこく開けるよう、何度も訴える。そのドアの先に、雪の降る「冬」でなく光の射す「夏」を探しているのだ。平穏 [続きを読む]
  • 『ベンスン殺人事件』
  • ファイロ・ヴァンス華麗に登場!友人のヴァン・ダインは優秀かつマメで正直な記録者だ。マーカム検事との親友ならではの軽口も楽しい。ただ、ヴァンス氏は友人になりたい相手ではない。すっごくバカにされそう……。なのでここはヴァン・ダイン氏の粘り強さと徹底した記録者ぶりに感謝したい。衒学的でラテン語やフランス語のルビも満載。しかし、それもまた楽しかったりするのだから困ったものだ。しかも、この事件の場合100% [続きを読む]