スズマル さん プロフィール

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スズマルさん: Dulce Noche -珠洲丸の甘い夜-
ハンドル名スズマル さん
ブログタイトルDulce Noche -珠洲丸の甘い夜-
ブログURLhttp://moonsuzumaru.blog.fc2.com/
サイト紹介文小説サイト『アルファポリス』にて珠洲丸名義で色々書いています。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供743回 / 265日(平均19.6回/週) - 参加 2016/09/03 12:33

スズマル さんのブログ記事

  • あふれ出たもの
  •  往診を終えたあと亜紀は別荘へ戻り、リビングのソファにすわり庭を眺めながら考え込んでいた。 今まで亜紀が見てきたもの、週末に親が出かけていた先は、愛人のところではなく伊豆の病院だった。 しかももとは小さな診療所だったものを、自治体に働きかけてまで病院にしたらしい。 診療所から病院にするまでには膨大な時間と金がかかることくらい、亜紀も知っている。 なにより病院を維持するための手間と金、そして人材の大 [続きを読む]
  • 長老の言葉と友の過去
  •  カリーナから渡された本を読んでいくうちに、カインはどんどん憂鬱になっていた。 それというのもその本に書かれていることの大半は、王都の夜会でカインが目にしてきたことだったからだ。 そして同時にカリーナもまたそれをされていたかと考えるだけで、心が沈み込んでいく。 一瞬彼女は何も変わっていないと思ったものだが、このようなものを見てしまえば5年の間公爵夫人として王都にいたカリーナが変わらずにいたとは考え [続きを読む]
  • 更新おしらせ
  • いつも拙作をお読みいただきありがとうございます。本日無事に4つ更新できました。・扉をあけて・眠れぬ夜・金の糸と黒い糸・Mistyさて5月も終盤に入りましたね。いまだに完結できない作品ばかりだなーとつくづく思います。目処としては6月中にいくつか完結させたいと考えていますが、eロマにエントリーした作品を優先して完結させる予定です。そのためかなりの強行軍になるであろうと・・・。勢いだけで書き始めたけど、そのま [続きを読む]
  • Member No.5 速水
  •  意識が浮き上がるとともに感じたのは、抱きしめて眠っている女の体の重みと柔らかな感触だった。 光はゆっくりまぶたを開きながら、指先に感じた感触を確かめるように綾の体のラインをなぞる。 胸に押し付けられている彼女の乳房の柔らかな感触、そして立ち上がる甘い香り。 指先から伝う滑らかな皮膚の感触に、朝の生理現象ですこし勃ちあがっている部分が反応してしまうのは男の悲しい性だ。――――脱がせた記憶はないが… [続きを読む]
  • The 2nd day of evening
  •  男の唇に合わせてそれを真似るようにする。 男が唇を引っ張れば、真琴も男の唇を引っ張り返す。 男が唇を舌先でなぞれば、同じようになぞり返した。「誘っているのか?」 唇を離し男が掠れた声で真琴に問う。 どこかからかいを含んだ男の声に、真琴は唇を押し付けそれに答えた。 迷いなく男の濡れた舌が唇の隙間から入り込み、より深く中に入り込もうとする。 自然と口を開いて男を迎える形となってしまい、真琴は息をする [続きを読む]
  • 過去と真実を辿る旅
  •  亜紀が彼女の父親から往診を頼まれた場所は、上条家の所有している別荘から少し離れた場所だった。 海岸を見下ろせる高台にある別荘にひとまず荷物を預け、亜紀はそこへ向かうことにする。 往診用のかばんの中身を確かめたあと、白衣を手に取りそれを羽織ろうとしたとき、別荘の管理を任せてある管理人の男が庭先にやってきて、庭に面した居間にいた亜紀に声をかけてきた。「亜紀さま、お久しぶりでございます。なんでもご結婚 [続きを読む]
  • 星空の思い出の真実
  •  カリーナがなぜ本を好んで読んでいることをカインは知っている。 シルヴァンスから遠く離れた地で生まれ育った彼女の母親がもともと本を好んで読む人で、カリーナはそれを真似て本を読み始めたのだ。透き通るほど白い肌と太陽の日差しを浴びて光り輝く金色の髪、そして真っ青な瞳を持つその人は、時折北の空を眺めながら寂しげな表情をしていたことをカインは覚えている。 母ミゼイラからのちのち聞かされた話では、もともと帝 [続きを読む]
  • 更新おしらせ
  • いつも拙作をお読みいただきありがとうございます。本日も無事に3つ更新できました。・扉をあけて・眠れぬ夜・金の糸と黒い糸あと未明に更新したコンクパールの指輪ですが、当面不定期連載になります。また鈴のアンクレットについてもそのうちに第二部スタートしたいところです。上記5作品をeロマの次世代官能小説大賞にエントリしているので、一次の結果が出るまでこの5作品にしぼって連載をしたいと思っています。おそらく通 [続きを読む]
  • 約束の一夜のあと
  •  いくつになっても忘れられない記憶というものは存在する。 たとえそのときと今と立場が変わっていても、不意にその記憶がよみがえるたびそのときの自分に戻ってしまうことがある。 あの時からもう10年の月日が過ぎた。 私は自分の唇を指先で触れてみる。 そしてあのときのことを思い返し、その感触を思い出していた。 ついに約束の日がやってくる。 あれは現実なのか夢なのか、それがわかる時が刻々と迫っていた。 あれ [続きを読む]
  • 約束の一夜のあと
  • 10年前に不思議な体験をした梨乃。彼女の夢に現れた謎の声の持ち主は……。ツイッターで「珠洲丸は神との忘れられない一夜をもらった」というお題をもとにアンケートをとらせていただいた結果「神様がSでヒロインを丁寧な言葉で責める」パターンになり、ついでに5/23がキスの日だということで、いろいろくっつけて見ました。随時更新、本日中に完結させます。【注意】ネタバレ回避のためタグはR18のみとなっていますが、SM系の描 [続きを読む]
  • 約束の一夜のあと
  • 10年前に不思議な体験をした梨乃。彼女の夢に現れた謎の声の持ち主は……。ツイッターで「珠洲丸は神との忘れられない一夜をもらった」というお題をもとにアンケートをとらせていただいた結果「神様がSでヒロインを丁寧な言葉で責める」パターンになり、ついでに5/23がキスの日だということで、いろいろくっつけて見ました。随時更新、本日中に完結させます。【注意】ネタバレ回避のためタグはR18のみとなっていますが、SM系の描 [続きを読む]
  • 父親からの頼み
  •  上条病院には二つ中庭がある。 一つは病院を訪れた人間や入院している患者が利用できる大きな中庭で、敷地内の南側に設けられている。 もう一つは病院の西側に設けられた小さな中庭で、ここは職員以外立ち入りできないエリアになっている。 だから休憩時間の職員が利用するのだが、みな忙しいのか最近ではめっきり利用者が減っていた。 亜紀は午前の診察を終えて、詰め所に戻る途中の二階の渡り廊下から中庭を眺めていた。  [続きを読む]
  • かわいいお尻ですね
  •  仕事を終えた後二人は二階の住居フロアに戻る。 綾は光から先に戻るよう促され、一足さきに二階に戻りシャワーを浴びていた。 夜の仕事を始めた日から、一日のサイクルが普通の人間とすっかり逆になっていた。 朝が来る前に眠りについて、目覚める頃になると昼間になっていて、そこから新しい一日が始まる。 昼から夕方までの時間がのんびりできる時間なのだが、この時間が実は綾が一番苦手な時間になっていた。 シャワーを [続きを読む]
  • 花嫁に求められるもの
  • 「あれがカリーナさま、ですか……」 カインがゲストハウスを出ると、付き従っていた男が苦笑いを浮かべながら問いかけてきた。 彼はカインの友人でヴェルダという。ヴェルダはカインの補佐を勤めている男だった。 ヴェルダは長い黒髪を薄紫の紐で縛っている。カインのように長い布を腰に巻き、精悍な肢体は浅黒い。少々神経質そうな顔をしているが、実はかなりのんびりしている男である。「ずいぶんと、その元気な方のようです [続きを読む]
  • 雪豹は黒豹に惑わされる
  •  伊織と結婚を前提にした付き合いが始まってからというもの、二人は週末の夜に待ち合わせて食事を摂り、その後彼のマンションの部屋で過ごすことが多くなった。もちろん互いの両親の公認なので、ゆっくりと過ごすことができていた。 ただ煌には気がかりなことがある。 それは伊織が普通のセックスで満足しているかということと、自分自身が物足りなさを感じ始めているということだった。 伊織とのセックスは気持ちがいい。体よ [続きを読む]
  • 更新おしらせ&もろもろ
  • いつも拙作をお読みいただきありがとうございます。なんとか本日も3つ更新できて、あとは寝るばかり。と思いきや海外ロマンスのレビューサイトを覗いたら「これを書きたかったんだよね」というものがあり、その本のレビューを読んでおりました。>The Games Duet シリーズ">>>The Games Duet シリーズ以前このブログでも取り上げましたが官能小説家である館淳一さんのコラム『SM夫婦は長続きするか?』を思い出しまして・・・。S [続きを読む]
  • 熱とぬくもりと
  •  肌を重ねれば相手の思いがわかると思っていたのは遠い昔のこと。 若かったからそう思えていたのだと亜紀は思う。 現にこうして和明と抱き合っていても、彼の思いが分からぬ以上やはりそうだったとしか思えない。 夜更けを迎えた寝室では男と女の切なげな息遣いだけが響いている。 ベッドの上で和明に覆いかぶされている亜紀は彼の愛撫を受けるたびに、小さなあえぎを漏らしていた。その手も唇もすべて自分のものだと思わなけ [続きを読む]
  • Member No.4 深紅
  •  光が店の二階にある住居フロアへ戻ったときには、すでに夜も明けてまぶしい日差しが降り注ぐ時間となっていた。昔世話になった男と夜を徹し酒を飲み、その店を出るころにはなじみのパン屋も開いていて、そこで綾が好きなデニッシュを数個買い求め帰宅したのだ。 もともとは従兄弟の圭吾から預かってほしいと頼まれた人を見るだけのつもりだった。 だが久しぶりに訪れたその店で、思いのほか昔話に花が咲いてしまっていた。 光 [続きを読む]
  • 相反する思い
  •  カリーナは変わってしまった。 カインが15年ぶりにカリーナの姿を見たとき、彼は心の中でそう思っていた。 彼女が走り回るたびに太陽の光を浴びて輝きながら風に揺れていた金の髪は、すっかりその輝きが失われていて、くるくる変わっていた表情もどこか冷たい雰囲気になっていた。 まるで見知らぬ女がそこに立っているような錯覚を感じ、カインはこれなら諦められると思ったものだった。頭ではそう思っているのに、心は言う [続きを読む]
  • コースマネジメント
  • コース・マネジメントコース・マネジメントとは コースのレイアウト(OB、ハザード、ラフ、木、崖など)、コンディション(風やラフの状態など)、ライの状態、グリーンの状態とピンの位置、自分の能力などを考えて どのようにコースを 攻略するかを 考えることである。つまり、自分の置かれている状況とショット後に想像される結果に基づいて その都度 どんなショットが ベストかを決めることで、その時に ゲームの流れや心理状態 [続きを読む]
  • 戸惑いと迷いと諦めが入り混じるとき
  •  カインが住んでいるアヴァンセル地区のほとんどは広大な森となっていて、その森を抜けると大海原になっている。 かつてその海の向こう側にある大陸にカインの一族は住んでいたのだが、そこを離れてこの地に来たのには理由があった。タンドゥールの一族は昔から争いを好まぬ一族で、彼らが有している造船や航海術を利用しようとする人間たちから逃れたのがその理由なのだが、もしもそれがなければカインとカリーナ派手会っていな [続きを読む]
  • 更新おしらせ&もろもろ
  • いつも拙作をお読みいただきありがとうございます。なんとか無事に3つ更新できました。・扉をあけて・眠れぬ夜・金の糸と黒い糸(0時更新予約完了)扉をあけての最新話「早く帰ってきて」ですが、このとき光はというと水鏡のSixième nuitにあります。扉をあけてはもともとこれ単独で終わらせる予定だったのですが、個人的に光と綾の夫婦(第二章で結婚する予定)が好きで、ついつい光の親類の集う場所にしてしまったんですよね。それ [続きを読む]
  • 早く帰ってきて
  • 「これから出掛けてきます。帰りは朝になっていると思うので、ついでに朝食を買ってきますね」 店を閉め終えた後いつものように二階へあがろうとしていたときに、光が綾に告げた言葉だ。 時折光は店が終わるとどこかにふらりと出かけることがある。 週で言えば7日のうち3日は朝方まで帰ってこない。 どこへ行っているのかわからぬ綾は、バーコートを脱ぎシャツの襟元を緩めながら出かける光の姿を見ては寂しさを募らせていた [続きを読む]
  • 切なる願い
  • 「離れないで……」 亜紀は思いをそのまま口にする。 抱きしめた和明の体から強張りが徐々に抜けていった。 眠っていたところを不意に抱かれそうになったとき、見上げた和明の瞳が獣のようなものに見えた。 亜紀が涙した理由、それは欲望のままに自分を抱こうとしていた和明の姿を目の当たりにし、決して心が重なり合う存在になりえないことに気がついたからだった。 古参の理事が抜けた穴埋めを剛毅と和明がすることで、剛毅 [続きを読む]
  • 作戦変更
  • 「あー、カイン? 実はだなカリーナを怒らせてしまった」 長老シルヴァの許可を得てカリーナに指南役の話を勧めた彼女の父親が、意気消沈してカインのもとへやってきた。しかも心なしか顔が青ざめている。 娘を怒らせたという領主の言葉と態度から、カリーナの怒りの度合いが伝わってくる。 カリーナの父親には申し訳ないと思いつつ、カインは心の中で苦笑いした。 15年という歳月の隔たりがあるとはいえ、カリーナは相変わ [続きを読む]