メトロブラン さん プロフィール

  •  
メトロブランさん: 箸にも棒にもかかりません
ハンドル名メトロブラン さん
ブログタイトル箸にも棒にもかかりません
ブログURLhttp://dingo1995.blog.fc2.com/
サイト紹介文箸にも棒にもかからない話
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供41回 / 253日(平均1.1回/週) - 参加 2016/08/08 22:10

メトロブラン さんのブログ記事

  • 「ハナハラ」
  • オーストラリアの高校に入学して間もない頃の授業中。私は16歳だった。教師の言っていることも大半理解できない私は、ただそこに座っていた。誰よりもぼーっとしていた私は、左斜め前方から視線を感じた。赤毛の女の子が私をじっと見ている。教師の立つ前方ではなく、顔全体をこちらに傾けてじっと私を見ている。「おやおや、これは」などという浮かれた妄想が始まりそうなところだが、赤毛の女の子はあきらかに私を睨んでいた。赤 [続きを読む]
  • 「覚悟を決める」
  • 大事な言葉というものはそこかしこにあふれている。しかし、「本当に理解しているのか?」と問われると、当たり前に使っている言葉ですら実は曖昧であることが多い。私が23歳の時に旅をしたインドでは、実に多くのことを学んだ。これは、「まあ着いてから考えましょう」で到着したインドのデリーで、到着直後から散々な目に合いながらも、8勝7敗くらいでどうにか切り抜けて次の町へ移動しようとしていた時の話である。朝6時に出 [続きを読む]
  • 「涙の理由」
  • 想像してもらいたい。ある晴れた土曜日の午前中。あなたはある2人連れの男女とすれ違う。30代後半とみられる夫婦である。外見は特に変わったところもない夫婦なのだが、男のほうが明らかに泣いている。その男は溢れてくる涙を、なんでもないように手で拭きながら歩いている。妻とみられる女性は、困ったような表情を浮かべてその横を歩いている。2人は言い争うでもなく、無言で歩いている。いったいこの2人に何があったのだろうか [続きを読む]
  • 「残る言葉」
  • 人生には忘れられない言葉がある。それは本で読んだものかもしれないし、誰かに言われた一言かもしれない。私の場合は後者であった。オーストラリア生活の終盤頃の話である。できたら永住権を取りたい。でも誰かと結婚でもしないと取れる要素がまったくない。もちろん結婚してくれそうな人もいない。そして何より、自分が何をしたいのかもよくわからない。そんな中途半端な状態で、空港の免税店で働いていた。その店では実に様々な [続きを読む]
  • 「先祖を数える」
  • 曽祖母にあたる人に会ったことがある。あれは私が小学生の頃だった。曽祖母と会ったのは記憶している限りではあの一回だけだ。なんとなく他人行儀に挨拶をされたことを覚えている。そこでふと考えたのだが、私の曽祖父、曽祖母にあたる人は全部で8人いたはずなのである。当たり前のことだが、人間は木の股から「こんにちは」とは生まれないので、そのさらに前になると16人ということだ。ということはそのまた前になれば32人だ [続きを読む]
  • 「ストレス」
  • 30歳になるくらいまで、私は「ストレス」というものが何なのかよくわかっていなかった。「ああ、もう、ストレスがたまる」などと聞いても、ソレハ、グタイテキニハ、ナンナノデスカ?と思っていた。ところが、30歳を過ぎたくらいに気がついた。気が重くなるような予定が控えている時になると、決まって下っ腹が痛くなるということに。それは空気がたまるような感覚で、トイレに行くような腹痛ではない。「なるほど、これがストレス [続きを読む]
  • 「ビデを押す」
  • よく考える前にやってしまっている。ほんの少し考えれば結末はわかるのに、考えずにやってしまっている。そんなことが人生には時々ある。高校からオーストラリアだった。「動物が好きだから」という単純な理由で、バイオロジー、すなわち「生物学」を科目の一つとして選択した。これが大失敗であった。細胞の組織やなんやらを英語で覚え直さなければならなかった。しかも長いうえに日常生活ではまず使われない単語ばかりだ。日常会 [続きを読む]
  • 「41歳の春だから」
  • 週末の朝。ジョギングに行くため、玄関でスニーカーを履いていた。その日は朝から暖かくて、「いやあ、いよいよ春だねぇ」といった天気だった。その時である。「春」というキーワードから連想したのか、頭の中である曲が流れ出した。それは子供の頃に観ていたアニメ「元祖天才バカボン」だった。しかも有名なオープニングの曲ではなくて、妙に暗いエンディングの方だった。そして、「41歳の春だからぁ〜」のくだりまできた時に、私 [続きを読む]
  • 「フェイクニュース」
  • 以前、デジタル写真になってから本物の心霊写真がなくなったと書いた。それでも夏になるとテレビでは怪奇特集の番組がやっている。昔よりも動画が多くなったが、まあひどいものである。あきらかな合成、加工、ハリウッド並みの作り込みのオンパレードだ。それなのにそれを観ているスタジオの人たちは、「おお、何だ今の?」などと言っている。もちろんお仕事なのだからしょうがないのだが、馬鹿馬鹿しいことこの上ない。何度か観よ [続きを読む]
  • 「鳩との距離」
  • ある天気の良い休日に、まだ結婚する前の妻と公園でビールを飲んでいた。パンだかポテトチップスだか忘れてしまったが、それを地面に撒いて、寄って来る鳩を眺めながらビールを飲んでいた。都会に暮らす鳩たちは人間をまったく怖がっていなかった。やがて調子にのった一羽の鳩が、私の膝に乗ってきて、「もっとくれ」とアピールを始めた。酔っていた私は、「こらこら、捕まえちゃうぞ」とかなんとか言って、本当に両手でがっしりと [続きを読む]
  • 「ハワイの歴史」
  • ハワイ諸島に人が住み始めたのは紀元3世紀頃と言われていて、タヒチやニュージーランドの原住民マオリ族と同じポリネシア系の人が住んでいた。しかし文字を持たない文化なので、口伝で伝わる伝説しか残っておらず、はっきりとした経緯は推測するしかないそうだ。フラダンスの動き、一つ一つに意味があるというのは、この文字を持たないという文化が背景にあるのかもしれない。文字ではなく、踊りで物語やメッセージを伝える文化。 [続きを読む]
  • 「ハワイのおもひで」
  • 先週、行った人みんなが口を揃えて「良かった」と言うハワイに行ってきた。夫婦共々初めてのハワイである。それはそれは楽しかった。海は綺麗だし、木々も大きくて頼もしいのが街中にどーんと生えている。動物や鳥たちもあまり人間を怖がらないし、行く先々で地元の人たちが日本人の私たちに親切にしてくれる。さらに当たり前のことだが冬の日本とは違い、気温も高いのでビールが美味しい。まさにパラダイスである。4泊6日の旅だ [続きを読む]
  • 「ジェダイズム」
  • はい、スターウォーズの話です。「クワイガンがさぁ」と言えば、「ああ、クワイ=ガン・ジンね。どうしたの?」とわざわざフルネームで言わないと気がすまないような、いわゆるスターウォーズフリークではなくて、全体のストーリーもイマイチよく理解していない程度の私だが、新作が出たらできるだけ映画館で観るようにしている。先日、私が愛聴しているポッドキャストの「バイリンガルニュース」で「ジェダイズム」について話して [続きを読む]
  • 「優しい呪い」
  • 前回の話を書いていて、こんな話を思い出した。夢枕獏さんの「陰陽師」シリーズで、安倍晴明が言っていたことだ。すなわち、「呪」ということについて。安倍晴明曰く、「名前も呪だ」そうだ。私なりの解釈だが、例えば「椅子」。ある子供が出鱈目に板を組み合わせて、釘を打ち付けて木製のオブジェのようなものを作るとする。板を重ねては釘を打つ。それを繰り返したので、なかなかの大きさだ。そのオブジェに誰かが呪いをかける。 [続きを読む]
  • 「俺と僕」
  • 年末年始にかけて、地元のクラス会が何度かあった。お酒もすすみ、思い出話しが盛り上がってくると、口調まで昔に戻ってくる。普段の1.5倍くらい乱暴な話し方になっている時、ふと言葉に詰まってしまった。「今、自分のことを俺と言おうとした」のである。そういえば中学時代は「俺」であった。小学生の時は「僕」であったのに、中学に入ると「俺」に変わった。「俺」であった頃は今より口調も荒かったし、やることも荒かったよう [続きを読む]
  • 「大人の時間と子供の時間」
  • 私の祖父は絵描きであった。絵を描くことだけで横浜に一軒家を建て、6人もの子供を育てた。少し気難しいところもあったが、いつもお洒落で、私はそんな祖父が大好きだった。そんな祖父が、当時小学校6年生だった私に向かってこう言ったことがある。「歳をとればとるほど時間が経つのは速くなるよ」と。あれから30年近くが過ぎた。恐ろしいことに、時間の加速は止まらない。「いやぁ〜、1年なんてあっという間だねぇ」などと冗談の [続きを読む]
  • 「2016年」
  • というわけで、今年最後の回となった。一年の終わりにふさわしく、今年を振り返ってみることにする。今年の2月に、人生で二度目となるインフルエンザにかかってしまった。薬を飲めばあっさりと熱も下がり、2日後くらいには健康体だったのだが、「一週間は会社に来るな」とのお達しだったので、その通りにした。じゃあ、山でも登っちゃいますか、なんてわけにもいかないのでおとなしく家にいた。妻は仕事に行っている。猫たちはほ [続きを読む]
  • 「ねないこだれだ」
  • タイトルの絵本をご存知だろうか。トラウマという言葉がどこでも使われている昨今ではあるが、この絵本のおかげで、「夜中の2時に起きていたらかなりやばい」と刷り込まれ、子供の頃夜中に目が覚めた時の恐怖ったらなかった。これがトラウマでなくて何であろうか。そんなわけで、今回はいわゆるおばけの話である。オーストラリアの高校に通っていた時、寮のみんなとよくキャンプに行った。焚き火を囲んでいろんな話をするのだが、 [続きを読む]
  • 「じっと見る」
  • 私は珈琲が好きである。中学生の頃に「ツインピークス」を観て、クーパー捜査官の、「漆黒の闇のようなブラックコーヒーを一つ」(注意:調べもせず書いているので、こんな台詞がそもそもあったのかも疑わしい。でもなんとなく調べたくないのでこのまま)という台詞に憧れて、わざわざインスタントコーヒーをブラックで飲んでいた。もちろん当時はまったく美味しいとは思っていなかった。それでもブラックで飲み続けるうちに、「う [続きを読む]
  • 「豪州動物記」
  • 私が通った高校は、オーストラリアのシドニーから西に車で5時間ほど行ったところにあった。それはそれは田舎で、何もないところであった。たまに週末になると、「キャンプに行くぞ」と言って寮の先生が学校のミニバスを借りてくることがあった。行き先は近所のいわゆるブッシュである。とにかく何もなくて、木々が生い茂ったところだ。夜になれば月と星の明かりだけだった。久しぶりに思い出したけれども、あの時の月明かりは驚く [続きを読む]
  • 「こんな夢をみた」
  • 他人がみた夢の話というものは、得てして退屈なものであることが多い。「こんな夢みたんだけどさぁ」と切り出された時点で、「フィクションだし、俺が考えたわけじゃないし、オチもない。でもなんとなく聞いてほしいからまあ黙って聞いてくれ」と言われているようなものである。そして大抵の感想は、「ふーん…。」である。つまらなくても、理不尽でもしょうがない、だって夢なのだから。まあこれが親しい間柄であれば、その人の深 [続きを読む]
  • 「膝の上の猫」
  • 今は土曜日の朝6時前で、私は3時くらいから起きて机の前に座っている。別にこれから釣りや山に行くわけではなくて、昨夜21時過ぎに寝てしまったら夜中に猫に起こされて、すっきりと目が覚めてしまっただけである。しばらくは眠ろうとしたのだが、「その分だけ週末が長くなる」というポジティブな思いつきでベッドから出て、今に至る。そしてもうかれこれ2時間近く、猫が膝の上に乗っている。起きた時に淹れた珈琲のおかわりを [続きを読む]
  • 「日光は最高」
  • つい先週のことであるが、日光東照宮へ行ってきた。最後に行ったのは小学校の修学旅行なので、「行ったことがある」という記憶しか残っていない。まあきっと今頃は紅葉も綺麗だろうし、日帰りで行けるのだからたまには足を伸ばしてみようじゃあないかということで、夫婦で早朝から出かけたのである。東武日光駅に降り立つ。小学校の修学旅行は大型バスでの移動だったので、もちろん「懐かしいなぁ」などと思えるような景色は皆無で [続きを読む]
  • 「猫の爪研ぎ」
  • 我が家には猫が2匹いる。キジトラの雄と、白猫の雌である。キジトラの方は一緒に住んでもうすぐ5年になろうとしている。キジトラが我が家に来たのは、結婚して間もない頃であった。猫の爪研ぎとはいえ、できればインテリアにあったものが良いので、オブジェのようなデザインのものを探して買ってきた。4000円弱という決して安くはない値段である。タワーのようなものに細い縄が巻かれているだけだが、キジトラは喜んでそこで [続きを読む]
  • 「コブラを弔う」
  • 友人の家に行った時、会社の人からタイのお土産でこんなものを貰ったのだが、処分に困っている、持っていってくれないか、といって出されたのがハブ酒ならぬコブラ酒であった。10センチほどの小さな瓶に、鎌首をもたげている小さなコブラが琥珀色のお酒と一緒に入っている。小さいがまぎれもなくコブラである。友人は、夜にこれが瓶から這い出てきそうで怖くてしょうがない、かといって捨てようと思っても何ゴミに捨てればいいの [続きを読む]