おまつ さん プロフィール

  •  
おまつさん: おまつのブログ
ハンドル名おまつ さん
ブログタイトルおまつのブログ
ブログURLhttp://omatsuja2.blogspot.jp/
サイト紹介文上代日本語について、動詞を中心に研究中。動詞活用形の起源・自動詞他動詞ペアパターンの起源など。
自由文総目次 http://omatsuja2.blogspot.jp/p/blog-page.html から読んでいっていただけると幸いです。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供31回 / 280日(平均0.8回/週) - 参加 2016/07/18 16:09

おまつ さんのブログ記事

  • 総目次
  • 2016.04.24: 上代日本語の動詞活用の起源 ver. 1はじめに自動詞他動詞ペアのパターンパターンの類型パターンの起源イレギュラーなパターンについて動詞の活用形発生のシナリオ動詞活用形の発生過程その1① 連用形の成立② 未然・終止形の成立③ 連体形の成立動詞活用形の発生過程その2④ 二母音連続の長母音化⑤ 命令形の成立⑥ 短母音化(八母音化)動詞活用形の発生過程その3⑦ 受身形・使役形の成立⑧ 連用形の未然形代用⑨ [続きを読む]
  • 奈可中次下
  • このブログでは、上代日本語について、動詞を中心に、素人の手慰みで研究しているわけだが、資料として、万葉集、殊に上代東国歌謡を参照することが多い。基本的には、語例・用例を拾ってくるために見ているわけなので、歌の意味自体は興味の範疇外であり、参照するのも、主に万葉仮名表記の原文で、現代語訳とか解説とかはあまり見ない。なのだが、そうは言っても、語の同定のためには、歌の解釈もせざるを得ないので、一応歌の意 [続きを読む]
  • 上代中央語と東国語の別れ路
  • 前回の投稿から随分と間が空いた。正直、考えに行き詰まった結果、ちょっと興味を失いかけていたので。日を置いてみて考え直した結果、ちょっと思いついたこともあるので、久しぶりに書いてみる。上代日本語の動詞活用形の起源 Ver. 2 の最終ステップ「Step 9: 第2次高母音化と、中央語/東国語/琉球語の分離」において、下表のような変化が起きたとした。音形eae?Cj?λ?i???e中央語> ia > e> i? > e> Cey> ? (イ乙)> ? ( [続きを読む]
  • i と e をめぐる諸問題
  • 前回、「あしひきの」考: 下二段・上二段両用活用に見える動詞についてにおいて、動詞の連用形は -e がついた形式で、転成名詞形は -i がついた形式というように、元来は別形だったのでは? という仮説を述べた。正直、自分でも突拍子もない奇説だと思っていたのだが、どうやらそうでもないらしい。Vovin (2003) を読んでいたところ、Vovin (2001) からの転載として、下記のような日本語・朝鮮語の動詞形態の比較が掲載されている。 [続きを読む]
  • 「あしひきの」考: 下二段・上二段両用活用に見える動詞について
  • 11/2802或本歌曰「あしひきの 山鳥の尾の しだり尾の 長々し夜を ひとりかも寝む(足日木乃 山鳥之尾乃 四垂尾乃 長永夜乎 一鴨将宿)」小倉百人一首にも柿本人麻呂作として収録されている有名な歌。「あしひきの」は「山」等にかかる枕詞だが、びっくりすることに「あしひきの」の「き」は乙類キ(足日木乃)である。 一字一音式に書かれたものを見ても15/3655「今よりは 秋づきぬらし あしひきの(安思比奇能) 山松蔭に [続きを読む]
  • 上代日本語の動詞活用形の起源 Ver. 2
  • 上代日本語の動詞活用形と自動詞他動詞ペアパターンの起源の仮説について、当初案以降に考察したこと(上代東国方言や、母音調和(有坂法則)との関係について)を含めて考えた結果、今、頭のなかにある仮説の姿を、一度まとめておきたい。当初案とぱっと見はかなり変えたところもあるけれども、大枠は変わっていない。 仮説のうち、骨子となる部分は下記であって、その部分は変わっていないわけである。それ以外はまあ枝葉末節の [続きを読む]
  • 動詞からのシク活用形容詞派生について
  • 四段B型・二段型自動詞他動詞派生のオ変格、未然形のオ変格について以前論じたことを整理し、未然形派生・自動詞他動詞派生(四段B型・二段型)の基本形を示すと以下のとおりになる。表1: 動詞派生形式の基本形活用種類陽母音語幹陰母音語幹四段活用-a (ウ段・唇音が続く等、特定の環境では -ô: 甲類オ変格) -o下二段活用*-aa > -a *-oo > -o上二段活用*-ua > (高さ調整)*-uô > (逆行同化)*-ôô> (中高母音の高化)*-uu > -u*-oo [続きを読む]
  • [小ネタ] 完了リはなぜ下二段・上二段に接続しないか
  • 完了の助動詞「り・たり」は、四段・サ変の場合、「有り」由来の「り」がつき、それ以外の場合は、「て有り」由来の「たり」がつく。四段: 咲き有り saki-ari > sakeri 咲けりサ変: し有り si-ari > seri せり05/0850「雪の色を 奪ひて咲ける(有婆比弖佐家流) 梅の花 今盛りなり 見む人もがも」05/0869「足姫 神の命の 魚釣らすと み立たしせりし(美多々志世利斯) 石を誰れ見き」例は少ないが、カ変・上一段にも「り」はついたよう [続きを読む]
  • 八丈語と琉球語
  • 現存する方言のなかで、中央本土方言との距離が大きく、日本語の起源を探求するなかで大きく注目されるのは、琉球語と八丈語である。八丈語八丈語は上代東国方言の姿を現在に残している言語と言われる。上代東国方言では、四段活用動詞において終止形は中央語と同様ウ段であるのに対し、14/3431「ヒコフネ(引く船)」、20/4385「ユコサキ (行く先)」などのように、連体形では甲類オ段になる。八丈方言でも、「コシン ツリーテ アロ [続きを読む]
  • Japan Knowledge
  • 院政期アクセントが検索できるサイトとかないものかなーといろいろ物色していたが、結局のところ、小学館日本国語大辞典を見るしかなかろうとの結論に至る。日本国語大辞典と言えば、14巻本で税別210,000円也。気軽に買える値段ではないし、置く場所もばかにならない。「精選版日本国語大辞典」だと3巻本で税別15,000円。こちらだとまだ手が出なくもないが、残念ながら、アクセント・上代特殊仮名遣表記など、私の知りたい情報が入 [続きを読む]
  • 管見の已然形の由来説(連体形+「得」)について若干の補足
  • 管見の已然形の由来説について、若干の補足。管見の主張の骨子は以下のとおりであった。① 已然形は、連体形 + ë の形式に由来している。② ë は下二段動詞「得」の未然形に由来している。つまり、もともと「未然形+ば(むは)」の形式は、仮定条件、確定条件両方に用いられていたのだが、「連体形+得(未然形)+ば(むは)」(「する得むは」→「すれば」)の形式を確定条件を明示するために利用するようになったとする [続きを読む]
  • 陰母音語幹の下二段活用動詞をどう考えるか
  • 動詞の活用種類は、語幹の形によって下記のように決まっていると考えている。活用種類語幹連用形四段活用-C, -Ci, -VV-Ci, -Ci, -VVri/-VVsi下二段活用-a-ai上二段活用-u, -o-ui, -oi上一段活用CiiCiiここで気になるのが、下二段活用である。下二段活用は、 -a 終わり語幹であるのであれば、陽母音語幹動詞しかあってはいけないはずである。上二段はいい。陽母音語尾 (-u) と陰母音語尾 (-o) があるのだから、陽母音語幹動詞も陰母 [続きを読む]
  • オ変格は母音調和の痕跡か
  • 勝手に命名させていただいた用語で恐縮だが、オ変格について。自動詞他動詞ペアのオ変格自動詞他動詞ペアパターンのところで説明したが、オ変格とは、通常であれば -ar/-as の語尾を持つ自動詞他動詞派生形(四段B型、下二段の二段型)において、-or/-os の乙類オ段語尾を持つもののことである。パターン正格オ変格自他四段B型-i/-asi動き/動かし、交(か)ひ/交はし…-i/-osi狂ひ/狂ほし、響(とよ)み/響もし、残(の)き/残(のこ)し、 [続きを読む]
  • 上代東国方言の打消助動詞「なふ」と、特殊活用助動詞の仲間たち
  • 万葉集14/3483比流等家波 等家奈敝比毛乃 和賀西奈尓 阿比与流等可毛 欲流等家也須家 昼解けば 解けなへ紐の 我が背なに 相寄るとかも 夜解けやすけ昼解けば解けない着物の合わせ紐が、我が夫に寄り添うからであろうか、夜解けやすい。東国方言の歌謡。中央語なら、「昼解けば 解けざる紐の 我が背子に 相寄るとかも 夜解けやすき」あと、平仮名にするとわからないが、四段他動詞「解き」の已然形「解け-ば」、下二段自動詞「 [続きを読む]
  • 過去助動詞「き」のク語法は、なぜ「しく」か
  • ク語法は連体形 + aku に由来するというアク説は、大野晋が言い出したものだと思っていたが、安田 (2009) によれば、J. J. Hoffman (1868), "A Japanese Grammer" に遡って存在する説なのだそうである。大野 (1952) も、金田一京助が大学の講義中に述べたことがあると言っており、本人の創案であることを否定している。1868年と言えば明治元年。そんな時期から西洋での日本語研究がなされてたんですね。たいしたものです。連 [続きを読む]
  • 動詞のアクセントについて
  • 現段階でまとまった情報としてアクセントがわかるのは、院政期(平安末期)だそうだ。それ以前でも、断片的な資料がいくつかあって、もっとも古いのは奈良時代。 日本書紀α群は、森(1981)によれば中国語ネイティブスピーカーにより記述されていて、そこに記載されている歌謡に用いられている万葉仮名漢字の声調を見ると、概ねアクセントに従って漢字が選ばれているらしく、院政期アクセントにかなり近いアクセントが復元出来る [続きを読む]
  • 現代日本語と上代日本語の自動詞他動詞ペア
  • 本編において、「自動詞他動詞ペアパターンのうち、規則的なパターンは、(自他、他自) × (四段A型、四段B型、四段C型、二段型、一段型)、対称型の11 (2×5+1) パターン!、他は全て例外!」としたのだが、規則的なパターンが全体の6割ぐらいしかありませんでした、では、説得力のカケラもない。ゆえに、規則パターンが全体のどのくらいを占めるのかは検証しないといけないと思っていた。現代日本語、上代日本語それぞれについて、有 [続きを読む]
  • 「日本語に長母音あった」説と、上代東国方言
  • 動詞活用形の起源にて、かつて日本語には長母音があったとして仮説を立てたのであるが、その痕跡が上代東国方言に残っていないか見ている。現状、上代東国方言の母音交代がぐちゃぐちゃし過ぎていて、はっきりしたものは得られていない。ただ、u と o甲 との交替について、興味深い点がある。上代東国歌謡を見るとき、顕著に目に付くのは、四段・ラ変の動詞・助動詞の連体形がオ段甲になること、形容詞の連体形がエ段甲(ケ)にな [続きを読む]
  • かなるましづみ
  • 万葉集の東国歌謡には、意味のよくわからない言葉も散見される。そのうち、ヅ・ズが、ジだったら意味が通りそうなものがあるんだけど、、、という話。カナルマシヅミ14/3361「足柄のをてもこのもにさすわなのカナルマシヅミ子ろ我れ紐解く」20/4430「荒し男のいをさ手挟み向ひ立ちカナルマシヅミ出でてと我が来る」「か鳴る間沈み」として、「鳴りを潜めて」等の意と解釈するのが一般的なようだが、歌意としてあまり釈然とはしない [続きを読む]
  • 消える/消す、再び。そして蹴る。
  • 本編で、どこからどうやって生まれたのかよくわからないとした自動詞他動詞ペア、「消え/消し」について、考えてみた。思いついたのは、kaiyai / kaisi という、他自四段C型 (y変格) の自動詞他動詞ペアではなかろうかということ。共通語根 kai は、短母音ではないので、四段C型になってしかるべき。また、ai は、④長母音化で長母音化されないから、 aa にはならず、⑥短母音化で、 ë になるまで生き残るはず。ただ、見る mii を [続きを読む]
  • 春過ぎて夏来にけらし
  • 本日、立夏。ただし、季節の話題について書こうというわけではなく、 「けらし」が、なぜ、「けるらし」ではないか、という話である。終止形接続の助動詞での「る」省略終止形接続の助動詞が、上一段・ラ変につく時、なぜか「る」が省略されているように見えることがある。「見らし」「有らし」「見らむ」「有らむ」「見べし」等。過去の助動詞「けり」も *ki-ari > keri であろうから、ラ変動詞と同様、「けるらし」であるところ [続きを読む]
  • 動詞活用形の起源についてー自動詞他動詞ペアパターンの分析から (7)
  • 動詞活用形の発生過程その2④ 二母音連続の長母音化二母音連続が長母音化。(ai, oi, ui 等、i が後置する場合を除く。二母音連続から二重母音化していたか)二母音連続が長母音化する場合、残る母音の優先度は、u > o > a > i (奥舌 > 前舌 ?)。サ変未然形サ変未然形 "sia" は、子音が口蓋化 (t?ia ?) していたため長母音化 (sia > sā) に抵抗する。上一段未然形未然形以外では長母音の ī を持つ上一段も i を保持しようとする [続きを読む]
  • 動詞活用形の起源についてー自動詞他動詞ペアパターンの分析から (8)
  • 動詞活用形の発生過程その3⑦ 受身形・使役形の成立受身形(ゆ・らゆ形)の成立動詞の各活用形での標準的な方式で自動詞化したものに、未然形接続の下二段活用の語尾「ゆ」をつけて受身形が作られる。自動詞化パターン他自四A他自二段他自一段他自四B他自四A自動詞化形(連用形)kakëarëidariokoritukurimirëkoriseriinë自動詞化形(未然形)kakaaraidaraokoratukuramirakoraserainaゆ・らゆ形kaka-yëara-yëidara-yëokora-yëtu [続きを読む]
  • 動詞活用形の起源についてー自動詞他動詞ペアパターンの分析から (6)
  • 動詞活用形の発生過程その1① 連用形の成立語根に -i を付加することにより、連用形が成立。-i,- ī 語根を連用形化する場合、もともと i で終わっているので i は付加しない。長母音語根 (ī 以外) の場合、3母音連続を防ぐため、子音 (自動詞は r, 他動詞は s) が挿入された。 子音語根-a-o-u-i長母音 書く有り出づ起く尽く見る来す往ぬ刺す移る/移す(最終的な活用形)四段ラ変下二段上二段上一段カ変サ変ナ変四段四段 [続きを読む]