itti(イッチ) さん プロフィール

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itti(イッチ)さん: ittiのBL創作小部屋
ハンドル名itti(イッチ) さん
ブログタイトルittiのBL創作小部屋
ブログURLhttp://itti57.blog.fc2.com/
サイト紹介文ボーイズラブの小説/イラスト/記事など 切ない恋愛模様が主食
自由文オリジナル小説・イラスト・漫画など
何でも思うまま創作中
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供313回 / 365日(平均6.0回/週) - 参加 2016/01/12 19:23

itti(イッチ) さんのブログ記事

  • 『寄り道しないで帰ろうよ。』 205号室-31
  •  シャワーを終えた俺は、歯磨きを済ませると寝室へ行った。 すでに、アツシはベッドで横になり眠っているのか、目を閉じて動かない。半乾きの髪の毛もそのままで、声を掛けるのをためらった。- 俺は明日も休みなんですけどねー。 心の中で残念がる俺だったが、アツシが疲れているんじゃスキンシップも出来ない。下手に手を出したら本気で怒られそうだ。 そっとドアを閉めると、もう一度リビングへと戻った俺はソファーに身体 [続きを読む]
  • 『寄り道しないで帰ろうよ。』 205号室-30.
  •  いつもなら、少々疲れていても食事の時にはしゃべってくれるアツシが、今夜にかぎっては寡黙な男になっている。「美味いか?」 俺が、目の前の野菜炒めを指して聞く。「ん?..........ああ、美味い、っていうか別にいつもと変わんないよ。大抵が炒める料理だしさぁ、味付けはその都度違うけど.....。拓海の料理は美味いよ、オレは好きだし。」 そんな事をいうアツシだったが、無理に合わせてくれているようで、なんとなく変だ [続きを読む]
  • 『寄り道しないで帰ろうよ。』 205号室-29
  • 「吉田くんは何も買わなくて良かった?別の店に寄ってみようか?」 エスカレーターで降りながら、後ろに立つ吉田くんに振り返って聞いてみる。「いえ、大丈夫です、今日の所は下見って事で。オレはアツシさんに会えたんで、それだけでも良かったんですから。」 そう言うと僅かに口角をあげて笑みを見せた。「アツシは人当たりがいいし、田嶋くんともすっかり意気投合したみたいで、吉田くんとも仲良くなれると思うからよろしくな [続きを読む]
  • 『寄り道しないで帰ろうよ。』 205号室-28
  •  さっきから変な感じがするのは俺だけだろうか。 昼ご飯を何にしようかと、いろんな店のメニューを見て歩くが、俺と田嶋くんの後ろで吉田くんの足が進まない。振り返ると、慌てて追いつく感じで、ぼんやりしているようにも見えた。「ここにしますか?席も空いていそうだし、本格的なオムレツっていうのを食べてみたいんで。」 田嶋くんはオムレツの専門店の前で立ち止まると、俺たちに振り向いていう。なんだか子供みたいだけど [続きを読む]
  • 『寄り道しないで帰ろうよ。』 205号室-27
  •  強い日差しが差し込むリビングのカーテンとガラス戸を開けると、外の空気を取り込む。 マンションのベランダ越しから見る景色はいつもと変わらないのに、田嶋くんの胸の内を聞いてしまった俺には新鮮に映った。 ドアの淵に手をやると、自分に何が出来るのだろうと思案する。俺が田嶋くんにしてやれる事なんかあるのだろうか。「今日は何か予定あるの?」 振り返って田嶋くんに聞くと、「特には何も.....。アルバイトは不定期 [続きを読む]
  • 『寄り道しないで帰ろうよ。』 205号室-26
  •  唐突な質問をしてしまったと思うが、その答えを聞かないと先には進めない。もちろん俺が聞いたからと言って良いアドバイスが出来る訳でもないが....。「それは..........、最近になって正直そうなんじゃないかって、思うようになりました。僕は身体も華奢だし、今まで女の子と付き合っても、結局はみんな男らしい人の方へ行ってしまう。それに.........、」 そこまで言うと口を閉ざす。「............、ごめん。こんな面識も浅 [続きを読む]
  • 『寄り道しないで帰ろうよ。』 205号室-25
  •  リビングのソファーの上で膝を抱えて座る田嶋くん。 アツシが快く泊まる事を承諾してしまい、焦った俺は和室の襖を硬く閉じると、そうっと押し入れから布団を取り出して畳の上に敷いた。さっきまで此処で寝ていたような具合に布団をはだけると、わざと枕を横にずらしたりなんかして......。「あれから部屋に戻って何か言われたの?」と、アツシが田嶋くんに尋ねるが、返事は聞こえてこなかった。 俺は和室から顔を出すと、「ど [続きを読む]
  • 『寄り道しないで帰ろうよ。』 205号室-24
  •  最初に意識したのがいつだったのかは忘れた。でも、アツシを近くで見ていた俺は、そこに居るのが当たり前のように感じて過ごしてきた。高校生の頃、まだアツシがゲイだなんて知らない俺は、いつも不思議に思っていたんだ。 アツシは女子にモテるのに、誰かひとりと付き合う気配は無くて、俺や杉本たちと居る方が多かったから、きっと何処かに本命の彼女が居るのだと噂されていた。もちろん俺はそんな娘なんか居ないのを知ってい [続きを読む]
  • 『寄り道しないで帰ろうよ。』 205号室-23
  • 「すみません、僕帰ります。」 田嶋くんがソファーから腰をあげると言うが、「いいよ、遠慮しなくても。気分が良くなるまで居ればいい。」とアツシが手を掴んで引き留める。「おい、帰るって言ってんのに...........。」 俺はちょっとイラついて、アツシに言った。 俺のいない間にどういう会話がされたのか分からないまま、何故だかアツシは田嶋くんを庇うような言い方をする。何があったんだ?「拓海は、さっきの女の子の事、 [続きを読む]
  • 『寄り道しないで帰ろうよ。』 205号室-22
  •  もうすっかり暗くなった道を吉田くんと並んで歩く。 最初の印象とは違って、屈託なく話す性格なんだと分かった。あの村上くんと仲良く出来るのが不思議だが、俺は彼の事を良くは知らない。きっと吉田くんとは通じる部分があるんだろうと思う。「山城さんは、もう一人の人とはいつからの知り合いですか?」「アツシ?!.......中学から、だけど。」 吉田くんに聞かれて答えたが、そう言えばまだ吉田くんはアツシと出会っていな [続きを読む]
  • 『寄り道しないで帰ろうよ。』 205号室-21
  • 「------なにやってんの?」 俺にそう言ったのはアツシで-----。隣にいる田嶋くんも赤い目をして俺を見た。「あ、ああ、えっと、...................」「帰ります。すみません、お邪魔しましたッ!」 俺の腕から慌てて出た彼女は、パンプスをつっかけながら玄関のドアをくぐるとアツシたちの前を横切って走り去った。「なに?アレ..............、どっかで見たような子。」 アツシが目で追うと言ったが、俺は何も言わずにリビン [続きを読む]
  • 『寄り道しないで帰ろうよ。』 205号室-20
  •  まさか西さんとの会話に出てきた夏目さんが、俺のマンションにやって来るだなんて予想だにしていなくて、玄関までの短い廊下を躓きながら走ると、慌てて玄関のドアを開けた。「あ------」 女の子の泣き顔は、はっきり言って苦手だ。掛ける言葉もみつからなくて固まってしまう。「あの、..............えっと、...............どうした?」 やっと声を掛けると、彼女は押さえた鼻の頭から手を離す。涙が頬を伝っているが、それ [続きを読む]
  • 『寄り道しないで帰ろうよ。』 205号室-19
  •  翌日になると、アツシの火傷の傷も少しだけ良くなった様で、薬だけは塗り込んで仕事に出かけると言うので、起こす事にする。「ちゃんと包帯とか巻いておく方がいいんじゃね?コンビニで売ってたら買えよな。」 俺は、テーブルに肘をついて半分目を閉じたアツシに向かって言う。目の前のコーヒーを眠りながら飲んでいるようで焦るが、時間がない俺はそれだけを言って玄関へと向かった。「行ってきまーす。」「行ってら〜」 アツ [続きを読む]
  • 『寄り道しないで帰ろうよ。』 205号室-18
  •  シャワーのお湯は止められたまま、籠った湯気が二人の身体にまとわりつく。 片手は頭の上にあげたアツシ。その手首をそっと掴むと、俺はアツシの頬から耳朶へと舌を這わす。アツシの湿った耳の奥を舌の先で捏ねる様に突くと、「ん、」という吐息が漏れ出した。  アツシの手と俺の手が、互いのモノを包み込んで上下に扱くと、達したいという欲望だけが俺の頭の中を支配する。「ん、ん、.................もう、いい、か?」  [続きを読む]
  • 『寄り道しないで帰ろうよ。』 205号室-17
  •  浴室へ向かい、片手しか使えないアツシの服を脱がせた後、俺はバスタオルを2枚用意してドア横のバーに引っ掛けておいた。 俺が自分の服を脱ぐ間に、アツシがシャワーコックを捻ってお湯を出す。「どっちが先に洗う?拓海?」 シャワーヘッドを持ったアツシが後から入った俺に聞くと、シャワーのお湯を俺の下腹部に掛けた。「お前だ。俺が洗ってやるから。」 そう言って、アツシの手からシャワーヘッドを取り上げると、手を引 [続きを読む]
  • 『寄り道しないで帰ろうよ。』 205号室-16
  •  「ところでさ、さっき軟膏持ってるか聞いた時、お前切れ痔の薬ならあるっつってなかった?!」テーブルに広げたピザ屋のトレーから、チーズのたっぷり乗ったピザを一切れ掴むと、向かいで片手をビニールに包んだアツシに聞く。さっきは焦ってたから冗談だと思ってスルーしたけど、俺たちまだ24歳の若者だぞ。痔とか.........、あり得ない。「ああ、あるよ。...............なに、拓海も使う?」「は?ウソ、アツシ、痔なの?」「 [続きを読む]
  • 『寄り道しないで帰ろうよ。』 205号室-15
  •  マンションまで着くと、彼らは階段で部屋まで上がって行き、俺はどうしようかと考えつつエレベーターに乗る事にした。「ただいまー。」 アツシが居るはずの玄関ドアを開けた途端、ムッとした煙っぽい匂いが鼻の奥まで入り込んで、思わず咽そうになる。何かが焦げた匂いというのか、魚とか、肉とか、そういった本体の薫りなど一切しないただの焦げ臭さ。「アツシ〜、何だー、これは!くっせーぞっ!!」 靴を脱いで鼻を押さえな [続きを読む]
  • 『寄り道しないで帰ろうよ。』 205号室-14
  •  取り敢えずの冷房が効いた室内でも、普段外を歩き回っている俺にとっては天国にいる様で。 しかしパソコンに向かいながらも、取引先からの電話には対応しなければならなくて、これは外に出ている方が楽なのかも、と思えてきた。「山城くん、悪いけど総務部に行ってここに記入してある備品貰ってきて。」 奥に座る谷口さんは、俺より10歳上。課長でも係長でもなく、単なる先輩なんだけど、やたらと人使いが粗くって、そのくせ若 [続きを読む]
  • 『寄り道しないで帰ろうよ。』 205号室-13
  •  朝、いつもの様に携帯のアラームで目を覚ます。 遮光カーテンの隙間からは、すでに熱を帯びた光が容赦なく入り込んでいて、そこに手をかざせば焼けつくほどだった。「おはよ」 俺は小さな声で、隣に眠るアツシの肩肌にキスを落とすと、足音を立てないようにそっと寝室を出る。  シャワーを浴び終えると、頭を拭きながらの朝食をとる。コーヒーとライ麦パンを口に入れ、サラダの代わりに果汁100パーセントのジュースを飲むと [続きを読む]
  • 『寄り道しないで帰ろうよ。』 205号室-12
  •  - どうしてこんな話になった?! ベッドの上で仰向けになった俺の首に手を置いたアツシは、じっと見下ろしたまま動かない。酷い言葉を言ってしまったんだろうか。「......アツ、シ、........首、絞まる.........」 俺の掠れた声が聞こえると、アツシはゆっくり手を離す。それから、その手を自分の反対側の手で包むと「ごめん」と言った。 一度発した言葉はもう呑み込めない。相手に伝わってしまったら後はどうにもできない。 [続きを読む]
  • 『寄り道しないで帰ろうよ。』 205号室-11
  •  シャワーを済ませて俺がキッチンへ行くと、アツシは冷蔵庫の中を物色しながら一人でニヤケていた。「冷蔵庫の中になんか居たか?ニヤついてんなよ、キモイ。」 アツシの横顔に言えば、こっちを向いて俺を睨んだ。「別にニヤケてないし。.....お前の不機嫌はオレのせいじゃないよな?!」 そう言うと、アツシは冷蔵庫からアイスのカップを取り出して、シンクの淵に寄り掛かると蓋を開ける。「俺の機嫌がどうしたって?別に不機 [続きを読む]
  • 『寄り道しないで帰ろうよ。』 205号室-10
  •  4畳半の蕎麦屋の個室で、俺と向き合った神谷さん。鼻筋の通った、三十路前のスマートでカッコイイ男性が、ホモだなんて俺には想像がつかない。でも、こうして向かい合って瞳を覗かれると、男の俺でもゾクっとしてしまう程魅力的だった。「前は隠していたんだけどね、自分の性癖。でもさ、男も30手前になると結婚の事とか聞かれるんだよな。人のいい上司は見合い話を持ってくる。で、そういうのをイチイチ誤魔化すのが面倒にな [続きを読む]
  • 『寄り道しないで帰ろうよ。』 205号室-9.
  •  その日は、終業時刻を過ぎても気分がモヤモヤしたままで.......。「じゃあ、お先に。今日は有難う、お蔭で入力終わってホッとしたよ。」「ああ、はい。お疲れ様でした。」 西さんの背中に挨拶をすると、俺は机の上に肘をついて頭を抱える。 昼間の失態、というか先輩にあんな事を言わせてしまって、自己嫌悪に陥った。神谷さんがさらりと言うから、周りの人は気付いていないかもしれないが、ある意味カミングアウトさせてしま [続きを読む]
  • 『寄り道しないで帰ろうよ。』 205号室-8
  •  翌朝、少し早めにアツシを起こす為、着替えを済ませると寝室へと行った。「おい、起きろよ。シャワーするって言ってただろ?」 そう言って肩を揺すったが、眉がピクリと動いただけで目は開けないアツシ。「..............、んん、」 少しだけ返事の様に呻くが、まだ動かない。「アツシ!俺、出掛けるからな。遅刻すんなよ?!」「ん............................」 生返事だけのアツシを寝室に残すと、俺はリビングに置いた鞄 [続きを読む]
  • 『寄り道しないで帰ろうよ。』 205号室-7
  • *R15ぐらい?ご注意ください ..................は.................ぁ、 甘い吐息が熱を放つと、俺とアツシの身体を包み込む様にまどろみの中へと誘う。 革と布とが擦れる音に更なる興奮を覚えると、アツシの身体を俺の上に引き上げ跨らせた。腹に掛かる重さより、目の前に突起したアツシのモノが気になって、俺はそうっと指の先でその形をなぞる。 「ぁ.........、拓海........、」 俺を見下ろす様にして、アツシの下がった [続きを読む]