itti(イッチ) さん プロフィール

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itti(イッチ)さん: ittiのBL創作小部屋
ハンドル名itti(イッチ) さん
ブログタイトルittiのBL創作小部屋
ブログURLhttp://itti57.blog.fc2.com/
サイト紹介文ボーイズラブの小説/イラスト/記事など 切ない恋愛模様が主食
自由文オリジナル小説・イラスト・漫画など
何でも思うまま創作中
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供288回 / 365日(平均5.5回/週) - 参加 2016/01/12 19:23

itti(イッチ) さんのブログ記事

  • 『君と まわり道』 72
  •  ゆっくりとインターフォンを押す拓海の指を見る。その先に、オレたちの新居となる部屋があるのかと思うと、背中が少しだけむず痒くなった。なんだか恥ずかしくて..........。「はーい」高くて通る声が聞こえて、その声は上司の奥さんだと言った拓海。「山城です、こんばんは。」「あ、今開けまーす。」そう言うとすぐにドアが開いて、ドアの向こうに見えたのは中年のおじさん。いや、拓海の上司の森口さんだった。「「こんばんは [続きを読む]
  • 『君と まわり道』 71
  •  次の日、拓海が上司に連絡をしてみるというので、オレは携帯メールの通知を待っていた。社員が昼食をとる休憩所で、テーブルにスマフォを置いてサンドウィッチを頬張ると、「お疲れ様です。」と言って靴屋のチアキちゃんがやって来た。オレの隣に腰を降ろすと、前の様に彼女の手作り弁当を広げる。「お疲れ様〜、彼女出張から戻ったんだね。」弁当を覗きながら、チアキちゃんに言うと、「そうなの。やっと戻ってきたのよ〜、又お [続きを読む]
  • 『君と まわり道』 70 
  •  昨日に引き続き、好調な売れ行きにホクホク顔の山野辺さんだったが、店内の商品を補充するオレを呼ぶとストックルームへと向かった。「なんですか?」と、首を傾げるオレに「今、彼の所に同居しているんだよね?!会社に登録しなきゃいけないから、住所変更書類に記入しておいてね。」と言った。すっかり忘れていたけれど、オレの住所はミサキの部屋のままだった。なんかバタバタしちゃって、それに同じアパートだったし引っ越し [続きを読む]
  • 『君と まわり道』 69
  •  賑わう店内のざわめきも、オレの周りだけは閉ざされた空間の様に、耳には入って来なかった。下を向いて目を閉じるオレに、トン、と肩を押す手の感触が伝わると、顔を上げる。山野辺さんは驚いてはいるが、オレがゲイだと知っていて、今は相手が親友の拓海だと言う方に驚きを表しているようだった。でも、チカちゃんに至ってはオレの性癖を知らない。ノーマルだと思っているから、その顔にはなんとも言えない驚愕の表情を浮かべて [続きを読む]
  • 『君と まわり道』 68
  •  雑踏に紛れて拓海の声が聞こえた気がして、思わず来た道を振り返った。駅ビルの中、売り場から社員休憩所へと行く途中の通路は来客でごった返していて辺りをキョロキョロと見廻す。「アツシ、こっち!」名前を呼ばれて声の方へ向くと、エスカレーターを降りてきた拓海の姿が見えた。黒のロゴTシャツにブラックジーンズ姿の拓海は、相変わらずの全身黒ずくめで.....。「お、どうした?」と聞くオレに、鼻の頭を擦りながら近寄って [続きを読む]
  • 『君と まわり道』 67
  •  「あー、マイッタ。」カンカン、とアパートの階段を降り乍らひとりぼやくオレ。朝8時の日差しなのに、じりじりとキツイ季節になった。自転車置き場で日当たりのいい場所に停めていたせいか、サドルが若干熱くて痛めた尻を刺激する。「くっそーっ!考えたらオレが休みの前日にヤれば良かったんだよなー。アイツの身体を心配して昨夜になったけど、結局オレじゃん!辛いじゃん!」独り言を言いながら自転車を漕ぐと、アパートを出 [続きを読む]
  • 『君と まわり道』 66
  • R18 続きます 拓海の身体にじっとり汗が噴き出すと、オレの腹にも自分の放つ淫猥な蜜が塗りこめられていく。互いの唇を貪るように重ねると、その度に咥内から溢れる滴は絹糸の様に顎を伝う。それをまた舌先で絡めとっていくと、更に奥深く咥内を犯す。.................ぁ、......................ん.............目眩が起きそうな程の快感を自分の下腹部に感じると、足の先までもが震える様だった。...........た、.........く [続きを読む]
  • 『君と まわり道』 65
  • 遂に**R18**お気をつけて!! -----------クチュ、生暖かいローションを手の平に垂らすと、それを指ですくい後ろの窄まりに塗り付けた。モチロン指にはゴムをはめ、自分で解そうと腕を後ろに回す。拓海は、そんなオレの姿を喜々として見ているが、「スゲぇ、そんな風にすンだ?!痛くない?」なんて聞いてくるから気が散ってしまう。「うるせぇ、黙って待ってろ。」と、こんな時に似つかわしくない言葉で、拓海を諭す。が、冷静 [続きを読む]
  • 『君と まわり道』 64
  • ------酔っているのか? -----------------「ヤ、......メッ........、たく、.....み!!」拓海の髪の毛を掴むと引き剥したが、またすぐ股間に顔を近付ける。いったいどうしたって言うんだよ。ノンケのくせにオレにフェラをしようっていうのか?「オイ!どうしたんだ、お前はそんな事しなくていいから!」本気で怒るオレに、拓海は身体を離すとズイッと這いあがってオレの顔面を睨みつけた。その目はさっきまでのヘラヘラしていた [続きを読む]
  • 『君と まわり道』 63
  •   何かに足元をすくわれた気がした。ヘトヘトで立っているのも辛いっていうのに、自転車のペダルに足を乗せるが感覚が無くて.......。そりゃあ、仕事だし仕方がないけど。オレだって別に期待していた訳じゃない。でも、この数日は入口まで行っては回れ右して戻って来るような、ドアノブに手を掛けては空回りして入れないような日々を過ごしてきたんだ。それが、’勝手に飯食って先に寝てろ’.............?はぁ................ [続きを読む]
  • 『君と まわり道』 62
  •  週末、ついにやって来た金曜日...............。店では、午後からも買い物客が絶えなくて、3時頃にやっと昼飯を食べるという具合。腹ペコのオレは休憩所に向かうと社員の食堂に行き食券を買った。トレーにうどんと稲荷寿司を乗せて長テーブルに着く。今日はどの店も混んでいたのか、こんな時間なのに昼食をとる人が多かった。テーブルも、いつもなら空があって独りで一つのテーブルを使うくらいなのに、今日は隣に人がいる。「 [続きを読む]
  • 『君と まわり道』 61
  •  拓海は、どこまでオレとの事を考えているのか.............。ずっとこうして、二人でやって行きたいと考えているのか。それとも、いずれは結婚して家庭を持つつもりなのか.........。オレを見ているからと、両親に言ってくれた言葉。本当に有難いと思った。でも、その本当の意味をオレは知らない。聞くのも恐いし...................。台所で食器を洗い終わると、「さっきの話、アツシに任せる。此処でもいいっていうならそれで [続きを読む]
  • 『君と まわり道』 60
  •  拓海の身体を持ち上げると、テーブルにそっと降ろす。腰掛ける拓海と向き合うと、ゆっくり顔を近付けた。最初は互いの瞳を見つめ合って...........。そのうち、拓海の腕がオレに伸びると背中にまわった手に力がこもる。ギュっと強く抱きしめられて、オレの手も拓海の腰にまわり互いに身体を密着すると唇を重ねた。 チュッ、というリップ音が鍋の沸騰する音にかき消され、それを耳の奥で聴きながらもオレたちは唇の熱を確かめ合 [続きを読む]
  • 『君と まわり道』 59
  •  ミサキ達より先にアパートに着いたオレは、急いで階段を駆け上がると拓海の部屋のドアを開けた。拓海はまだ戻っていなくて、キッチンのテーブルの上に材料を出すと、ひとまず冷蔵庫に仕舞い込む。 多分作るのは拓海。オレは一応買い物担当、といったところだろうか。- そう言えば、飯、炊いてんのか?朝は全然気にも留めていなかったし、炊飯器のスイッチを覗いて見たらちゃんと保温になっていた。オレの寝ている間に、拓海が [続きを読む]
  • 『君と まわり道』 58
  •  いつも通りの店内は、これといって代わり映えはしなかった。敢えて言うならば、オレのディスプレイが思いのほか好評で、アメ車柄のオープンシャツはすでに売り切れて在庫が無いという事。広報の人から褒められたと、山野辺さんが喜んでいた。そして、秋冬物の発注の時にはオレを本社へ連れて行ってくれると言う。「一年、頑張ってるもんね?!そろそろ正社員になれるんじゃない?」と、山野辺さんが微笑むと言ってくれた。「そう [続きを読む]
  • 『君と まわり道』 57
  •  「分かった.........、元はと言えばオレがお前に変な気を起こしたんだ。始めたからには後戻りはしない。」そう言って、オレは拓海の背中から離れると肩を掴んで向き直らせた。仰向けになった拓海の身体を跨ぐようにオレが馬乗りになると、一瞬表情が強張る。男前な言葉を発しても、やっぱり拓海だって恐いんだ。どこで聞きかじったか知らないけれど、男と男が交わるという事はそんなに簡単なものじゃない。「もし、途中で嫌だと [続きを読む]
  • 『君と まわり道』 56
  •  頬から首筋へ落とす唇が、しっとり湿った拓海の襟足に掛かると、そのままうなじを見せてうつ伏せになった。裸の背中にうっすらと盛り上がる筋肉。もう何年も日には焼いていないんだろう、白い肌が目の前に広がると、オレは手の平を乗せてみた。手の平で滑らかな肌を確かめるように撫でると、そこにもキスを落とす。チュッ、というリップ音が規則正しく刻まれて、それに合わせて拓海の背中の筋肉も波打つ。拓海の横に身体を滑りこま [続きを読む]
  • 『君と まわり道』 55
  •  今夜の拓海は、ノンケのくせにあっさりとオレの唇を受け入れ、舌を絡めても無抵抗でされるがままになっていた。あんなビール一杯で酔ってしまったのか.........それでも、電気の点いていない暗い玄関先で交わす口づけは、十分すぎる程身震いして酔いそうだった。.........はぁ、..................ん..............ん................オレの舌が唇から顎へと伝うと、拓海は首を仰け反らせて喉仏を突き出した。それをオレの唇がゆ [続きを読む]
  • 『君と まわり道』 54
  •  運ばれてきたスペアリブに食いつきながら、無言で顔を見合うオレたち。ビールで脂を流し込むと、拓海がオレの顔を見て言った。「昨夜さ、鴨川のトコにあるバーに連れて行かれたんだ。」オレは、昨夜の電話を思い出した。鴨川のナントカって店の近く.........。結局店の名前は出て来ないが、「へえ、」と聞き流す。「取引先に4つ上の人がいてさ、その人に連れて行かれたんだけど、京都の女の子ってなんか癒される。あの言葉使いか [続きを読む]
  • 『君と まわり道』 53
  •  スラックスのポケットの中でスマフォが振動して、オレは手に取ると画面を見て相手を確かめ通話にタップした。「は〜い、今どこ?」一応、辺りを確かめながら聞く。声の主は拓海で、約束の時間から10分が過ぎていた。「悪りぃ、会社に寄ったら色々捕まって.........、今から出るとこ。あと10分待って。あ、それか先に行ってるか?!」拓海が焦る様子で話すけど、これ以上ここに立っているのもイヤだし.....。「先に行ってていいん [続きを読む]
  • 『君と まわり道』 52
  •  朝だというのに、店に着くなり帰ることを考えてウキウキしてしまうオレ。6時半に拓海と待ち合わせ。アイツが京都から戻って来るから、一緒に夕飯を食べようという事になった。何処の店に行くかは分からないが、一緒に並んでおかしくないように、今日のファッションはスモークピンクのオープンカラーシャツに黒の8分丈のスラックスを合わせる。コインローファーを履いてシックにキメれば、拓海と歩いていても違和感はないだろう。 [続きを読む]
  • 『君と まわり道』 51
  •  すっかり馴染んだ部屋にひとりでいるオレは、拓海のベッドに潜り込むと両手を思い切り伸ばした。もちろん拓海は、今頃京都のホテルで休んでいる頃だ。今夜は、なんとなく人肌が恋しいというか、前のオレならとっくにゲイバーへ行っているところだ。でも、今はそんな気にはなれなかった。さっき聞いたアイツの声が、耳の奥に残って離れない。- そう言えば、オレ、何日セックスしていない?ミサキに追い出されたあの日から、何日 [続きを読む]
  • 『君と まわり道』 50
  •  しばらくして、昼食から戻ってきた山野辺さんは、通路の向こう側に行くとオレのディスプレイを眺めていた。「どうですか?」と尋ねるが、「う〜〜ん。」と首を傾げるだけ。- アレ?いまいちだったのかな・・・?オレもちょっと心配になって、隣に一緒に並ぶと自分のディスプレイに目をやった。- 完全に周りから浮いている。 - 涼し気なイメージには程遠い、どちらかと言えばポップモダンな感じ。「.........だめッスか?いい [続きを読む]
  • 『君と まわり道』 49
  •  短めに昼食を済ますと、売り場に戻り山野辺さんと交代。「淳くんのセンスで適当に変えておいていいわよ。ただし、他の店と被らないように!」「............はい、了解ッス。」山野辺さんの背中を見送ると、すぐにストックルームへと行き在庫品の入った段ボールを開けた。中には白、黒、モスグリーンの三色で展開されたトロピカルシャツが数点。アメ車をモチーフにしたもので男女問わずに着られる。それに合わせてコットンとレザ [続きを読む]
  • 『君と まわり道』 48
  •   -----はぁ ---------っと、ため息をひとつ。すぐに視線を感じて、顔を向ければ山野辺さんがオレを見ていた。「.........すいません。」と首を竦めて謝ると、売り場の前の通路に向かう。通路から再び店内を見ると、ディスプレイを確認した。初夏の清々しいイメージのディスプレイに満足したのは先週の事。ここへ来て一気に夏日和になると、もう少し色合いを変えてみようかと思う。「山野辺さん、お客さん少ないッスね。月曜日 [続きを読む]