リネ さん プロフィール

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リネさん: ちった図書室 〜Cittagazze〜
ハンドル名リネ さん
ブログタイトルちった図書室 〜Cittagazze〜
ブログURLhttp://cittagazze.blog60.fc2.com/
サイト紹介文あらすじ紹介よりも感じたことを大切に書いています。SF・ファンタジー・ミステリ好き。時々コラムも。
自由文手当たり次第に読んだ本を手当たり次第に記していこうという意気込みだけは凄い図書室!
あらすじ紹介よりも感じたことを大切に書いています。
本に関するコラムや豆本制作も。
SF・ファンタジー・ミステリなど、少し不思議な本が好き。
200件以上の記事がお待ちしております!
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供31回 / 365日(平均0.6回/週) - 参加 2015/09/08 23:40

リネ さんのブログ記事

  • 『迷路館の殺人 <新装改訂版>』
  • うわっ!楽しい!どうしよう!!これが感想の全てだといっていい。ミステリとしては、確かに無理がある。「そこ、気付こうよ」って何度も何度も登場人物に突っ込む。「志村、後ろ後ろー」みたいな感じで。しかし、この 楽しさ!!疾走感!!それらが全ての弱点を打ち消して余りあるのだ。作者の若さが良い意味で表れていると思う。何が楽しいかって、数多のミステリからのオマージュ、という「ピース拾い」である。拾って拾って拾 [続きを読む]
  • 『ユニコーン ジョルジュ・サンドの遺言』
  • 2013年、夏。「貴婦人と一角獣」のタピスリーを、国立新美術館で見た。飲み込まれるような真紅。色とりどりの植物。様々な動物たち。オリエンタルな衣装を纏った貴婦人。そして、天幕に書かれた「我が唯一の望み」という魔法のような言葉。これを目にしたら作家でなくとも、何かしらのストーリーを頭の中で思い描いてしまう。本書は二部構成になっていて、前半は原田マハが描く、サンドとブサック城の謎めいた女城主との“不思 [続きを読む]
  • 『黒死荘の殺人』
  • 「名探偵」は本の世界に数多存在するが、その個性ゆえに、「会いたい人」と「関わりたくない人」に分かれる。私の場合、ファイロ・ヴァンス氏(『ベンスン殺人事件』等)、C・オーギュスト・デュパン氏((『モルグ街の殺人』等)とは、あまり関わりたくない。なんだかバカにされそうで嫌だ。話してみたいのは、エラリィ・クイーン氏(『エジプト十字架の謎』等)や、ドルリー・レーン氏(『レーン四部作』)である。私がモタモタ [続きを読む]
  • 『炎上 吉原裏同心(八)』
  • 一言で申し上げよう。本作は「サルゲッチュ」する話しだと……!!面白いのだけれど、読みたいのはこういう面白さじゃないのよ。コレジャナイの。「サルゲッチュ」じゃないの!前作 『枕絵』 に続いて作風が違ってしまって戸惑うばかり……。求めているのは、こういう非現実的な面白さじゃないんだけどな。百歩譲って「殺人」を教え込まれた「人殺し猿」までは良しとしよう。しかし、しかし、猿が活躍しすぎ。雁首揃えて、猿任せで [続きを読む]
  • 『枕絵 吉原裏同心(七)』
  • 表題作の「枕絵」とは春画のこと。今回の「枕絵」は吉原の人間でも「ドギツイ」という印象を受ける「危な絵」だった。手籠めにした上にリベンジポルノを怖れた女性たちを食い物にしていた、というゲスの極みの一件。美しい玉菊燈籠との美と醜の対比、というところか。さて、本書の主題はこちらではない。田沼意次凋落に伴う「田沼派」と、松平定信の対立だ。狙われたのは定信の側室、お香様。吉原が先手を打って定信に「贈った」か [続きを読む]
  • 『水車館の殺人 <新装改訂版>』
  • 拾い集めたパズルのピースを、パチリ、パチリと順序良く組み立てていってもらえる。登場人物の表現を借りたが、まさにそんな感じ。う〜ん。どうなんでしょ。分かってしまう「犯人」。分かってしまう「伏線」。分かってしまう「あの場所」。前作 『十角館の殺人』 と比べると、だいぶ落ちるなぁ、という印象。「水車館」という建物にも、私はあまり魅力を感じなかった。横溝リスペクト作品といってしまえば「まぁ、そうだよな」と思 [続きを読む]
  • 『アイヌ民族』
  • イランカラプテ!(こんにちは!)本書は物語形式でアイヌに触れることができる。息づいている登場人物たち。ハルコロ、という名の少女をとおして描かれるアイヌの美しい世界は魅力的だ。子供のころには醜い名前をわざとつけて、禍いから遠ざけるという習慣。イオマンテの祭りの賑々しさ。喜び、悲しみ。神々と生き、村同士の争いは徹底的に討論で解決するという生き方。対して、村を襲う一団の襲来の緊迫感もある。千里眼を持つと [続きを読む]
  • 『月は無慈悲な夜の女王』
  • 月。見上げる月は、とても美しい。夜だけでなく、昼に見える月も。けれど、そこに人が住んでいたら、私は同じように「美しい」と感じるだろうか。そこが流刑地で、罪人だと思っている人々が沢山住んでいる場所だったとしたら……。やはり「美しい」と感じるだろうか、それとも「忌まわしい」と忌避するだろうか。想像力が追い付かないけれど、「今」と違う感じ方をする事だけは、なんとなく分かる。作中、主人公をはじめとする月世 [続きを読む]
  • 『悪魔が来りて笛を吹く』
  • 金田一シリーズのなかでも、屈指のドロドロさではないだろうか。今回の依頼者は、その椿元子爵の令嬢、美禰子。なんともはや気丈なお嬢さんである。依頼内容は、父の椿“元”子爵について。“元”とつくのが斜陽感たっぷり。そして、暗く落ちる“戦争”の陰。美禰子の話しでは自らが作曲した、あるフルート曲を残して父である元子爵、椿英輔が自死を遂げた。そのフルート曲こそ「悪魔が来りて笛を吹く」。ドスぐろい血のにじみ出る [続きを読む]
  • 『輝くもの天より堕ち』
  • 本書は上質のSFであり、孤島型のミステリでもある。そして、生き物の「愛」と「美しさ」「残酷さ」に溢れている作品だ。再読して改めて圧倒された。ティプトリーJr.作品のなかでは本作が一番好きかもしれない。喜怒哀楽の全てを、言葉では表せない魂の根源的な部分を掴まれ、揺すぶられる。心を揺らぎながら過ぎていく時間は、今思うとまるで「ノヴァ前線」のようだ。星の最期の光であるノヴァ。その「ノヴァ前線」の光の中では「 [続きを読む]
  • 『夏への扉』
  • 久しぶりに再読して「やっぱりいいなぁ」と思った。ハインラインの描く「未来に対する絶対の希望」は心を元気にしてくれる。主人公のダニイは発明家肌のエンジニアだ。相棒はジンジャーエールが好物の猫、護民官ペトロニウスこと愛称ピート。彼らは絶大な信頼関係で結ばれている。ピートはダニイの家の人間用のドアをしつこく開けるよう、何度も訴える。そのドアの先に、雪の降る「冬」でなく光の射す「夏」を探しているのだ。平穏 [続きを読む]
  • 『ベンスン殺人事件』
  • ファイロ・ヴァンス華麗に登場!友人のヴァン・ダインは優秀かつマメで正直な記録者だ。マーカム検事との親友ならではの軽口も楽しい。ただ、ヴァンス氏は友人になりたい相手ではない。すっごくバカにされそう……。なのでここはヴァン・ダイン氏の粘り強さと徹底した記録者ぶりに感謝したい。衒学的でラテン語やフランス語のルビも満載。しかし、それもまた楽しかったりするのだから困ったものだ。しかも、この事件の場合100% [続きを読む]
  • 『百年の孤独』
  • 読んだ。ぐったりした。百年分だもの、そりゃくたびれるよ。舞台は中南米。この物語は中南米でしかあり得ない。空気、土壌。地球上で、ここだけ。その湿気を含んだ大地に、ホセ・アルカディオ・ブエンディアと妻のウルスラが「マコンド」という名の村を切り拓いた。やがては町として栄え、百年の後に再び土と植物の中に没していく。マコンドの百年はブエンディア家の百年なのだ。確かに孤独……。系譜の中心になるのは女性だ。ドン [続きを読む]
  • 『ほぼ日手帳公式ガイドブック 2017』
  • ここ数年のガイドブックにはカタログ感が否めない……と思っておりました。が!2017年版は、なかなか読みごたえがありました。「LIFEのBOOK」のBOOKなんだから、嬉しい限り。失敗談には頷いたりして。私の使い方は、2015年にご紹介した記事 【ほぼ日手帳・4冊同時使用中!】 と変わっておりません。ただ、カバーだけ増えました。何故か増殖するんですよ、「ほぼ日手帳」関係は。それはPeacocks of Grantham Hall!素敵っ [続きを読む]
  • 『十角館の殺人 <新装改訂版>』
  • 「えっ。……あぁ、そうか。おぉぉ〜〜!」ミステリを読んでいて楽しいのはこの瞬間。ぞくっとくる!例えるなら、ジェットコースターのラストを飾る、とっておきのハイライト。所謂“売り”の部分である。「孤島もの」「館もの」はクローズド・サークル系で最も好きな舞台だ。それだけでワクワク感が募る。王道ミステリは書き手の力量が問われるが、この作品が「売れ続けている」ことがまさにその証だ。閉じ込められるのは、大学の [続きを読む]
  • 2016年 今年の一冊!!
  • 暮れも押し詰まってまいりました。今年はなかなか更新ができず、いらしてくださった皆様には申し訳ありません。というのも、……しんどかった……。余裕がなかった……。私にとっての2016年は、なかなかしんどい年でありました。漢字一文字で表すなら「乱」。そんななか、救いはやっぱり読書。いつもよりも多く読めたのですが、アウトプットする力がなく、来年に持ち越しです。それでも書けた記事のなかから今年の一冊を選びま [続きを読む]
  • 『どこにもない国 ―現代アメリカ幻想小説集』
  • 「編・訳/柴田元幸」!これだけで飛びつかずにはいられない。全体的に、ル=グウィンやエンデの世界を感じる短編集。エリック・マコーマックの「地下道の査察」は悪趣味具合が結構好きだ。レベッカ・ブラウンの「魔法」は深い!愛ってなんだろう。愛されるってなんだろう。愛するってなんだろう……。読んでて怖かったのはニコルソン・ベイカーの「下層土」。後から考えると、なんでそうなるのかとか全然分かんないんだけど、それ [続きを読む]
  • 『晩菊 ―女体についての八篇』
  • 安野モヨコが選び、「描きたい」と思った八編に住む女たち。それぞれに挿絵が描かれる。『さくらん』、『バッファロー5人娘』、『鼻下長紳士回顧録』、と娼婦を多くテーマにする作家であり、女性なので興味深かった。「美少女」 太宰治“美少女”というのは“自分が美しい”と知っていて初めて完成するのではないかしら。それは“美人”も同じ事で、「晩菊」に通じる様に思う。「美少女」は、やがて「晩菊」になるのかもしれない [続きを読む]
  • 『金曜日の砂糖ちゃん』
  • 酒井駒子ワールドを、じっくり味わえる3編。明るいけれど、なんだか暗い。暗いけれど、たぶん明るい。なんだか、サイレント映画を観ているような感覚になる。「金曜日の砂糖ちゃん」原っぱでお昼寝をする女の子。死んだように動かず眠ってる。砂糖ちゃんは人気者。お昼寝姿を見ているだけで、満足してくれるうちはいいけれど。「草のオルガン」夕方、音が出ないオルガンを見つけた男の子。音はでないけれど、それがいい。知らない [続きを読む]
  • 『内なる宇宙』
  • おお友よ、このような旋律ではない!もっと心地よいものを歌おうではないかもっと喜びに満ち溢れるものを                    「交響曲第9番 歓喜の歌」 ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン遂にここまで……。色々な意味で、そう思う。ここまで掘り下げるとは、『星を継ぐもの』 を読んだときは想像だにしなかった。前作で、心ならずも生活の基盤を取り上げられた人々がいた。生活する術を学ぶ機会がな [続きを読む]
  • 『魔女の素顔 人はなぜ空を飛べるのか』
  • ある夜、魔女に出会った。「ハロウィーンだからね。ちょいと来てみたんだよ。最近は日本でも盛んだそうじゃないか」「そうですね。ちょっと勘違いしてる向きもある気がしますけど……」「そうかい。じゃ、ちょっと本物の魔法を見せてやろうかね」魔女が杖を一振りすると、山盛りのお菓子が現れた。コウモリ型のクッキーに手を伸ばすと、バサバサと音を立てて飛び立っていく。ビー玉のようにキラキラ光るキャンディ。大きなマシュマ [続きを読む]
  • 『巨人たちの星』
  • 最後に崇めた 一つの真理が 牙をむく時をうかがう                   「GREAT DEVOTION」 聖飢魔II2080年代、地球はようやく内戦を止め、平和と共存に向かって歩き出した。そこに、異星人ガニメアンとの穏やかな出会いが影響している事は間違いない。地球という惑星が、そこに住む一人一人が「ひとつになれる」という大きな自信になった事だろうと思う。そんな地球を見ている「観察者」が居た。かつてミ [続きを読む]