読書の森 さん プロフィール

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読書の森さん: 読書の森
ハンドル名読書の森 さん
ブログタイトル読書の森
ブログURLhttp://blog.goo.ne.jp/airport_2014
サイト紹介文物語を読むのも書くのも大好きです。読書感想、創作、エッセイなど綴ってまいります。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供311回 / 294日(平均7.4回/週) - 参加 2016/06/04 20:36

読書の森 さんのブログ記事

  • 残念です。
  • 桜だよりが聞かれる季節です。東京の桜が満開になるのはいつでしょうね。いつも読んで頂き本当に感謝してます。私はブログの他にツイッターをしております。先般の森友学園の事件で政府批判をしていました。ブログとは別世界にしております。ただ、通常の月以上にスマホを使用していないにも拘らず、プロバイダーからこの月の残容量が非常に少ないとの警告を受けました。何故か謎です。心ならずも暫くお休みします。又お会い出来る [続きを読む]
  • テレビは友達 最終章
  • 小雨のそぼ降る休日、亜樹と邦彦は昭和レトロな喫茶店で会った。電話口での亜樹の様子に只ならぬものを感じた邦彦が亜樹を誘ったのだ。「驚いた。東京に未だこんな喫茶店が残ってたのね。いいね」全てを告白し終えた亜樹は、邦彦に無邪気に笑いかけた。せいせいした気分で、一瞬何もかも無かった事の様だった。「笑ってる場合じゃない。君の置かれた状況は変わってないんだぜ」邦彦は渋い顔を作った。社会の裏面を探るルポを手がけ [続きを読む]
  • テレビは友達 その4
  • 亜樹は好んでニュース番組を見ていた。あれから、テレビの中で感じ良い笑顔を見せていたアナウンサーが、亜樹に対して軽蔑した笑いを浮かべてる様に見えた。テレビ局から彼女を特別視してると感じたのである。そしてそれは、彼女が一方的な抗議をした日からだ。テレビをつけると、テレビカメラから自分を監視されている気味悪さがあった。亜樹はあまりの気分悪さにテレビの画面を叩いた事もある。常軌を逸した自分の反応が悲しかっ [続きを読む]
  • テレビは友達 その3
  • 2005年春、亜樹は、昭和の子供みたいに日がなテレビを見続けていた。テレビのキャスターの笑顔は傷ついた彼女の心を癒してくれた。良識と思いやりに満ちた世界に浸りたい為、彼女は番組を選んでいた。リアルな人間関係に疲れた彼女にとってテレビは温かい友達そのものだった。パソコンも携帯もネットに繋がってると思うと恐怖感があった。彼女はささやかな自分のHPを削除したが、未だ安心出来なかった。かっての同僚が覗き見るので [続きを読む]
  • テレビは友達 その2
  • 亜樹は人の気持ちに敏感であるが、恋愛感情については恐ろしく鈍感だった。それは彼女の生い立ちが影響しているらしい。彼女は実の両親の愛に恵まれない子供だった。父は有能な男ではあったが女にひどくだらしなかった。母はそんな父を憎み、生まれたばかりの亜樹を捨て家出をした。離婚が成立した後に父は再婚し、亜樹は祖父母に引き取られた。祖父母は孫を不憫と思うどころか、放蕩息子の父を苦々しく思うだけだった。祖父母は彼 [続きを読む]
  • テレビは友達 その1
  • ある晩から、亜樹にとってテレビの画面は違ったものになった。まるで、側で彼女を見つめ続ける物体と化した。その夜、お馴染みの美人キャスターが亜樹だけに笑いかけた、と彼女に思えた。昼間、彼女が早咲きの桜を見た公園が紹介されている。ひょっとしてこのテレビ局は彼女をマークしてるのだろうか?一瞬亜樹に戦慄が走った。「まさか!」テレビのキャスターが自分に特定して話してる筈がない。亜樹は首を振った。自意識過剰の為 [続きを読む]
  • スキャンダル 最終章
  • 沙耶は自分を傷つけた大輔を憎まず、エリカに強い恨みを持ったのである。彼女はSNSでも自分の作品を載せて、動画操作などお手の物だった。偽の映像を流したのは初めてだったが、罪悪感より爽快感があった。わざわざ富野崇を出したのはお遊びだと言い逃れする余地を残したかったからだ。しかし、当然世間に広がり一部マスコミが取り上げて、彼女は狼狽した。大輔が問い詰めた時、彼女は泣きながら全てを告白したのである。「それで [続きを読む]
  • スキャンダル その5
  • 「僕が疑問を抱いたのは、富野崇本人なら素顔でシティホテルへ行くだろうか、と言う事だ。不倫相手とだよ。当然この写真は切り張りだと思う。犯人は木村君を狙った。そして木村君の写真を入手する機会を持つ人間だ」「ハアア」エリカと百合はポカンとしていた。「本人が動画サイトに削除依頼出してるよ。正式に詫び状や賠償金払ってるし、名誉棄損罪では訴えられないそうだ」「何よ。伊都君、犯人知ってるの?」大輔は凛々しい眉を [続きを読む]
  • スキャンダル その4
  • エリカが目を開けると白々とした天井が映った。大分長い間意識を失っていたらしい。「気がついたのね。良かった!」山形百合が笑いかけている。ふくよかな笑顔が眩しかった。百合の側にいるのは伊都大輔、エリカが惹かれているクラスメイトだった。エリカは凍りついてた血が、徐々に暖かく体を流れていく気がしていた。百合は、エリカの事が心配になって電話をかけたそうだ。携帯は電源オフになって、固定の電話は鳴りっぱなしであ [続きを読む]
  • スキャンダル その3
  • エリカは恐々、FBを開いた。エリカに寄せられた悪口雑言は思いの他に少なかった。恐らくセキュリティを固くしていたお陰であろう。それでも、見も知らぬ男たちからの嫌らしい言葉が連なっていた。情報とはどこから漏れるかは分からない。しかも偽の情報である。情報を流した人間が陰で舌を出しているに違いない。全く正体不明である。それなのに、気持ちの悪くなる様なメッセージがエリカに届くのである。エリカはFBを退会した。そ [続きを読む]
  • スキャンダル その2
  • エリカは英文学を専攻する大学二年生、十人並みの容姿の、どちらかと言えば内気な娘である。最近、友達以上にときめく相手に出会い、ちょっとおしゃれになった位で、人に恨まれる覚えはない。恨まれる覚えがあると言えば、FBで怪しげな中年男に絡まれ拒絶した位である。それからセキュリティを厳重にして、滅多なサイトにアクセスしていない。彼女がFBを始めたのは好きな作家のファンクラブの付き合いからだ。今時珍しい読書家の彼 [続きを読む]
  • スキャンダル その1
  • 「エリカ、あなた富野崇と付き合ってるって本当?」突然かかってきた友達の電話が、最初木村エリカには何の事やら分からなかった。「えっ?富野崇って誰よ」「だから俳優の富野崇よ」富野崇は40代、渋い演技と中年の色気が魅力的な中堅の俳優である。昨年、15歳年下のアイドルスター塩野岬と結婚して話題を攫った。結婚発表した当初は「詐欺だ。岬姫を奪った憎い男」とファンが騒いだものである。エリカはあいにく芸能界の話題に疎 [続きを読む]
  • 春の雨
  • 久しぶりに降る雨。荒く無情な雨と異なる、しとしとと柔らかな雨。濡れた道を喜ばすように咲く花々を見て、暫し別世界を味わう事が出来ました。そこで拙い句を捻りました。たまゆらの 命潤す 春の雨。春雨に 濡れて息づく 草の花。春雨に 靄る心の わかれ道。 [続きを読む]
  • 山田太一 『異人たちとの夏』(続き)
  • 主人公は47歳の脚本家。妻子と別れ、環八沿いの仕事場だった7階建のマンションに住む。このマンションは実は無人である。夜、殺風景なマンションの明かりは彼の部屋にしかつかない。殺伐とした日々を孤独を抱えて暮らす内に、彼は現実と非現実のあわいを彷徨う事になる。夕闇の浅草の街で彼が会ったのは、幼い頃に亡くなった両親であった。無条件で彼を愛する両親の下で彼は酔った様なひと時を過ごす。その間、彼の前に現れた謎の [続きを読む]
  • 山田太一 『異人たちとの夏』
  • 昔の名画の記事に『異人たちとの夏』が紹介されていた。大林宣彦監督、舞台は浅草、片岡鶴太郎と秋吉久美子が夫婦で子供が風間杜夫。風間杜夫は孤児だったが、浅草を彷徨う内に死んだ筈の両親に会うという設定である。大林作品独特のタイムスリップしたような懐かしい情景が展開して忘れ難い映画だった。映画は1988年の作品であり、原作は1986年山田太一が上梓した。これを私は何回か図書館で読んだ。昭和30年代に食べたアイスの味 [続きを読む]
  • 狂い考
  • このブログは狂気の概念を説明するものでもなく、学問的な話をする訳でありません。私の体験を通して、異常と見える世界の背景を知って頂きたいと思いました。スルーされても一向構いません。「愛する人と一体になり、世界最後の時生き残る」という手塚治虫の漫画みたいな妄想を持ったと前のブログで書きました。「それって立派な妄想じゃない。世界の終末って統合失調によくあるよ。やっぱり病気なんでしょ」と言われそうです。実 [続きを読む]
  • 嵐が丘を越えて 続き
  • おそらく私は、自分と同一の傷を持った人に打ち込み過ぎたのだと思う。『嵐が丘』の主人公ヒースクリフは孤児で本当の親の愛に飢え、激しいプライド生い立ちのギャップに悶えていた。その葛藤を唯一理解し尽くしていたのが、兄妹同然に育ったキャサリンである。私は、周りにいる善良とは限らないが、常識豊かな男性に惹かれる事が出来なかった。魂が飢えている人、頭が良いのに人格のどこか欠けてる人を好きになってしまう。無意識 [続きを読む]
  • 嵐が丘を越えて
  • 青春時代、二枚目俳優(今で言うイケメンアイドル)の結婚に対する考え方に違和感を覚えた事がある。「昔は炎の様に燃えつくす恋を求めていたが、結婚となると穏やかで落ち着いた愛情が望ましい」と言うのだ。私の青春時代というと、遥かに遠い昔である。高校時代の周りの女の子は殆ど打算的に結婚を捉えていた。女は男に経済的に依存する時代だった。それでも私は頑なに、精神的に強く結びつく恋愛から結婚に至る道を求めていた。私 [続きを読む]
  • ホワイトデーの殺意 最終章
  • カナの検査は無事に終わった。一週間後、癌の疑いは晴れた。良性の脂肪の塊が癌と疑われただけであった。カナは夢見る様な気持ちでいた。外は桜の花の美しい季節である。金沢の桜はどんなだろうか、ふと紘の事を思い出す。希美の話で、紘は元気で金沢で活躍してるという。「きっとあなたの事は忘れていないと思う」と希美は温かい目をした。ただ、紘の電話番号もメルアドも変わった今、カナに何が出来るのだろうか?ブルっと、ポケ [続きを読む]
  • ホワイトデーの殺意 その7
  • 太田信は勤続12年真面目一筋の男だった。主任とは肩書きだけで、営業センスはお世辞にも優れてると言えない。彼はただガムシャラに営業マンの地位に居座る事で存在を主張していた。家庭を顧みないために、家庭も安住の場で無かった様だ。「今時の若者は敬語を知らん。どいつもこいつもバカばかりだ」その彼の目に要領の良い優秀な保田紘と可愛いカナの恋は腹立たしいものだった。ロクに挨拶もしない若者が遊び回るとしか見えない。 [続きを読む]
  • ホワイトデーの殺意 その6
  • パーラーで会った希美は以前よりずっと落ち着いた感じがした。「お休みにお呼びたてして、すみません」とカナが恐縮してると、謎めいた笑いを浮かべた。「全然気にしないで。こうして銀座に出られるだけで充分。私は休日は家事ばかりだから」「、、、」「実は、私籍は入ってないけど結婚してたのよ。従兄弟の売れない画家とね」ポカンとしてるカナに美希は説明した。従兄弟とは同姓な為に兄と同居してると皆思っている事、経済は美 [続きを読む]
  • ホワイトデーの殺意 その5
  • 愕然としたカナは若年層の乳癌について医学書やネットを読み漁った。若年層ガンの特徴として自覚し難く、進行が早いそうである。特に乳癌は自覚症状があってからでは遅いと言う。カナは震え上がった。彼女は大学病院の精密検査を受けるのがひたすら怖いと感じた。紘が愛しいんだカナの乳房が、メスを入れられ無惨な姿になる恐怖である。死の恐怖以上に、女として終わる恐怖はカナに耐え難かった。幸いと言うべきか不幸にもと言うべ [続きを読む]
  • ホワイトデーの殺意 その4
  • 希美は大学では心理学を専攻した。コミュケーション心理を研究したとかで、実に巧みに顧客の購買心理を掴んだ。紘やカナより二歳上だが、グッと大人の女の魅力を持っていた。カナが希美を疑ったのは、殆ど女の勘である。会計は営業マンの諸費用の精算について直接掛け合う事もある。10階にある第一営業課の紘とあくまで事務的に語ってるつもりが、希美の刺す様な瞳を何度か感じた事がある。「希美は若々しい紘を好きなのだ」カナと [続きを読む]
  • ホワイトデーの殺意 その3
  • カナは全く畑違いの大手の本屋の正社員に採用された。読書が好きで、書籍に関する知識が抜群だったのが買われた。給与は下がったが、全てを忘れて一生懸命になれる職場だった。そう、カナは全てを忘れたかった。北陸の金沢、行ってみたいと紘に連絡を取ったが頼みの電話番号もメルアドも通じなかった。本人からの連絡もない。思い切って、支店に客先の名前を使い連絡を取った。彼女と分かると愛想の良かった紘の声が変わった。「申 [続きを読む]
  • ホワイトデーの殺意 その2
  • ホワイトデーの夜、二人は心の赴くままに紘のマンションで共寝をした。純白の下着を外して、匂い立つ桃のようなカナの乳房が露わになった。紘は賛嘆の溜息をついた。「綺麗だよ、カナ」ウットリとカナは目を閉じた。紘の身体が眩しく思えてそのままで彼を受け入れた。忘我のひと時が流れた。突然ガバッと、紘が起き上がった。枕元のスマホを手にしていた。「大変だ。会社から連絡があった。俺の顧客情報が入ったCDが課のキャビネッ [続きを読む]