野元 さん プロフィール

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野元さん: 野元の詩
ハンドル名野元 さん
ブログタイトル野元の詩
ブログURLhttp://blog.goo.ne.jp/library_4floor
サイト紹介文どこかの誰かの何かになればいいな、と想って詩を書いています。 新参者ですがよろしくお願いします。
自由文『私を語らないでください』http://blog.goo.ne.jp/library_4floor/e/e4da226fae144fc664116b21cd15d70d
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供371回 / 308日(平均8.4回/週) - 参加 2016/03/15 23:17

野元 さんのブログ記事

  • #481 帰りたい
  • 『帰りたい』心がきゅうっと絞まりますそうこれは「寂しい」という気持ちです昔通った通学路そこに今立っても彼女はいないのですそこを通ってももう彼女は背を叩いてくれないのですもう戻らない過去が「寂しい」のですあの日々のなかの彼女にはもう二度と会えないのです女々しい僕は後ろを振り向きながら今日も前に進むのです 前から来る人の顔もよく見ずに [続きを読む]
  • #480 優しさという蔓延る病
  • 『優しさという蔓延る病』通勤中に見かけたある女足元を歩いていた雀を蹴飛ばした雀はチッチと小さく泣いて小石のように転がった雀はもう一度チッチと泣いて慌てて飛び去った「なんで蹴ったの?」女の連れの男が言う女は笑って言った「優しさだよ」僕は足早に過ぎ去った空にチッチと泣き声が響いた [続きを読む]
  • #479 無情
  • 『無情』新宿駅山手線外回りプラットフォーム携帯電話から目を離してふと空を見たら青空でふと雲を見たら動いていてああ、そういえば空は青いものだったなとああ、そういえば雲は風に流されていくものだったなと当たり前のことを思い出したりする [続きを読む]
  • #478 不幸な女
  • 『不幸な女』携帯の充電コードが鞄から垂れているそんなに糸で繋がっていたいの耳から垂れているイヤホーンも蜘蛛の糸餌になっているのかカンダタが求めた救いの糸か爛れたような口紅を塗りたくって煉瓦のようなハイヒールを履いて羨ましげに眺めている両目をしていつも糸で首を吊ることばかり考えている不幸な女不幸が好きな女今日も上手に笑えない携帯電話の着信を待つだけの人生ほら空を見上げれば一本の飛行機雲あれも糸ならば [続きを読む]
  • #477 赤
  • 『赤』ほら世界中で悲鳴が上がっているほら聴こえるだろ空が泣いて窪みに海が出来ている窓ガラスが割れて愛が粉々に散らばったほら走らなきゃ炎が後ろから襲ってくる亡者は火縄銃を口にくわえたほら誰が引き金を引くほら誰が引き金を引くほら今日も山手線が止まったほら福音が響いているほら福音が響いている「現在、復旧のめどはたっていません」誰もがたまらない人生誰もがくるくる回っている電柱に吊るした哲学のエンジンをふか [続きを読む]
  • #476 十二月二二日
  • 『十二月二二日』日付十二月二二日気温十九度湿度七八%天気曇りのち雨メール作成件名無題本文「今日は暑いね」宛先不明空気は初夏気分はいつかの五月繋いだ手と手は暖かく笑いすぎた頬は痛かったメール受信件名無題本文「今日は暑いね」差出人不明もう帰って来ない日々人生の黄金期けれど、もう一度 [続きを読む]
  • #475 クジラの背
  • 『クジラの背』人波にさらわれて僕はどこにいくのこの社会もまた海ならばとても泳げないくらいに汚れちまっているほら身体の力を抜けば一人ぽつんと人波のなか浮かんでいる擦りきれたスニーカーには月の橋が架かっていて電車は三分おきにホームに流れてくる無情 無情 無情口は海水で塩辛く鼻は波を吸って息苦しいもう無理だもうやめだいいや、耳にはドビュッシーが響いている黒い波に乗って体はぷかぷかと月に向かっている夜空に [続きを読む]
  • #474 誕生日が過ぎまして
  • 『誕生日が過ぎまして』誕生日が過ぎましてまた一つ真実を知りました誕生日が過ぎましてまた一つ喜びを知りました誕生日が過ぎましてまた一つ罪を犯しました誕生日が過ぎましてまた一つ歳を老いました誕生日が過ぎましてまた一つ大人になりました誕生日が過ぎましてまた一つ子供になりました [続きを読む]
  • #473 ふと
  • 『ふと』ふと立ち寄っただけなのですふと立ち寄っただけなのですふと立ち寄っただけなのです懐かしくなってふと立ち寄っただけなのですもうここに来ることはありません [続きを読む]
  • #472 無題
  • 『無題』手が動かなくなっただからなんだ脚が無くなっただからなんだ目が見えなくなった耳が聞こえなくなった声が出せなくなっただからなんだだからなんだだからなんだ勝手に俺を諦めるなまだ何にも終わっちゃいない [続きを読む]
  • #470 僕らはいま、大声を出すべきだ
  • 『僕らはいま、大声を出すべきだ』疲れた帰り道くたびれたスーツにクタクタの身体浅い呼吸に滲む視界僕らはいま、大声を出すべきだ地団駄を踏んで汚い言葉で誰かを罵って鞄を振り回して僕らはいま、すべてをさらけ出すべきだ明日を生きるために大声で泣くべきだ子供のようになりふり構わず泣くべきだ今日をちゃんと終らせられるように明日の電車に飛び込まなくて済むように僕らはいま、大声を出すべきだ [続きを読む]
  • #469 他人の空似
  • 『他人の空似』ほら、愛が歩いているとことこ とことこ幽霊が歩いている棄てられぬ想い背中に乗せて密かな想いポケットに入れてほら、とことこ とことこ 歩いている行く先には二筋の道朝の光が残る道夕べの光が射す道手に持った時計の針はカチカチ進むキスしたそうな顔の幽霊お化粧してどちらにお行き [続きを読む]
  • #468 歩く
  • 『歩く』足を一歩前に踏み出すと一歩分だけ進んでいたもう一歩前に踏み出すと二歩分進んでいたもう一歩前に踏み出すと景色がほんの少しだけ変わっていた歩くだけで良かったんだ [続きを読む]
  • #467 ほら、
  • 『ほら、』ほら、目の前に幸せが待っているほら、目の前に幸せが待っているほら、あそこにもほら、あっちにもほら、ずっと先の方にまでほら、あちらこちらで幸せが待っているほら、僕たちが気がつかなかっただけでほら、きっかけさえあればほら、どこでさえ幸せが待っているほら、あとは気づくきっかけさえあればほら、いまだって幸せが待っているほら、もう泣かないで [続きを読む]
  • #466 無題
  • 『無題』もうずっと浅い息街灯に照らされて延々と伸びていく影鉋で削られていく精神終わらない夢遊病神経質な上司のボールペンのノック音カノジョの理解できない寝言誰かが玄関のチャイムを押したもちろん誰もいない発狂したい欲望と狂うことの恐怖女を抱いたことへの罪悪感キスをしたときの煙草の匂いvirginia6今夜も首を絞められるこれは誰の手カノジョの手、両親の手、世間様の手いいや、みな手を差し伸べているだけじゃあ誰の [続きを読む]
  • #464 愛代替品
  • 『愛代替品』結局、愛なんてなかったのだ銀杏の葉がひらひらと落ちても椿の花がひらいても自動販売機に愛なんて売ってなかったのだ電車の車内に寒風が吹き込んでも旅客は一人でまるまるばかりで互いに暖めはしない趣味の悪い報道番組は世間様の溜飲を下げることに苦労して黙祷を忘れてしまった今日も始まる通勤時の椅子取りゲーム眼鏡に映ったのは善意で隠した悪意夜が深まっても会社の電気は灯っている家族はとうに眠ってしまった [続きを読む]
  • 日記 12/5
  • 今日は風が強くていちょうが桜吹雪のように降っていましたね....いちょう吹雪?最近勤務先が上野周辺になったので毎朝上野公園にある稲荷神社に参拝しに行きますまだ朝も早い時間に行くので会うのは神主さんくらいしかいないのですがあそこはなかなかに恐い空気がありますね何回、何十回行ってもお狐様が祀られている穴倉に入るときは恐い感じがします日中は人が多いのでそんなことないのですがなんて、なんか“持ってる”みたいな [続きを読む]
  • #463 優しさというものは
  • 『優しさというものは』優しさって命をあげるってことなのよ相手に自分をあげるってことなのよ嫌みったらしく脅迫することじゃないのよ見返りを求めることじゃないのよ時間と労力と財産を相手にあげるってことなのよ相手の人生のために自分を使うってことなのよだから優しいって尊いのよだから優しい人間って尊いのよだからそんな人間をわたしたちの食い物にしてはいけないのよ [続きを読む]
  • #462 見透かさないで
  • 『見透かさないで』僕の心を見透かさないでその澄んだ瞳で浅ましくて軟らかくて何も無い僕の心をその美しい瞳ですべて見透かさないでくれよきっと君は僕の心とはまったく違うものなのでしょうきらきらしててめらめらしててしっかりとした心僕の心を見透かさないで宝石がくすんでしまう [続きを読む]
  • #460 communication
  • 『communication』手を差し出したら手を引いたらいけないよ手を握ったら手を離してはいけないよ手が冷たかったら手を擦ってあげないといけないよ僕らも昔そうしてもらっただろう [続きを読む]
  • #459 夜明け前
  • 『夜明け前』朝の五時季節は冬朝はいまだ顔を見せず世界は深い夜のまま空をみると北斗七星真っ暗な公園には老人が一人佇み風は肌を突き刺すように冷たいそれでも、あと一時間もすれは夜明けが来るすべては延々とは続かない私はマフラーをきつく結び直した白い息が街灯に照らされて消えていく [続きを読む]
  • #458 僕は
  • 『僕は』どこに置いてきたどこに置いてきたいったい僕は〈僕〉をどこに置いてきた?母の胎内?保育園のおもちゃ箱のなか?横断歩道の白線の上?海の波打ち際?新宿の路地裏?恋人の部屋の玄関先?いいや、ちがう〈僕〉はそこにはいない〈僕〉はきっと前にある〈僕〉はきっと未来にある過ぎてしまった過去からきっと誰かが将来に宅急便を出してくれただから僕は生きなければ〈僕〉がない僕で生きなければすべてのものと決着をつける [続きを読む]
  • #458 手の中のハエ
  • 『手の中のハエ』黒いスーツに身を包み笑顔で接客をしていたらぶーんぶーんと大きなハエが目の前をちらついたお客様は商品に夢中でお気づきになっていないハエは近くの机の上に止まった私はそれとなく机に近づいたハエは手をこすって何かに祈っている私は素早くティッシュでハエをくるんだ手のなかではティッシュごしにハエが必死にぶーんぶーんと飛んでいるのがわかる私は笑顔を崩さずにティッシュを握り潰してスーツのポケットに [続きを読む]