メトロブラン さん プロフィール

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メトロブランさん: 箸にも棒にもかかりません
ハンドル名メトロブラン さん
ブログタイトル箸にも棒にもかかりません
ブログURLhttp://dingo1995.blog.fc2.com/
サイト紹介文箸にも棒にもかからない話
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供55回 / 351日(平均1.1回/週) - 参加 2016/08/08 22:10

メトロブラン さんのブログ記事

  • 「ピロリ」
  • 先月。生まれて初めて内視鏡というものを体験した。その体験だけを克明に書いてもいいのだが、問題はその結果である。「あなたの胃にはピロリ菌がいます」もちろんそんなのどかな文章ではなかったが、要はそういうことである。なんとなく名前は聞いたことがあるが、ピロリ菌とはなんぞや。まあ、名前もかわいいし、たいしたものではないだろうと思って調べてみたが、どうもこのピロリ菌は胃がんの原因になるらしい。まあピロリ菌が [続きを読む]
  • 「異邦人」
  • すべて太陽のせいである。私が働く会社ではサマータイムが採用されているので、この時期は明るいうちに家に帰ってくる。もちろん外はまだ暑い。駅から我が家までの道のりはアップダウンが多くて、ちょっとした運動である。その日も、暑い一日であった。家に向かう登り坂を歩きながら、「暑い」という言葉が自然と口から出てしまう。通り過ぎる家は、どこも窓を閉め切ってエアコンをつけているので、奇妙な静けさが漂っている。聴こ [続きを読む]
  • 「ライ麦畑でつかまえて」
  • 言わずと知れたJ・D・サリンジャーの小説である。この小説の原題は「The catcher in the rye」であり、世の中の大人を嫌悪する主人公が、「なりたいものなんてない。強いていうなら、ライ麦畑で遊んでいる子供達が危険な場所に近寄りそうになったときにその子を捕まえて守ってあげるような人になりたい。」と語る内容がそのまま反映された題名である。学校のレポート作成でこの小説を原文で読んだときに、私は思った。「ライ麦畑で [続きを読む]
  • 「夜中の3時に」
  • 現在、土曜日の早朝3時である。最近では平日にお酒を飲むことも減ったのだが、金曜日、忙しい一週間、梅雨の蒸し暑さ、等々の理由で大いに飲んでしまった。そして欲望のままに早い時間に寝てしまい、自然に目を覚ましたのが夜中の3時だった。「夜中の3時」というワードが出るだけで、The Blue Heartsの「無言電話のブルース」が頭の中に流れ出す。すると、その歌を聴いていた当時を思い出したので、つらつらと書いてみるのも面白い [続きを読む]
  • 「金縛り」
  • さて、梅雨真っ盛りである。紫陽花にまつわる切ない思い出話でも書こうかと思ったのだが、あいにくどの記憶を掘り返してみてもそんな話は出てこない。そんなわけで今回は夏らしく、私の金縛り体験について書いてみることにした。私が生まれて初めて金縛りを体験したのは中学2年生の夏であった。その夜。暑くて寝られなかった私は、ベッドから降りて床の上で寝ていた。部活もその頃はサッカー部に入っていたので、体は疲れているの [続きを読む]
  • 「緊張した男」
  • 前々回で「緊張」について書いた。緊張とはアドレナリンが出ている状態であるため、うまく気持ちを切り替えることができればすごいパフォーマンスを発揮することができるのでは、という主旨であった。さて、言うまでもないことだが、発表会の本番ではそうは問屋が卸さなかった。使い古された表現だが、まるで生まれたての子鹿である。手がブルブルと震えた。それでもなんとか演奏を続けているときに、「よくもまあこんなに震える手 [続きを読む]
  • 「嘘のような本当の話」
  • オーストラリアの高校時代はラグビーが中心だった。寮生活だったので、夕食が終わるとチームメイトと敷地内のジムに行き、ウエイトリフティングをガチャガチャとやってからまた寮で自炊して食べるという相撲部屋のような生活を送っていた。その結果、体重は90キロになり、学校の代表チームに入ることができた。ラグビーはオーストラリアの国技なので、私が通っていた比較的小さな学校でもチームが4軍くらいまであり、その下は1 [続きを読む]
  • 「緊張する男」
  • やばい。できるだけ美しい日本語を使いたいと思ってはいるのだが、今私に思い浮かぶのはこの言葉だけである。やばい。去年の10月からジャズギターを習っている。そして、その発表会なるものが今週末にある。「あなたも出なさい」と言われ、まあまだ先の話だし、その曲だけ練習していればなんとかなるだろうと、「あいわかりました」と答えたのが数ヶ月前。仕上がっていない。家で、猫たちだけしか聴いていないときは通して弾ける。 [続きを読む]
  • 「海のおもひで」(後編)
  • 「とりあえず、ボードを返そう」と思って砂浜を歩き始めた。右足の親指も岩にぶつけていたらしく、爪の横から血が出ていた。まさに満身創痍である。ボードのレンタル屋にたどり着く前に、いつも砂浜をウロウロしている客引きのおばさんたちが近づいてきた。営業スマイルで近づいてきたおばさんたちも、私の惨状に気がつくと、観光客には普段見せない深刻な表情に変わった。おばさんたちに連れられて、気がつくと木陰に寝かされてい [続きを読む]
  • 「海のおもひで」(前編)
  • 晴れて気温がぐんぐんと上がった5月の週末。簡易テントを担いで、妻と海へと向かった。クーラーボックスに好きな銘柄のビールを詰めて、砂浜で本を読んだり、昼寝をして過ごすためである。テントを担いで移動するのは少々大変だが、苦労するだけの価値はある。昼寝から目覚めて、海をぼーっと眺めているといろいろなことを思い出す。「ああ、そういえばあんなことがあったな」そうやって思い出した20年近く前の話である。20代前半 [続きを読む]
  • 「パスタマシーン」
  • 私はパスタを食べることも作ることも好きなので、「そろそろやってみるか」ということで、パスタマシーンを購入した。全身メタリックなシルバーで、イタリア生まれの格好いいパスタマシーンである。把手を回して、生地を平らに伸ばす、それをフェットチーネかスパゲッティ形式のどちらかで押し出す。伸ばしたい生地の厚さは調節できるが、それ以上それ以下でもない実にシンプルで潔いマシーンである。家にあるブレッドメーカーにパ [続きを読む]
  • 「あれはウシガエルです」
  • ゴールデンウィークである。ちゃっかりと休みを繋げた私は、実に9日間のお休みをいただいた。あな嬉しや。お腹の肉までリラックスしないように、毎朝ジョギングを欠かさないようにしたのだが、世間では平日にあたる日の朝にジョギングをしていると、週末とは違う人種が活動していた。私がいつものコースを走っていると、金髪に近い髪の色をした大柄な女子高生が自転車にまたがって、友人と話していた。なんだか嫌な目線だったな、 [続きを読む]
  • 「がまくんの手紙」
  • 20代前半頃、海外へ行くためのお金を貯めるために工場で働いていた。電線のカバーに使うゴムの素材を混ぜ合わせていたらしいが、アルバイトの私は言われるがままに体を動かすだけであった。粗暴な人が多かったが、皆いい人たちだった。そんな中で、1人だけ特に私を可愛がってくれる人がいた。40歳くらいの人だったが、私がジャズを聴くことを知ると、一度に5枚くらいのCDアルバムを持って来てくれて、「これ聴いてみてよ」と言っ [続きを読む]
  • 「人ゴミ」
  • 幼い頃。私は覚えた言葉をすぐに使いたがる子供であった。どこだかは忘れたが、人が多い場所に行った時に、「よし、今だ」とばかりに、「人ごみだ」と、母親に言った。「そんな言葉を覚えたなんて、すごいじゃない」という賞賛の言葉を待っていた私に向かって母親は、「その言葉は口に出すものではない。人をゴミだなどと言うのは失礼だ」と言った。「なるほど、確かにそれは失礼だ」と納得した私は、以後、その言葉を口に出して使 [続きを読む]
  • 「ハナハラ」
  • オーストラリアの高校に入学して間もない頃の授業中。私は16歳だった。教師の言っていることも大半理解できない私は、ただそこに座っていた。誰よりもぼーっとしていた私は、左斜め前方から視線を感じた。赤毛の女の子が私をじっと見ている。教師の立つ前方ではなく、顔全体をこちらに傾けてじっと私を見ている。「おやおや、これは」などという浮かれた妄想が始まりそうなところだが、赤毛の女の子はあきらかに私を睨んでいた。赤 [続きを読む]
  • 「覚悟を決める」
  • 大事な言葉というものはそこかしこにあふれている。しかし、「本当に理解しているのか?」と問われると、当たり前に使っている言葉ですら実は曖昧であることが多い。私が23歳の時に旅をしたインドでは、実に多くのことを学んだ。これは、「まあ着いてから考えましょう」で到着したインドのデリーで、到着直後から散々な目に合いながらも、8勝7敗くらいでどうにか切り抜けて次の町へ移動しようとしていた時の話である。朝6時に出 [続きを読む]
  • 「涙の理由」
  • 想像してもらいたい。ある晴れた土曜日の午前中。あなたはある2人連れの男女とすれ違う。30代後半とみられる夫婦である。外見は特に変わったところもない夫婦なのだが、男のほうが明らかに泣いている。その男は溢れてくる涙を、なんでもないように手で拭きながら歩いている。妻とみられる女性は、困ったような表情を浮かべてその横を歩いている。2人は言い争うでもなく、無言で歩いている。いったいこの2人に何があったのだろうか [続きを読む]
  • 「残る言葉」
  • 人生には忘れられない言葉がある。それは本で読んだものかもしれないし、誰かに言われた一言かもしれない。私の場合は後者であった。オーストラリア生活の終盤頃の話である。できたら永住権を取りたい。でも誰かと結婚でもしないと取れる要素がまったくない。もちろん結婚してくれそうな人もいない。そして何より、自分が何をしたいのかもよくわからない。そんな中途半端な状態で、空港の免税店で働いていた。その店では実に様々な [続きを読む]
  • 「先祖を数える」
  • 曽祖母にあたる人に会ったことがある。あれは私が小学生の頃だった。曽祖母と会ったのは記憶している限りではあの一回だけだ。なんとなく他人行儀に挨拶をされたことを覚えている。そこでふと考えたのだが、私の曽祖父、曽祖母にあたる人は全部で8人いたはずなのである。当たり前のことだが、人間は木の股から「こんにちは」とは生まれないので、そのさらに前になると16人ということだ。ということはそのまた前になれば32人だ [続きを読む]
  • 「ストレス」
  • 30歳になるくらいまで、私は「ストレス」というものが何なのかよくわかっていなかった。「ああ、もう、ストレスがたまる」などと聞いても、ソレハ、グタイテキニハ、ナンナノデスカ?と思っていた。ところが、30歳を過ぎたくらいに気がついた。気が重くなるような予定が控えている時になると、決まって下っ腹が痛くなるということに。それは空気がたまるような感覚で、トイレに行くような腹痛ではない。「なるほど、これがストレス [続きを読む]
  • 「ビデを押す」
  • よく考える前にやってしまっている。ほんの少し考えれば結末はわかるのに、考えずにやってしまっている。そんなことが人生には時々ある。高校からオーストラリアだった。「動物が好きだから」という単純な理由で、バイオロジー、すなわち「生物学」を科目の一つとして選択した。これが大失敗であった。細胞の組織やなんやらを英語で覚え直さなければならなかった。しかも長いうえに日常生活ではまず使われない単語ばかりだ。日常会 [続きを読む]
  • 「41歳の春だから」
  • 週末の朝。ジョギングに行くため、玄関でスニーカーを履いていた。その日は朝から暖かくて、「いやあ、いよいよ春だねぇ」といった天気だった。その時である。「春」というキーワードから連想したのか、頭の中である曲が流れ出した。それは子供の頃に観ていたアニメ「元祖天才バカボン」だった。しかも有名なオープニングの曲ではなくて、妙に暗いエンディングの方だった。そして、「41歳の春だからぁ〜」のくだりまできた時に、私 [続きを読む]
  • 「フェイクニュース」
  • 以前、デジタル写真になってから本物の心霊写真がなくなったと書いた。それでも夏になるとテレビでは怪奇特集の番組がやっている。昔よりも動画が多くなったが、まあひどいものである。あきらかな合成、加工、ハリウッド並みの作り込みのオンパレードだ。それなのにそれを観ているスタジオの人たちは、「おお、何だ今の?」などと言っている。もちろんお仕事なのだからしょうがないのだが、馬鹿馬鹿しいことこの上ない。何度か観よ [続きを読む]
  • 「鳩との距離」
  • ある天気の良い休日に、まだ結婚する前の妻と公園でビールを飲んでいた。パンだかポテトチップスだか忘れてしまったが、それを地面に撒いて、寄って来る鳩を眺めながらビールを飲んでいた。都会に暮らす鳩たちは人間をまったく怖がっていなかった。やがて調子にのった一羽の鳩が、私の膝に乗ってきて、「もっとくれ」とアピールを始めた。酔っていた私は、「こらこら、捕まえちゃうぞ」とかなんとか言って、本当に両手でがっしりと [続きを読む]
  • 「ハワイの歴史」
  • ハワイ諸島に人が住み始めたのは紀元3世紀頃と言われていて、タヒチやニュージーランドの原住民マオリ族と同じポリネシア系の人が住んでいた。しかし文字を持たない文化なので、口伝で伝わる伝説しか残っておらず、はっきりとした経緯は推測するしかないそうだ。フラダンスの動き、一つ一つに意味があるというのは、この文字を持たないという文化が背景にあるのかもしれない。文字ではなく、踊りで物語やメッセージを伝える文化。 [続きを読む]