水島郷 さん プロフィール

  •  
水島郷さん: better than better
ハンドル名水島郷 さん
ブログタイトルbetter than better
ブログURLhttp://s.ameblo.jp/gomizushima/
サイト紹介文彼は、私の死んだママのことが忘れられないー 一方通行の片思いたち 短編始めました。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供43回 / 365日(平均0.8回/週) - 参加 2015/10/06 22:03

水島郷 さんのブログ記事

  • 自作小説トーナメント結果ご報告
  • 先日行われていたにほんブログ村第24回自作小説トーナメント、優勝いただきました。応援ありがとうございます。 結果はこちらから ずっと書きたかったもので、でも書こうとするとしんどくて…でもようやく形にできて良かったです。書き終えてみると、もっと言いたかったことがあるような気がしてくるのですが… 前回、明るくてポップなものが書きたいと言ったこと、嘘ではないです。嘘ではないけれど書け [続きを読む]
  • 献花 2
  •  それからしばらく、父は小康状態を保っていた。日がなうとうとと病院のベッドの上で過ごし、声をかけられれば反応を返し会話もできるけれど、常に何処かぼんやりとした表情を浮かべていた。「家に帰るか、施設を探すかだな」兄はその話題を何度も出すが、いつまでたっても結論は出ない。兄嫁は黙って座っているが、本当は介護などしたくないのだろう。家に帰るかのような話に傾き始めると、隣にいる兄に無言のプレッシャーをかけ [続きを読む]
  • 献花 1
  •  父が運ばれたと兄嫁から連絡を受けて、M市の病院まで車を走らせた。手術室横の待合室に案内されると、落ち着きなく両手を組んでいる兄と、不安そうな顔をした兄嫁に気遣われている母の姿が目に入った。「遅かったな」兄にそう言われ、ごめんと返す。「今は手術中?」「そうなんだ。腸が腐っているだとか」兄もよく分からない様子で答えた。昔からイレギュラーな事態には弱い人だったので、今もあまり頭が回っていないのだろう。 [続きを読む]
  • 自作小説トーナメント結果ご報告
  • 先日開催されましたにほんブログ村第22回自作小説トーナメント、準優勝いただきました。応援ありがとうございます。 結果はこちらから 次回こそは明るくポップなものが書きたいのですが、いかんせん明るくポップという引き出しを持っておらず頭を抱えています。水島郷 [続きを読む]
  • 自作小説トーナメント
  • にほんブログ村第21回自作小説トーナメントの結果は、準優勝でした。応援ありがとうございました!そして第22回ですが、新しいお話をまっっったく書くことができませんでした…。お恥ずかしながら、以前トーナメント用に書いたものの参加することのできなかった作品(こちら)で今回参加したいと思います。結構頑張ったのにアップできなかったのが悔しかったので…投票はこちらから。応援よろしくお願いします。 [続きを読む]
  • 酒の番
  • まあるい月な澄み渡る夜でした。暗いはずの山も仄かに銀色に光り、涼やかな風音の中に虫の声が聞こえます。「ああ、いい夜だ」庵から顔を覗かせた神様は感じ入ったように呟きました。「こんな夜は、ひとつ酒でも作らねばなるまいよ」この神様はお酒をつかさどる神様ですから、そう言っていそいそと草の中を進んでゆきます。 一面に揺れるすすきを何本か手折ると、それを丁寧に編んで拳くらいの大きさの袋を作りました [続きを読む]
  • 帰ろうアイスが溶けちゃう前に
  •  店内に入った私をちらりと見て、和樹は何事もなかったようにレジに視線を戻した。ぴ、ぴという音の後に、会計を促す投げやりな声。私だってそんなことには慣れっこだから、気にせずに缶チューハイを片手にレジに並んだ。ふと思いついて、目に入ったシャボン玉も取って一緒にレジに出す。「・・・ご年齢確認をおねがいしまーす」よくご存じのくせに馬鹿みたい、と思いつつ20代のボタンを押す。「裏にいるから」決定事項として告 [続きを読む]
  • デートは3回目が勝負です
  •  客の女と雇い主である博士の前にお茶を置くと、瑤子は博士の隣に腰かけた。博士は古くて埃っぽいソファを買い替えようとしないので、通勤するときは洗濯機で洗えるようなボトムスを履くようにしている。けれど目の前に座る女は、綺麗なスカートに白い埃が付くことにまで気が回らないようだった。「それで、ご相談というのは?」興味のない素振りを隠しもせずに博士が尋ねる。瑤子は内心ひやひやしたが、客の女は全く気にする様子 [続きを読む]
  • better than better 72
  •  ある日夏期講習を終えて携帯を開くと、香篠君からメールが入ってきていて思わず一度携帯を閉じてしまった。 瞳には呆れられているけれど、未だに香篠君と話し合うどころか声もかけられない生活を送っていた。あちらもまるで親しくもない先輩に接するような態度しかとってこず、まるで私が悪かったみたいに思ってしまう。それなのに、何を今更。 一度深呼吸をして再び携帯を開いた。無題、と書かれているそのメールを開くと、そ [続きを読む]
  • もう
  • もうなにも言いますまい。水島は参加していないにほんブログ村第18回自作小説トーナメント、開催中です!!今回は参加作品数も多くて必見ですよー!水島はこれからコメント突撃妖怪になります!…水島の作品も読んでいただけると、ありがたいです。 [続きを読む]
  • Спасйбо за угощение! 2
  •   クリスチーナとの新居は、川の近くの小さな家だ。ヴァスチキン家は金持ちなので、結婚したばかりでもこうして一つ家を持つことができる。 この家で私とクリスチーナ、アンドレイとクリスチーナの『食料』であるカルルの四人は暮らしている。  アンドレイはもう私と同じものを食べることは無い。『清め』を始めたアンドレイとカルルは野菜を煮込んだスープの上澄みしか飲まない。肉や魚はおろか、固形物を口にすること [続きを読む]
  • Спасйбо за угощение! 1
  •   初めてその子と出会った時、私はてっきり女の子だと思った。白くて柔らかい頬。紅く色づいた唇。くっきりとした二重瞼を縁取る色素の薄いまつげ。それと同じ色をした豊かな巻き毛。なんで可愛らしい子だろうとため息をつくと同時に、この子どもと友達になれることに胸を躍らせていた。  けれど、彼は男の子だった。それはつまり、彼は『食料』であるということだ。  「アンナ」低い声で呼びかけられて振り向く。 [続きを読む]
  • 烟る落ちる流れる 2
  •  新入社員として働き始め、1か月が経った。ようやく研修も終わりが見え、配属先が決定し、その報告もしたくて澪をいつもの場所へ呼び出した。「俺、名古屋に行くことになったよ」汗ばんだ身体を抱きしめながらそう伝えると、剥き出しの背中がこわばるのを感じた。「名古屋?」「うん。5月で研修が終わったら、名古屋の支社に配属になった」「行くの?」単語でしか返さない彼女を不審に思って、後ろから顔を覗き込む。「会いに来る [続きを読む]
  • 烟る落ちる流れる 1
  •   最近引っ越してきたその夫婦は、噂好きな団地の住人たちの格好の話のタネだった。歳の差があるということだけで何かと野次馬たちの好奇心を刺激するのに、それに加えて夫の方の堅気には見えない胡散臭さと、妻の方のちょっとぞっとするような色気のせいで、俺の真上の部屋に住む彼らは注目の的だった。 就活も卒論も終わって暇を持て余していたので、噂話の現場にはよく遭遇した。曰く、夫の方はもともとヤクザらしい、と [続きを読む]
  • 言い訳
  • また…自作小説トーナメント間に合わなかった…いえ、今回は書いたんです!ぎりぎり間に合う、と思った23:58、もう既に締め切られていました…。私の時計とブログ村さんの時計、ずれていたんですね。悲しきすれ違い…涙。ということでちゃんと推敲してからアップします。トーナメントも勿論投票しますよ!みなさんもぜひこちらから。参加するする詐欺で、特に主催のみんもっこすさんには、本当に申し訳ないです…何事も早めの準備 [続きを読む]
  • 第16回自作小説トーナメント開催中のお知らせ
  •   お久しぶりです。最近小説の更新が滞っている水島です。  現在にほんブログ村にて第16回自作小説トーナメントが開催中です!…が。 今回水島は不参加です。。。 参加はしたかったんです。沢山の方に読んでいただけるのは嬉しいし、他の参加者の方と交流できるのも楽しいんです。 では何故参加しなかったかというと、小説が書き上がらなかったってだけの話なんですけど。うう…悔しい… ですが!今 [続きを読む]
  • better than better 71
  •     夏は暴力的な速さで春を蝕む。 結局私は1学期中に進路を絞ることができず、東京と地元の大学を両方受験できるように勉強していくしかなかった。模試の成績表に東京の大学名が志望校として混ざっているのに気が付きながらも、未だに祖母はそのことを無視し続けていた。祖父は時折心配そうに私たち二人を見比べていたが、意志も定まらない状態では、祖母と話し合うことは到底無理だ。 とにもかくにも、勉強は大変だ [続きを読む]
  • 第15回自作小説トーナメント結果ご報告
  •  先日よりスプリングモンスターという作品で参加しておりましたにほんブログ村第15回自作小説トーナメントの結果が発表されました。 な、なんと。。。優勝!を頂いてしまいました! どれも素晴らしい作品の中、スプリングモンスターをイイねと言ってくださる方がいてくれて、本当に嬉しいです。応援してくださった方々、ありがとうございました。 トーナメント用に作品を準備しようとしている時期、ずっと頭の [続きを読む]
  • 全感覚をあなたに
  •   遠距離恋愛は、五感のうち二つしか満たすことができない。  一番手軽に満たすことのできるのは、聴覚。「今、なにしてた?」「お風呂からあがったところ」ボディークリームをふくらはぎに塗り込めながらスマホの向こうの彼に答える。少し鬱陶しいくらいの薔薇の香り。そろそろさっぱりとした香りのものに変えたい、とぼんやり考える。「あ、じゃあ今日はテレビ通話は、やめとく?」ちらりと着ているTシャツを見る。持 [続きを読む]
  • スプリングモンスター 2
  •  「とりあえず一回春田を推薦して、そっからお前が立候補して当選したら面白くねえ?」その会話を聞いてしまったのは偶然だった。先生に頼まれて資料室へと荷物を置きに向かう途中。廊下にたむろしている男子たちがゲラゲラと笑いながら楽しそうに話している。うちのクラスで目立っている男の子たちで、全員運動部で勉強もそこそこ真面目にやる格好のいい人たちだけれど、私は少し苦手だった。彼らの春田君への態度は、一際冷たい [続きを読む]
  • スプリングモンスター 1
  •  「あーあ、クラス離れちゃったね」そう言って残念そうにため息をつくユリエの隣で、私は絶望的な気持ちでクラス替えの掲示を見上げた。新しいクラス、3年F組には友人はいないこともなかったけれど、友人の定義を厳しくしてしまえば知人となってしまうような浅い関係性の人しか見当たらなかった。「ユリエはいいよね。H組にはカナもアイもいるじゃん」そう恨みがましく言うと、ユリエは慰めるように私の肩を軽くたたいた。「まあ [続きを読む]
  • better than better 70
  • 進路のこと、祖母のこと、香篠君のこと。千歳に話していないことは沢山あった。夕食時のファミレスはざわめきが空気のようにそこらじゅうを満たしていてなんでも話せそうな気がしたけれど、一方でそのどれも口にするのは憚られた。「部活の同級生の子がね、」結局口にしたのは瞳の進路の話だった。千歳はグラスについた水滴を指先でなぞりながら、とりとめのない話に低い声で相槌を打つ。「びっくりしたの。その子が演劇の道に進ま [続きを読む]
  • better than better 69
  •  家に帰ると、丁度我が家の門から出てくる千歳と会った。「おかえり」「ただいま。うち、来てたの?」千歳は頷いた。「就職の報告しようと思って。でもすぐ寿子さんに追い出された」「え?」千歳はいたずらっ子みたいにくすくすと笑った。癖のある髪を、夕日が透かす。「そんなびっくりした顔するなよ。冗談だって」どうしてそんなつまらない冗談を言うのかと軽く睨みつける。「でもまあ、あんまり長く居て欲しくないみたいだった [続きを読む]