かがり さん プロフィール

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かがりさん: 'ものがたり'散策
ハンドル名かがり さん
ブログタイトル'ものがたり'散策
ブログURLhttp://palimpsest.jugem.jp/
サイト紹介文ファンタジー、児童文学、昔話など、広く物語に関する読書記録
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供222回 / 256日(平均6.1回/週) - 参加 2016/10/01 16:30

かがり さんのブログ記事

  • 日本の昔話 1 より 『わらしべ長者』 無欲の処世の後先
  • お馴染みの物語ですね。たくさんの類話があるようです。私が今読んでいるのは、金持ちの放蕩息子が、家のお金をかってに持ち出すので、親に愛想を尽かされて家を追い出され、一文無しとなり、落ちていたわらしべを拾い、物々交換で、最後にとなり村の長者の娘婿となり働き者となるというものです。しかし、類話には主人公が始めから貧乏人であるものもあるようです。いずれの類話も、物々交換の末、長者になるという形には変わりが [続きを読む]
  • 日本の昔話 1 より 『皿さら山』 世界に広く分布するシンデレラの類話
  • (KHM21)『灰かぶり(シンデレラ)』の本筋だけを抜き出して、日本風に語るならば、この物語のようになるのではないでしょうか。一人の娘を持った父親である侍が、妻に先立たれ後妻をもらうのですが、後妻にも娘がいました。後妻は自分の娘だけを可愛がり綺麗な服を着せ、継子である侍の娘にはぼろを着せて、つらい仕事をさせます。ところがある日殿様が、侍の娘を見初めて嫁にもらい、嫉妬した後妻の娘には、田んぼのタニシにな [続きを読む]
  • 日本の昔話 1 より 『りんの歌』 子どもを正しく導く存在としての和尚さん
  • むかし、山寺の和尚さんが、武士の娘、花屋の娘、魚屋の娘の三人の女の子を預かって、毎日学問を教えていました。ある日和尚さんが村に団子を買いに出かけました。和尚さんが留守の間、三人の女の子は、和尚さんの大事な鈴(りん)を見つけて鳴らしてみます。ところが、三人の女の子は代わる代わる鈴を鳴らしているとつい夢中になって鈴を割ってしまいます。三人の女の子は和尚さんになんとお詫びをしたら良いのだろうかと泣き出し [続きを読む]
  • 日本の昔話 1 より 『神様と小便』 あらゆるものに神が宿ると困ること
  • 短いお話です。むかし和尚さんが小僧さんを連れて旅に出ました。歩いていくうちに小僧さんは小便がしたくなります。そこで畑に行ってしようとすると和尚さんが、畑には土の神がおられるからダメだと言ってさせません。小僧さんは仕方なく我慢して歩いて行くと、今度は川があったので、川にしようとしました。しかし和尚は川には水の神がいるからと言って小便をさせてくれません。小僧さんは仕方なく我慢してまた歩き出すのですが、 [続きを読む]
  • 日本の昔話 1 より 『やきもち和尚』 西洋の聖職者と日本の一般的な聖職者
  • むかし、あるお寺に、和尚さんと小僧さんがいました。ある時和尚さんは、檀家に法事で呼ばれ、大きなもちをふたつおみやげにもらって帰ります。和尚さんは小僧さんには内緒で、もちを自分一人で食べようと思っていました。そこで和尚さんは、晩になると囲炉裏にあたりながら、小僧に用事を言いつけ、外に出し、その間にもちを焼いて食べてしまおうと画策します。ところがその計画は、小僧さんにすでに見通されています。小僧さんは [続きを読む]
  • 日本の昔話 1 より 『きつねの玉のとりあい』 化けるという表現手段
  • むかしあるところにおさんというめすの古狐がいました。毎晩里に出てきては人を化かすので村の人々は困り果てていました。村人たちは寄り合いを開いて、村で一番の賢いじいさんにおさんきつねを懲らしめてもらおうということになりました。ところで、狐は化けるときに、化けの玉というものを使います。この物語で描かれるのは、村で一番賢いじいさんと、きつねのおさんの化けの玉の奪い合いをめぐる知恵比べです。洋の東西を問わず [続きを読む]
  • 日本の昔話 1 より 『きつねの小判』 日本の昔話にみる隣という舞台装置
  • この物語は動物報恩譚の一つですね。むかしあるところに、じいさんとばあさんがいました。ある日のこと、じいさんは山で子犬を拾い、夫婦には子供がいなかったので大切に育てます。ところが、犬の子だと思って育てていた存在は、しっぽが太くなり、口が尖ってきて、どうやら狐のようなのです。夫婦は、狐をうちにおいておくわけにはいかないと思い、仕方なく、またそれを山に戻しました。ところで、その夜、夫婦が寝ていると、外で [続きを読む]
  • 日本の昔話 1 より 『おどるがいこつ』 東洋的な笑いばなし
  • 六兵衛と七兵衛という、仲のいい二人の男が、村にいても仕事がないので町にでかけます。それから三年間が経ち、二人はいよいよ村に帰ることにしました。それにしても、六兵衛は真面目に働いて金をたっぷり蓄えましたが、七兵衛は怠けて遊んでばかりいたので土産も買えない有様です。帰り道、深い谷にかかる一本橋に来ると、七兵衛は、六兵衛の金も荷物持ってやるから先に渡れといい、六兵衛を先に渡すふりをして、、橋から突き落と [続きを読む]
  • 日本の昔話 1 より 『あぶねえ、あぶねえ』 日本の昔話の根底にあるアニミズム
  • むかしある村に夜になると「あぶねえ、あぶねえ」と叫びながら暗闇の中を歩きまわる化けものが出ました。村の人は怖がって暗くなると誰も外へ行きたがらなくなりました。ある晩村の人たちは集まって、よもやま話をしているうちに「あぶねえ」の化けものの話になりました。そして未だ誰もこの化けものを見届けたことがなかったので今夜はひとつ見届けようじゃないかということになりました。早速、誰がその役をこなすかをくじで決め [続きを読む]
  • 日本の昔話 1 より 『山寺の化けもの』 日本の昔話に多い異類のものの話について
  • 旅の和尚さんと、人食い蜘蛛のお話です。旅の和尚さんが、ある村にやってきて、村人に宿を頼みますが、どこの家でも断られてしまいます。その代わりに、村はずれの壊れた古寺を紹介されました。ところがこのお寺、泊まったものは皆、朝になると行方がわからなくなるという、いわくつきのお寺でした。和尚さんは、この何かがあるのであろう古寺での出来事を、自分の目で見届けてやろうと意気込みます。和尚さんは、まだ日があるうち [続きを読む]
  • 日本の昔話 1 より 『夢の橋』 西洋のファンタジックな表現と日本の正夢
  • 日本の昔話に多い正夢の物語です。このところ、日本の昔話には、夢のお話が多いなと思い始めています。この物語もその多くの物語の中のひとつです。そして、それら夢は、西洋の昔話で言うところのファンタジックな描写を行う際の、日本的ないち表現手段とし用いられているのではないかと思うに至っています。つまり、西洋の場合、ファンタジィックな描写は、主人公が成功に至る道に、欠かせない手段を提供していました。それは日本 [続きを読む]
  • 日本の昔話 1 より 『夢の蜂』 仲の良い友達同士に起きた幸福
  • 仲の良い、ふたりの商人がいました。ふたりはいつも一緒に旅をして商いをしていました。ある時ふたりは人仕事終え休んでいるとひとりは眠りに落ちてしまいました。ひとりの商人が、なんの気無しにそれを見ていると、眠っている男の鼻から、大きな蜂が出てきます。蜂は飛び立ち、近くの白い椿の木まで飛んでいくと、その根本の穴に入りました。そしてすぐに出てきたかと思うと、また眠っている男の鼻の穴の中に入ります。やがて眠っ [続きを読む]
  • 日本の昔話 1 より 『浦島太郎』 妖精国には属さない竜宮城という場
  • お馴染みの物語です。色々な事情がありましょうが、日本人なら誰もが知っているお話なのではないでしょうか。お話の起源は古く日本書紀にも、すでにみられるようです。念のために物語を振り返っておきます。浦島太郎という若者は、毎日魚をとって暮らしていました。ある日、浜で、子どもたちにいじめられている亀を助けました。後日、そのお礼に、乙姫がその亀を使いに竜宮城に浦島太郎を招待して見たこともないようなごちそうでも [続きを読む]
  • 日本の昔話 1 より 『たこ取り長者』 運をつかむ心がけ
  • たこをとって貧しい暮らしを立てている、たこ取り長兵衛が、成功をおさめてゆく物語です。物語は、年頃の主人公長兵衛の母親の、この貧しさでは嫁の来手もないという心配事に端を発して動き始めます。長兵衛は母親の言うことなど気にせずに、嫁探しに大阪に出向きました。そこには、とある出会いが長兵衛を待ち受けていました。それは、大金持ちの鴻池の五人姉妹のひとりの娘との縁です。彼女は、金持ちの汚さを身にしみ知っており [続きを読む]
  • 日本の昔話 1 より 『木霊の嫁入り』 子を思う母親の気持ち
  • 題名通り木霊の嫁入りのお話です。ある山で鷹狩をしていた殿様の鷹が、柳の木の高いところに隠れてしまったため、柳の木を切ろうとする殿様に対して、ひとりの若い侍が進みでて、するすると柳の木に登り、殿様の鷹を追い戻し、柳の木は来られずに済みました。その柳の木の木霊が恩返しに若侍に自分の正体を明かさず嫁にくるというものです。ふたりは子をもうけ幸せに暮らしました。ところがある日、殿様は、柳の立っている土地にお [続きを読む]
  • 日本の昔話 1 より 『猿婿』 親孝行で勇敢な三女のお話の類型
  • 『鬼の婿どの』の導入部を取り出して、それを独立させたような物語です。物語は、おじいさんが、ひょんなことから、三人の娘の内、ひとりを異類のものに嫁に出します。このお話では、異類のものが、鬼から猿に変わっています。両物語のおじいさんが、異類のものと出会うのは、夏の炎天下の、田んぼか畑です。この場面が鬼門になっています。いずれのお話も、おじいさんはその場所で、仕事に難儀しています。ここに、おじいさんが、 [続きを読む]
  • 日本の昔話 1 より 『弥三郎ばあ』 猫という異界の存在
  • むかし富山の薬売りが方々を訪ねて商いをしていました。そんななか、薬売りは毎年必ず弥彦村に立ち寄って弥三郎に泊めてもらっていました。そして今年も弥三郎の家に泊めてもらおうと峠の道を歩いていたところ突然山犬に襲われて無我夢中で逃げ、道端の高い木に登りました。すると山犬たちは次々と肩車をして薬売りのすぐ下まで迫ってきます。けれども届かないので山犬たちは弥三郎の婆さんに助けを借りようと言って村の方へ走って [続きを読む]
  • 日本の昔話 1 より 『猫の踊り』 一般的な動物寓話にない設定
  • むかしあるところに、父さんと母さんと娘がひとりいました。ところで、この家では猫を一匹飼っていました。ある晴れた日のこと父さんはお城の勤めにあがり、母さんは町に用をたしに出かけました。娘がひとりで留守番をしながら縫い物をしていました。囲炉裏端では猫が丸くなって居眠りをしています。そのうちに、猫が急にむっくりと起き上がり、娘のそばによってきます。そしてその猫は、娘に話しかけてくるではないですか。娘は肝 [続きを読む]