ohtamasakazu さん プロフィール

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ohtamasakazuさん: 江戸期版本を読む
ハンドル名ohtamasakazu さん
ブログタイトル江戸期版本を読む
ブログURLhttps://blogs.yahoo.co.jp/ohta_masakazu_p
サイト紹介文江戸時代に出版された版本を翻読、現代語訳します。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供101回 / 365日(平均1.9回/週) - 参加 2016/04/18 23:59

ohtamasakazu さんのブログ記事

  • 百年目 11 主人帰る 番頭、終夜懊悩する
  • 【翻字】彼是(かれこれ)する中(うち)に日もズンブリと暮れて参りました、処へ旦那は玄(げん)伯老(ぱくらう)を伴(つ)れてお帰りに成りました 玄伯「ヘエ旦那様お帰りでござります」丁稚(こども)は表戸(おもて)を開(あ)けまして「ヘエお帰りお帰りお帰り 老人「アー玄伯老(げんぱくらう)や今日(こんにち)は能(よ)う附合(つきあ)うて下さツた 玄伯「有難う存じます、思ひ掛けない花のお接伴(しやうばん) [続きを読む]
  • 百年目 10 番頭、二階の自室で懊悩する
  • 【翻字】其辺(そこ)は番頭丈(だ)けにチヤーンと室(しつ)を設けて居(を)りますから、一室(ひとま)には洗ひ杉の火鉢に火を沢山拵(こさ)へてござりまして、白湯(さゆ)もチンチンと沸いて居(を)りますから、煎茶の道具を取り寄せて一煎(せん)入れて飲みましたが、中々胸へは通り兼ぬる様な事、併(しか)し番頭職丈(だけ)に小袖箪笥に革盤(かばん)の一個(ひとつ)も片方(かたへ)に置き、床(とこ)には懸物の [続きを読む]
  • 百年目 9 番頭、店へ戻り、腹痛と言って二階に上がる
  • 【翻字】船へ乗りまして青(あを)しい顔をして 次兵「アーアこりや失敗(しま)うたわい」と思ふ心配から逆上して又真(ま)ツ赤(か)い色(け)になりました、七面鳥程顔の色を変へまして早う船を下げて呉れエと云ふので船を下流(しも)に下げましたが平生(いつも)の都合の好(よ)い処の浜へふねを着けますると、芸妓(げいこ)舞子皆々が「お近(ち)日(か)い中(うち)にー」と云ふ声を後(うしろ)にして、番頭は船か [続きを読む]
  • 百年目 8 番頭、主人に訳の分からぬ挨拶 主人の応答
  • 【翻字】此方(こなた)は番頭の次兵衛(じへゑ)益々声を揚げて 次兵「アゝヨイトヨイト己(おの)が姿を花と見て、庭に咲いたり咲かアせたり………」如何(どう)も此(この)酒酔ひの癖として、道で出会ひますと片方(かたかた)が避(よ)けて右へ寄らうとすると右の方に途切(はつと)をします、左に寄らうとすると左の方に途切(はつと)をします、大手(おほて)を広げて 次兵「ヤア遣(や)らん遣(や)らん」と申します [続きを読む]
  • 百年目 7 派手に酔い遊ぶ番頭を見てしまう主人
  • 【翻字】番頭次兵衛(じへゑ)はドロドロに熟酔(ゑう)て居(を)りまするから暫(しば)らく土堤(つゝみ)をば酔醒(ゑひざま)しにお歩(ある)行(き)なすツたら如何(どう)ぢやと云ふので、素(もと)より番頭は華美(はで)な事が好きですから、友染(いうぜん)の襦袢鹿子(かのこ)の襦袢取交(とりま)ぜ四五枚も重(かさね)着(ぎ)をして、舞子さんの燦(きらめ)く金の扇をば額(ひたへ)に翳(かざ)し、鹿子(か [続きを読む]
  • 百年目 6 船は桜宮へ 船中の情景
  • 【翻字】芸妓「次(つぎ)さん遅かツたやおまへんか、待たるゝより待つ身になるなと真(ほんま)にモウ退屈でした 次兵「而(さ)うやらう、早う来る積(つも)りやツたけれど、此(こ)の男が乃公(おれ)所(とこ)の戸外(かど)をマア何遍か彼方(あつち)へ行(いつ)たり此(こつ)方(ち)へ来たり空手(てぶら)でも通る事か八百屋の荷を担(かた)げたり小便桶(たご)を担(かた)げたり、土台気がさして出るにも出られ [続きを読む]
  • 百年目 5 番頭、船を東堀に回させ、一足遅れて現れる
  • 【翻字】男「此(こ)の向(むか)ふの石屋の浜へ………… 次兵「アゝ石六の浜か又甚(えら)い所(とこ)へ繋(つ)けたなア 男「ヘエ何(ど)う云ふものでござります 次兵「彼(あ)の上には御親類が有る、若(も)しか御親類方(がた)の眼にでも着いて見イ、大変な騒動ぢや、ダからお前一(ひ)ト足先(さ)きへ行ツて、東堀の住友さんの浜の能(よ)い足場の有る所(ところ)へ船を繋(つ)けて待ツてゝお呉れ、私(わし) [続きを読む]
  • 百年目 4 番頭、迎えの幇間を叱る
  • 【翻字】番頭は白鼠のやうでございますが、至ツて大の泥溝(どぶ)鼠でございます、店(うち)では此(この)番頭を次兵衛と申しまするがお茶屋へ遊びに参りますると、お茶屋では番頭さんとも次兵衛さんとも申しません、只次(つぎ)さん次(つぎ)さんと云ふのが通名(とほりな)と成ツてございます、家(うち)をば出て四五間(けん)参りますると路次(ろじ)から一人(にん)飛んで出ましたは男芸者所謂(いはゆる)幇間(たい [続きを読む]
  • 百年目 3 番頭、手代と丁稚を叱り、店を出る
  • 【翻字】藤七「ムゝヘエ 番頭「お前さんも此(この)頃聞く所に依(よ)れば頻々(しばしば)お茶屋遊びをしてださふだ 藤七「滅相な何(ど)ふ致しまして、決して而(そ)んな事は有りやア致しません 番頭「イゝエ隠しなさんな、私(わし)アモウ右方(こちら)の耳から左方(こちら)の耳へ突貫(つきぬ)ける程聞いて居(ゐ)るのぢや、エゝツ行くなとは云はんぜ、併(しか)し未(ま)だお前さんお茶屋遊びをばするやうな身 [続きを読む]
  • 百年目 2 番頭、二人の手代を叱る
  • 【翻字】茂七「ヘエ 番頭「お前昨夜(ゆうべ)十二時過ぎから手紙を認(か)いて居(ゐ)なさツたが其(その)手紙は何所(どこ)へ出しなさる手紙ぢやと私(わたし)が尋ねたら、明朝東京へ出します積(つも)りでごわす、左様か夫(そ)りやア大きにと云うて私(わたし)はお前さんに一礼述べたぜな 茂七「ムゝヘエ………… 番頭「其(その)認(したゝ)めて有ツた手紙が今鳥渡(ちよいと)硯箱の抽斗(ひきだし)を開(あ) [続きを読む]
  • 百年目 1 番頭、二人の丁稚を叱る
  • 【翻字】百年目 第二世 曽呂利新左衛門 口演         丸山平次郎 速記番頭「コレ定吉 定吉「ヘエ 番頭「精出して手習ひをせんか 定吉「手習ひを致して居(を)ります 番頭「手習ひを致して居(を)りますツて、お手本の通り習はず俳優(やくしや)の首許(ばつか)り書きやアがツて、体躯(からだ)も満足に出来る事か、而(そ)んな事がお手本に書いて有るか馬鹿 定吉「エゝ是(こ)りやア首尽(くびづく)しで [続きを読む]
  • 曽呂利茶室落語 十五 線香の立切 目次
  • 曽呂利茶室落語 十五 線香の立切目次線香の立切 1 二階の若旦那と丁稚の会話 上線香の立切 2 二階の若旦那と丁稚の会話 中線香の立切 3 会話 下 激高した若旦那、座敷へ暴れ込む線香の立切 4 激高に動じない番頭に、若旦那弱気になる線香の立切 5 番頭、若旦那に百日の土蔵住まいを承諾させる線香の立切 6 原因 若旦那の放蕩 三栄の小糸に入れ揚げる線香の立切 7 若旦那が来なくなり手紙を書く小糸 握りつ [続きを読む]
  • 線香の立切 14 サゲ
  • 【翻字】お梅「一寸(ちよつと)若旦那 若旦那「お梅何(なん)ぢや お梅「貴郎(あんた)が斯(か)うやつて来てやつてお呉(く)んなすつたので仏(ほとけ)も大きに悦びます仍(そこ)で貴郎(あんた)から贈つてお呉れ遊ばした彼(あ)の比翼紋の附いた三味線彼(あ)れをば、阿女(あのこ)への饗応(ちさう)にお仏壇に手向けて遣(や)りませう 若旦那「其(そ)りや宜(よ)からうお梅「左(さ)すれば阿女(あのこ)も [続きを読む]
  • 線香の立切 13 若旦那の悔い 小糸の朋輩芸妓の来訪 
  • 【翻字】 若旦那「左様(さう)か其様(そん)な事夢にも見なんだ切(せめ)て夢になりとも見さうなもの夫(それ)と知つたならば如何(どない)なとして来やうにお梅私(わたし)が内を外に為(し)た許(ばつ)かりで番頭が予(おれ)を恰度(ちようど)百日の間の土蔵(くら)住居(ずまゐ)夫(それ)故に幾許(いくら)か来た其(その)手紙は皆(みん)な番頭が中間(ちう)で計(はから)ふたこと斯(か)う云ふ事と知るな [続きを読む]
  • 線香の立切 12 お梅、娘の最期を若旦那に語る
  • 【翻字】若旦那「ゲエー……死没(しん)だお梅コレ……」と突然(だしぬけ)にお梅の胸倉(むなぐら)をば取る お梅「若旦那其様(そん)な無茶為(し)なすつたら咽(のど)の仏さんがお見舞(みまひ)申しますがな此(こ)処(こ)お離し遊ばせ 若旦那「コリヤお梅死ぬなら死ぬと何(なん)で一度(ぺん)予(わし)の方(はう)へ答へて夫(それ)から死なんのや お梅「其様(そん)な無茶な言(こと)被仰(おつしや)る若 [続きを読む]
  • 線香の立切 11 若旦那、お梅から小糸の死を知る
  • 【翻字】斯(か)う云ふ内気な若旦那で御座いますから「お梅在宅(うち)かへ」と云ふてズーツとお這入り遊ばさず庭まで這入(はいつ)て片手で暖簾を上げて「お梅」と云ふ声に居眠つて居(ゐ)ましたお梅は「誰方(どなた)……ハイ誰方(どなた)です若旦那「私(わし)ぢや私(わし)ぢや お梅「オヤ貴君(あなた)は若旦那……コレお竹お春お富起(おき)てお呉れ若旦那が御入来(いで)だ……」下婢(げぢよ)仲居までも呼起 [続きを読む]
  • 線香の立切 10 最後の手紙を読み、若旦那は小糸を尋ねる
  • 【翻字】否(いや)と云ふ若旦那に番頭は一本の手紙を突付(つきつ)けました其(その)手紙は数多(あまた)来た手紙の中でも一番最後の日の最終(をはり)に来た手紙で若旦那には開封して御覧になりますとイヤモウ婦女(をんな)の手紙の文句は大抵お定(さだま)りで御座います一筆(ひとふで)しめし参らせ候左様候へばと書(かい)て中程に此(こ)の手紙が貴郎(あなた)のお手に落手(はいつ)て今夕(こよひ)来て下さらな [続きを読む]
  • 線香の立切 9 番頭、一本の手紙を若旦那に勧める
  • 【翻字】若旦那「アゝ最(も)う番頭最(も)う其様(そん)な事云ふて山行け里行け、最(も)う悉皆(すつかり)小糸の事を忘却(わすれ)て居(ゐ)たのに彼婦(あいつ)の事を言出(いひだ)して呉れてやと寝て居(ゐ)る小児(こども)を起(おこ)すやうな者じや最(も)う其様(そん)な事は少しも言(いひ)ツこなしアゝ謹請(きんじやう)再拝番頭「アゝ否々(いやいや)若旦那左様(さう)じや御坐いません申さん事は分( [続きを読む]
  • 線香の立切 8 小糸の手紙は八十日目で途切れ、百日目に若旦那は土蔵を出る
  • 【翻字】ガ最初(のつけ)二三日(にち)は二本か三本の手紙でしたが十日目当(あた)りになると十四五本の手紙二十日目頃になりますると三十四五本三十日目には五十四五本六十本四十日目には七八十本九十本と漸々(だんだん)夥多(おびたゞ)しい数になりましたが八十日目の夕景より如何(どう)為(し)た事か一本の手紙も来ないやうに成りましたから番頭は「アゝ勤(で)て居(ゐ)る妓婦(おこ)と云ふものは実意の有るやうな [続きを読む]
  • 線香の立切 7 若旦那が来なくなり手紙を書く小糸 握りつぶす番頭
  • 【翻字】其(その)若旦那が一日断然(ふツつり)御入来(おこし)がないので 小糸「お母(かあ)はん若旦那昨日終日(いちにち)御出(おいで)やなかつた、今日も御出(おいで)がない如何(どう)為(し)たんであらうナ 母「さいな奈是(なぜ)御入来(おこし)がないので有らう何(なに)か若旦那にも手の外(し)けん要事(えうじ)でも出来たのであらう 小糸「夫(それ)だつて今日も又御出(おいで)がないお母さん一本 [続きを読む]
  • 線香の立切 6 原因 若旦那の放蕩 三栄の小糸に入れ揚げる
  • 【翻字】若旦那は承諾致しましたから番頭は若旦那をば一番の土蔵(くら)へさして案内致しました、土蔵(くら)の戸前をガラガラガラ若旦那を放り込みましてピシヤツと錠前を鎖(おろ)しました 若旦那「番頭、無茶やなア此様(こん)な湿気臭い処へ放り込まれて此様(こん)な処に百日も居(ゐ)られる者か……」ワアワアと若旦那は土蔵(くら)の中で泣(ない)て居(を)ります番頭は大きな顔を為(し)て台所に這入つて参りま [続きを読む]
  • 線香の立切 5 番頭、若旦那に百日の土蔵住まいを承諾させる
  • 【翻字】 若旦那「マア番頭待つてお呉れ今の様に気強(きづよ)う云ふたのは実に私(わたし)が悪かつた向後(これから)改心して優(おとな)しうする程に貴公(おまへ)からお父(とつ)さんに爾(さ)う言ふて堪忍して貰(もら)ふてお呉れ 番頭「イエ最(も)う若旦那其様(そん)な言(こと)は私(わた)しやア……仏の顔も三度と云ひます千度も万度も聞飽(きゝあ)いて耳にタコ(〇〇)が当(あた)る位(くら)ゐですマ [続きを読む]
  • 線香の立切 4 激高に動じない番頭に、若旦那弱気になる
  • 【翻字】 若旦那「オイ番頭貴様はえらい者(もん)ぢやナ、聞きやア予(わし)をば乞食(こつじき)に仕様と言ふたさうだナ格別(よほど)面白い貴様は何程えらい者(もん)じや貴様は番頭番頭と言ふて番頭と云ふ者は何(ど)の位(くら)ゐ権利の有るもんぢや根(ね)を調べて見たら貴様は丁稚の劫経(かうへ)たんだらう乃公(おれ)を乞食(こつじき)にするなんて猪口才(ちよこざい)な言(こと)を云ふなへ仮令(たとへ)放 [続きを読む]
  • 線香の立切 3 会話 下 激高した若旦那、座敷へ暴れ込む
  • 【翻字】 丁稚「ヘエ番頭さんが被仰(おつしや)るにやア其様(そん)な事をするのも無益な事ぢやによつて夫(それ)より一層乞丐(ものもらひ)にしてお進(あ)げなすつたら如何(どう)で御座いますと 若旦那「ナニ乞(もの)丐(もらひ)とは何(なん)ぢや誰が言ふた 丁稚「番頭さんが 若旦那「フーム…… 丁稚「そして今おもよどんが頭陀袋を縫ふて居(を)ります茶碗の破壊(われた)んやらお椀の破損(かけ)たのと箸 [続きを読む]
  • 線香の立切 2 二階の若旦那と丁稚の会話 中
  • 【翻字】 若旦那「阿呆(あほ)云へ左様(さう)ぢや無いわい彼(あ)の伯母貴は婦女(をなご)でこそあれ男優りぢや予(わし)を預(あづか)つて帰(いな)うと云ふのは先(む)方(かふ)の宅(うち)に醜面(ぶきりやう)の娘がある俗に人(にん)三化(ばけ)七と云ふて人間が三分化物(ばけもの)が七分と云ふんぞ、モウ奇天烈奇体変的(へんてこ)な面相(かほ)ぢや嫁入(よめいり)さゝうと云(いつ)たからつて何(なん [続きを読む]