他日庵主 さん プロフィール

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他日庵主さん: 杉山茂丸研究所
ハンドル名他日庵主 さん
ブログタイトル杉山茂丸研究所
ブログURLhttp://sugiyamakenkyu.blog.fc2.com/
サイト紹介文杉山茂丸に関する文献を紹介するブログ。「夢野久作をめぐる人々」の別働コンテンツ。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供45回 / 334日(平均0.9回/週) - 参加 2016/04/23 08:43

他日庵主 さんのブログ記事

  • 日活向島時代(一回)
  • 日活向島時代(一回)/田中栄三/雑誌『シナリオ』11(1)/1955.1.1発行 田中栄三(1886〜1968)は、ジャパン・ナレッジで調べると新劇俳優出身の映画監督、脚本家である。この「日活向島時代」は、田中が日活向島撮影所に入って映画監督の道を歩み出した時代の思い出を記したもので、NDLサーチによると、『シナリオ』誌の同年6月号まで5回(2月号は休載)続いたようだ。 筆者が持っている昭和30年の『シナリオ』誌はこの一月号 [続きを読む]
  • 寺内正毅宛杉山茂丸書翰紹介
  • 寺内正毅宛杉山茂丸書翰紹介/長井純市・馬場宏恵/法政大学文学部紀要(68)/2014.3発行 杉山茂丸が発した書翰は、明治大正から昭和初期に政界に重きをなした諸家の文書に残されているが、その量はさして多くない。既に翻刻公刊されているものでは、『伊藤博文関係文書』に11通、『山縣有朋関係文書』に17通、『大隈重信関係文書』に18通といったところが目を引く程度である。 そうした中で、未翻刻のものとして「後藤新平文書 [続きを読む]
  • 日清戦争の放火者・杉山茂丸
  • 日清戦争の放火者・杉山茂丸/深海豊二/雑誌『特集人物往来』昭和32年2月号/1957.2.10発行 雑誌掲載記事である。掲載雑誌は、Wikipediaの情報によれば今は中経出版から刊行されている季刊雑誌『歴史読本』の前身誌であるらしい。現在の『歴史読本』もそうだが、この記事の掲載誌『特集人物往来』も、歴史読み物に特化した編集方針を採っており、扇情的な惹句で読者の関心を呼び、平易で読みやすい記事に徹している。従ってそこ [続きを読む]
  • 杉山其日庵風雲録
  • 杉山其日庵風雲録/荒木武行/雑誌『食味評論』23(10)、(11)/1959 この資料は雑誌『食味評論』の昭和33年10月号と11月号に連載されたものである。 掲載誌はいまでいうグルメ雑誌のひとつで、国会図書館の書誌情報によれば、昭和11年以来発行されていたらしく、誌名を何度か変えながら、昭和59年2月まで継続していたようだ。国会図書館には22巻1号以降が所蔵されているので、本篇も国会図書館で閲覧することができる。戦後の資料 [続きを読む]
  • 歴史のかげにグルメあり
  • 歴史のかげにグルメあり/黒岩比佐子/文春新書/2008.8.20発行 著者の黒岩比佐子は2010年に52歳の若さで世を去った。惜しい閨秀を失ったものだ。この著者が書いたのは、近代史をベースにしたいわゆるノンフィクションであるが、実に広汎に文献を調べていて、ノンフィクション嫌いの筆者でも、この著者が書いたものは読んでみたくなるような、信頼のおけるものであった。 本書は黒船を率いて浦和へやってきたペリー提督から、大 [続きを読む]
  • 昭和茶道記
  • 昭和茶道記(全2巻)/高橋箒庵/淡交社/2002.3.29発行 本書は高橋箒庵の単行本『昭和茶道記』と『茶道実演録』に、雑誌発表の昭和期の茶会関係記事を併せて上下二巻本としたものである。 上巻の110〜111ページの「素骨庵宗匠」は、『大正茶道記」でも触れたいわゆる「茶道告訴状」事件について触れつつ、岩原謙三の粗忽ぶりを書いた短い章である。杉山茂丸の名は茶道告訴状事件に関連して記されているのみである。 同じく上巻 [続きを読む]
  • 東都茶会記
  • 東都茶会記(全5巻)/高橋箒庵/淡交社/1989.3.23発行 高橋箒庵の『東都茶会記』に杉山茂丸が登場するのは5回である。以下にその概要を記しておく。 まず、第一巻に収録の「月豆会」(大正2年6月25日)の章。396ページから始まっている。月豆会というのは、茶器の入札会で馬越化生(馬越恭平、大日本麦酒社長などを歴任した三井系実業家)が落札した光琳月豆の軸に由来する。あるとき築地瓢家に金子堅太郎、益田孝、杉山茂丸、 [続きを読む]
  • 大正茶道記
  • 大正茶道記(全3巻)/高橋箒庵/淡交社/1991.10.28発行 箒庵高橋義雄(1861〜1937)が書き残した厖大な量の茶会記は、平成に入ってから淡交社が復刊を始め、『東都茶会記』全五巻、『大正茶道記』全三巻、『昭和茶道記』全二巻に纏められている。『東都茶会記』は明治45年1月から大正8年12月まで、『大正茶道記』は大正9年1月から大正14年12月まで、『昭和茶道記』は昭和期の、それぞれ高橋箒庵が関わった茶会の記録である。  [続きを読む]
  • 近代快傑録(杉山茂丸関係文献・番外編)
  • 近代快傑録/尾崎行雄/中公クラシックス/2014.2.10発行 この本の元版は昭和9年に千倉書房から刊行された。憲政の神様と呼ばれた尾崎行雄が、その六十余年にわたる政治生活の間に交流した多くの人物について語ったものである。 見出しに番外編と付けたのは、筆者が「夢野久作をめぐる人々」に掲載している「杉山茂丸関係文献リスト」には、この本は収録していないからである。すなわち、この本に杉山茂丸は登場しない。 それを [続きを読む]
  • 現代人物管見
  • 現代人物管見/横山健堂/易風社/1910.5.17発行 明治から大正期あたりに書かれた人物評論は面白い。歯に衣着せぬを通り越して、言いたい放題の観がある。現代にここまで書いたら、きっと書いた方が書かれた方から訴訟の嵐に晒されるだろうと思う。 本書もそうした辛辣極まる人物評論集である。著者の横山健堂(1872〜1943)は、黒頭巾の筆名で、読売新聞などを舞台に人物評論を数多く著した評論家であった。 この本では、大隈 [続きを読む]
  • 極到余音
  • 極到余音/金杉英五郎/金杉博士彰功会/1935.6.20 発行 この本は東京慈恵会医科大学の初代学長を務めた金杉英五郎(1865〜1942)の文集である。 金杉は、近代日本における西洋医学の黎明期に、帝国大学医科大学(現・東京大学医学部)を経てドイツに留学した医師の一人で、耳鼻咽喉科の草分けであった。その甥にあたる金杉進という人物は、杉山茂丸の長女瑞枝と結婚しており、杉山家の縁戚に連なっている。また、杉山の次女た [続きを読む]
  • 山口孤剣小伝
  • 山口孤剣小伝/田中英夫/花林書房/2006.3.15発行 幸徳秋水や堺利彦らの平民社の一員であった山口孤剣は、その後社会主義の立場から活動する評論家となった。その孤剣の伝記は、おそらくこの一冊しかないだろう。本書の奥付によれば、著者は初期社会主義研究会の会員とあり、本書の外にも西川光二郎の伝記を上梓している。 小伝と銘打たれているが、どうして小伝などというものではない。A5版ハードカバーで600頁に及ぶ力作であ [続きを読む]
  • 谷崎潤一郎伝:堂々たる人生
  • 谷崎潤一郎伝:堂々たる人生/小谷野敦/中央公論新社/2006.6.25 初版 この本には杉山茂丸を研究する上で重要な事項はない。敢えて採り上げるのは、谷崎潤一郎という作家が、筆者の偏愛措かざる作家であるという、それだけの理由である。谷崎潤一郎の伝記としては、従来の様々な作家研究の積み重ねを踏まえたものであり、浩瀚であるし面白いものだと思う。 杉山が登場するのは288ページ、インドの革命家K・R・サバルワルに関 [続きを読む]
  • 料亭東京芝・紅葉館:紅葉館を巡る人々
  • 料亭東京芝・紅葉館:紅葉館を巡る人々/池野藤兵衛/砂書房/1994.10.24 1版1刷 現在東京タワーが建っている場所には、昭和20年3月10日の東京大空襲以前には、都内有数の料亭である紅葉館があった。明治14年に開かれ、政財界の大立者に愛顧された高級料亭であった。 本書はその紅葉館の歴史を、史料と随筆、関係者の回想などで綴ったものである。著者の池野藤兵衛は、日露戦争下に諜報活動に従事しロシア軍に捕縛銃殺された横 [続きを読む]
  • 東京おぼえ帳
  • 東京おぼえ帳/平山蘆江/ウェッジ文庫/2009.2.23 1刷 小説家平山蘆江の随筆集で、元版は昭和27年に住吉書店から刊行された。ウェッジ文庫は優れたセレクションの文庫で筆者は何冊もこの文庫を買ったものだが、既に休刊となっている。よいものほど売れないという今日の出版情況を象徴するように思う。 この随筆集の特徴は、文庫カバーの裏表紙に書かれた「都新聞の花柳演芸記者を勤め、長唄、清元、娘義太夫、浪曲等々、演芸全 [続きを読む]
  • 甘粕正彦:乱心の曠野
  • 甘粕正彦:乱心の曠野/佐野眞一/新潮社/2008.5.30発行 佐野眞一については、『阿片王』のところで書いたように好きな作家ではないので、本書も内容については特に触れない。 杉山茂丸が登場するのは268ページであるが、その前段として『阿片王』刊行後に、佐野は同書で採り上げた高畠義彦の子息高畠潔氏から手紙を受け取り、面談して高畠義彦が杉山茂丸の縁戚であることを知ったことが書かれている。高畠義彦が昭和6年の十月 [続きを読む]
  • 一世お鯉
  • 一世お鯉/長谷川時雨/岩波文庫『新編 近代美人伝(上)』所収/1985.11.18 1刷 桂太郎の愛妾お鯉についての資料を採り上げるのはこれで三点目となる。手許にはあと二点残っているが、同工異曲になるので、本書でしばらくお鯉ものは打ち止めにしよう。もっとも、本書もまた先に採り上げた二点と同工異曲であることに違いはないのだが。 長谷川時雨は明治大正期に活躍した閨秀作家であり、夫は大衆小説の巨星として名高い三上於 [続きを読む]
  • 戦争と梅干
  • 戦争と梅干/小野賢一郎/宝雲社/1941.3.25 発行 この本の著者小野賢一郎は大阪毎日新聞の社会部長などを務めた新聞人であるが、また蕪子〔ぶし〕と号した俳人で、陶芸や古美術の批評家としても著名であった。本書は小野の随筆集であり、この中に「其日庵主」と題した一章が含まれている。 小野賢一郎は福岡県遠賀郡芦屋町の出身である。芦屋といえば、杉山茂丸が少年期を過ごした村として、杉山茂丸に関心を持つ者にはお馴染 [続きを読む]
  • 小池國三伝
  • 小池國三伝/高須芳次郎/私家版(小池厚之助発行)/1929.12.20 発行 1997年に経営破綻し当時の社長のいわゆる号泣会見で話題になった山一証券の創業者が、この本の主人公である小池國三(1866〜1925)であった。前回のエントリーで採り上げた村上太三郎と同時代に東京株式取引所の仲買人となって、証券業界で活躍した実業家で、その設立した小池商店がのちの山一証券である。 この本は『村上太三郎伝』と同時期に入手したもの [続きを読む]
  • 村上太三郎伝
  • 村上太三郎伝/西村眞次・編/九曜社/1939.3.3 発行 村上太三郎(1857〜1915)は明治期の実業家で、東京株式取引所を舞台に活躍した相場師として知られる。最晩年には衆議委員議員にも当選している。 筆者のウェブサイト「夢野久作をめぐる人々」の「杉山茂丸伝記抄」に「取引所限月復旧問題」と題したコンテンツがある。明治35年から36年にかけて、証券界を震撼させた株式取引の限月短縮にかかる騒動を採り上げて、杉山茂丸が [続きを読む]
  • 阿片王:満洲の夜と霧
  • 阿片王:満洲の夜と霧/佐野眞一/新潮社/2005.7.30発行 筆者は佐野眞一が書いたものをいくらかは読んできたが、この作家は好きではない。この本も杉山茂丸関連なので仕方なく購入して読んだが、この作家の書くものは、本書のように里見甫を扱ったものであろうと、いずれ採り上げる予定の甘粕正彦を扱ったものであろうと、主人公はいつも作家自身である。佐野の書くものは、たとえば本書なら、里見甫を描いているのではなく、里 [続きを読む]
  • 続お鯉物語
  • 続お鯉物語/安藤照/大空社/1995.3.22発行 既掲『お鯉物語』の続編である。前作と同様、昭和2年の福永書店版を元版とする影印覆刻本である。 前作では、杉山茂丸は桂太郎ら政界の巨星陣の周囲にあるひとつの遊星的な描かれ方をしていたが、本書では直接主人公お鯉と関わるエピソードが語られており、杉山の事績を考える上で、必ずチェックしておくべき資料だと思う。 日本の総理大臣としては歴代で最長の在任期間を誇る桂太郎 [続きを読む]
  • 真崎甚三郎日記:昭和七・八・九年一月〜昭和十年二月
  • 真崎甚三郎日記:昭和七・八・九年一月〜昭和十年二月(近代日本史料選書1-1)/伊藤隆・佐々木隆・季武嘉也・照沼康孝編/山川出版社/1981.1.20 発行 歴史研究における一次史料の重要性はいまさら言うまでもなく、杉山茂丸を研究するに際しても一次史料の重要性が変わるわけではない。逆説的にいうなら、杉山自身の自伝的著作などを一次史料のように信頼するわけにはいかない。しかし日記を残していない杉山には、信頼できる一 [続きを読む]
  • 国父孫文と梅屋庄吉
  • 国父孫文と梅屋庄吉/車田譲治/六興出版/1975.4.20 初版 孫文の中国革命を支援した日本人として、長崎出身の実業家梅屋庄吉の名は、宮崎滔天や萱野長知らとともに、夙に知られているところであるが、その梅屋庄吉の孫文支援を初めて世に知らしめたのは、車田譲吉のこの本である。 梅屋の遺児国方千勢子から関係資料の存在を知らされた俳優の衣笠真寿男が、版元の六興出版にそのことを伝えたのが本書出版の端緒であったという [続きを読む]
  • 満洲事変と十月事件
  • 満洲事変と十月事件:昭和史の原点2/中野雅夫/講談社/1973.1.24 1刷 昭和6年は昭和史の転換点であった。9月18日に起こった関東軍による南満洲鉄道の線路爆破に始まる満洲事変という大謀略と、それと呼応すべく計画された陸軍幕僚によるクーデター未遂事件すなわち十月事件が、その後の日本の進路に与えた影響は言い尽くせないほど大きい。この本は、昭和史の裏面を描いた著作を数多く残したジャーナリスト中野雅夫による「昭 [続きを読む]