thecosmologicalfort さん プロフィール

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thecosmologicalfortさん: うちゅうてきなとりで
ハンドル名thecosmologicalfort さん
ブログタイトルうちゅうてきなとりで
ブログURLhttp://the-cosmological-fort.hatenablog.com/
サイト紹介文海外文学、歴史、軍事関連の図書についてのメモや、自作ポエム
自由文ほぼ毎日更新
・本メモ……海外のフィクション、歴史の本、日本のフィクション、その他
・とりでポエム
・その他
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供212回 / 365日(平均4.1回/週) - 参加 2016/02/07 08:10

thecosmologicalfort さんのブログ記事

  • 『ペリリュー・沖縄戦記』ユージン・スレッジ その2
  •  もっとも精神を痛めつける武器は砲弾で、特に無防備な状態で砲撃にさらされることは、ベテラン兵士であっても耐えがたいものだったという。 海兵隊は仲間の絆を重視し、実際、信頼関係があったからこそ力を発揮できたと著者は回想する。 ――珊瑚礁岩の染みを見ていると、政治家や新聞記者が好んで使う表現がいくつか頭に浮かんだ。「祖国のために血を流し」たり「命の血を犠牲としてささげる」のはなんと「雄々しい」ことだ [続きを読む]
  • 『ペリリュー・沖縄戦記』ユージン・スレッジ その1
  •  海兵隊に志願し、パラオ諸島ペリリュー島の戦い、沖縄戦に参加した兵隊の回想録。太平洋戦争の様子が細かく書かれており、兵隊たちの悲惨な状況を知ることができる。 構成は次のとおり。・志願とブートキャンプ・ペリリュー島の戦い・沖縄戦 著者は戦争に乗り遅れないように、士官候補課程(ROTCの原型)を途中でやめ、一兵卒として入隊した。  *** 最初に派遣されたのがパラオ諸島のペリリュー島で、海兵隊第1師団は [続きを読む]
  • 『幕末の天皇』藤田覚 その2
  •  4 鎖国攘夷主義の天皇 孝明天皇即位の時代には、外国船が次々に訪れ開国と通商を要求していた(1844年以降)。 幕府はアヘン戦争の二の舞を避けるために、朝廷や諸国大名に助言を求めた。 1853年のペリー来航後、幕府は日米和親条約、日英和親条約、日露和親条約を締結し、朝廷に事後承諾を求めた。 朝廷は、外国からの圧力に対し、ひたすら神社・寺院での祈祷を進めた。しかし内部では、開国論とそれに反対するも [続きを読む]
  • 『幕末の天皇』藤田覚 その1
  •  本書の趣旨:光格天皇は天皇の権威復興に力を注いだ。続く孝明天皇は幕府の方針に反対し、鎖国攘夷を強硬に主張した。その後主張を翻すが、過激派を制御できず、結果的に民族主義を高揚させ、討幕運動を巻き起こした。 明治天皇は新たに王政復古の下で政治を取り仕切った。 幕末から明治維新にかけて、天皇及び朝廷が政治体制に与えた影響を検討する。 天皇が、ただ神輿のようにかつがれたわけではなく、自ら積極的に政治活動 [続きを読む]
  • 次世代型竹槍
  •  無職戦闘員は夢のなかでむかしの思い出を――これも夢または妄想だが――を手入力した。◆予科練平和記念館と棒振り運動 茨城県阿見町の予科練平和記念館はすばらしい施設である。 予科練における銃剣術の写真に関して、「当時の銃剣術は、現在の銃剣道よりもより実戦的な訓練が行われていた」というようなキャプションがあった。 ――銃剣道で「直突」しかやっていないため、捕虜との競技会では良く負けた。突撃を渋り、 [続きを読む]
  • 『生物兵器』ケン・アリベック
  •  ソ連による生物兵器開発の概要と、崩壊後、一連の技術が北朝鮮、イラン、過激派等に流出していった疑惑についての本。 著者は元ソ連生物兵器製造組織最高責任者であり、アメリカに亡命後この本を出版した。 生物兵器の危険は間近にせまっている。病原体は安価に手に入り、容易に兵器化できるという。 1 ソ連の生物兵器開発機構は、1972年、生物兵器禁止条約締結の年、秘密裏に創設された。 著者は国家薬事局に勤務す [続きを読む]
  • 2017年のNO JOB COMBATANT(2017.4)
  •  新しい年度が始まりましたが、無職戦闘員は、引き続き、永遠にやって来ない戦闘にそなえて、訓練を実施しています。 ◆旅行 2016年はジョージア共和国、今年の1月にはボスニア・ヘルツェゴビナ、スロヴェニア、クロアチアに行ってきました。 次に行ってみたい国がいくつかあります。 ・バルカン半島の続き……セルビア、コソヴォ、アルバニア             ボスニアのヴィシェグラード(『The Bridge on [続きを読む]
  • 『阿片常用者の告白』ド・クインシー
  •  どのようにして阿片中毒者になったか、また阿片の服用についてを説明する本。 著者のトマス・ド・クインシーは19世紀前半に活動したマンチェスター出身の評論家で、麻薬を扱う本書はボードレールやベルリオーズにも影響を与えた。 本書に登場する阿片チンキは当時使われていた阿片含有の咳止め、鎮痛剤である。 大部分は著者の回想からなる。文体は古めかしく、読むのは疲れる。 著者は商人の息子として生まれた。学校 [続きを読む]
  • 指と糸きれ
  •  電気のない部屋に 黒い、 ヌビア人の手。 人間レンガのひび割れた 稲妻文様から わたしの太陽光線と 雨の空気が さしこんだ。  古い幕舎にも その日の配給が なされた。  わたしたちは、胃の壁に 指でこすりつける程度の ほどこしを受け取った。  口からは 蟹の泡と、うそがあふれ出している。 [続きを読む]
  • 『たった一人の30年戦争』小野田寛郎
  •  新聞で連載されていた文章を集めたもの。 作者は徴兵後、予備士官学校を卒業、中国語等の語学力を買われ中野学校二俣分校に入校しゲリコマ戦術を学ぶ。終戦間近にフィリピンのルバング島においてゲリラ戦の指導を命じられた。このときの命令が、絶対に玉砕せず、潜伏を続けよというものだったため、終戦後もジャングルにおいて「残置諜者」としての活動を続けることになった。 なぜ終戦が信じられなかったかについては、次のと [続きを読む]
  • 「トラフィック」
  •  制作:2000年 監督:スティーブン・ソダーバーグ 麻薬戦争に関わる3つの風景をまとめた映画。・メキシコの麻薬組織と警察・合衆国の麻薬対策本部長とその家族・麻薬マフィアの家族と、マフィアを追う刑事たち 刑事や判事の力が弱く、麻薬の蔓延や、巨大な組織には勝てない。しかし、映画では、個人のレベルにおいて希望が見られる。 登場人物ごとに画面の色合いが使い分けられており、特にメキシコ部の黄色い彩色はよく [続きを読む]
  • 『茶道の美学』田中仙翁
  •  茶道における美とは何かという原理を考える本。 冒頭から床の間や内装の細かい美的感覚についての薀蓄が始まる。大まかな歴史に沿って説明されてはいるが、茶道知識のまったくない人間には大変読みにくい。  *** 1 床の間、土壁、茶器を手に取ったときの感触、インテリアの美意識について。こうした美的な基準は、同朋衆と呼ばれる茶道の担い手たちが定め、時代とともに変遷していった。 2 茶器には中国伝来、高麗伝来 [続きを読む]
  • 『ヒンドゥー教』森本達雄 その2
  •   *** インドの浄・不浄観には、日本をはじめとする他の文化と共通する点もある。 ヒンドゥー教は死、血、屍を特に忌み嫌う。女性に対する蔑視は、生理、月経、出産等の血を伴う現象にも由来するという。 インドにおいて清浄とされるのは水、火、クシャ草、牛等である。水に対する価値観の例としてガンジス河と沐浴の慣習をあげている。牛の信仰は牛だけでなく牛糞や牛の尿にも及ぶ。 牛の信仰を司るクリシュナは、ヴィシュ [続きを読む]
  • 『ヒンドゥー教』森本達雄 その1
  •  ヒンドゥー教について説明する本であり、素人にもわかりやすかった。 ヒンドゥー教は一神教や仏教から見ても異質な面がある。しかし、ヒンドゥーの神々、儀礼、思想等は、日本にも受け継がれている。 七福神の半数はヒンドゥーの神々由来であり、輪廻(サンサーラ)や業(カルマ)の概念もヒンドゥーが発祥である。  *** ヒンドゥー教は、インド人口の8割を信徒とする宗教であり、かれらの生活の中枢となるものである [続きを読む]
  • その後の磁場
  •  窓をあけた先に 八方に ひきのばされた わたしの皮フがある。 白色の 弾力のある膜となり 太陽風を受けて 音を鳴らす。 なぜなら、何もないために 振動するからである。 電気の帯が 8の字をなぞって 数字を記録する。 朝、住民が働きにでた後、 わたしは100本の足を動かした。 [続きを読む]
  • 『茶道の歴史』桑田忠親
  •  茶道が時代とともに変化してきた歴史を解説する。 著者は、村田珠光や武野紹鴎、千利休が打ち立てた茶の精神に価値を置く。すなわち、万人を救済する仏の精神に基づき、身分の分け隔てなく茶の道を説くこと、客をもてなす精神をもっとも重要であると考えることである。 江戸時代には、武家の茶道は「身分相応」を重んじ、封建的秩序を重んじるものとなった。町人の茶道は家元制度により形式化、保守化していった。 明治維新 [続きを読む]
  • 「ドライヴ」
  •  制作:2011年 監督:ニコラス・ウィンディング・レフン Nicolas Winding Refn  自動車工場で働くかたわら、スタントマンや犯罪者の逃亡手伝いをする運転手の映画。 主役の出自は不明だが、高い戦闘力を持っており、ほとんど銃を使わずに町のチンピラたちを殺害していく。職業的な犯罪者を次々と自動車や工具で殺し、最期まで生き延びる。 隣の部屋にいる子持ち女性との交流が主な原動力のようだが、あまり感情の動きは [続きを読む]
  • 『健康帝国ナチス』ロバート・N・プロクター その2
  •  5 ヒトラーはたばことアルコールを拒否し、菜食主義に努めた。ヒムラー、ルドルフ・ヘスも菜食主義者だった。ヒトラー個人の嗜好と党の方針によって、肉食の規制、自然食の推進、人工着色物の規制といった政策がとられた。 また、ドイツ国民がビールにあまりに多くの所得をつぎ込んでいるということが問題視され、禁酒運動がすすめられた。 もっとも、実際には国民の抵抗が強く、戦況が悪化し食糧が不足するまでは、ビールや [続きを読む]
  • 『健康帝国ナチス』ロバート・N・プロクター その1
  •  原題は「ナチの、ガンとの戦争」The Nazi War on Cancer ナチ党政権時代の医療、健康、福祉政策を検討し、さらに政治と科学の関わりについて考える本。 本書が題材にするのは、断種や人体実験、安楽死等のおぞましい医学ではなく、現代の価値観とも類似している「良質な科学」である。 著者によれば、ヒトラー政権下において、科学は「政治とは無縁に経済力・軍事力を支援する動力として許容されていた」。 一部の科学者た [続きを読む]
  • 『1984』George Orwell
  •  「ビッグ・ブラザー」率いる政府によってコントロールされた全体主義社会を描くディストピア文学。ザミャーチン『われら』等とともに、この種の物語のプロトタイプとなった本である。 (1)窓のない、塔のような建物の中に浮かび上がる「真理省」その他の省庁。テレスクリーンがスミスらを監視し、敵であるエマニュエル・ゴルドシュタインを映し出す。それに興奮し、憎悪をかきたてられる市民たちの風景。 (2)「戦争は平 [続きを読む]
  • 無職戦闘員の白昼夢 準軍事組織(paramilitary)
  •  無職は、自分が働いている姿を思い浮かべた。◆右翼的なオバサン、ジブチに行く 8月某日、ハワイ行き芸能人に似た格好のおばさんがジブチに行くというニュースを観た。 普段、服装容儀や制服のアイロンがけでうるさく言われている作業員たちは、場違いな格好、だらしない格好で現れる上司には、想像以上に強い反感を抱くものである。 当該人物は、お盆休み中のこの日に訪問した理由について、「部隊の都合で仕方なくこの [続きを読む]