アカシア さん プロフィール

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アカシアさん: andante*アンダンテ*
ハンドル名アカシア さん
ブログタイトルandante*アンダンテ*
ブログURLhttp://andantetsukasa294.blog.fc2.com/
サイト紹介文花より男子二次小説です。CPは司×つくしオンリーです。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供309回 / 365日(平均5.9回/週) - 参加 2015/11/08 10:28

アカシア さんのブログ記事

  • Collector 64
  • 母親との確執がないとは言えないが、現在進行形の敵意が存在するのは父親だ。過去は忘れ前を向く。それを優先するなら、母親は今の状況に感謝するべきだ。本来なら母親の戯言など、穴に向かって言えとでも言ってやりたいほどだが、初めてあの女の言葉に耳を傾けた。にわかには信じ難い母親の言葉。牧野つくしと一緒にパーティーに出ろ。道明寺貴は、長年日本経済の発展に貢献した労により、叙勲にて旭日大綬章が贈られているが、楓 [続きを読む]
  • Collector 63
  • 人は意識的に外に見せているものと、内側は違う。それは誰でも言えるはずだ。人の本当の心を知ろうとすれば、相手の懐のより深くに身を置かねば知ることはない。今までそんなことをして来たことはなかった。それは我が子に対してもそうだ。そして彼女自身されたこともなかった。だがそれを知ってなんの意味があるのだろう。他人に見せようとしない心を深く知る意味はなんなのか。そして、見せたくないものを、無理矢理知ろうとする [続きを読む]
  • Collector 62
  • *性的表現があります。未成年者の方、もしくはそういったお話が苦手な方は、お控え下さい。全てを浄化したように抱き合ったあの日。バスルームから出て来た彼女を再び抱いた。身の丈に合わないバスローブを着た姿が、頼りなさげな子供のように感じられ、すぐにでも抱きしめ守ってやりたいと、司はつくしの目だけを見て気持ちを伝えた。こっちへ来いと_。言葉は口にせずとも、思いが伝わることが、今の二人にはあたり前のことだと [続きを読む]
  • Collector 61
  • 貴は会長職を退いた。財閥の経営に大きな影響力を持っていた男の突然の辞任。司が社長になるまでは、オーナー社長であり、実力のある経営者だった男の突然の行動は、社長から会長職へと退いた以上の驚きだった。それは貴が道明寺の大株主であることもあるが、やはり道明寺貴の名は、政財界に於いて重みがある名前であることを意味していた。その貴が突然辞任したのだ。役員もそうだが彼にかかわりがあった人間は、そのニュースを驚 [続きを読む]
  • Collector 60
  • *性的表現があります。未成年者の方、もしくは、そのようなお話しが苦手な方はお控え下さい。息を止め抱きしめる。それがこの瞬間の正しい行いに思えていた。司は自分の心臓の鼓動が早く打つのに驚き軽く笑った。今まで何度抱いてもそうはならなかった己の胸。だが胸に押し当てられた彼女の温もりが、たったそれだけのことだと言うのに、そんなひどく単純な行為が鼓動を早めていた。これまでの人生の中、ビジネスに於いてどんな状 [続きを読む]
  • Collector 59
  • 二人っきりになった部屋は、空調が止ったように感じられたが、どちらかが動けばその空気はまた再び動き出すはずだ。黙ったまま見つめ合う二人は、何を言えばいいのか迷っていた。思えば二人がこんな風に見つめ合ったことがあっただろうか。躊躇いながら言葉を選ぶような顔で、手を伸ばせば触れる場所にいるが、それでも簡単に手を伸ばすことが出来ない特別な空間。そうだ。こうなることは本当なら特別なことだったはずだ。相手の身 [続きを読む]
  • Collector 58
  • 真っ白い冬は去り、晴れた春の午後。通り過ぎる春風は外の景色を春色に変えていた。司はリムジンの後部座席に乗り込むと、つくしと並んで座り手を握っていた。すべてが自分のものだといった仕草は、病院を後にする瞬間から現れていた。誰にも指一本触れさせないといった空気は、見送りに出た医師や看護師たちの誰もが感じることが出来た。もう二度と辛い思いはさせない。何があろうが彼女を守る。その意志は固かった。その横顔は冷 [続きを読む]
  • Collector 57
  • 風や光りや匂いが変わる。鉛色の空は去り、日が少しずつ長くなる。花々がいっせいに咲きだし、川の両岸に咲いた桜が水面に垂れ下がっていた。春の息吹が感じられる東京。だが春は天候や気温の変化が激しく、季節は一旦冬に逆戻りしたようになることがある。そして、この季節に多い花散らしの雨が花筏を作り、水面をゆらゆらと流れていた。術後の経過が順調なつくしは、いつまでも病院にいるのは嫌だった。そんなつくしの気持ちを察 [続きを読む]
  • Collector 56
  • 生き馬の目を抜くようなビジネスの世界で生きてきた男は、自身がサラブレッドと呼ばれる道明寺財閥の御曹司だ。そしてそれは、彼の父親である貴もそうだった。司と同じ血を持つ男も、産まれたときからその運命は決まっていた。自分の人生を自由に生きる。そんな考えが許されるはずもなく、男の前に用意されていたのは、財閥の後継者として生きる道。いくら自由が欲しいと願ったところで、決して叶えられることは無いと知っていた。 [続きを読む]
  • Collector 55
  • 貴が社長執務室から退室したあと、扉の外で待っていた若い男の秘書は、頭を下げながら見送った。そしてすぐ司に同行していた秘書室長に連絡をした。その声は、慌てふためきながら、NYから会長がお見えになったと伝えていた。「社長。先ほど会長が社へお見えになられたそうですが、社長室をご覧になりお帰りになられたそうです」車で移動中の男は、全身を深く座席に預けた姿勢で秘書の報告を聞いていた。その報告は意表を衝かれた訳 [続きを読む]
  • Collector 54
  • 入院生活といったものは、決められたレールの上を走るようなものだ。決まった時間に、決められたことをする。検温も、食事も、薬の時間も回診時間も決まっていた。もちろん特別室に入る人間は厳しくチェックされる。それが例え見知った医師や看護師だとしても。特別室は一般病棟と異なり、壁は白一色ではない。特別室の代名詞として称されるのは、『まるでホテルのようだ』の言葉だが、この病院の特別室はそれ以上かもしれなかった [続きを読む]
  • Collector 53
  • 口に運ぶコーヒーは、かつていた暗闇と同じくらい濃い色をしていた。頭をはっきりさせるため、いつもより濃く淹れさせたが、それでもまだ薄く感じられるのは眠りが浅かったせいか。昨夜、つくしの病室を訪れたとき、すでに彼女は眠っていた。あの男に放った言葉の結果が跳ね返ってくるのは、彼女の所だ。その可能性を考えれば、心配で眠ることが躊躇われた。部屋に戻り暫く漆黒の闇を見つめ眠りについたが、夜明けの光りが射しこむ [続きを読む]
  • Collector 52
  • 曲がったことが嫌い。ちっぽけな誇りを胸に生きてきた女が守っていたのは財閥の運命を左右する情報。もし、この情報が誰かの手に渡れば、強請(ゆすり)たかりの格好の材料となる。だが誰に話すことなく、貸金庫という他人が簡単には手が出せない場所へ置かれていたUSBメモリ。その内容が明らかになれば、それが例え10年前のことで、すでに時効を迎えていたとしても、追い込まれる政治家、官僚は大勢いる。海千山千の強者(つわ [続きを読む]
  • Collector 51
  • ここはまるでピクニックが出来そうな程の広さと豊かな緑があり、青葉が茂る樹木がさわさわと風に揺れていた。だがピクニックなどしたこともなければ、行ったこともない。朝の空気はひんやりとしているが、NYのペントハウスのテラスから眺める景色は素晴らしい。まるで世界が自分の足元にひれ伏しているかのような景色は、見ていて気持ちがいい。まさに王者に相応しい景色と言える。貴は優越感を楽しむことが好きだ。自分の置かれた [続きを読む]
  • Collector 50
  • 首都高速を一定の速度で走る車の中にいる男は、人に会うため、ある場所へ向かっていた。濃い色の遮光ガラスを通して差し込む光は、男の横顔を照らすこともなく、ただ薄暗い影を落としているだけだった。静かに瞑目する男がいったい何を考えているのか。秘書はそんな男の隣で、やはり静かにスケジュールの確認をしていた。スケジュールが変わることは滅多にない。なぜなら男は突然の変更を嫌うからだ。だが、それは変わりつつあった [続きを読む]
  • Collector 49
  • 未来永劫道明寺家は繁栄する。その為には親のエゴイズムを息子に押し付ける。あの男は怪物だ。上品な仮面を被った怪物。そんな怪物の種から生まれた男は、悪魔の申し子だ。無慈悲な男は、父親から受け継いだ冷酷さと非情さを際立たせていたが、そんな男とは決別する。もうあの頃の自分には戻るつもりはない。自分は変わったのだ。司はあらためて思う。自尊心が強く、自分自身が他人より優れた人間だと思い込まされていた若い男の傲 [続きを読む]
  • 時をこえて 最終話
  • 墓参を終えた私は来た道を戻っていた。青々とした木々が並ぶ参道の石畳は、雨に濡れ色を濃くしている。強い風が吹き、葉が落ち石畳に張り付いているが、降り続いていた雨は止んでいる。ここにあの人はいない。だが心はこの場所に残りたがる。いつもそうだ。不思議なことだが、この場所に来ると道明寺に会えるような気がする。会えたことなどない。会えることなどないと分かっているが、何故かいつもそんな気持ちになっていた。私の [続きを読む]
  • 時をこえて 4
  • 道明寺家の菩提寺である寺は、鎌倉にある歴史のある古い寺だ。そぼ降る雨に栄える立派な寺。あなたはこの場所を訪れたことがあったのでしょうか?あなたのご先祖が眠るこの寺には、あなたのお父様とお母様も眠っています。お母様はあなたがいなくなってから4年後に倒れ、亡くなったのです。鉄の女と呼ばれ、強い女性と言われた人でしたが、それでもたったひとりの息子がいなくなってしまったことが、何らかの影響を及ぼしたのかも [続きを読む]
  • 時をこえて 3
  • 何気ない毎日が手の届かない思い出になる。飛ぶように駆け抜けたあの日々は色のない思い出となってしまう。この世界が続くかぎり乗り越えなければならないことがあるとすれば、あの人と過ごした日々なのかもしれない。生まれてきてから一番大切だと思った人。はじめて自分から幸せにしてあげたいと思った人だったが、その思いを叶えることは出来なかった。月日は人生に彩りを添えてくれると言うが、私の人生には感じられなかった。 [続きを読む]
  • 時をこえて 2
  • 木々の青葉が茂り、バラの香りが微かに感じられるこの季節。雨と共に悲しみだけが降り注ぐ。そんな日々が続いていた。悲しみだけが世界を包んでいるが、ありふれた日々にありふれた日常が過ぎていた。それは二人の間にあった約束が果たされることがないということだ。雨に濡れたまま立ち尽くしたあの日と同じように。涙に震える声が、何度あの人の名前を呟いたことだろう。『道明寺HD副社長の乗った軽飛行機が消息を絶つ』そのニュ [続きを読む]
  • 時をこえて 1
  • 皆様こんにちは。月末、月初と多忙につき、本日より短編となります。既に書き上がっており、滞りなく進み終わるお話しとなっております。但し、いつもとは趣が異なりますので、繊細なお心をお持ちの方はご遠慮下さいませ。************************************ベランダのサッシの網戸をカリカリと軽く擦る音がした。それは夜11時と決まっていた。風の吹く日も、雨の日も、天気に関係なくま [続きを読む]
  • Collector 48
  • 太陽の在りかがわからないほどの暗闇に包まれていた男にとって、一筋の光りだった彼女の存在。周りにいる者を明るくすることが出来るその微笑みが欲しくて追いかけた。強い意志が感じられる真っ直ぐな瞳を自分に、自分だけに向けて欲しかった。自分を取り巻く暗闇ではなく、自分を照らしてくれる光りを求めもがいていた。そしてやっと手に入れた女性、牧野つくし。善良で自分にとって眩しいほどの輝きを持っていた女性。そんな女性 [続きを読む]
  • Collector 47
  • あの男が二人の間に入りこまなければ決定的な別れを、雨の日の別れを経験することがなかったということを改めて知った。それとも元々二人は一度別れることが決まっていたのか。だが過去を遡ったところで、過去を変えることはできない。10年間の妄執と彼女を思うたび掻き立てられた劣情。正気の沙汰ではなかった10年。彼女に別れを告げられた言葉が頭に浮かぶたび、同じように脳裏に浮かぶあの日の風景を消し去ろうとした。だが [続きを読む]
  • Collector 46
  • 司と牧野つくしの未来はこれを機に変化するはずだ。司の揺るぎない牧野に対する思いと、10年離れていたにもかかわらず自分の事を思っていた彼女の愛情を知った男は、その思いに答えることが出来るはずだ。そしてその手助けが出来るのは自分たちだと類は思っていた。あの頃を知る3人なら出来ると_窓から差し込む朝の光りの中にいる二人の仲睦まじい様子を目にしたとき、あの頃の男が、牧野つくしに対し真っ直ぐだった男がそこに [続きを読む]
  • Collector 45
  • 牧野・・・やっと彼女が自分の元へ戻ってきた。人間が生きる世界へ、彼のいる世界へ戻って来てくれた。手を伸ばし髪に触れ、手を握りその肌にそっと唇を落し、彼女の存在を確かめることが出来た。牧野・・・自分の中では圧倒的な存在感を持つ女性。この10年目を閉じればいつも心に浮かぶのは彼女の面影。出会ったあのころは、ほとんど毎日が待ちきれない日々。朝が来ることが楽しみで、ベッドから飛び起きると駆け出していた。束 [続きを読む]